エルネスティ・エチェバルリア
えるねすてぃえちぇばるりあ
CV:高橋李依
人物
ナイツ&マジックの主人公。愛称は「エル」。紫がかった銀髪と整った容姿を持つ少年。
家族構成は父「マティアス」、母「セレスティナ」、祖父「ラウリ」の四人構成。父は騎操士(自身が入学してからは、騎操士訓練教官を務める)、祖父はライヒアラ機操士学園の学園長を務めている。
身体が同年代の子供と比べて小柄な為、その整った容姿もあって少女と間違えられる事も多い。
誕生日は明記されていないが、劇中の描写からおそらく西方暦1265年生まれで、年齢は12歳(陸皇(ベヘモス)事変)→16歳(大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)開始時点)→18歳(ボキューズ大森海遭難時)→20歳頃(アディとの結婚式時点)だが、ほとんど見た目は成長していない模様。web版の設定でも、身長は最終的に150cmまでしか伸びないとのこと。
その正体は、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した日本人プログラマー「倉田翼」であり、彼の精神年齢は肉体年齢に28を足した数字になる。
前世でプラモデル製作を趣味とするメカオタクだったことが幸い(災い?)し、転生当初はロボットもプラモもないことに落ち込む日々を送っていたが、幼少期に幻晶騎士(シルエットナイト)と呼ばれる巨大ロボットの存在を知った事から(原作、漫画版では幻晶騎士の模擬戦を見たことで、アニメ版では町の外で魔獣に襲われたところを父の乗る幻晶騎士に助けられたことが切っ掛け)、いつか幻晶騎士に乗り、更には自分だけの機体を作り上げるという夢に邁進する。
しかし、その行動は「学園入学初期に中等部の授業を受ける為に初等部の授業を実力を見せつけ免除させる」「一個師団相当の戦力を要してようやく倒せるか否かのレベルの巨大魔獣を幻晶騎士単騎で手玉に取る」など、もはや「暴走」と呼ばれる域に達している。
その行動力、発想力で常に周囲を驚愕させ続け、陸皇(ベヘモス)事変、カザドシュ事変など様々な事件の中心に立ち、カザドシュ事変を機に設立された銀鳳騎士団の団長に就任した事で、彼の暴走の規模は爆発的に拡大。
自分の趣味を貫き通し、それを周囲に認めさせ続けた結果、身分上は一介の騎士団長でありながら、幻晶騎士関係の権限に限り国王かそれ以上の権限を持つという極端な立場に収まった。なお、幻晶騎士はそれそのものが軍事力であるので、事実上の軍の総大将とも言える。(作中でこの話を聞いたクリストバルは激昂している。)
魔術演算領域(マギウス・サーキット)で魔法術式(スクリプト)を処理するこの世界の魔法の仕組みが前世におけるプログラム言語に似ている事から術式を書き換え効率的なものに改造してみせる他、幻晶騎士に前世のメカ知識を加えた改造を提案する天才少年だが、一方で地道な鍛錬を怠らず失敗から何かを学ぶ事も多い努力家。
常人を超える魔力や魔法知識もまた幼少から続けた鍛錬の賜物であり、幼馴染であるアーキッド・オルター、アデルトルート・オルターの兄妹にもその手ほどきを行っており、直弟子とも言える両者共高い実力を持つ。
また、魔法関連のスペックに隠れがちだが、前世の経験からプレゼンテーション能力にも長けており、時代を先取りした革新的過ぎる技術の有用性を周囲に理解させ、興味を惹き付けて実行に踏み切らせる話術を持つ。
幻晶騎士が絡むと際限なく暴走する自他ともに認める狂人であるが、それでも倫理観や良心、仲間意識はちゃんと持ち合わせており、親友の為なら幻晶騎士を捨てる事も厭わない。
