概要
この種のブログは「コピペブログ」(内容がメディアのコピー&ペーストで作成されるため )や「アフィブログ」( ブログ内の宣伝、アフィリエイトのために運営されるブログであるため )と呼ばれ、特に電子掲示板である2ちゃんねるを題材にした「2chコピペブログ」「2ch系ブログ」などが有名である。
これは当時の2ちゃんねるはユーザーも多く速報性があったためニュースサイト的な意味合いで広まり、当時は様々なジャンルで数多くのコピペブログが存在し、今やまとめブログ戦国時代!……とまでは言われてはいなかったが、それなりの隆盛を誇った。
現在は2ちゃんねるユーザーの減少や利用規約の変化などにより、この種のサイトは別のBBSやSNS、例えばふたば☆ちゃんねるやtwitterを対象として行われている。ブログ以外のインターネットのシステムを用いたものはまとめサイトと呼ばれる。
分類
基本的にいくつか分類が存在する。ニュースなどの反応をまとめるサイト、政治問題関連を扱うサイト、カテゴリ雑談系や生活系の掲示板をまとめるもの、更には雑多な住人が存在したvipやなんJのスレッドをまとめたブログなど、管理人の得意とする範囲が異なり、基本的にいくつかの板に絞って紹介する形式を取ることが多く、場合によっては特定のスレッドやトピックのみをまとめるブログも存在している。
変わったところでは「4chan等の海外サイト」を翻訳して掲載するなど、各種趣向を凝らしたものも存在する。特にアダルト系ブログに多いが、アップロードされた画像や動画などのファイルのみを転載するブログも存在する。
問題点
無論、これらのまとめる行為には、掲示板等におけるローカルルールやFAQとしての利用や内容のアーカイブなど複数のメリットも存在する。特に2ちゃんねるの場合、過去の一時期においては過去ログが公開されていなかったこともあり、まとめブログが重宝された面も存在する。ところが電子掲示板等の有志以外の第三者によるまとめには複数の問題点が指摘されている。
著作権
掲示板等に掲載された画像・動画またはそれのキャプチャ画像、あるいはスレッドの書き込み内容を管理者や権利者に無断で転載している場合が多い。これらの行為は本来電子掲示板等の管理者、または書き込みを行った人々、更には画像の著作権者に対し許諾を得る必要があるものの、まとめブログでこれらが守られているとは言い難い。
また、一部の掲示板等ではいわゆる「お客様」が来るのを嫌がるユーザーも存在するが、一部のブログではそんなことはお構いなしにまとめを行う。
広告収入
この種のブログの多くはアフィリエイトプログラムを導入し、そこから収入を得ている場合がある。他人のふんどしで相撲を取るこれらの行為は掲示板のユーザーに快く思われていない。
内容の偏向
一部のサイトでは広告収入稼ぎを目的にタイトル詐欺レベルの過激な見出しを付けたり、ブログの執筆者自らメディアに書き込んで誘導や対立をあおる行為を行ういわば自作自演を働いたり、過激かつ極論的な煽りの書き込みばかりをピックアップしたり、意図的に発言を取捨選択し自分の主張を代弁させることを行う等、特定作品へのアンチ増加やネガティブキャンペーンの誘導といったネット上での迷惑行為を助長しているという見方もされている。
例として、とあるAV男優に似ているという理由で某漫画家を面白おかしく取り上げたスレッド内容を集めたまとめブログが集英社から「本人の肖像権を侵害している」として抗議と警告を受け、一時閉鎖状態になった(現在はそれらの記事を削除して復帰している)
印象操作
スレの検証もかねてか旧運営時代は元スレへのリンクを必須として居た物の、DAT落ちによる閲覧不可はニュース、雑談系の板でしばしば起こる事だったが、運営の交代によりなんJ等DAT落ちしやすく勢いの早い板が専用鯖をもらい定着すると、大してスレが進んでいない小規模(1000まで未到達、次スレ無し等)なスレをDAT落ちした事を良いことに、過激なスレタイを付け色や字を変えさも人気スレだったかのような扱いで転載する行為が多発。
まとめサイトの記事を参照していただきたいが、コメント欄に投票機能がある場合だと、それを利用した自演や他のコメントsageなどの印象操作を簡単に行えてしまう部分もある。
検索妨害
更にこの種のサイトはインターネット検索では必ずと言ってもいいほど検索結果の上位を独占しているため、本当に知りたい情報の検索妨害を引き起こすケースも多い。特にGoogle(と検索エンジンを流用しているYahoo!JAPAN)はその傾向が強い。
嫌う人達
上記に挙げた理由からこの種のサイトを蛇蝎の如く嫌う人や、嫌わないにしても良い印象を持たない人は少なくない。また、その一方で何も知らないネット初心者が内容を鵜呑みにしてしまう事でネットde真実を引き起こす元凶にもなっている。これ等のブログを一言で例えるとこちらに似ている部分ある。
運営者
この種のブログの管理人の性格の傾向として、「基本的に中立を装っているものの実際には自分の主義主張を押し通し、コメントなどの編集も行う」、「金や知名度を得るためならどれだけ周りに迷惑をかけようが構わない」、「無関係な二者(勢力)を対立させるなど火のないところに煙を立てる」、「事態を泥沼化させることによりブログの話題を増やす」などが挙げられる。
金儲けや売名のためなら何をやってもいいと考えている節があり、およそ倫理観は持ち合わせていない。ネットニュースの記者・編集者やまとめブログ以外のブログの管理人なども、このような人間が少なくなく、その思考回路は悪質なアルファ系サイト運営者やユーチューバーのそれに通ずるものがある。
また、ブログで発生する利益を巡った管理人同士の醜い衝突もあり、裁判にまで発展したケースすらある程。それ故、アフィカスという蔑称で呼ばれる事も多い。
悪名高いまとめブログ
下記に挙げるのはたいていアレなブログである。
伝説クラス
- 俺的ゲーム速報刃
- はちま寄稿
この二つのブログはいわゆるゲハまとめブログであり、恣意的な編集やステマ疑惑などが取り沙汰されている。詳細についてはこちらの記事も参照。
- 今日もやられやく→やらおん!
