プロフィール
概要
本編の主人公である織屋浪馬の幼馴染で、彼からは「タマ」と呼ばれている。世話好きで明るい性格をしているので、クラス委員長と浪馬の所属する同好会のマネージャーも務めている。朝起こしに来てくれたり、時折差し入れを持ってきたりご飯を作りに来ている。バレンタインデーにはクラスの男子に義理チョコを配ったりしている。
このようなテンプレの様な幼馴染キャラ設定。パッケージ等では一見するとメインヒロインだが、その展開が当時としてはなかなか斬新であったため、とかく評価の低いキャラクターである。まあサブヒロインのほうがメインヒロインっぽいと言うのはこの当時ですら今更ではなかったが。
以下ネタバレ
ネタバレ注意
彼氏あり
荒っぽくまとめて一言で言うと、医大生の彼氏(プレイ開始時既に肉体関係)と幼馴染(主人公)とを両天秤にかけた挙句、彼氏に振られたんで主人公とくっついたキャラである。
もちろん本人(≠シナリオライター)にも言い分はあると思うが、彼氏と付き合ってる間にも主人公のデートの誘いに応じる他、主人公が「彼氏がいるから誘うのはやめよう」と考えても、たまきの方から誘ってくることすらある(ほとんどキープ扱いだが)。それでいながら、彼氏とののろけ話や彼氏のスペック自慢等を主人公に話す。
そしてたまき攻略には「たまきが彼氏とイチャついているシーン」(キス、前戯含む)を回収しなければいけないので、同じく「恋愛ゲームに置いて攻略難易度が高い幼馴染みメインヒロイン」としては鳴沢唯、神岸あかり、藤崎詩織等とは別な意味で難易度がキツい(精神的苦痛的な意味で)
二股
しかしながらイベント回収したまきルートに入ると、たまきは彼氏に振られショックで数日姿をくらますが、数日後に主人公を自らラブホに誘う。主人公とコトの最中に「彼のことは真剣に好きだった」と言い出すが、事後「主人公のほうがいい」「最初から主人公と付き合えば良かった」等と言い出すなど、2004年当時としては斬新なぐらい尻軽な面がある。
ちなみにビッチ扱いされることもあるが、同じくelfブランドの他ゲームでは真正ビッチキャラもいるので別にそこまでのキャラでもない。またアナルは処女であり「こっちは初めてだから……」と主人公にアナル処女を捧げてくれる(正直興奮するより「だったら何だよ」と呆れたり「恩着せがましい」とかえって神経を逆撫でされるプレイヤーも多いであろうが)
リアルと言えばリアルなのかもしれないが、単に頭も含めあちこちゆるいだけと言うほうが正しいかもしれない。少なくとも始めから、そういう「浮気描写有り」などの種類のゲームとして発売された作品のヒロインであればともかく、純愛系(を装った)作品のメインヒロインとしては、好感の持てる性格ではないのは確かだろう。
彼氏がいるにしても、「彼氏がいたが、振られてしまい、その後に主人公に惹かれた」という形で二股という流れは排除するか、あるいはめぞん一刻のように、二人の男の間で揺れる女性の心情が描かれていればまだ良かったかもしれない。しかし残念ながら、このゲームはほぼ主人公視点で進むため、たまきが何を考えて二股という行動を取ったのか、そもそもどっちが本命だったのか等、その理由がプレイヤー視点からは、ほとんど見えてこない。
彼氏について
いっその事プレイヤー自身が寝取られ属性にでも目覚めれば良かったが、「医大生の彼氏」にしても、やや遊び人風(あくまで風貌がそうであるという意味で、実際に遊び人かどうか不明)で金持ちという以外、ゲーム本編では名前すら出てこないほど影が薄く、恋のライバルとして対抗心を燃やそうにもキャラが弱い。しかも、この彼氏もたまきを振る際「ステータスで俺を選んだ」とか「お前は俺という人間を見ていない」と発言していたので、見方によってはたまきの二股の被害者とも言える。
さらに言えば主人公自身がたまきが彼氏持ちな事に対して「ショックだなあ」ぐらいにしか思っていなくてプレイヤーは感情の持っていく場が無い。
また、どうやら彼氏の方も、たまきが主人公と会っていたことに気づいていたらしい。彼氏の方は、たまきに「自分以外の男と二人きりで会うのはやめてくれ」という(恋人としては、至極まっとうな)要求をたまきにしたようだ。しかし、たまきの方は「幼馴染だから」という理由で聞かなかった。愛想をつかされて振られたのも、当然と言えるかも知れない。
プレイヤーからの評価
結局の所、マイナスポイントが多くてプラスポイントが少ないキャラ設定になってしまった。