基本的には温厚かつ仲間想いな性格で、家柄や権力・実力を誇示しない好人物。
さらに、義理堅い一面もあり、巨人戦争に加わったのも、(愛機のイカルガを壊されたのも大きいが)遭難した自分とアディを同胞として迎え入れてくれ、生活を共にした巨人族(アストラガリ)のカエルレウス氏族を虐殺されたからというのが原因である。この時、自分たちを捜索に来た銀鳳騎士団には「自分たちみたいに理由がないのだから参加する必要はない。」と、無理に命令しようとしなかった(結局、団員たちは「勝手に動いて」という形で参加したが)。
要するに、幻晶騎士が絡まなければ(一応)真面目な常識人なため、狂人であっても外道ではない。
一方で、興味のないこと、面倒なことは避けたがる傾向があり、特に爵位や身分などの堅苦しい物を嫌がり、本来であれば幻晶騎士の流通関係に口を出せる権限を与えられているものの、それらにはほとんど関わらない。
また、先進的な技術を次々と生み出しているが、その技術は荒削りな部分も多く、彼自身も錬金術などのノウハウを持たない為、試作や実用化の際にはダーヴィド達鍛冶師達の協力が不可欠。
特に大規模なものに関しては国立機操開発研究工房(シルエットナイトラボラトリ)が技術の調整を担っている。
戦闘においてもフレメヴィーラのみならず作中最強の騎操士ではあるものの、圧倒的質量と火力を持った飛竜戦艦との初戦では互いに決め手を欠いて痛み分けに終わり、穢れの魔獣の初見殺しとも言える能力の前に一度は敗北するなど、最強であっても決して無敵という訳ではない。
また、魔導噴流推進機の実験で幻晶騎士1体をお釈迦にし、エル自身も死にかけた時は、アディやダーヴィド達から思いっきり大目玉を食らっている。
前世で愛用したモデルガンを模した銃杖(ガンライクロッド)「ウィンチェスター」を二挺愛用し、小柄でウェイトが少ないという欠点を補う為に身体強化魔法や空気圧縮魔法を駆使した高速戦闘を得意とする。幼少期からの鍛錬と前世の知識を応用した魔法を始めとする戦闘能力は非常に高く、小型魔獣はもちろん、戦い方次第では幻晶騎士と同程度のはずの決闘級魔獣とも生身で戦える。
一方で、自分の魔術演算領域で幻晶騎士を直接制御(フルコントロール)できるため操縦技量自体は劇中最強レベルなのだが、小柄な体格ゆえに通常の幻晶騎士の操縦席では操縦桿等に手足が届かず、イカルガのように体格に合った操縦席を特注で作るか、通常の操縦席を改造しないと(アニメ版では、トイボックスの座席の背もたれの厚みを増すことで対応している)上手く操縦できず、自分の機体を作ろうとしたのもそれが原因である(当初は乗ることだけを考えていた)。
幼馴染のアディについては添い寝や膝枕を所望されるものの、あまり異性として認識していなかったが、次第にその認識に変化を生じさせ、巨人戦争後婚約関係を結び、国王陛下の計らいもあって王都カンカネンで式を挙げ、夫婦となった。
アニメ版では当初アディやステファニアに抱きつかれても無反応だったが、森都から帰還後辺りからアディに対して満更でもなさそうな表情を見せるなど、変化が見て取れる。
巨人戦争後、各中隊が銀鳳騎士団の配下として独立したのに伴い、「大団長」と呼ばれるようになる。ただし、アディからは「小さいけれど大団長‥‥」とツッコまれ、ディーには爆笑されたり(さすがにエルも怒って、銃杖を手にしてディーを追い回している)と、早速エルを弄るネタに使われた。
なお、「小説家になろう」の投稿では関西人という設定であり、口では標準語(異世界の言葉)を話しつつも頭の中では関西弁(日本語)で思考する描写があったが、書籍版では削られている。
