概要
2014年10月26日より放送を開始したアニメ版カードファイト!!ヴァンガードの新シリーズ。
ヴァンガードのアニメシリーズを通算で見るならば、第5シリーズから『ヴァンガードG』にタイトル変更したことになる。
タイトルを一新しているため無印シリーズからの通算話数はリセットされた。
劇場版ネオンメサイア、レギオンメイト編最終回から約1年数か月後が本作の舞台。
(24話で伊吹コウジがこの前に成人したと発言していることなどから想定される。)
今までの1~3期主人公先導アイチ、4期主人公櫂トシキに代わり新キャラクター新導クロノを主人公とする。
キャッチコピーは「掴みとれ!イメージを超えた未来!」である。
2015年10月からは『ヴァンガードG』の2期目として、タイトルにギアースクライシス編の副題がつくようになった(通算では第6シリーズとなる)。
主人公やメインキャラは続投されているが、話数は再びリセットされている。
このギアースクライシス編、その続編であるストライドゲート編については当該項目を参照のこと。
そして2016年10月から新しくカードファイト!!ヴァンガードGNEXTが開始される。
今までのシリーズの様に「~編」と付かない珍しいシリーズであり、高校生になったクロノ達が登場し、新キャラクターが登場。
しかし、製作会社は変更となった。
特徴
新たに誰も知らない未知の新クランギアクロニクルが登場し、新主人公の使用クランとなっている。
「超越(ストライドジェネレーション)」というシステムも新しく追加されている。
因みに1話のナレーションがマダオこと立木文彦だった為一部で騒がれていた。
無印シリーズと大幅に違う点として、近未来の東京都(主に墨田区)を舞台にしており、実在の東京の風景がほぼそのまま再現されていることがある。
超常能力的な描写も無印シリーズより抑制されており、作風としては現実的で地に足がついたものとなっていると言えよう。
各種カードの能力のプロモーションという意味合いが強かった今までのシリーズとは少し異なり、「ヴァンガード」というゲームそのものの楽しさを伝える作風が重視されており、キャラクターたちのヴァンガードに対する思いやヴァンガードを通じて広まる友情関係・人間ドラマなどが無印シリーズ以上に重要視されている。
後述するファイターズポイントやクエストの制度が、カードファイトのシーン以外でのファイター同士の交流を描くことに貢献している。
逆に言えばこれは、実際のファイト描写は無印シリーズよりも少なくなっていることも意味する。
ただ、1回のファイトが決着までに2話に渡ることも多かった無印シリーズと異なり、基本的に「1回のファイトは1話で決着をつける」が重視されており、かなり見やすくはなった。
ちなみにこのシリーズから市販のDVDは発売されていない。
現在は、月刊ブシロードの付録として付いている。
1000円以下の雑誌に最新の4話分が収録されるというのは、どれだけ挑戦的な事をしているかお分かりだろうか。
なお付録版のOPとEDは放送されているものから変更され(OPとEDのアニメーションは変更無し)、メインキャラ三人とミサキ、シンのキャラクターソングが収録されている。
恐らく、権利上の問題で本来のOPとEDは収録不可能だった為キャラクターソングに変更されたと思われる。
だが、第二期となる「ギアースクライシス編」はDVDBOXが発売された。
またニコニコチャンネルでも見ることができ、毎週火曜21:00より更新され、最新話1週間無料で、1話、および26話のみ永久無料となっている。
26話が永久無料なのは、おそらく途中から観始めた視聴者へのルール説明の為の配慮と思われる。(この回は歴代でも一番分かりやすいルール説明回と評判だった。)
ストーリー
世界のカードゲーム人口は数億人を超え、人々の生活の一部になっていた。
世界で最も注目を集めている「カードファイト!!ヴァンガード」というカードゲームを通じて、先導アイチ、櫂トシキ、この二人のカードファイターは、世界を救った先導者となった。
それから数年後。
幼少期、両親を亡くし自分の力のみで生きていこうとする主人公『新導クロノ』。
フェンシングの英才教育を受け、育った人気者の爽やかなイケメン『綺場シオン』。
容姿端麗、成績優秀な正義感が強い江戸っ子女子『安城トコハ』。
この3人を中心に、新たな物語が動き出す。
誰も見た事の無い未知の新クラン『ギアクロニクル』。
この謎のデッキをクロノが手にした事で、それまで交わる事の無かった3人の運命が絡みだす!