さらにシナリオ面でも、そのさらにそのマイナス面を返上できるような部分は無く、たまきが彼氏から振られるシーン以外、盛り上がる場面すらほとんど無いので、ますます言動のみがインパクトを残す結果と言う悪循環に陥ったと言うのが正直な所。さらにメーカーがメインヒロインとしてポスターやチラシ、コミカライズでたまきをごり押しし続けたのが、前情報無しにプレイしたユーザーの不満に拍車をかけ、ディスクを叩き割り『脳髄及び処女膜が破損した「柴門たまき」の誤作動により、当方のプレイ環境が整わない』という苦情を添えてメーカーに返品するプレイヤーが現れたり、2chでアンチスレが立ち炎上祭が起きたりして悪い意味で話題となった。
そのため、人気は真ヒロインと称される高遠七瀬や天然気味の後輩である白井夕璃に大きく引き離されている。それどころかこのキャラクターのせいで作品そのもの(○級生シ]リーズ終了)ひいてはelfブランド全体の凋落の切っ掛けとなった説も根強い。
何気にTVアニメ版、漫画版、一部のOVA等ではこっそりストーリーと性格が改善されていたりするのだが(メディアによっては、さらなる改悪とするものもあったが)2chのアンチスレ祭り後ではどうにもならなかったどころか、かえって火に油を注ぎ処女厨ですら無いプレイヤーすらアンチと化した。先入観怖いと言うか、第一印象大事。ただ、そちらでしか知らない人の評価はそこまで悪くはない。だからと言って目立つほどいいキャラでもないのだが(ちなみに、漫画版を担当した虎向ひゅうら氏もたまきの本性を知らずに描いていたので清純ヒロインとして描いていた)。
もっとも、さらに皮肉な点は、「できればあんなクズのことなど思い出したくもない」と言わんばかりに存在を忘れられかけていることかもしれない。この作品の一年前に発売された別会社の作品の正統派幼馴染ヒロインのイラストが未だに時々pixivにアップされるのと悪い意味で好対照である。
ちなみに、同メーカーが2011年に発売した『ボクの彼女はガテン系/彼女がした事、僕がされた事/巨乳妻完全捕獲計画/ボクの妻がアイツに寝取られました。』のメインヒロインである田中美咲(旧姓:海藤)が、原画が下級生2と同じく門井亜矢である所為もあってか「たまきに似てる」と語り草になっているが、こちらは最初から「寝取られもの」である事を宣言しており、心情などもしっかりと描写されているので、性癖に合っているプレイヤーからは高い評価を受けている。
余談
たまきには『幼い頃に主人公とオモチャの指輪を用いた結婚の約束をした』といった感じの「純愛系作品の王道」みたいな思い出があったのだが、前述の恋愛もののヒロインに相応しくなさすぎる設定を持つため完全に死に設定となっている。
そういうエピソード及び設定は、他のブランドの作品のこのヒロインやよそのメーカーの作品のこのヒロインみたいに『主人公と初めて出会ってから本編開始までずっと一途に主人公のことを想っていて、純潔を守っていた』みたいな王道メインヒロインでこそ意味があるのだが……
ちなみに現在、DMMGAMES.R18にてプレイできる『同級生~Another World~』にも登場しているのだが、『そのゲームに登場するたまき』は、『この記事で紹介されているたまき』とは異なる『容姿と名前と声優が同じだけの別人で処女』(早い話がパラレルワールドの住人)なのでゲームのコミュニティではこの記事に書いてある件でたまきを貶したり等の問題行為をしないように注意してもらいたい。
関連タグ
たまきん:本来ならアレを意味する言葉なのだが、たまきは前述の通り性的な事で最悪な設定を持つため、一部のプレイヤーからこの蔑称で呼ばれている。ちなみに名前の「さいもんたまき」の時点でアナグラムで「きんたま」「たまきん」が成立する
- 藤枝保奈美:『月は東に日は西に』のヒロインの一人。たまきと同じく『幼なじみ属性』持ちなのだが、たまきとは正反対に『幼なじみ属性』持ちの恋愛もののヒロインとしてお手本とも言えるような完璧な美少女。
- 向坂環:『ToHeart2』のヒロインの一人。こちらも同じく『幼なじみ属性』(ただし年上)。同時期発売で偶然にも名前の読みも同じだがこちらは絶大な人気を誇るキャラ。
- 西園寺世界:『SchoolDays』のヒロインの一人。たまきとは声優が同じであり、性格に問題がある為アンチが多くたまきと一緒くたにされる事もあるが(声優からしたら風評被害である)こっちはたまきに比べればまだ擁護出来る点がある。また、ゲーム自体、そもそも純愛系とは言い難いので、「騙された」という視点からの批判は無い。
- 海道惑:『ほしフル』のサブキャラの一人。主人公の男友達でもあり、たまきとは『○○ポジションのキャラはこうである』というイメージに泥を塗ったという共通点を持つ