概要
1930年に部分開業し、1963年に全線開通。
鹿児島中央駅(鹿児島県鹿児島市)から枕崎駅(同県枕崎市)までの87.8kmを、薩摩半島の東岸及び南岸沿いに結ぶ。
JRグループの路線としては最も南にあり、途中の西大山駅(指宿市)はJRグループ及び通常のレールを用いる鉄道(普通鉄道)における日本最南端駅(北緯31度11分)である(現在の日本最南端の駅は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)の赤嶺駅(沖縄県那覇市)(北緯26度11分)。
沿線には指宿温泉や開聞岳などの観光地を擁し、車窓から錦江湾や桜島を望む区間もある。
鹿児島市の近郊輸送のほか、観光路線としての役割を担っている路線でもある。
現在は山川駅を境に運転系統が分断されており、大半の列車が当駅で折り返す。
山川〜枕崎間の列車は1日に6〜7本しかなく、松ケ浦駅などは1日平均乗車人数が1人以下となっている。また、当区間は最高速度も45kmと非常に遅い。
前述の西大山駅についても、レンタカーやタクシー、自家用車などで訪問する人が多い。
余談
2016年3月26日のダイヤ改正においてJRグループの最南端記録が新たに生まれた。慈眼寺駅が最南端の高架駅に(これまでは鹿児島中央駅新幹線ホーム)、谷山駅が最南端のフル規格自動改札機設置駅(これまでは鹿児島中央駅。なお、簡易改札機は喜入駅が最南端になる。)となった。これは、同ダイヤ改正において谷山~慈眼寺間が高架化されたため。なお、同時に最南端の有人駅が山川駅から指宿駅に北上してしまったが、同年10月に再び山川駅となった。(山川駅が3月で無人化されたが、10月にに指宿市により簡易委託駅となったため。ただし、朝夕のみの有人化)。
西鹿児島〜山川間はC12が入線したが、山川〜枕崎間は蒸気機関車や貨物列車を運行しない事を前提で開業した。
枕崎駅については、最初鹿児島交通枕崎線(旧南薩鉄道)の駅に間借りする形で開業した。すなわち、駅舎とホームは鹿児島交通の所有で、国鉄はレールを敷設しただけであった。さらに言えば、国鉄(JR)は駅施設の使用料を鹿児島交通に支払っていた上に国鉄(JR)の駅数にカウントされなかった。1984年の鹿児島交通線廃止後は駅舎は鹿児島交通のバス乗車券売り場と待合室としても機能していたが、再開発により2006年に駅用地を売却して駅舎を解体、スーパーマーケットにした。追い出される形になった指宿枕崎線ホームは鹿児島寄り100mの地点に移転した。
駅一覧
快速「なのはな」について、●:停車、|:通過 ※臨時特急「指宿のたまて箱」についてはノンストップの為割愛
駅名 | 快速 | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|
鹿児島中央 | ● | ||
郡元 | ● | 鹿児島車両センター最寄り駅 | |
南鹿児島 | ● | 鹿児島市電谷山線(南鹿児島駅前電停) | 開業時からしばらくは定期券利用客専用駅だった。 |
宇宿 | ● | 鹿児島市電谷山線(脇田電停) | |
谷山 | ● | 当線最古の駅のひとつ(五位野駅まで開業時に開設)。列車到着メロディーは吉田拓郎の「夏休み」。彼が小学2年まで駅近所の谷山小学校【当時は谷山町立】に在籍した縁で採用された。一部時間帯は無人化。 | |
慈眼寺 | ● | 開業から30年以内で2度も設備増強された出世駅 | |
坂之上 | ● | ||
五位野 | ● | 当線敷設時最初の終着駅(1930年開業)。平川動物公園最寄り駅。 | |
平川 | ● | ||
瀬々串 | | | ||
中名 | | | ||
喜入 | ● | SUGOCAエリアはここまで | |
前之浜 | | | ||
生見 | | | ||
薩摩今和泉 | ● | 篤姫ゆかりの地【今和泉島津家本拠地】 | |
宮ケ浜 | | | ||
二月田 | ● | 開業から10年間は定期券利用客専用駅だった。 | |
指宿 | ● | みどりの窓口がある最南端の駅でかつ日本最南端の特急停車駅 | |
山川 | ● | JR最南端の有人駅 | |
大山 | |||
西大山 | JR最南端の駅 | ||
薩摩川尻 | |||
東開聞 | |||
開聞 | |||
入野 | |||
頴娃 | |||
西頴娃 | 山川~枕崎間で唯一列車交換が可能な駅。また山川~枕崎間で唯一の有人駅(簡易委託駅) | ||
御領 | |||
石垣 | |||
水成川 | |||
頴娃大川 | |||
松ケ浦 | 旧知覧町に所在。鹿児島交通知覧線廃止後、隣の薩摩塩屋駅と共に旧知覧町に所在した数少ない鉄道駅となった。 | ||
薩摩塩屋 | 松ケ浦駅と共に旧知覧町に所在。 | ||
白沢 | ここから枕崎市内 | ||
薩摩板敷 | |||
枕崎 | かつては鹿児島交通枕崎線と接続していた |