※この先は、本編に関する重大なネタバレが含まれております。閲覧の際には充分ご注意下さい。
「ここはおまえたちの世界とは別の次元、 そして私は永遠の闇……」
「恐怖は、生きるものがこの世に生を授かったときから」
「それらすべての心の中に、例外なく存在している」
「増大した死の恐怖を止めることはできない」
「救うことができるのは、すべての破壊でしかない」
「私は、誰かが答えを導き出すのを待っていた」
「答えが出た以上、この世界をこのままにしてはおけない」
「無に還れ……」
「逆らうことはない」
「それが生きるすべてのものの願い……」
概要
「ファイナルファンタジー9」のラスボス。
クジャが死に際に放ったアルテマによって、別次元である『絶望の丘』に飛ばされたジタンたちを待ちうけていた、強大な力を持った存在。
このラスボスの知名度を上げている要素は何よりもその唐突すぎる登場(前座のトランス・クジャを倒すといきなり現れる)であり、FFシリーズ最強の初見殺し。ストーリー途中にもこのキャラについては何の言及も無く、発売から長い時を経た今でもネタにされ続けている。
外見は天使の格好をしたペプシマンといったもの。顔にはエヴァンゲリオンのリリスに似た仮面を被っているように見える。
名前は「ファイナルファンタジー3」のラスボス「暗闇の雲」へのオマージュである。
「ディシディアファイナルファンタジー」ではプレイヤーキャラとして参戦した暗闇の雲の最強武器として登場する。
必殺技とも言うべき「グランドクロス」はランダムで複数のステータス異常をパーティ全員に発生させるというもの。
無機的な外見だが実は喋る事が出来る。
ジタン「お前は誰だ!」←全プレイヤーの心情を代弁した台詞である。
なお、のちにスタッフから「クジャの"死"を恐れる心が呼び出してしまった存在」と説明がなされており、FF4のゼロムスと類似する存在節もある。
また、FF9の召喚獣は「召喚獣が伝説となる」のではなく「伝説が召喚獣として具現化する」。
つまり召喚獣とは「人の想いが生み出す存在」という設定がサブイベントで語られており、そのほか、永遠の闇の思わせぶりなセリフから、永遠の闇の正体は「生あるものの死に対する恐怖と、そこから生じる絶望が生み出した召喚獣で、クジャの強大な魔力と、彼自身の抱く死に対する恐怖と絶望が永遠の闇を召喚した」という説が一部のファンの間では囁かれているらしい。
戦闘
ラスボスとだけあって、それ相応の強さを見せつけてくれる。
全体に大ダメージを与える物理攻撃の「ニュートンリング」、HPを残り1にしてしまう特殊攻撃「青の衝撃」、火・氷・雷の三大属性の最上級魔法、ホーリー・メテオ・フレアの三大高等魔法に、シェル・プロテスの防御魔法、さらにはケアルガによる回復まで行使できる。
実は本体以外に3体の見えないユニットが付属しており、小技類の大半はこの3体のユニットが繰り出している。ゆえに、行動速度を挙げる魔法『ヘイスト』を掛けているわけでもなにも拘らず、こちらが一人行動するまでに2回以上行動してくることも珍しくはない。ただし、このユニットはこちらの戦力に応じて増減するため、少ない人数で挑むと少しだけ楽に戦う事ができる。
特に厄介なのが先述の「グランドクロス」で、作中で発生する全16種のステータス異常をランダムで付着させるという効果があり、猛毒・ゾンビ・死の宣告といった厄介なステータス異常を重複されることも多い。特にいくつかのステータス異常は、サポートアビリティでの予防が不可能なため、立て直しに手間取っていると高レベルパーティーでもあっという間に全滅の危機に瀕してしまう。
シナリオ後半以降、特殊攻撃やステータス異常を有効活用する敵が増えるFF9だが、永遠の闇はそうした本作の敵キャラの総決算といえるラスボスであろう。
一方で、FF9の仕様上HPはそれほど高くない。カンストダメージを与える手段があれば、グランドクロスで戦況を乱される前にあっさりと沈める事ができる。
プレイヤーの準備と運に応じて難易度が大きく変わるため、その強さに関しては「かなり苦戦した」という評価から「あっさり倒せた」という評価まで、大きく意見が分かれる傾向にある。
最期
ジタンたちの「生きる」望みと力によって撃破され、永遠の闇は消え去った。
しかし……
「生きる意志とは、かくも強大なものなのか……」
「だが、これが終わりではない」
「私はいつでも復活する」
「この世に生あるものと、そして死が存在する限り……」