プロフィール
概要
Fateシリーズの登場人物。
モデルとなったのはアーサー王伝説に登場する円卓の騎士の一人、「叛逆の騎士」モードレッド。
アニメ『Fate/staynight』(Fateルート)において初登場。
具体的な姿が描かれたのは2006年版TVアニメ『Fate/stay night』の回想シーンから。
その後もアニメ『Fate/zero』のエンディングや、2014年のアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』などの回想シーンなどで断片的に描かれている。
本格的な登場と活躍は『Fate/Apocrypha』からであり、「赤」陣営のセイバーとして登場している。
聖杯大戦にて、ユグドミレニア一族に対抗するために魔術協会に雇われたネクロマンサー、獅子劫界離によって円卓の欠片を触媒に召喚される。
設定は『stay night』『Apocrypha』『Prototype』の3種類があり、設定によって性別も異なる。
人物
『Fate/staynight』
(画像右側の人物)
貴方の国はこれで終わりです、アーサー王
円卓の騎士の1人で、末席に位置する。アルトリアとモルガンの息子。
『Fate/stay night』登場時のデザイン・設定のモードレッドのこと。
『Fate/Apocrypha』とは外見・性別以外にも設定が一部異なっているため、ほぼ別人。
『Fate/Apocrypha』によってリメイクデザインの方が主流となったので、ファンの中には旧モードレッドと呼称する人もいる。
初登場は2006年版TVアニメ『Fate/stay night』の回想シーン。
この作品のアニメオリジナルシーンとして「カムランの戦い」を描く為に、設定とデザインを書き起こしアニメスタッフに資料として提供したのが始まりとされる。
一人称は「私」。
冷静な性格であり、敵対者に対してもあくまで礼節を弁えた丁寧な口調で話す。
セイバーと全く同じ容姿をしており、顔だけで判別する事は不可能。
ただし、アホ毛がない、眉毛が細い、もみあげが短い、色素が薄い等、細かい違いがある。髪型はアーサー王と同様にシニヨン。
原典であるアーサー王伝説では、アーサー王とその姉モルガンの間に産まれた不貞の子であったが、Fate/staynightの時空ではなんと、モルガンがアルトリアから作ったクローン、ホムンクルスである。
モルガンが魔術で擬似的に男性になっているアルトリアを誘惑し、精子を取って自分の卵巣に入れて育てたとか。
母からはいずれ王を倒し王座を手に入れるのだと命じられていたが、モードレッドにはそれ以前にアーサー王への憧れがあった。いつまで経っても叛意を起こさず正しい騎士であったモードレッドに痺れを切らせモルガンが真実を教えた際もショック以上に歓喜の感情が大きかった。
しかし、喜び勇んで王に詰め寄り、拒絶されたことにより今までの憧れ、愛情などの感情が憎悪へと反転、原典と同じように叛意をもちブリテンを滅ぼすこととなる。
しかし、その本意は最後まで、「息子として認めてもらいたい」というものであった。
モルガンからの推薦のみでキャメロットに訪れ、円卓の騎士の座を手に入れたことからも分かる様に極めて優秀。卓越した剣技もさることながらまっすぐな騎士道精神を持っていることも認められていた。これはいびつな産まれを恥じて絵本の中だけに存在する様な正しい騎士になろうとしていたことから育まれた様である。
叛乱を起こす際も円卓の騎士内部から不満を煽りアーサー王が遠征に行った際に謀反を起こすなど、智略謀略にも長けている。
しかし、ホムンクルスという産まれと能力、成長速度の代償として寿命は短い。
基本的に、Fate/Apocryphaの作者である東出祐一郎氏が上記の設定が公開されたTYPE-MOONの設定本『character material』を基にして設定を練り直したと言っており、産まれた経緯などは変わっていない。
人物像は大きく変わっているが、Apocrypha版のモードレッドもモルガンに真相を明かされ、アーサー王に否定される前は同じような言動であったと思われる。
stay night版のモードレッドがヤンデレ系は称される人物設定だが、Apocrypha版は反抗期のような以前より親しみやすいような人格に設定変更されている。ちなみにPrototypeのモードレッドは絶望した父上こそ俺は愛する事が出来るというApoのように親しみやすいどころかstay nightのヤンデレ系を通り越した狂気的な人物になっている。
その薄幸な演技が好評だったらしく、脇役中の脇役にも関わらず、アニメに登場したモードレッドは当時から一定のファンを獲得していたとの事。
アニメ版『Fate/Zero』のEDでもその姿が描かれているが、鎧姿なので素顔は出ていない。
鎧姿は『Fate/Apocrypha』のデザインとよく似ている一方で、角の向きや燦然と輝く王剣のデザイン(約束された勝利の剣に似ている。)が大幅に異なるなど、こちらでもデザインが変更されている。
2014年版アニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』では、『Apocrypha』における新デザインでの登場となったが、特典小説及びドラマCD『Garden_of_Avalon』では性別について「彼、あるいは彼女」という表現が用いられているなど、『Fate/stay night』から『Fate/Apocrypha』への変遷が見て取れる。
因みに、彼の項目が載っていたcharacter materialでは彼の母であるモルガンをアーサー王の妻であるギネヴィアと間違って記載している誤記があった。