ありえた未来、ありえた自分を意味する『超越(ストライドジェネレーション)』。
彼ら3人の未来を待ち受けるのは果たして何なのか…。
『ヴァンガードG』からの新要素
Gユニット
本作より登場する新しいヴァンガードユニットたち。
時間を超える「ゲート」を通じてやってきた惑星クレイの未来の英雄たちのことであり、彼らが現代に現れ出でる現象のことを超越(ストライド)と呼ぶ。
本作に登場するヴァンガードファイターたちが使う切り札のカードは必ずGユニットになっており、タイトルが『ヴァンガードG』なのからもわかるように、アニメとしてはGユニット推しである。
未来からやってきたという設定から、Gユニットは各ヴァンガードファイターたちがなりたい「未来の姿」の象徴としても描かれている。
本作のキャッチコピーは「掴みとれ!イメージを超えた未来!」である。
現実のゲームでもアニメ開始と同時にGユニットに関するルールが加えられた。
ルール上の扱いは公式ページの説明を参考。
ヴァンガード普及協会
無印シリーズと大きな違いとしてヴァンガード普及協会の存在がある。
普及協会は東京都内を6つのエリアに分けていて、それぞれ惑星クレイの国家に準えた支部がある。例えば葛飾区、台東区、墨田区、中央区、江東区、江戸川区はドラゴン・エンパイア支部のエリアに入る。
普及協会はカードファイトの大会運営組織というより、ヴァンガードファイターをサポートするための組織である。
初心者へのティーチング、ショップ大会の後援などの他、ヴァンガードファイター同士の交流を促進させることを目的とした様々なイベントなどを開いている。
クイズ大会、宝探しイベント、グッズ配布会、アイドルライブなど、カードファイトという形式から離れた形のイベントも数多く開いており、そういう形でヴァンガードという「コンテンツ」そのものの普及を担っている。
なお、各支部は惑星クランの国家を模しているというのは名前だけのことではない。
各支部にはクランリーダーなるファイターが属しており、彼らはその支部が象徴する国家に属するクランのカードのトップレベルのファイターである。
例えば、ドラエン支部に所属する安城マモルはかげろうのクランリーダーである。
クランリーダーは普及協会の考えるカードファイターの理想像を体現した存在として振る舞うことが要求され、いろんなイベントの司会なども行う。
いわばファミコン時代の「名人」の立ち位置といわばわかりやすいだろうか。
そしてこの普及協会の最大の特徴は、「ファイターズポイント」なるものを交付していることがある。
このポイントをためることでファイターズグレードと呼ばれるランクが上昇する。
本作における各種大会の中には一定のグレードを超えているファイターしか参加できないものも多い。
このポイントをためるには普及協会が認定した大会で勝利するというのが一般的だが、協会が主催する各種イベントに参加するだけでも貰えたりもする。
ヴァンガードポイントはヴァンガードというコンテンツを積極的に楽しもうとした人間に与えられるポイントという位置付けであり、勝利点ではなく経験値である。
特徴的なのはこのポイントは他人に譲渡することができること。
ヴァンガードファイターはポイントを相手に報酬として渡すことで、様々なことをほかのファイターに依頼することができる。
普及協会はこの仕組みを「クエスト」という名前で制度化している。
普及協会のサーバにクエストの依頼を書き込み、全国のファイターは普及協会のサーバをネット越しに確認していつでもその依頼を引き受け取ることができる。
なお、クエスト抜きにポイントを相手に渡すことはできない。
必ず普及協会を通じたクエストの依頼登録をして、相手がクエストを達成したことを認定しないといけない。(そういうわけで、RMTのような行為はできないようになっていると思われる)
クエストの内容はヴァンガードと直接関係しなくても良いが、やはりファイター同士の交流が目的の仕組みなので作中ではヴァンガード絡みのものが数多い。
