概要
バイド係数を純粋に高め、機体にどのような効果を及ぼすのかを実験するために軍事メーカーのウォーレリック社が開発したバイド係数増大武装増加試験機。初出は『R-TYPE FINAL』で、機体名はクロス・ザ・ルビコン。
対バイド戦にて使用されるフォースはバイド体の種子を培養したものとして一般的に知られているが、本機はフォースではなくフォースを運用する母機自体のバイド係数の増加を行った場合にどのような結果を残すのかを確認するために開発された試験機である。後に開発される事となるいわゆる"バイド機体の祖"とも取れる機体とも言える。
実験機である為、実戦投入された記録は公式上は存在していないが、『R-TYPE FINAL2』の機体列伝ではウォーレリック社が軍の幹部に強く働きかけ、非合法に本機の実戦テストを行っていたことが判明している。機体に冠されたクロス・ザ・ルビコン(ルビコン河を渡る)の名は後戻りできない重大な決断の例えとしても用いられる言葉だが、これは正式な名称ではなく、後戻りのできない領域に踏み込んだ上層部とウォーレリック社を皮肉った軍の関係者が名付けたものであり、軍はこの機体を基によりバイド係数の高いR-13系列の機体や、バイドそのものと呼ぶに相応しい醜悪な外観を持つバイド系機体の開発に傾倒していく事になる。
この機体が運用するフレキシブル・フォースはその名のとおり柔軟な動きが可能で、テンタクル・フォースよりも更に長大な触手により、機体前部を完全防御する事が可能。機体の操作により様々な動きができる為、フォースとしての役割を大いに果たしている。また、触手の先端部から放たれる各種レーザーはこのフォースの挙動に依存しており、あらゆる方向への攻撃が可能となっている。なお、『R-TYPE FINAL』ではこの機体を使用してステージ3.0をクリアすると隠しステージであるステージ3.5に行ける要素を備えている。
装備
圧縮炸裂波動砲
R-11Aが搭載しているものと同等の波動砲で、敵や障害物に当たると広範囲に炸裂し、範囲内の敵にダメージを与える。
フレキシブル・フォース
テンタクル・フォースと同様に触手が取り付けられているが、前述のフォースとは別の開発チームが製作したものである。触手部分にX-マルチプル構造が採用された事でテンタクル・フォース以上に柔軟な動きを実現している。触手のデザインや各種レーザーは旧アイレムの業務用STG『Xマルチプライ』の自機X-002に酷似している。フォースシュート時はテンタクル・フォースと同様の自律攻撃機能を発動する。『R-TYPE FINAL2』では一度に発射されるショットが4発に強化されていたが、バージョンアップでナーフされ3発へ戻された。
触手イナズマレーザー
フォース本体と触手先端から正面方向へ稲妻状のレーザーを発射する。触手を動かす事で攻撃位置を調整できるが、レーザー自体が細い上に威力は低め。
ジョイントレーザー
触手の関節部分から計6発の短いレーザーを発射する。触手が常に揺らめいているので発射角度や発射方向が安定しないが、上手く扱えば全方向への攻撃や敵単体への集中攻撃も可能。
ダブルスネイルレーザー
触手の先端から更に二股に別れた触手状のレーザーネイルを発生させる。機体上下方向に広い攻撃範囲を持つため敵の大群やミサイル等の迎撃に向くほか、計4本のレーザーネイルとフォースの攻撃を集中させれば高威力を発揮する事も可能。
TACTICS版RXwf-12
『R-TYPE TACTICSⅡ』にて登場。中盤のあるマップに設置されたトレジャーを入手する事で開発可能となる武装試験機。フォースシュートが通常のフォースよりも強化されているが、固定武装のバルカンが装備されておらず、燃料搭載量も少ない為に同時期に製造可能な他の機種に比べて使い勝手はあまり良くないと言える。