"Drow" より "drow" の方が用例は多い(2020年12月現在)。
誘導
単語としては「時雨」「小糠雨」とも訳されるが、pixivでは基本的にファンタジー作品に登場する架空の人型種族、特に『Dungeons & Dragons (以下D&D)』の設定に基づく Dark Elf の別称として用いられる。
それ以外では "draw" の誤記として "drow" のタグがつけられることがあり、部分一致で検索すると "drown" が多数ヒットする。
概要
本来はスコットランドの方言で、トロール(troll)と語源を共有し、広く「邪悪な妖精」を指す語として用いられていた。
『D&D』世界の drow は他種族からはダークエルフと呼ばれているが、当事者の認識としては現存するエルフの祖先に相当する Tel-quessir から分化した Ssri-tel-quessir がすなわちダークエルフであり、その子孫が現在の drow ということになっている。
drow はエルフと似通っており、しなやかな肉体と彫りの深い魅力的な面差しで知られる。
エルフに属する種族の中では小柄で痩身であり、男女ともに平均身長は150cm前後、平均体重は男性で50kg前後、女性で48kg前後。寿命は750年程度。
皮膚の色は濃い灰色から青みがかった漆黒まで。ただし一定の割合で産まれるアルビノの drow は szarkai と呼ばれ、陽光への耐性を持ち、高貴な存在として扱われる。
要は「大半が黒肌は黒肌だが現実のアフリカ系の人間には有り得ないような色合いの黒」だと考えて概ね間違いない。
髪は純白から淡黄色、まれに銀色や銅色。
「蜘蛛の女王」と呼ばれる女神 Lolth と、「仮面の君主」と呼ばれる男神 Vhaeraun を崇拝しており、属性は中立にして悪(Neutral evil)。
ある程度の実力を持つドロウにはルロスから試練が科せられ、それに成功した者はドロウのままさらなる力を得るが、失敗するとドライダーという上半身がダークエルフで下半身が蜘蛛の怪物になってしまう。ドライダーとなってしまったものはドロウ基準でもねじ曲がった精神になってしまい、互いに憎しみあうことになる。
地底世界 the Underdark に軍国主義的な都市国家を築いており、地上のエルフとは互いに憎み合い、ドワーフとも地下資源の権益を巡って争っており、人間とも伝統的に敵対している。
ビホルダーやイリシッド、デーモンとは同盟関係にあり、 Duergar とも利害が一致する場合は結託する。
その他にも地底世界の多くの種族と、地上から攫ってきた種族を家畜や奴隷として使役している。
一方でそうした性質が肌に合わない者も時々出るようで、ドリッズトのように流浪の果てに人間やドワーフやハーフリングの勇者たちと親交を結んだり、 Eilistraeと呼ばれる狩猟や舞踏を司る善良なドロウの女神の下で地下世界の広大な邪悪に立ち向かう者達もいる。