概要
神戸と言えばメリケンパーク・ハーバーランド・ポートアイランドなど港町のイメージが強いが、山間部には日本三大温泉地の一つである有馬温泉や六甲山の一部が存在する。
『六甲のおいしい水』は神戸市から汲み上げられたものなのだ。
高層ビルが多く、東京都区部や大阪市に次ぐ数である。これは神戸市は平地が狭く、土地を有効活用せざるを得なかったこと、阪神・淡路大震災で被害を受けて復興とともに素早く住宅需要に応えるために高層マンションを建てる必要性があったことが大きい。ただし、現在人口が減少する神戸市は高層マンションの建築規制を検討している。
文化
方言は神戸弁と呼ばれ、一般的に知られる関西弁とは多少異なり、何かと「と」が入るのが特徴。
(例1)「何してるの?」→「何しとう?」
(例2)「○○から来たんですか?」→「○○から来とってですか?」
なんとなくお洒落な港町というイメージをもたれているし、観光面でも売りにしているが、それは神戸市が持つ顔のごく一部。
山からはイノシシがしょっちゅう住宅街に下りてきて、スクーターを跳ね飛ばしたりしている(誤記ではない)し、電車には跳ねられてしまうのでイノシシ事故が結構起きる。また狸が野良猫に混じって、ジジババが早朝の散歩がてらにくれる餌を食べている。日本有数のヤクザの本拠地だったり、牛筋を煮込んでいたのを忘れて火事が起こったりもする、非常に泥臭い街でもあるのだ。大阪などの近県からは、気取ってるだの東京っぽいだの言われるが、それはよそゆきの顔しとうだけやで。
ヨドチョウこと映画評論家の淀川長治は、新開地にずらりと並んでいた映画館で映画を観て育った。そして水木しげるは戦後の一時期、水木通でアパートを経営していたことがあり、通りの名前をペンネームにしている。泥臭い街・神戸ゆかりの人々である。
関西方面に観光の際には、神戸牛とケーキと異人館だけではない、魅力あふれる街・神戸にぜひお立ち寄りください。ただし新幹線でお越しの方は、うっかり寝過ごして岡山or新大阪まで行ってしまわないようご注意を(めっちゃよくあるねん、これが)。
地形
ちなみに住民は北のことを『山側』、南のことを『海側』と呼ぶ。
なぜなら、北側には六甲山脈が延々と東西に伸びており、北側を見れば常に山があるため。そして南側には淡路島や大阪湾につながる海。なので、何かの場所を聞かれたとき、それが北側にあるなら山へ向かって進め、というのが一番わかりやすいし、南側であれば海に向かって進め、が確実なのだ。
ちなみに、山と海にはさまれた横長い地形にはメリットがいくつもある。
まず、海風が朝夕に山に向かって吹き上げるため、人口が150万人を超える大都市でありながら非常に空気がきれい。
そして電車の駅を降りたら、各観光名所までは徒歩で行ける場所が非常に多い。布引の滝などは新幹線の新神戸駅の「山側」、徒歩5分である。嘘ではない。そして同駅からはロープウェイで15分もあれば、ピクニックにぴったりの風の丘やハーブ園に行けてしまうのだ。さらに駅を出て西に直進すれば、20分ほどものんびりお散歩しているだけで、異人館で有名な山本通りである。
歴史
それまで小さな集落に過ぎなかったが、1868年に国際港として開港。外国人居留地が設置され、目覚ましい発展を遂げた。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災で壊滅的な損害を受けるが、現在ほぼ復興は完了しており、町並みに震災当時の面影はほとんどなくなっている。
『神戸ルミナリエ』は、この震災で失われた6000名を超える人を悼んで催される。
一般的なイルミネーションとは趣旨が大きく異なる。
一方で、なんと阪神御影駅のすぐそばに神功皇后にゆかりの霊泉があったり、須磨区には義経の逆落としで有名な一の谷があったり、扇で太陽を呼び返して港の工事を完了させた豪快なお大尽の伝説があったりと、歴史や伝説も豊富。ついでに天然温泉の銭湯や、自慢の水で仕込んだ日本酒の蔵も街中にいっぱいあります。
評価
1920年代は神戸市は一時的とはいえ東京市・大阪市に次ぐ日本第3位の人口を誇り、日本最大の企業財閥・鈴木商店の本社所在地であった。鈴木商店は後に破産するが、1970年代まで神戸港は日本最大・世界有数の貿易港であり続け、人口においても上位6位に入っていた。
しかし阪神・淡路大震災の被害を受け、神戸を拠点としていた運輸業は、国内の各港湾都市に移転せざるを得なかった。これに加えて香港・上海・シンガポール・天津・釜山といったアジアの大港湾の躍進で、神戸港は見る影もないほどになってしまう。世界の物流システムが空運へとシフトし、海運自体の重要性が低下したことも響いた。人口においては札幌市・福岡市・川崎市に抜かれ、国内8位に転落してしまった。
また、一般に神戸市は、観光面ではハイカラ・異国情緒ある街として日本人に人気の街だが、(ある意味当然ながら)外国人からの評価はいまひとつ。神戸をスルーして世界遺産になった姫路城に行ってしまう外国人が多く、京都・大阪に比べてインバウンドに弱いとされている。
ただし、マーサーによる「2019年世界生活環境調査(Quality of Living Survey)-都市ランキング」では、総合ランキングで東京と並び、世界49位、日本国内1位を獲得。日経BP総研の「シティブランド・ランキング ―住みよい街2019―」では全国17位、近畿エリアでは企業社長御用達の街・西宮市、歴史ある上流の街・芦屋市についで3位を獲得。
「空気がきれいで治安も良い、物価もそこそこ」「住民が外国人慣れしていて外国人も住みやすい」「関西各都市へのアクセスも便利」という面が、住み心地の良さという結果につながっているようだ。
神戸を舞台にした作品
関連タグ
神戸新聞社 サンテレビ(おっ!サンテレビ) ラジオ関西 Kiss-FM_KOBE
川崎重工業:本社が中央区東川崎町の「クリスタルタワー」内にある。
アサギシティ:ポケットモンスターシリーズ(HGSS)に登場する街で、当市がモデルとされている港町。
絶体絶命都市:2018年発売予定の絶体絶命都市4において、神戸市消防局が防火・防災等の面で協力をする事になった。こちらに関しては、神戸市消防局サイドがグランゼーラに協力を打診したという異例の経緯がある。