概要
1999年6月24日に、プレイステーション用かつ世界初のデュアルショック専用ゲームとして無印タイトルの1作目が発売された。
当時として操作・攻略性が比較的高い難易度ではあったが、敵の猿のキャラクターであるピポサルを倒すのではなく捕虫網のような道具などで捕まえる、という前例のない作風が多くのユーザーに受け入れられた。
またピポサルの愛らしいデザインやキャラクター性も幅広いファン層を獲得し、大人気シリーズとなった。
その後本編の主人公が別人に交代したり、スピンオフ作では管理されているピポサル達のパンツを回収する、専用メカを用いたバトルトーナメントで勝ち抜く、ピポサル達が主人公になったりするなど、バラエティに富んだ作品展開がされた。
また「ピポサル」を捕まえる作品において、1作目以降は主人公の体力・ガチャメカの性能・マップ構成・ピポサル以外の敵キャラの強さなどで大幅な調整がされ、難易度の低下が図られている。
またBGMも1作目以降はシリアスな曲調からポップでマイルドな曲調が大幅に増加した印象である。
最後の作品発売から9年後の2019年6月23日に、SNSのTwitter上で「【公式】サルゲッチュ20周年」というアカウントが立ち上がり(外部リンク)、その後スペシャルムービーや有料サービスPlayStation Plusでの背景の配信、期間限定のグッズショップ出店などが行われた(外部リンク)。
メディア展開
月刊コロコロコミックにて漫画版が連載される。
また2006年にはアニメ化もされ、テレビ東京系のバラエティ番組『おはコロシアム』枠内にてミニアニメとして放映。
2002年の夏には劇場版が公開された。
1作目のストーリー
発明家のハカセが開発した知能を高める「ピークポイントヘルメット」、通称「ピポヘル」。
それをひょんな事から遊園地で飼われていたサル達が被ってしまい、さらにリーダーの子猿スペクターに人間と同じ程度の知能と悪の心が生まれてしまう。
スペクターに率いられたピポサル達は人類を屈服させるべく、同じくハカセが開発したタイムマシンを使って時間改変をしようと暴走。
主人公のカケルは様々な時代に逃げ出したピポサル達を捕まえて、スペクターの野望を止めるべく立ち上がる。
歴代作品
サルゲッチュ | PS | 1999年6月発売 |
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ピポサル2001 | PS2 | 2001年7月発売 |
サルゲッチュ2 | PS2 | 2002年7月発売 |
ガチャメカスタジアムサルバト~レ | PS2 | 2004年7月発売 |
サルアイトーイ 大騒ぎ!ウッキウッキゲームてんこもりっ!! | PS2 | 2004年8月発売 |
ピポサルアカデミ~ア - どっさり!サルゲー大全集 - | PSP | 2004年12月発売 |
サルゲッチュP! | PSP | 2005年3月発売 |
サルゲッチュ3 | PS2 | 2005年7月発売 |
ピポサルアカデミ~ア2 あいあいサルゲ~ジャンケンバトル! | PSP | 2005年12月発売 |
サルゲッチュ ミリオンモンキーズ | PS2 | 2006年7月発売 |
サルゲッチュ ピポサルレーサー | PSP | 2006年12月発売 |
サルゲッチュ サルサル大作戦 | PSP | 2007年7月発売 |
サルゲッチュ ピポサル戦記 | PSP | 2009年3月発売 |
フリフリ!サルゲッチュ | PS3 | 2010年12月発売 |
主な登場人物
人間のキャラクター
主人公
カケル | CV:瀧本富士子/石川静 | 初代サルゲッチュ・ピポサル2001・サルバト~レ・ミリオンモンキーズ・サルサル大作戦の主人公として登場する小学4年生の少年。 |
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ヒカル | CV:くまいもとこ | サルゲッチュ2の主人公。カケルの従兄弟で、鼻の絆創膏がトレードマーク。 |
サトル | CV:竹内順子 | サルゲッチュ3で選択が可能な主人公の一人。サヤカの双子の弟で、運動神経がよく給食が大好き。 |
