ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

エイトマンの編集履歴

2021-03-16 15:51:07 バージョン

エイトマン

えいとまん

平井和正・桑田次郎による漫画作品『8マン』の主人公。

走れ エイトマン 弾丸よりも早く

振るえ その腕を 鋼鉄の腕を



概要

 平井和正原作、桑田次郎作画のSFバトルアクション漫画『8マン』の主人公鉄腕アトム鉄人28号に並ぶ、昭和三十年代を代表するスーパーロボットである。『8マン』は極めてシリアスな物語で、なおかつ当時最先端のSF技術を取り入れた作品として知られており、日本で最初にティーン向けアニメ(今で言う月マガあたりに載ってる漫画のアニメ化みたいな感じ)として放送された作品としても知られている。

 また、本来は八郎は死なず、サイボーグとして生き返る予定だったが、当時の日本では「サイボーグ」「改造人間」と言った言葉が浸透していなかったため、完全な鋼鉄機械仕掛けの頭脳ロボットとして生き返らざるを得なかったと後に平井は述介している。サイボーグという言葉が市民権を得るのは、「8マン」が連載開始されてから1年後、後に同誌にも連載されることになる漫画『サイボーグ009』にて、エイトマンと同じく超スピードを持った正義の使者・島村ジョーが登場するまで待たなければならなかった。



あらすじ

 警視庁の敏腕刑事東八郎某芸能人に非ず)は凶悪殺人犯「デンデン虫」の捜査中、逆襲にかかり殉職。しかし谷博士の手によりその記憶と意志が吸い出され、スーパーロボットの肉体に流し込まれる形で復活した。彼は警視庁捜査一課の「8番目の刑事」エイトマンとして、難事件や怪人に立ち向かう!


警視庁捜査一課の刑事は全部で49人。7人ずつ7つの班を作っている。

わたしはそのどれにも属さない8番目の刑事、エイトマンである!



鋼鉄の男

 八郎は表向きは私立探偵社の社長をやっているが、ひとたび事件が起こると警視庁に駆けつけ、難事件の解決に挑む。

 OPにも高らかに謳われたとおりエイトマンの最大の武器はその『速さ』であり、ひとたび駆け出せば時速3000㎞(マッハ2.4!)に達し、人間の1000倍の加速度でたちまち音速を超える。外界からの刺激は30万km/sの伝達速度で瞬時に反応(体中を光の速さで確かな予感が駆け巡るのである)し、ミサイル弾丸なども素手で受け止めて投げ返してしまうのだ。断言してもいいが、こういう「銃なんて遅いぜ」というスピード自慢をやった漫画は本作が日本初である。爆発に巻き込まれても、その爆風より速く走って無傷で生還するほどである。

8マン

 エイトマンは走る際に地面水平になるほどに前傾姿勢を取り走るという画期的な走り方をしており、後の時代で言う「忍者走り」「十傑集走り」の始祖と言える。

 

 超音波を、赤外線を感知することが可能であり、透視能力を持つ。また、関節は可変型の部品なため、変装も大得意。顔の人工皮膚を動かし、関節位置を移動し、超加速して一瞬で女の服に着替えれば女性にもなってしまう。

 パワーも凄まじく、くらいなら易々持ち上げて投げ捨ててしまう。出力は10万kwで、これは馬力に換算するとあの鉄腕アトムをも凌駕する13万6千馬力に当たる。

 ボディの骨格部分は、ハイマンガン・スチール。


 定期的にメンテナンスを行う谷博士と相談しながら「エイトマンナイフ」等の追加武器を装備した事も多い。

 追加武装には、他に「光線兵器レーザー(その名の通り、レーザー光線砲)」や、「スパイボール(搭載する事で超振動を起こし、透明化するのみならず、振動で敵ロボットの分子構造も破壊する兵器)」などが存在する。しかしそれらはあくまでも、対処した事件に対する手段として一時的に搭載しただけであり、事件解決後にはそれらはエイトマン自身の希望で除去されている。

 これは、「武器を多数満載させる事で、自分自身をおそろしい殺人ロボットにしたくない」という、エイトマン=東八郎自身の希望でもある。


 ボディ自体の制作者は、谷博士本人。

 本来は、谷博士はアメリカ(アニメ版では「アマルコ共和国」)の研究所にて開発したアンドロイドであった。しかし、兵器に転用される事を拒み、日本に持ち込まれた。

 なお、後年に原作者の平井和正氏によると、谷博士がアメリカのNASAにて開発したものらしい。更には、超古代文明に由来したオーバーテクノロジーも用いられているとの事。