管理人の金銭トラブルによりサイトが分裂。更に2012年明けに発生したステルスマーケティング問題で管理人の守銭奴っぷりが批判された。
- ハムスター速報
ニュース系ブログでありながら恣意的な内容が多く、片山さつきが「ハム速を守ろう」とツイートした際には困惑と嘲笑を招いた。
- ニュー速VIPブログ
ここは名称通りVIPPER系列のまとめ、ただし管理者の趣向により声優ネタやアニメネタが強かったが、デマを流すことも。ただしこれら五つのまとめブログの中では小物的な扱いである。
上記の5つのブログは、ひろゆき時代の2ちゃんねるから名指しで転載禁止を通告されている。
その他
- 声優ファン(seiyu fan)
ここも声優の話題がメインだが、事実の捏造や変な記事を載せて声優本人から苦情を出されることが多い。
- たろそく
アニメ漫画系まとめ。内容は偏向しているという話である。
- 保守速報
いわゆるネトウヨ系まとめであり、現役総理にFacebookでシェアされ問題視された。
- かしこまり速報
淫夢系まとめ。某漫画家の件で怒られた。
- ナリ速
ハセカラ系まとめ。wikiの編集にも干渉する。
- ロボ魂通信
ガンダムやゾイドなどのロボットアニメや玩具の話題を取り扱うが、他方からのスレの無断転載をはじめ、話題を偏向して作品のファン同士の対立を煽ったり、管理人の意に沿わないコメントを削除したりコメント禁止にするなどの悪評が絶えない。特にふたば☆ちゃんねるからは住人にアフィカス認定されるほどに嫌悪されている。
ポケモン系のまとめにおいては実質的な最大手だが、無断使用や無駄転載、物議を醸し出す内容 (ゲハ的、贔屓、偏向、デマや対立を助長しかねない記事、不謹慎、特定のキャラクターに対する扱いの格差、管理人にとって都合の悪い情報を隠蔽(魚拓対策なのか過去ログ送り→過去ログごと削除、該当レスを削除してスレのレス数を操作)、なども含め様々な悪評があり、反対署名も存在する。
また、ポケモンBBSにおいても管理者が特定のユーザー層(キャラクターなど)への贔屓と特定の層への差別ともとれるような措置を取り、特定のコミュニティの分断や過疎化、悪印象を意図的に招いているという疑惑が指摘されたこともある。影響力が大きいことも拍車をかけている。また、とある実況放送者が自分のことを記事にされ、削除要請したが放置されたことも。
ユーザー層の民度も決して良いとも言えず、ただカオスならまだしも、特定のキャラクターや媒体への贔屓や差別が横行したこともあり(上記の通り、運営側の関与も指摘されたことあり)、他所とのトラブルに発展してしまったりと、一種の伏魔殿状態となっている。
同様に、ここの専用Wikiやアンチスレなども特定層への差別に利用されている面もあるため、これらへのアクセスもやはりオススメできない。
名前の似ているぽけみんは別サイトだが、ぽけりんはぽけみんを模倣しているという指摘が少なくない。
- あにこ便
アニメ関係の大手まとめサイト。アニメのキャプション数が多いため、見逃した人や予習と復習をしたい層に重宝されている。だが、「このサイトがあるからアニメそのものを見なくて済む」という利用者もおそらくいることから、見方を変えれば営業妨害とも言えなくもない。
また、コメント欄における書き込みのハードルが低く、大量の荒らしはもちろん、よくも悪くも様々な思想を持つ人々が集まりやすい。コメントに投票機能が付いており、評価数とマイナス数によってコメントが見やすくなったり透明になったりすることにも問題がある。容易にIDを変更することも可能なだけでなく同じ機器を使っていても日にちが変わればIDも変わるため、自演投票や意図的なSageなどの印象操作が比較的容易となってしまっている。
来訪するユーザー層が幅広いのか、いわゆるネタコメントに対して過剰に反応する人もいたりする。また、デリケートなトピックになると、特定の思想を持つ層のコメントが高評価を受けていたり、逆に当たり障りのない意見が透明にされていたり、そのコメントを投稿したユーザーがコメント規制されたりする場合もある。
上記のいずれのまとめブログも、著作権侵害や迷惑行為を働く悪質極まりないサイトであり、アクセスや引用は推奨されない。その他にも各部門に特化したコピペサイトなども大量に存在し、中には有志によるまとめなど、掲示板のスレッド住民から認められたものもある。