阪急2800系
1964年に登場した京阪神急行電鉄(後の阪急)京都線の特急用車両である。2300系をベースとして、2ドア転換クロスシート車として登場している。
詳細は阪急2800系を参照。
近鉄2800系
1972年に登場した近鉄名古屋線・近鉄大阪線用の4ドアロングシート車。落成当初から冷房装置を搭載。4両固定編成11本、3両固定編成4本、2両固定編成2本の計60両が製造されたが、1両のみが余剰廃車されて2020年4月現在は4両固定編成10本、3両固定編成5本、2両固定編成2本の計59両が在籍する。
3両・2両固定編成は伊勢中川・宇治山田方先頭車がいわゆる「前パン車」になっている。主に名古屋線で運用。4両固定編成は2811編成、2813編成、2815編成を除く7編成が主に大阪線で運用される。一方、2811編成、2813編成、2815編成は、L/Cカーへ改造されて主に名古屋線で運用される。
2610系は4両固定編成のみでトイレ有りなのに対し、2800系は製造当初からロングシート・トイレ無しであり、また2・3・4両固定編成とバラエティに富んでいる。なお、L/Cカーへ改造された2800系はトイレが追加されている。
サ2959について
2809編成は4両固定編成で製造されたが、付随車を抜いた3両編成での運用も可能な設計としているため、この編成の付随車であるサ2959は制御車・付随車の中で唯一空気圧縮機を搭載しない車両となった。
その後、2006年に2809編成は明星検車区に転属となり、同時に3両化されたため、編成から外れたこのサ2959は廃車となり、塩浜工場で解体処分された。これは2800系で初めてかつ今のところ唯一の廃車となっている。