サヤカ | CV:野中藍 | 同じくサルゲッチュ3で選択可能な主人公の一人。初の少女の主役で、サトルの双子の姉で現役アイドルでもある。 |
サポートキャラ
ナツミ | CV:川上とも子 | ハカセの孫娘でカケルとは姉弟のような関係の中学2年生。アニメではスペクターへと変貌した猿のクータを飼っていたという設定が存在する。 |
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ハカセ | CV:八奈見乗児/梅津秀行 | 「ピポヘル」と「ガチャメカ」を発明した科学者でナツミの祖父にあたる人物。実は『メタルギアソリッド』シリーズの登場キャラクターロイ・キャンベル大佐とはハイスクール時代の友人同士という設定が存在する。 |
チャル | CV:川上とも子/佐藤利奈 | ハカセが作った自律型サポートコンピュータプログラムの少女。なおアニメで登場するメイド姿は[[ハカセの趣味らしい。 |
アキエ | CV:大原さやか | サトルとサヤカのおばで、ハカセの元助手である発明家。バケルギアの発明者でプリンが大好き。 |
ヒロキ | CV:伊倉一恵/皆川純子 | カケルの親友でライバルでもある小学4年生の少年。1作目とサルバト〜レではスペクターに洗脳されてしまう。漫画版では影が薄いキャラとしてよくネタにされていた。 |
ハルカ | CV:半場友恵 | カケルと同じ10歳の少女。母親とは死別し、科学者の父は海外にいる為一人で暮らしている。アニメ版ではカケルに好意を抱いている。 |
モモコ | CVなし | ヒロキの妹でありアイドルでもある。 |
敵キャラ
Dr.トモウキ | CV:藤原啓治 | スペクターと手を組んだ謎の科学者。その正体はハカセの助手とアキエの同僚であった男性で、実験中に頭からピポヘルが取れなくなり悪事を働くようになっていた。頭のアフロもピポヘルを隠す為に被ったカツラであった。 |
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謎の男 | CV:楠大典 | ピポトロンの装着している戦闘用の黒いピポヘルを作った謎の科学者。彼らが利用できなくなれば捨ててしまうという残忍な性格の持ち主。 |
ピポサル
敵キャラ
スペクター | CV:坂本千夏 | ピポサル達のリーダー。知識以外にも超能力も手に入れており、洗脳等もお手の物。アニメではゲームの設定とは異なり、ナツミの可愛がっていた猿のクータがピポトロンJ達の仕業でピポヘルをかぶったことによりスペクターへ変貌した。 |
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ピポサル | CV:山田ふしぎ/梅田貴公美/並木伸一 | パンツの色によっておおまかな性質が分かれる。サルゲッチュ3ではサヤカのファンクラブに入っている個体が存在し、サヤカを目撃するとメロメロになって簡単にゲッチュができる。 |
謎の男に作られた戦闘用の黒いピポヘルをかぶったサル。
レッド、ブルー、イエローは白いボクサーパンツを履いているのが特徴。
アニメではピポトロンブラザーズと名乗っている
ピポトロンレッド | CV:楠大典/西村朋紘 | ピポトロンの内の1匹。釣った目つきが特徴的。 |
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ピポトロンブルー | CV:鈴木琢磨 | ピポトロンの内の1匹。垂れた目と素早さが特徴的。 |
ピポトロンイエロー | CV:山田ふしぎ | ピポトロンの内の1匹。丸っこい目が特徴的。アニメ版では唯一言葉を話すことのできない存在である。 |
ピポトロンJ | CV:てらそままさき | 新種のピポトロン達のリーダー格。ゲーム内では唯一声優の付かない新種のピポトロンでもある。 |
ピポトロンG | CV:楠大典/並木伸一 | 新種のピポトロンの内の1匹。怪力自慢。 |
ピポトロンクラック | CV:楠大典/桐本琢也 | 新種のピポトロンの内の1匹。天才ハッカー。 |
ピポトロンメタ | CV:楠大典/梅田貴公美 | 新種のピポトロンの内の1匹。変身能力を持ち、当初はニセスペクターとして登場する。 |
