-真諦-
誰かを助けるのに理由がいるかい?
概要
本作の主人公。年齢16歳。
外面では劇団、本質は盗賊団の「タンタラス」のメンバー。 ジダンではない。
幼少時の記憶がない孤児で、性格は明るくお調子者で女好きだが、困っている相手を見過ごせない優しい心の持ち主でもある。
アレクサンドリアで開演される劇に乗じ誘拐するターゲットであるガーネット姫と運命的な出逢いを果たし、生きる意味を見つける壮大な冒険が始まる。
気弱なビビの兄貴分的存在であり、奔放なクイナの監視役でもあったりと、面倒見がよい。
そうした仲間を慮る言動から、パーティのまとめ役としてリーダーシップを発揮することも多い。
13歳頃に一度自身の故郷を見つけようと、タンタラスのメンバーに黙って一人放浪の旅に出たことがある。
フライヤはその時に知り合い、1年ほど一緒に行動していた。結局、故郷は分からず仕舞いだったが、団長バクーや他の仲間に変わらずに迎えられたことからタンタラスを自分の「心の故郷」と位置付けている。
ちなみにデモ画面で表示される彼を表す単語が『真諦(しんたい)』の理由は、スタッフ曰く「ジタンは、法律とか他の人がどうしているかとかは関係なく、自分が正しいと信じた道を進む人なんです」とのこと。
真諦とは、仏教用語で「真なる悟り」。転じて「揺らぐことの無い本質」を意味する。
戦闘スタイル
武器は「短剣」と「盗賊刀(棒の両端に刀が付けられた武器、いわゆるツインブレード)」を用いる。初期装備はダガー。
役割は所謂シーフだが、トランス能力やバランスの良い能力値でアタッカーとしての性能を十分に発揮する。
「ぬすむ」および「秘技」(トランス時は「裏技」)を使いこなす。
「ぬすむ」は文字通り敵の隠し持っているアイテムを盗み出す。ボスキャラとなると、滅多に手に入らないレアアイテムも持っていることが多く、余裕があれば積極的に使っていきたい。
「秘技」はトリッキーなものが多いが、使いこなせば非常に強力。特に「盗賊のあかし」はコマンド「ぬすむ」の成功回数で威力が増幅し、道のりは遠いが最終的には9999の固定ダメージを叩き出せるまでになる。
トランス時には煌々としたピンク(マゼンタ)のオーラを放ち、後頭部で結んでいた髪が解けて獣人のように体毛に覆われた姿になる。「秘技」の代わりに使用可能となる「裏技」は燃費は悪いが火力はどれも驚異的で終盤になればほとんどの技で9000以上のダメージを叩きだすほどになる。
上記の通り最終的には「盗賊のあかし」の方が燃費が良くなるが、こちらは比較的早めから9999ダメージが出せたり全体攻撃が可能など差別化はできている。
容姿
後ろに一本束ねられた金髪と同じ色の長い尻尾が特徴。
この尻尾があるため、作中において罵られる時に「猿」と呼ばれることがある。
というものの、過去に発刊された電撃プレイステーションのインタビューにおける、デザイナーの皆葉英夫氏に発言によると、ジタンの尻尾は猿ではなく猫のほうらしい。
「ジタンは最初、黒豹のしっぽが付いていたんですけど、見づらいので黄色になりました。だからネコ系ですね。」とのこと。(見づらいと言うのは恐らく影と黒色が同化してしまうため)
この尻尾を巻き付けて天井からぶら下がることも可能。
服装
原作版
天野喜孝氏のイメージイラストを元にゲーム上のグラフィックに落とし込んだデザイン。
鮮やかな色彩のリボンタイに、胸元にはフリルとレースが合わさったような装飾があしらわれており、手首のリストにもこれでもかとレースが縁取り(※腕側)を彩っている。職業柄が反映された動きやすい服装をしながらワンポイントを欠かさないその格好に劇団員の伊達男さながらの彼の性格が滲み出ている。
短剣を装備している場合の戦闘時には右手にはプレイヤーが選んだものを手にしているが、左手はメカニカルな意匠の自前の短剣を握っている。
髪留めの色は媒体によってバラつきがあるが、板鼻利幸氏のイラストではリボンタイ同様の色で塗られていることが多い。
腰の鞘に収められている短剣は媒体によってバラつきがあり、FF9プレイアーツでは先程のメカニカルな短剣が入っており、その他のフィギュアではシンプルな刀身の短剣が入っている。
彼女に大きな決意をさせてくれた短剣は初期装備のダガーであるが、例のシーンは一見この位置から取り出されてるように見える。
ディシディア ファイナルファンタジー版
