概要
映画STARWARSシリーズに登場する宇宙戦闘機(スターファイター)の一種。所属は反乱同盟、およびその後進国家・組織である新共和国・レジスタンス。初登場は第3作「ジェダイの帰還」。同作では印象に残るシーンに使用されていたこともあり、ファンからも高い人気を得ている
性能
全長 | 9.6m |
最高速度 | 1300km/h(大気中) |
ハイパードライブ | クラス1 |
武装 | ボーステル社製RG-9レーザー砲 (2門 |
ダイメック社製HM-6震盪ミサイル発射装置 | |
震盪ミサイル (12発) | |
乗員 | パイロット1名 |
- 種別はスターファイターだが、制式名に書かれているようにインターセプター(迎撃機)としての性能を併せ持つ。製造はクワット・システムズ・エンジニアリング(KSE)社。「Aウィング」の名前の由来は、機体の形状が二等辺三角形であることと推測される。
- 気づいた方もいるかもしれないが、製造元のKSE社は帝国軍のインペリアル級スター・デストロイヤーなどを建造しているクワット・ドライブ・ヤード(KDY)社の子会社である。帝国軍と蜜月関係にあるKDY社の子会社が敵対する反乱同盟の戦闘機を作ってるのかは不明。だが、帝国宇宙軍のTIEシリーズはKDY社ではなく、競合相手のサイナー・フリート・システムズ社に独占されていたため、宇宙戦闘機が専門だった子会社のKSE社がシェア奪還に向けて反乱軍向けの機体を手掛けた可能性は考えられる。
- 万能機として設計されたXウィング、速度を犠牲にしても火力と防御力に極振りしたBウィングに対して、Aウィングは速度と機動力に特化した。大気中・宇宙空間ともに速度は他の反乱同盟戦闘機を遥かに凌駕しており、その速度を生かしたドッグファイトと一撃離脱戦法を得意としている。
- 速度を追い求めるあまり、反乱同盟の機体の中ではシールド発生装置や脱出装置さえ取り外した改造型が大量に存在していた。また、大出力のJ-77イベント・ホライズン・エンジンが機体の大半を占めており、もはやでかい二つのエンジンの間にコックピットをポン付けしたとも形容できる独特の外見となった
- 当然、大出力エンジンを小さな機体に詰め込んだ設計なだけに、めちゃくちゃ癖のある機体になってしまった。辺境の惑星でも普及しているスピーダーと操縦系統が似てることから新兵でも操縦できる主力戦闘機として大いに利用されていたXウィングに比べ、Aウィングはジェダイ並の反射神経も持ち主じゃないと扱いきれないという玄人向きの機体であった。
- これほどまでに速度に特化したのは、ヤヴィンの戦いなどで反乱同盟のスターファイター隊による強襲戦法を見た帝国軍が、対スターファイター用としてそれまでのTIEシリーズを凌駕するTIE/INインターセプターを開発し、それへの対抗馬が必要となったためである。そのため、Aウィングの性能はTIE/INよりはわずかに勝る。
- また他のXウィングなどと同様、ハイパードライブを搭載している。これは帝国軍と違い反乱同盟軍には母艦が不足していること、そしてハイパードライブによる奇襲→即離脱を行うためである。しかしこれによって機体のコストは跳ね上がり、Xウィングと同様に反乱同盟軍の財布が悲鳴を上げることになる。
- 続三部作でも引き続き新共和国やレジスタンスで使用されている。後続機種であるRZ-2も製造されている。
派生機種
RZ-1 Aウイング・インターセプター
- 一般的に「Aウィング」として知られている機体。「ジェダイの帰還」に登場。
RZ-2 Aウィング・インターセプター
- ファーストオーダーとの戦いの時代でレジスタンスで使用された機体。
- 全長は7.6mとさらに小さくなったが、速度と機動性はRZ-1以上。しかも反乱同盟時代には取り外されがちだったシールド発生装置や脱出装置を取り外さなくても余裕で最大性能を発揮できるようになった。
フェニックス中隊のAウィング
- アニメ反乱者たちで登場した機体。RZ-1と同機種かもしれないが一応記載。
- レジェンズにおけるRZ-1の設定の根幹を揺るがした存在...なのだが、カラーリングなど一部の設定が、Aウィングの試作機として描かれた設定画に酷似していることから、正規の量産型ではない可能性もありうる。一応、非公式wikiでは「RZ-1」のカテゴリーに入っているが。