正式名称「グレート戦隊ウッキーファイブ」。
特殊なバナナ、「バナナミンZ」を食べてパワーアップした普通のピポサルよりも優れた能力を持つピポサル集団。チームワークはよろしくない。
続編では活劇戦隊ウッキーファイブに改名している
ウッキーレッド | CV:郷里大輔/梅津秀行 | ウッキーファイブの1人。恐竜を投げ飛ばす程の怪力を持つが、田舎猿訛りが強い。 |
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ウッキーブルー | CV:櫻井孝宏/川島得愛 | ウッキーファイブの1人。快速一。交通ルールをしっかり守る率儀な奴。アニメ版では若干感覚がずれたキャラクターとなっている。 |
ウッキーホワイト | CV:緒方賢一/西村朋紘 | ウッキーファイブの1人。科学者。独特な高笑いが印象的。アニメ版では他のメンバーをたびたび振り回すこととなる。 |
ウッキーイエロー | CV:樫井笙人/鈴木琢磨 | ウッキーファイブの1人。サルゲッチュ2では虫歯になっており、続編では入れ歯を製作中とのこと。 |
ウッキーピンク | CV:松下美由紀/半場友恵 | ウッキーファイブの1人。紅一点。二重人格であり、キレると手がつけられない。アイドルになることを夢見ている。 |
味方のピポサル
アニメオリジナルキャラクター
武器(ガチャメカ)
ゲットアミ | ピポサルを捕まえて転送。つまりゲッチュする事の出来る網。これが無ければゲームは成り立たない。サルゲッチュ3では、怒ったピポサルの攻撃を受けると奪われ、逆にゲッチュされる事がある。これを逆ゲッチュと言う。逆ゲッチュされるとステーションに戻される。 |
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メカボー | 長い柄の先から光る棒が出ており、光る部分で攻撃する。初代はライトセーバーのような形状で、「2」「3」は柄が長く、光ってる部分が短かいデザインになっている。 |
ミズメカ(オヨゲッチャー) | 水に潜る為のガチャメカで、水中に入ると自動的に切り替わる。水中用の「スイチュウアミ」を装備している。「2」から操作方法が変わり、「3」では射程が短くなっている。 |
サルレーダー | 名前の通りピポサルを探す為のガチャメカ。近くにいるサルはサルカメラでピポサルの様子、個人情報が見れる。「2」では満腹度が表示され、バナナブーメランの反応の手がかりになる。「3」では誕生日、短気度の情報が追加されている。 |
パチンガー | 狙撃する為のガチャメカ。遠くから撃ち落せるが、動きながらは打てない。球は3種類あり、無限に打てるノーマル弾、威力が高い爆裂弾、ある程度の射程内に発射すれば、自動的にあたりに行く誘導弾がある。爆裂弾と誘導弾は「1」のタイムアタックのみ無限で打てた。 |
トビトンボ | 空を飛ぶ為のガチャメカ。右スティックを回す事により一定時間空を舞う事ができる。「2」から形状が変更され、グリップと羽が分離された。実は攻撃ができたりするが、威力は低く、当てにくい。 |
ダッシュフープ | 高速移動が出来るガチャメカ。右スティックを素早く回す事によってバリヤーを発生させながら高速移動でき、敵を倒せる危険なフラフープ。急な坂も走れる。青パンを捕まえるのに多いに役立つ。 |
メカヨンク | 遠隔操作の為のガチャメカ。一見普通のラジコンメカだが、代わりにアイテムを取ったり、ピポサルを攻撃したり、メカボーで攻撃すると大爆発が起こるなど、いろんな意味で危険なラジコンである。「2」以降ボディチェンジが出来るようになった。 |
マジックパンチ | 少し離れた敵を攻撃出来るガチャメカ。ユニークな見た目をしているが、威力はメカボー、爆裂弾を上回り、タンクで壊せるもの、メカボーで壊せない壁も難なく破壊出来る。そのチートじみた威力で、プレイヤーからも人気は高いが、「3」ではバケルギアの機能もあって登場しない。 |
サルゲッチュ2のみ
ミズテッポー | 名前の通り水を放水して火を消す事の出来るガチャメカ。また、水車を回したり、壊れかけている戦車などの乗り物を治す事が出来るが、入手出来るのはストーリー後半。 |
