小説や漫画の中で、フィクション性の強い戦記物の一つのジャンルである。
概要
「架空戦記」と命名されたのはごく最近ではあるが、日本ではすでに19世紀末の明治にさかのぼってそれらしき小説が存在しており、当時の架空戦記ものでは巨大戦艦や飛行機や大量破壊兵器(核兵器)などが登場し、実際の兵器の配備に影響を及ぼした面もある。大正から昭和初期の日本では対米戦をモチーフにした小説が人気を呼び、これらの小説の多くは「日本軍の奇襲で始まり初戦は善戦するも、長期戦になり本土を焼き払われ敗戦」という史実の太平洋戦争を大枠で正確に予測していた。
戦後には「太平洋戦争に日本軍が勝つ」内容の仮想戦記小説が人気を呼び、現代に至るまで盛んである。
内容
主に、過去の歴史の戦争に脚色を加えて描かれたものと、未来(近未来)の戦争を想像して描いたものに分けられる。
挿絵は劇画調タッチからCG、萌え的など読者を引き付ける絵は色々。
作品内容の題材は人物中心と兵器中心に分かれ、過去が舞台の場合はタイムトラベルなどのSF要素を含むものが多い。
過去の歴史を舞台としている作品の場合、実在の人物の生死や戦果の違い、対戦国の違い、兵器開発や超兵器の存在など、「もしもあの時~だったならば」という「史実とは異なる歴史」を描いたものが過半数である。作品によって歴史全体の流れが大きく改変するパラレルワールド的内容の物語と、史実に影響を残さない戦いの物語と分かれる。
過去の時代設定は第二次世界大戦か冷戦の二つが主流で、後者の場合は架空の日本や第三次世界大戦・核戦争を扱うことが多く、前近代の時代(三国志・戦国時代・南北戦争・幕末など)や現実世界とは違う異世界を舞台にした作品もある。
現代と近未来が舞台の場合、執筆当時の世界情勢とそれに基づく予想を下に考えられた世界で描かれる。また、過去や異世界の人々や兵器が現代世界に現れて、現代で戦うものもある。
近年ではラノベや同人誌の興隆、ファンタジー要素や萌え要素などで新たな展開を見せている。
関連タグ
SF ミリタリー 歴史 戦争 未来 タイムトラベル パラレルワールド 偽史 歴史改変
架空戦記の例
(50音順)
小説
アルスラーン戦記 越天の空 銀河英雄伝説 皇国の守護者 紺碧の艦隊 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり 修羅の波濤 ゼロの使い魔 戦国自衛隊 デルフィニア戦記 図書館戦争 幼女戦記 ルーントルーパーズ レッドサンブラッククロス ローレライ
漫画
ウォッチメン 靴ずれ戦線 軍靴のバルツァー ジパング 沈黙の艦隊 大砲とスタンプ redeyes ロボット残党兵
アニメ
二次創作
架空戦記1話リンク iM@S架空戦記シリーズ SW架空戦記 東方架空戦記