倉田翼
CV:阪口大助
エルネスティの前世。
日本の中堅ソフトウェア会社に身を置くプログラマーで、その有能さから締め切り間近の案件に追われ地獄絵図と化した現場にヘルプに回った際に重宝され、「我が社が誇る『最終防衛ライン』」と呼ばれていた。
交通事故によって命を落とし、その魂は異世界に転生し、エルネスティ・エチェバルリアとして生まれ変わった。
常に丁寧語で話し、度を越したロボオタとしての気質はそのままエルにも受け継がれている。
有能だがそれを鼻にかけない人柄から、同僚や後輩達からも慕われていた模様。
漫画版とアニメ版のデザインが異なり、漫画版は地味目の青年なのに対し、アニメ版は容姿の整ったメガネの青年となっている。
アニメ版では、考え事をするときなどに人差し指で自分の顎を数回つつく癖があり、エルにも受け継がれている。
主な発明品
- 銃杖(ガンライクロッド)
エルが幼少期に考案した、魔法を使う杖と剣を一体化させた銃型の魔法の杖。
前世で愛用していたモデルガンにちなみ、エル用のものはウィンチェスター(アニメ版では「ガンライクロッド」としか呼ばれてない)と名付けられ、二挺を常に持ち歩いている。
「魔法を狙いを付けて撃つ」事で命中率を向上させるために銃の形態を取り、即座に接近戦を行う為に銃剣が取り付けられている。
また、キッドとアディは剣の峰に杖を装着する形式の「ガーンディーヴァ」を使用する。
- 綱型結晶筋肉(ストランド・クリスタルティシュー/ストランドタイプ・クリスタルティシュー)
幻晶騎士の構成部品の一つである結晶筋肉を束ね、耐久性を向上させたもの。
編み込む事で筋肉の収縮距離が伸びる為、通常のそれよりも出力が増大し重量機にも匹敵するパワーを発揮しうるが、出力が増えた分だけ消費する魔力も増大し、燃費の悪化に繋がっている。
- 背面武装(バックウェポン)
幻晶騎士の背面に簡素な構造の補助腕(サブアーム)を取り付け、そこに魔導兵装(シルエットアームズ)を持たせる事で剣や槍を持ちかえる手間を省き隙のない攻撃を可能にしたもの。
二つ以上の魔導兵装を同時使用できるため、その結果火力の増大や、魔導兵装の使用機会向上にも繋がった。
一方で、戦術級魔法(オーバードスペル)の使用機会の増大は魔力の消費増大を加速させる為、綱型結晶筋肉と共に燃費の悪化を招いている。
同時に開発された火器管制システム(ファイアコントロール-)が機体の魔導演算機(マギウスエンジン)に追加された事で、魔術兵装の照準が付けられるようになっている。
- 板状結晶筋肉(クリスタルプレート)
機体の燃費の悪化に伴い、それを解決する目的で精製された魔力貯蓄量(マナプール)に特化した結晶筋肉。
後に外装(アウタースキン)の裏地を板状結晶筋肉で覆った蓄魔力式装甲(キャパシティフレーム)に発展した。
アイデアをまとめたのはエルだが、大本の発想はアディのなにげない一言から生まれている。
- 幻晶甲冑(シルエットギア)
幻晶騎士を大幅に簡略・小型化した一種のパワードスーツ。
当該記事を参照
- 紋章式認証機構(パターンアイデンティフィケータ)
幻晶騎士の盗難を防ぐ為の鍵。機体の操縦席に設えられた差し込み穴に、機体と対を成す銀の短剣を差し込み、刻まれた紋章術式(エンブレムグラフ)が合致しない限り機体を動かす事が出来なくなる。
後にこの銀の短剣が騎操士の身分を表す代名詞として扱われる。
- 選択装備(オプションワークス)
幻晶騎士に用いられる選択装備の総称。
