概要
マグマが地下から噴出したことに伴い形成された山などの地形のこと。
日本列島のようなプレート沈み込み帯では、海水を含んだプレートの影響でマントルが部分的に融解して地殻内にマグマ溜まりが形成され、そこからマグマが噴出して噴火に至る。ハワイ諸島のようなホットスポットではマントルの湧昇流からマグマが形成される。アイスランドのようなプレート発散境界は、海洋プレートが外側に広がってゆく場所なので、それを埋めるために地下深部から高温のマントルが上昇してくる。
温泉や地熱発電といった恵みをもたらす一方、噴石・溶岩流・火山灰・火山ガスなどによる被害ももたらす。海底で噴火したものは海底火山とされる。
著名な火山(日本以外)
※なお、地球以外でも木星の衛星であるイオなどの天体で火山活動が観測されている。
日本の火山
四国と近畿、琉球諸島を除く日本全域に活火山が分布し、特に九州と北海道(千島列島を含む)に活発な火山が多い。
かつては活火山、休火山、死火山に分類されていたが『死火山』と考えられていた御嶽山が1979年に水蒸気爆発を起こしたことなどがきっかけで見直しが計られ、研究の進展により「火山にとっての数百年はごく些細な時間に過ぎない」ことが判明し『死火山』という定義は廃止された。
また、活火山も『過去2000年の噴火記録』を参考にするなど、大幅に定義が改められた。
特に頻度の高い近年の噴火実績がある山は常時観測対象とされているが、気象庁内でもこれまで予算や人員は気候や地震対策の方に重点が置かれてきた。
また、各大学の研究室でも教員のポスト不足や学生の就職先に繋がらない、入試の科目選択でも地学が敬遠されて来たなどの問題があり火山学をやっているところは火山国にしてはかなり少なくなっている現状がある。
日本の火山で噴火が相次ぐ近年ではこの観測体制の不十分さが問題視されている。
日本の主な火山
北海道地方
東北地方
関東甲信地方
東海地方
中国地方
九州地方