- 後年のエースパイロットたちの愛機という描かれ方と違い、やけに撃墜される描写が多い。まあ、XウィングとBウィングはまだ開発されてないし、Yウィングは旧式すぎるということでAウィングしか使用できなかったのだろうが、結構な頻度でフェニックス戦隊の所属機が撃ち落とされている。
RZ-1T
- 「反乱者たち」で登場した二人乗りの訓練機。劇中では2回しか登場してないめちゃくちゃマイナー機種。
Aウィングと関わりのあるパイロットたち
Aウィングはかなり癖のある機体であり、操縦できるのはジェダイ並の反射神経の持ち主でないと無理なのは事実であるが、それは逆にいうとAウィングのパイロットはエース揃いであることの証拠に他ならない。事実、関連作品の中では、エースパイロットの機体はXウィングよりもAウィングであることが多い。Aウィングと関わりのあるパイロットを何人か列挙する。
アーヴェル・クライニッド
- エンドアの戦いにおいて「グリーン・リーダー」のコールサインで参戦したパイロット。Aウィングが有名になったのは彼のおかげとも言えるキャラクター。
- 彼が率いるグリーン中隊は第二デススターのシールドが消失した際には突入攻撃隊には参加せず、周辺の帝国軍艦船を片っ端から攻撃し、突入隊の時間稼ぎに当たっていた。だが、その中クライニッド機は敵の旗艦"エグゼキューター"の対空砲火を喰らい制御不能に。きりもみ状態となった機体をなんとか制御しつつ彼はエグゼキューターの艦橋に針路を合わせると、絶叫をあげながら体当たり攻撃を敢行し戦死した。彼の捨て身の攻撃を受けたエグゼキューターはダメージコントロールをする間もなく制御を失い、デススターの重力に引かれる形で墜落して破壊されてしまった。
- 彼の死を受け、アクバー提督は椅子に崩れ落ちたことから、かなり名の知れたパイロットだったと思われる。また、レジェンズにおいては彼の功績を称え、彼の名を冠した賞が作られたと言われる。
ジェイク・ファーレル
- 第二デススターに突入した2機のAウィングの片割れ。コールサインは「ゴールド4」。
- 元帝国軍の訓練教官であったが、訓練生たちが殺人マシーンへと変貌していく様に嫌気が差し、帝国を抜け辺境の惑星で隠遁した過去がある、だが銀河内戦の話を聞き反乱同盟に参加。教官時代の高いスキルを駆使してAウィングの前身であるR-22スピアヘッドを乗りこなし、反乱軍でも指折りのパイロットとなった。突入攻撃隊に指名される時点でその腕前は折り紙付きである。
- 劇中では、ミレニアム・ファルコンを操縦するランド・カルリジアンから追撃してくるTIE部隊を攻撃本隊から引き離すという地味ながら重要な役割を与えられた。彼らのおかげで6機以上いた追撃部隊は2機まで減らせたのである。
シャラ・ベイ
- エンドアの戦いに「グリーン4」のコールサインで参戦した女性パイロット。映画には未登場だが、コミックや小説で重要な役回りで登場。
- ちなみに既婚者で子持ち。旦那は特殊部隊"パス・ファインダー"所属のケス・ダメロン軍曹...とまで言えばピンと来る方も多いだろうが、彼女の息子こそポー・ダメロンその人である。ポーのパイロットの素質は母親譲りらしい。
- なお、シャラはエースパイロットとして勲章や称号を何度も授与されるほどの優れた腕前を持っているが、長引く戦いに疲れ果て、実父に預けている幼いポー(エンドアの戦いの時、ポーはまだ2歳だった)や特殊部隊に属する夫の無事を案じるという等身大の人間として描かれている。
ヘラ・シンドゥーラ
- ご存知、アニメ「反乱者たち」の主要キャラクターにして、VCX-100貨物船「ゴースト」を駆る名パイロット。フェニックス戦隊所属時代の愛機はAウィングだった。
- なお、愛機ゴーストに加え、Aウィング(フェニックス戦隊)、Bウィング(試作機B6のパイロットとして)、Yウィング(マサッシ・グループ出向時)、Xウィング(ロザル解放戦)と何気に同盟軍のスターファイターを全部操縦経験ありだったりする。あと操縦したことがないのはミレニアム・ファルコンくらいじゃないだろうか?