補助腕に背面武装ではなく盾を保持する可動式追加装甲(フレキシブルコート)、ワイヤーを飛ばし電撃魔法に指向性を持たせるライトニングフレイル、そして移動用魔法「エアロスラスト」を機械的に再現した魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ/マギジェットスラスタ)等がある。
- 魔導飛槍(ミッシレジャベリン)
従来の幻晶騎士で飛空船(レビテートシップ)に対抗するため、大型の飛槍(ジャベリン)に推進・姿勢制御用の触媒結晶を取り付け、飛距離や発射速度を向上させたもの。
誘導・魔力供給用の銀線神経を接続した有線誘導式地対空ミサイルと言える代物で、法撃の届かない高度にも届くため、飛空船への有効打となった。
幻晶騎士や飛空船に専用のランチャーを取り付けて使用するが、誘導を行うには独自の感覚が必要で、複数同時に誘導制御を行える者は限られる。また、槍の自動装填が出来ないため、再装填には幻晶甲冑のサポートが必須になる。
後に小型・軽量型の魔導短槍(ショートスピア)や騎槍に魔導飛槍を装備した複合型空対空槍(トライデント)などのバリエーションが生み出され、飛行型の魔獣にも使用されるようになった。
主な搭乗機
陸皇事変でヘベモスから逃げ出したディーから強奪する形で使用した訓練機。
エル自身の魔術演算領域で機体を直接制御し、普通では考えられない程の繊細かつ柔軟な動きを発揮したが、エルの操縦に機体が追いついていたとは言いづらい。最後にはベヘモスを倒すものの無茶のし過ぎで大破・自壊してしまった。
魔導噴流推進器のテストの際に使用。
テストの度に修復が繰り返され最終的にトイボックスに改修された。
魔導噴流推進器テスト用のカルダトアをテレスターレ型に改装し魔改造したもの。
改造のし過ぎで性能はテレスターレよりも低くなり、バランスも悪い。
エルが自分の為に設計した鎧武者型の幻晶騎士。
圧倒的性能で大西域戦争で無双した。
エルにとってそれまでの成果の集大成で大事な宝物。
イカルガとシルフィアーネの残骸その他諸々を使って建造した機体。
急場しのぎの機体だったが再建造されたイカルガと合体しマガツイカルガとなった。
カササギの炉をイカルガに移植するまでの間に使用。
巨人と先王アンブロシウスの乗るジルバティーガの腕試しの間に入り込み、これを諌めた。
ちなみに、二人の戦闘は相当激しく、不意打ちとはいえ双方と渡り合っており、搭乗機に魔改造か、直接制御をしていた可能性がある。
クシェペルカ王国へのアディとの「新婚旅行」にイカルガの代わりに用意した機体。カルディトーレをベースに一ヶ月ほどでほぼ別物に魔改造した。
浮遊大陸で大暴れした挙句、自爆装置で機密保持もかねて爆散した(なお、アディの追求によってイカルガにも自爆装置を詰め込んでいた事も発覚した)。
※Web版では「トイボックス(Mk2)」表記
余談
ライトノベル作品の主人公の中でも異例づくしのキャラクターでもある。
小説や漫画の表紙をヒロインが飾る事が多いライトノベル市場で、(一応)男性主人公でありながら原作小説・漫画版双方で長期に渡り単独で表紙を飾り続けた。
記録は漫画版6巻がキッドとアディ、小説も9巻でウェディングドレスのアディとのツーショットになったため記録は小説・漫画合わせて13巻分で止まったが、「男性主人公単独」という縛りを外せば記録は更新中である(この場合はソードアート・オンラインなどを同様の事例が増えることになるが)。
作風の都合もあるのかもしれないがラッキースケベなことは起こしていないし、何気に三角関係やハーレムを形成しているというわけでもないという…。
え?エルくんには幻晶騎士そのものがヒロインじゃないかって?なんのことかな?
