電算記号は「X」。
概要
優等列車に使用されてきた2200系を置き換えるために1972年から1976年までに4両編成17本が登場した。長距離運転に備えて編成に1両、トイレを装備し、車内は固定クロスシートとした。しかし4扉でありながら扉間に2つボックス、更に肘掛けが一切ないという高度経済成長期らしい無理な設計のため居住性が悪く、5200系の登場の際に1度目のリニューアルを兼ねてトイレの向かいの部分を除きロングシートに改造された。2000年代以降は2度目のリニューアル工事を施行。
冷房装置は製造当初から搭載。分散冷房型であるが、X17編成(2617編成)以降は冷房装置のキセを連続カバー型とした。
2022年末に製造初年から数えて50年経過したが、普通鋼製車体で68両全車健在の快挙を成し遂げ、普通鋼製車最多記録を更新した。近鉄版「塩害魔王」とも言える形式である。
なお、同時期に登場した2800系は短編成化による余剰廃車が1両発生している。
L/Cカーへの改造
ラッシュ時はロングシート、閑散時間帯はクロスシートという需要に合わせるためデュアルシート車両の開発が行われることに。まず、X21編成(2621編成)が1996年に1度目のリニューアル工事を兼ねてL/Cカーへ試作改造、一定の効果が出たため量産型の5800系導入に至った。のち2610系のX26編成(2626編成)とX27編成(2627編成)も1度目のリニューアル工事を兼ねて改造によりL/Cカーとなった。
X27編成(2627編成)は2度目のリニューアル工事(2015年度)の際、内装が大幅変更された。
近鉄2800系との区別
※ロングシート・クロスシートに合わせる為、肉眼では分かりにくいレベルで側窓のサイズが微妙に異なる。
ロングシート車
2610系は4両固定編成のみでトイレ有りなのに対し、2800系は製造当初からロングシート・トイレ無しであり、また2・3・4両固定編成とバラエティに富んでいる。
L/Cカー
ただし、2800系L/Cカー改造車は、改造時にトイレを新設したため2610系L/Cカー改造車との実質的な差は無くなっている。
関連項目
近畿日本鉄道 近鉄 近鉄電車 電車 鉄道 鉄道車両の形式の一覧
2000系 2410系 2680系 2800系 6200系 8600系
近鉄5200系←当形式の後継車種。