このクエストはファイトの相手の募集にもよく使われている。
これらをわかりやすく言えばヴァンガードで町おこしをしていると言えばピンとくるだろう。
従来のカードゲームアニメとは違いかなりリアルな志向になっている。
ただ、普及協会は支部ごとの独立性が高く、支部によっては方向性や主義が異なり思想的な対立もある。
ある地区に住むファイターと別の地区のファイターとまるっきり異なる価値観が醸成されてしまい、ファイター同士の交流どころか分断を呼び起こしている負の側面もある。
作中ではユナイテッドサンクチュアリ支部の運営方針が他の支部から問題視されている様子が描かれたりもした。
ギアース
本シリーズから「ギアース(GEARS)」と呼ばれるヴァンガードユニットをホログラムで表示する舞台装置が登場し、これが使用されるカードファイトでは、今までと違いユニット達が動き回っている。
ただ、ギアースはどこにでもあるようなものではなく、大きな大会や施設でのファイトでないと出てこない。
本作ではむしろ、カードショップでのファイトや青空ファイトといった身近なシーンの方が多く、そういう時は今までどおりに脳内イメージが描かれる形のファイトシーンとなる。
ファイトではヴィジュアル的な動き重視のためか、放送初期の頃はカード説明やパワー表記等が省略されがちであったがこのあたりは話数が進むにつれて改善されていった。
パワー表記は、26話からアイコンが変更されている。
作中では、ごくたまにギアースで描かれるホログラムが物理的な実体を持って現れるという超常現象が発生することがある。
しかし、この現象が起こるのは今の所主人公の新導クロノのみだが、話が進むにつれて、他にも同じ現象が起こるキャラが登場した。
ギアース自体がかなりブラックボックスの技術によって作られており、これは惑星クレイの秘密と密接につながっているようだ。
ギアースの存在はシリーズを通した大きな謎としてストーリーの縦軸を担っている。
登場人物
ギアースクライシス編以降の登場人物については当該項目を参照のこと
新キャラクター
主人公
メインキャラクター
サブキャラクター
ドラゴン・エンパイア支部(ドラエン支部)
ユナイテッド・サンクチュアリ支部(ユナサン支部)
アニメ本編及び劇場版から引き続き登場するキャラクター
漫画版
- 綾戸リク(CV:アニメ未登場の為無し)
主題歌
オープニングテーマ
「BREAK IT!」(第1話 - 第26話)
作詞・作曲・編曲 - STY / 歌 - 宮野真守
「Generation!」(第27話 - 第48話)
作詞 - 影山ヒロノブ / 作曲 - きただにひろし / 編曲 - 鈴木マサキ / 歌 - JAM Project
エンディングテーマ
「だから元気 for YOU」(第1話 - 第13話)
作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 田代智一 / 歌 - 戸倉ミサキ(橘田いずみ)
(ED映像には東京23区および武蔵野市に所在する実在の観光名所が、各地区より1箇所ずつ選ばれて登場している。主要登場人物たちが自転車で観光名所を巡るという内容になっていて、映像中の墨田区からスタートして台東区でゴールするコースを実際に自転車で走破すると、約188キロメートル程度になる。)
「NEXT PHASE」(第14話 - 第25話)
作詞 - Satomi/作曲・編曲 - 藤田淳平/歌 - 新田恵海
「flower」(第26話 - 第36話)
作詞 - 中ノ森文子・山口高始/作曲・編曲 - 山口高始/歌 - 中ノ森文子
「メクルメク勇気!」(第37話 - 第48話)
作詞 - 松井洋平/作曲・編曲 - 浅田祐介/歌 - STARMARIE
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