また、アニメ放送と前後してねんどろいどが発表されており、ライトノベル作品の主人公としては異例の速さで立体化を果たしている。
アニメ版では、敵の戦艦からの弾幕を避ける際の叫びが「なんとぉー!」となっていたり、落下する飛竜戦艦を押し返す際に至っては「伊達ではありません」などのパロディ的な要素が追加されている。
作中では魔導噴流推進器を小刻みに扱うのが得意であり、団員達からは「動きおかしい」「あんな気持ち悪い機動」と言った評価で恐れられている。俗に言う変態機動の事だろう。
ちなみに、エル君の狂人さが垣間見えるシーンにおいて、アニメ版では明るい表情のため無邪気な印象が強いが、漫画版のエル君は狂気染みた表情が多く、怖い印象が強かったりする。
なお、声優である高橋李依は重度のショタコンとして有名である。
趣味嗜好
基本的にロボットやメカが好きなエルだが、好みの範囲(どこまでがOKでどこからがNGか)に関しては割と不明確だったため、ファンの間では長く議論の的だったが、2021年10月、Twitterにて原作者から言及がなされた。
それによると『人型を基として拡張したもの』ならばOKとの事。
とはいえ、あくまで一番は人型兵器というだけで、それ以外の非人型兵器でも使える時は嬉々として使うし、敵対するならば人型でも非人型でも破壊するというスタンスを貫いている。
現に書籍11艦では、かつて人型兵器の繁栄のために徹底的に叩き潰した飛龍戦艦を、自分で操縦する事になった時は舵輪が壊れるんじゃないかと言わんばかりにぶん回してアクロバット飛行も生ぬるい程の変態飛行をし、搭乗員達が悲鳴を上げるレベルの暴走をしていた。
自分が転生している身分なので、死んでも新たな命として転生できると信じており、敵が死んでも「良い来世があらん事を」と祈る場面もある。しかし、劇中でも描写されてるが幻晶騎士を降りて降伏すれば相手を殺害する事はしない(もっとも、その代わり幻晶騎士を鹵獲するが)。
自分が死ぬ事に関しては「幻晶騎士と一緒に死ねるなら本望」と言い切っているが、生き残る可能性があるなら最後まで足掻く。そして、上述の通り仲間や味方の危機を優先して、幻晶騎士を捨てる事も躊躇わないため、死を軽んじている訳ではない。
こういった独特の死生観は、前世で未練を残して死んだ事に対する無念から来るもので、要約すると「未練を残して死ぬよりも、やりたい事を精一杯やって、その為に精一杯足掻く」といった彼の理念が窺える。
ある意味、誰よりも全力で今の人生を謳歌する事に命を賭けているとも言える。
『きれいなショット・ウェポン』という渾名が付けられるほど、聖戦士ダンバインのショット・ウェポンとは共通点が多いものの、ショットが作ったオーラバトラーが『元々の世界になかった戦乱を巻き起こした元凶』であることに対し、エルが作った新型幻晶騎士は『数多の脅威から自国や西方諸国を護るための抑止力』と対象的である。
戦乱の原因になったのはジャロウデク王国がエル達が作った新型幻晶騎士を盗んだせいであり、聖戦士ダンバインで例えるなら『きれいなドレイクが治めるきれいなアの国が開発したダンバインを、汚いナの国の汚いゼラーナ隊が盗んで戦乱を引き起こした』ようなものである。
外部出演
そんな彼がついに数多のロボットが交わるスーパーロボット大戦30にイカルガを引っ提げて参戦することが決定した。
また、正反対な要素が非常に多いこの人との絡みがどうなるかも気にされている。
本作の舞台とは別の世界の地球の転生者であり、本作の世界の地球を自身がかつて住んでいた地球とは別の世界である事を認識していた。そのため説明が面倒になるため、自軍には自分が転生者である事は明かしていない。
そしてストーリーでは案の定、多彩なロボット達の競演に大興奮して熱弁を繰り広げていた。駆けつけたドライクロイツ(主人公陣営)に対しても、「あんなかっこいいロボットを操縦する人達が悪い人であるはずがない」と断言して即座に共闘を願った程。そのあふれるロボット愛と暴走ぶりに自軍はドン引きし、仲間の銀鳳騎士団が辟易しつつもフォローする羽目になった。世界観の関係上、「宇宙」に関してしっくりこない銀鳳騎士団を率いて、幻晶騎士が宇宙でも活動できるように改造する手伝いをしている。
また、そのロボット愛ゆえに自軍の機体の特性も熟知しており、幻晶騎士に他作品のロボット技術を取り入れようと四苦八苦する様子が描かれ、あるシナリオではそれが仇となってピンチを招いてしまう。