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マグネッター | 強力な磁力を放つガチャメカ。U磁石マークがある鉄の壁を動かす、もしくはくっ付く事が出来る。一部の敵に着いている鉄の武器を取り出すことも出来る。(鉄球やミサイルポッドなど) |
バナナブーメラン | バナナの形をしたブーメラン。投げて攻撃出来る他、バナナの匂いを漂わせて満腹状態のピポサルをおびき出す事が出来るが、赤ランプ状態では効果が無く、後半になると満腹状態のピポサルが多くなる。 |
サルバスター | 陸上版オヨゲッチャー。スイチュウアミを発射させゲットアミより楽に捕まえられる。 ※「サルゲッチュ2感謝キャンペーンにて無料配布された「ウッキ・ウッキーディスク」をクリアする事によって手にはいる。 |
サルゲッチュ3のみ
バケルギア | 通常より高い能力を持つ姿に変身できるアイテム。ゲームを進める毎に種類が増えていく。 |
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各変身の特徴
ファンタジーナイト | 魔法使いのような姿になり、杖から魔法弾を撃って攻撃する。常にバリアを張っており、敵の攻撃を防御できる。ゲッチュは自分の周囲に魔法陣を出して行うもので、全周囲に効果があるが、射程が狭いのと発生がやや遅いのが欠点。 |
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ワイルドウエストキッド | ガンマンのような姿になり、銃で攻撃をする。移動しながら連射ができるが一発の攻撃は低い。ゲッチュは銃から網を飛ばして行う、変身の中では最も射程が広いが範囲が直線上であるためやや使いづらい。ロックオンもできるが操作には慣れが必要。 |
ミラクルニンジャ | ニンジャの姿になり、メカボーとスティックを回すことで現れる分身で攻撃する。移動速度は早いが攻撃力は低め。ゲッチュは分身を前方に飛ばして行う。射程、効果範囲ともにバランスが良く使いやすいが横から後方はカバーできない。壁歩きやムササビの術など特殊なアクションが多いのも特徴。 |
マジンダンサー | アラビア風の姿になり、マラカスで攻撃をする。ただし攻撃範囲は狭い。ゲッチュも基本はマラカスを使い、そのままでは射程が狭いがスティックを回すことでダンスでサルを踊らせている間に安全にゲッチュできるのが特徴。ただし、空中のサルなどには効果がない。またマジンを出現させて進むアクションも特徴。 |
ドラゴンカンフー | 武闘家の姿になりヌンチャクと飛び蹴りで攻撃する。スティックを回すと闘気を出して攻撃力がアップし、盾を持った敵も簡単に撃破できる。この姿でないと壊せない壁も存在する。ゲッチュはヌンチャク式の網で行う。射程は短いが自分の後方まで効果範囲があり、ファンタジーナイトより隙が少なく使いやすい。防御手段を持たないため、遠距離攻撃してくる相手は苦手。 |
ゲッチュマン | 変身ヒーロー、ヒロインの姿になる。攻撃はレーザーとスパークで行う。レーザーは壁で反射する特徴を持っており、ジャンプした状態で発射し続けると空中に浮くことができる。スパークは自分の周囲を攻撃するが、動けない上にバリアではないため敵の攻撃に対しては弱い。ゲッチュは突撃するタイプで、前方のサルをまとめてスピーディーにゲッチュできるため、タイムアタックで多用することになる。ただし、この変身のみ敵にかわされる事があり、ゲッチュアクション中は無防備であるためダメージを受け易いのが弱点。また、ジャンプ中に誤ってダッシュをしてしまい落下することが多いのも欠点。 |
ピポサル | ピポサルの姿になる。バナナの匂いを察知してサルの楽屋へ通じる隠しドアを開けることができるため、完全クリアするためには使用必須となる。また手を振るとサルの警戒心を下げることができる。ただし、ゲッチュ技は無く、攻撃も範囲の狭いノックとヒップアタックしか無いため戦闘には不向き。 |
関連イラスト
関連項目
(株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント)
(コミカライズ作品)