 体内に原子炉(!!!)を内蔵しているため、定期的な冷却が必要なのが弱点。胸の「8」の数字部分がハッチとなり、開くと内部に制御装置が出てくる。

 メインの電子頭脳は、火炎や高圧電流など、高熱に弱い。

 長時間戦闘になると電子頭脳が過熱して機能低下しまうので、立ち止まって煙草型冷却剤「強化剤」を吸引しなければならない。電子頭脳の過熱は、加速や戦闘などの稼働による発熱以外にも、外的要因、例えば敵犯罪者からの火炎放射器の直撃など、熱によるダメージでも同様に発生し、そのたびに機能停止する事も多かった。

 そうなった際に、強化剤を一服する事で電子頭脳が冷却されると、機能が回復。冷静に作戦を考える事が出来るようになる。

 つまり立ち止まって煙草を一服すると、東八郎探偵の経験による推理力が冴えるのである。

 この強化剤は、人間にとってはひどくまずい煙草であり、吸えたものではない。また、エイトマン以外の別のアンドロイドにも有効で、機能停止した敵アンドロイドに強化剤を吸わせて機能回復させ、情報を得るというシチュエーションもあった。

 アニメでは規制が入りの中に顔面を突っ込むなどといった即物的な方法を取ってあの手この手で電子頭脳のオーバーヒートを回避していた。

 言うまでもなく、全館禁煙劇場で事件に遭遇した時には、目の前の犯人を追う事も出来ず倒れた事もある。


 なお、メインの電子頭脳が機能停止、または機能不全に陥った時の為、両肩部に予備の電子頭脳を搭載している。しかしこちらの電子頭脳では、本来の機能を引き出す事は出来ないため、あくまでも緊急時専用である。


 加速時の会話は、搭載された「フォノン・メーザー」を用いて行っている。

 また、電子頭脳からは強力な電波を発信し、スーパーロボット〇〇五を遠隔操作した事もある。


作品展開

  • 漫画『8マン』:全ての原作。1963年から連載され看板作品となったが、桑田が拳銃不法所持でエイトマンの職場のお世話になり、強制的に打ち切り。完結したのはなんと1990年になってからだった。
  • アニメ『エイトマン』:1963年11月7日~1964年12月24日に、TBS系列にて放送。番組チャンネルが「8」ではなかったため、「エイトマン」とカタカナ表記になる。走るエイトマンが新幹線を追い抜くというオープニングが時代を感じさせる。「光る海、光る大空、光る大地」で始まる印象的なテーマソングが有名。
  • 実写ドラマ『帰ってきた8マン 2代目は竹下通りのハウスマヌカン』:1986年に放送されたドラマ版。雨傘番組として企画されたため、日本の多くの地域では放送すらされず
  • 実写映画『すべての寂しい夜のために』:原作の1エピソード「決闘」の映画化。制作会社が倒産した原因
  • OVA『エイトマンAFTER』:1993年作のOVA。アニメ「エイトマン」ではなく原作の続編として作られ、非常にシリアスかつハードな作品となっている。
  • 漫画『8マン インフィニティ』

8マン・インフィニティ

2005年~2007年にかけて「マガジンZ」内で連載されていた、1990年の最終回の先の未来を描いた作品。シナリオは超重度の平井フリークとして超有名な七月鏡一が、平井の指名により担当した。「第1部・完」の状態から早10年が経過しているのだが、一向に続きが出ない。


  • 北米版『Tobor the 8th Man

エイトマンのアニメは北米に輸出され、「Tobor the 8th Man」のタイトルで1965年に放送された。

基本的な設定は日本版と同じだが、東八郎は「ピーター・ブレディ」というアメリカ人に変更されている。また、エイトマンの名称「Tobor」は、「Robot=ロボット」の逆綴りである。


余談

テーマソングを担当した歌手の克美しげるは1976年に殺人事件を起こし、かつてのエイトマンファンたちに衝撃を与えた。克美は仮出所後、覚醒剤不法所持で再逮捕されている。桑田の逮捕とともに、エイトマンが「呪われた作品」などと揶揄される大きな要因。



関連項目

スーパーヒーロー 不遇 ロボット刑事 ロボコップ ロックマン

サイボーグ009 仮面ライダー555 仮面ライダーカブト 音速のソニック

この世で一番速いヤツ 煙草 喫煙 禁煙

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました