概要
Gewehrとはドイツ語で「小銃」という意味。G3の日本語訳は3号小銃。
元々は政府がモーゼル社で開発していたStG45(M)を原型としている。
(完成する前に戦いに負けた為、開発は頓挫したが、開発者達がスペインの小火器研究開発機関であるCETME(Centro de Estudios Técnicos de Materiales Especiales)に移り、セトメモデロAという名で完成した)
7.62mmNATO弾に対応したアサルトライフルを当初はG1としてFALを購入、しかし供給不足で有ったFALをドイツ国内でライセンス製造する事をベルギー政府に拒否された為に代わりと成るアサルトライフルが必要と成り、SIG StG57(G2)、セトメモデロ58(G3)、アーマライトAR-10(G4)の三丁を新主力ライフルとしてトライアルを実施した。
トライアルの結果、H&K社とセトメが共同開発したセトメモデロB(スペイン軍での採用名モデロ58。H&Kからの技術提供により、7.62mmNATO弾に対応出来る様に強化されている)が選抜され、セトメの承認の元にH&K社が追加改良を施され、G3の正式名称で1959年に採用された。
動作方式はローラーロッキングディレードブローバックを採用。
元々は7.62mmNATO弾をそのままでは無く減装弾仕様で使用する設計で有った為に長期間使用するとプレス製フレームが歪む、ボルトストップが無いと言った欠点が有ったものの、その汎用性の高さ、扱い易さ、銃としての性能の高さ、全てをとっても完璧な仕上がりと成り、後に四大アサルトライフルの一つという称号を手にする。
訓練期間の短縮とコストの減少を目的として操作方法が全く同じ数多くの発展型が生まれている。
G3にも後継銃が必要と成り西ドイツ時代にはG11が、東西ドイツ統一後はG36が開発された。
が、元々の性能の高さもあり(新型のHK417に勝るとして評価されている)現在でもドイツ連邦軍にマークスマンライフルとしてG28と共に使用されている。
ハンドガードとグリップハウジングはそれぞれ2種類あり、細身のスリムハンドガードと太いワイドハンドガード、フィンガーグルーブがあるグリップとストレートグリップ、がある。
ハンドガードはスリムでもトロピカルグリーン色のものが、亜熱帯向けに大型化して放熱性を高めたもの、どちらもトロピカルタイプハンドガードと呼ばれている。
フィンガーグルーブがあるグリップはセレクターの表が片面にはドイツ語での頭文字が書かれていた頃に使われていた事からS-E-Fグリップとも呼ばれている。(Sicher - Einzelfeuer - unbegrenzter Feuerstoß)
基本データ(G3A3)
全長 | 1,025mm |
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銃身長 | 450mm |
重量 | 4,340g |
口径 | 7.62mmNATO |
装弾数 | 20発 |
発展型
- G3SG/1 - 命中精度の良いG3に二脚とスコ-プを付けたモデル。
- MP5 - G3の9mmサブマシンガンモデル。
- HK33 - G3の小型版。5.56mm弾仕様。
- PSG-1 - G3ベースの狙撃銃。
- MSG-90 - PSG-1の軍用モデル。
- G8(HK11) - G3の機関銃モデル。マガジン給弾方式。
- HK21 - G3の機関銃モデル。ベルト給弾方式。
- HK32 - 7.62×39mm弾仕様。
- HK51 - アメリカのカスタムモデル。G3のサブマシンガンモデル。SMGなのにベルト給弾方式のものも存在。
- MC51 - FRオーディナンス社が小型化した7.62mmサブマシンガンモデル。
- G41 - STANAGマガジン使用の5.56mm弾仕様。
- Ak4 - スウェーデンの極寒に耐えうる様に改良が施されたモデル。銃身の寿命がオリジナルの3倍近い。
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