野村哲也氏により、原作のゲーム上のデザインと天野画を元に新しくDFF用にリファインされたデザイン。
色合いと頭身は原作に寄せられ、その他の大まかなデザインは天野画を踏襲している。(アナザーカラーの色合いは天野画の立ち絵に寄せられ黒色となっている)
服装以外にも髪型はやや外側に跳ね気味になっており、目付きも鋭くなっている。
天野画特有の、いわゆる「天野玉」が加えられ、こちらのジタンはピアスを付けている。胸元の布がこちらではジャボになり、レースが無くなった代わりにデザインの情報量が多く、硬派な格好良さが押し出されている。髪留めは茶色系の色で統一されている。
戦闘時は原作で早ければ二番目に手に入る短剣武器「メイジマッシャー」を二本装備して戦う。技によっては柄を合わせて盗賊刀の戦闘スタイルにように攻撃を繰り出すこともある。
出生の秘密(ネタばれ注意)
裏世界『テラ』の技術によって生み出されたジェノムという種族。
物語の佳境でクジャの動向を追ってテラに行き着き、その際に今まで不明だった出生の秘密を知ってしまう。
クジャと同様にガイア(表世界)を制圧しテラを復活させるための斥候として生み出されたが、クジャよりも能力が上でガーランドに重用されていたためクジャの嫉妬を買い、クジャの手でガイアに捨てられてしまう。4歳以前の記憶がなく、孤児としてガイアをさ迷っていたところをバクーに保護されタンタラス団のメンバーとして育った。
クジャがその寿命を短命に設定されたのに対してジタンにはそうした節はなく、またテラの首魁であるガーランドの発言から人以上の寿命を与えられてる可能性が示唆されている。
自身の生まれの経緯を明かされ葛藤に陥った隙を突かれて元の忠実なジェノムに戻すべくガーランドが仕掛けた洗脳装置に座らされ、朦朧とした意識の中で次第に自暴自棄になってしまうが、仲間たちの支えによって立ち直り、自分にまつわる事象に仲間を巻き込むまいと意地を張る様子を見せながらも仲間たちの思いを受け入れ、共に倒すべき敵へと立ち向かう。
外部出演
DFF(ディシディア ファイナルファンタジー)ではFF9代表としてコスモス枠で参戦する。(CV:朴璐美)
pixivではバッツ、スコールとセットのイラスト(589)をよく描かれる。
バッツとティーダに並ぶお調子者で、ストーリーでは宝探しと称してバッツとクリスタル探しに駆け回る。
頭身はオリジナルより伸びているが、それでもティナより小さい。
頭身の関係でそうなってはいるが、ファイナルファンタジー25th メモリアルアルティマニアによると身長は173cmで、数値上ではクラウド・ストライフと同じ。
カオス枠の暗闇の雲、アルティミシアを「レディ」と呼ぶ紳士的なヤツだが、アルティミシアを女の子呼ばわりする強者がいた……。
一方でガーランドに対して「ここがおまえの墓場だ!(DFF)」「おまえの御託は聞かねえよ!(DDFF)」と敵意をむき出しにする。クジャも特にガーランドのことは好いておらず、険悪な仲となっている。
盗賊であるため、ティナに「私から何を盗むつもりなの?」、ギルガメッシュに「オレの剣を盗む気でいるな!?」と警戒心を抱かれている。
余談だが、DFF発売以降は長めの金髪に小柄な体躯から、たびたびエドワード・エルリックに似ていると言われることが多かった。
ちなみにFF9は2000年発売、鋼の錬金術師は2001年連載開始なので、ジタンの方が先に出ている。
しかし、ディシディアシリーズで声をエドを演じた朴氏が担当することになったので、偶然とも言い切れないレベルに・・・(父親嫌いも似ているが、家系的にエドは兄で、ジタンは弟)。
だがしかしFF9組は、実は一番キャスティングに悩んだコンビであるという。 (ディシディア製作スタッフに元FF9関係者が殆どいなかったため)
いただきストリートではポータブル版に出演。ランクはB。FF関係者が極めて偏っている作品なだけに特定の人物の絡みは薄い(FF9関係者は一応出て来る)が、ひょうひょうとした口ぶりで場を軽くしてくれる。
関連イラスト
関連タグ
ジタン ビビ・オルニティア ダガー ガーネット アデルバート・スタイナー フライヤ・クレセント
クイナ・クゥエン エーコ・キャルオル サラマンダー・コーラル
←8.スコール・レオンハート | 9.ジタン・トライバル | →10.ティーダ |
カップリング