『Fate/prototype』
Fate/prototype及び蒼銀のフラグメンツに登場するモードレッド。
こちらのモードレッドもSNと同様に男性だが、外見も人格もほとんど違う別人。詳細はプロトモードレッドを参照。
『Fate/Apocrypha』
二度というな。次に女と呼べば、オレは自分を制御できん
物々しい鎧に身を包んだ20にも満たない少女剣士。赤のセイバーも参照。
その素顔はアーサー王と瓜二つであるが、いわゆるオレっ娘。上記のSNとは打って変わり、話し方は粗暴な男性口調のそれになる。
父上と似た顔立ちだが、アホ毛は無く外見ではっきり判断出来る程度の差異はある。男性設定の頃よりも、むしろ男らしい雰囲気を持っている(通称:新デザイン)。
その他の登場作品
コハエース
赤のセイバーが出演。
なんだかんだでよく出るようになった追加レギュラーキャラ。
今作での愛称「モーさん」は型月ファンの間にもすっかり浸透したが、「モーさんは『コハエース』時空のモードレッドのみを指し、通常時とは別枠」という見解も見られる。
万年反抗期のファザコン娘として、ひたすら青セイバーに構い倒している困ったちゃん。もはや反抗期設定どこいったというレベルのパパっ子だが、肝心のアーサー王からは塩対応。しかし某ネズミの国には連れて行ってもらえたらしい。やったね!父上をディスる赤セイバーとは犬猿の仲。しかし桜セイバーはその戦闘における考え方から「母上」と慕い超懐いている。
Fate/GrandOrder
こちらも赤のセイバーが再びサーヴァントとして出演。
第四特異点「死界魔霧都市ロンドン」と共に実装。レアリティは父上と同じく最高の☆5(SSR)。同章のキーパーソンも務めており、主人公の味方となってくれる。
魔霧より限界した“はぐれサーヴァント”であり、この時代の碩学者のヘンリー・ジキルとともに致死性の不可思議な霧“魔霧”の謎を追っている。
ロンドンを古式に則り「ロンディニウム」と呼び、ロンドンを浸食する魔霧に対して「俺のモノに勝手に手を付けた(父であるアーサー王の治めたブリテン≒自分“だけ”が壊していいもの)」という、なんともモーさんらしい捻くれた理屈からロンドンの救済を決意した模様。
ちなみにこの状態での彼女は『Apocrypha』での記憶を有しているらしく、ストーリー中で再会したフランケンシュタインやシェイクスピアについて言及している。また『Apocrypha』での顛末から性格もかなり丸くなっている様で、特にフランのことは妹のように可愛がっている。
第六特異点「神聖円卓領域キャメロット」では敵側として再登場。獅子王に仕える遊撃騎士として主人公達と敵対する。別個の召喚であるためロンドンでの記憶は引き継いでおらず、また性格もかなり剣呑。
正式に聖都への滞在を許可されないものの、生前願っていた「憎まれたまま父王に仕える」という望みのままに敵対勢力の殲滅を行う。
専用状態強化は「暴走」。毎ターンチャージゲージがMAXまでチャージされるというもので、早い話が毎ターン全体攻撃のクラレントがカッとんでくるというぶっ飛び振り。と言ってもMAXチャージが行われるのは敵の行動終了後なので自分のターンの間に呪術や吸血などでチャージゲージを削ってしまえば発射できなくなる。(ただし、「不貞隠しの兜」で再チャージして撃たれる可能性あり。)
また威力もやや控えめで、ちゃんと育っているサーヴァントが耐性で受ければ即死はしない程度の威力となっている。
水着イベント「夏だ! 海だ! 開拓だ! FGO 2016 Summer カルデアサマーメモリー ~癒やしのホワイトビーチ~」では、サーフボードを駆るライダーとして登場。
詳しくはモードレッド(水着)を参照。
2部3章では、ノウム・カルデア所属のサーヴァントの復活組第1弾として再召喚される。
霊基トランクの記録により、かつてカルデア側のサーヴァントとして戦った際の記憶をそのまま引き継いでいる。「叛逆三銃士」と銘打たれてスパルタクス、荊軻と共に召喚に応じた。
5章後半の星間都市山脈オリュンポスでは先にオリュンポスに侵入していた破神同盟の一人として登場。既にオリュンポスの神によって消滅させられていたため人工知能のアバターの一人として登場した。
余談
上記の通り『staynight』では男性という設定だったが、『Apocrypha』に出るに当って著者の東出氏が「(男の娘系だと)アストルフォと被る」と提言し、それを奈須・武内両氏が受け入れた事で女性となった。
男性である世界線も引き続き現存はしているようだが、詳細は不明。
アニメ版『Apocrypha』では専用BGMを貰っており、その名も「The Knight of Rebellion」。不穏さを漂わせるトーンで始まり、終盤に向けて徐々に荒々しくなっていくストリングスとドラムスが彼女の戦いぶりを思わせる特徴的な曲である。
後にFGOでもApoコラボで通常戦闘BGMとして採用されている。
『Apocrypha』の最終決戦で突入に使用したMiG-21近代化改修型「ランサー」は、ルーマニア空軍が運用する複座練習機型とあることからおそらくMiG-21UM「ランサーB」だと思われる。
なお、作中で彼女が「ランサー」の名を嫌ってこの機に付けた「セイバー」についてはその通りの公式愛称を持つ戦闘機も存在する。ただし舞台となるルーマニアでは運用されていない上に、設定年代の西暦2000年代にはスーパーの付く後継機まで含めてもとっくの昔に退役しており、登場は難しかったと言わざるをえない。
関連イラスト
staynight版
Apocrypha版
関連タグ
Fateシリーズ Fate/staynight Fate/Apocrypha コハエース Garden_of_Avalon Fate/GrandOrder