概要
「鎧伝サムライトルーパー」はサンライズが制作し、名古屋テレビホスト・テレビ朝日系列(ただしアソコとアレ除く)およびTBS系列局約4局(そのうちの約1局は放送を見送ったテレビ朝日系列局の代替)、日本テレビ系列局約1局にて1988年4月~1989年3月に放送された集団ヒーロー(装着変身)アニメ。
「聖闘士星矢」の大ヒットを受け、二匹目のドジョウ狙いで企画された「美少年+バトルスーツ」モノの最大のヒット作である。実は元々は魔神英雄伝ワタルと1番組2作品体制を擁立させたものであったが、独立したものだったそうな。
コミカライズがコミックボンボン(講談社)に掲載されたことがある。ほしの竜一という人が手掛けた。
しかしながら放送開始当初は全く人気を集められず、視聴率もお世辞にも優秀とは言えなかった。子供からは相手にされず、玩具もまったくといいほど売れなかった。
設定の不足分やプロフィールはアニメ雑誌の特集や小冊子によるマンガ、短編小説などで詳細な部分を補っているのだが、アニメ雑誌が出て来るあたり、子供から相手にしてもらえていないことをスタッフも自覚していたようだ。
状況が一変したのは、番組が終盤にさしかかってからで、特に最終回放送後に突如大ブレイクを果たす。
番組が終了してから突然人気が爆発するという、アニメでは珍しいケースである。
このような経緯で、1990年代はじめに特に大きなお姉様方の絶大な支持を獲得し、主要キャラ5人で結成された声優ユニットの先駆けと言えるNG5は大人気を博した。
玩具はまったく売れなかったのに、TV放映終了後にOVAを3作品出すまでの人気作に発展したのは、こうした女性人気の現れである。
ちなみにこの両極端さは、毎日放送・TBS系列で放送されたドキュメンタリー番組「地球発19時」のネタにされてしまった。
史上最も開き直った結界の張り方と破り方をやってのけたり、二重放映事件を起こしてみたりもしている。また開始2話でいきなり散り散りになってしまうなど、よく5人はバラバラになりやすい。
ちなみに主要キャラ3名(当麻、征士、伸)は戦国武将の子孫という設定で、遼は真田忍軍の末裔。秀だけは「随の時代に渡来した武術家の子孫」だったり「モンゴルに渡ってジンギスカンになった源義経の子孫」だったり時期によって設定が異なる。敵側の朱天など魔将たちは、戦国時代の人間である。
それらを元に再構築したノベライズ『鎧正伝サムライトルーパー』が勁文社で刊行され、エピソード0に相当する『乾坤編』も合わせて綴られた。また、月刊OUTでも寮が鎧戦士になる経緯を記した異聞-夕日の果て-も掲載。
2018年12月5日、OVA3作品も網羅したブルーレイBOXが東映ビデオから発売される予定。放送開始30年の区切りという意味合いもある。
キャラクター
関連イラスト
主題歌
オープニングテーマ
「スターダストアイズ」/「Star Dust Eyes」(1部)
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 加藤みちあき / 歌 - 浦西真理子
「サムライハート」/「Samurai Heart」(2部)
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 森口博子
エンディングテーマ
「Far away」(1部)
作詞・作曲 - 辛島美登里 / 編曲 - 加藤みちあき / 歌 - 浦西真理子
「BE FREE」(2部)
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 森口博子
玩具及び模型
前述通り、タカラから玩具が発売されていた。
関連タグ
聖闘士星矢:同時代の「鎧モノ」。本作品も影響を受けている。
天空戦記シュラト:上記同様の『鎧モノ』。こちらも上記作品の影響を受けている。
スーパービックリマン:同じく『鎧モノ』。ちなみに主役の声は同じく草尾さん。
ガイストクラッシャー:同じく『鎧モノ』。
マジンボーン:同じく『鎧モノ』
新機動戦記ガンダムW:監督(池田成氏・高松信司氏)、キャラデザイナー(村瀬修功氏。OVA版)が同じ。ヒイロたちの特徴もトルーパーに通じる部分がある。
新世紀GPXサイバーフォーミュラ:似たような経緯をたどった作品。また、製作会社・メインスポンサーが同じ。
タカラ…スポンサー。玩具販売。