逆に、終盤に敵の策で自軍の機体がダメージを受けて出撃できなくなった時には、それまでに仕入れた知識を活用して窮地を凌いでる。
会話の方でもはっちゃけており、Gアイランドでは生前の無念だったプラモデルの売り場に歓喜して店ごと買い占めようとしたり、男性なのに女性アイドルグループの一員に選ばれたり、エンジニア達の会話にしれっと混ざったりとエンジョイしている。更にはエルガイムMk-Ⅱの製造にも少し手伝っており、ダバ・マイロードがエルガイムMk-Ⅱに乗って現れた時は、重戦機エルガイム陣営に混ざって喜んでいた。
獅子王凱から勇者王ガオガイガー本編の話を聞いた時は、大興奮でベタ褒めしていた(凱も聞かせ甲斐があったようで気を良くしていた)他、エルドラソウルの合体機能をオミットしたブッチに対して、合体の浪漫と美学を長々と述べて反論した(浪花十三に「長いわ!」とツッコまれたが、ネロには熱意が伝わった)。
蒼斧蛍汰とは初対面から意気投合し、自軍のロボットについて長時間も熱く談義するほど。一度、自軍全員でスーパーロボット談義をしたがあまりの熱意と長時間の語らいに、アムロ・レイと兜甲児以外の全員がグロッキーになってしまった。
また、同じロボオタクとして、発売前から絡みが期待されていたリュウセイ・ダテとはダウンロードコンテンツキャラのため、あまり絡みがなかったが、オラシオと初対面した時、機動兵器を否定された際に二人揃って反論などを行うなどをしていたのでもしかしたら、裏で仲が良いのかもしれない。
また、ロボット大好きだった彼は例の人のように一応、ウルトラシリーズのような特撮関連もかじっている描写が見られ(ロボット怪獣も出る事もあるが、有名な作品故に「詳しくは知らないけどある程度は知っている」感覚なのだと思われる)、「特撮は不勉強だけど、これから覚える」といった旨の発言をしている。そしてSSSS.GRIDMANのアレクシス・ケリヴから、その例の人と「同じ気配がした」とまで言われている。
その一方でちゃんと空気を読むべきところは読んでおり、某一号ロボの大破・敵化と二号ロボの交代の場面では、さすがに身内の悲劇であるため表情を曇らせている。
また、初登場時は異世界転移に戸惑うアディとキッドを纏め、ジャロウデク軍と交戦中のドライクロイツに共闘を持ちかけるなど、騎士団長としての一面も見せている。
また、メルヴィーからプログラミングの手腕について「チート」と言われると、「不正、ずる」という意味と受け取って真顔になり、褒めたつもりだったメルヴィーから「気を悪くしたのなら謝るよ」と宥められている。続けて彼女から「権力欲があったら悪い意味で世界の歴史を揺るがすような存在になったかもしれない」と言われると、「イカルガと共にそのような存在に立ち向かう役割を望みます」と即答した。
ある意味欲望に忠実なその姿から敵方に勧誘されることもあるが、同様に「正義のロボット軍団が悪を倒す」と毎回突っぱねている。
原作では直接絡みの無かったケルヒルトに対しては不快感を露わにするなど、テレスターレを奪われた事に対して憤りを感じている模様。
なお、本作では同じファンタジーロボット作品である『魔法騎士レイアース』のセフィーロとは同じ世界という設定であり、魔法騎士達と顔見知りと言う設定も付与されている。
ちなみに転生前の倉田翼の出身世界はこの人の現実世界と同じであることも作中で判明しており、サイドミッション「陽炎、再び」で彼女と会ったときは「何度か見かけた方と雰囲気が似ている」とのことなので、現実世界の彼女と出会っていた可能性もある。
アレクシス・ケリヴなどの超常の存在からは転生者である事を見抜かれており、「異物」或いは「理を超えた存在」と評されている。
一部からは発売前に『価値観の違いで他作品のキャラとは相性が悪いのではないか?』と考えられたが、ロボットの熱意にドン引きされるものの他作品のキャラクター達との仲は良好であり、ファイヤージェイデッカーとフルパワーグリッドマンが互いに健闘を讃え合う場面に浪漫を語った時は、自軍から賛同の声が上がっている。また、友軍機が敵に操られた時は「コックピットを狙わずに倒せ」というブライト・ノアの命令に従っている(そもそも、ガンダムシリーズなど主人公がパイロットを殺害する描写がある作品も参戦している他、原作では人間相手に不殺を貫いているキャラが有人機を撃墜したり、ガオガイガーのゴルディオンハンマーなど確実にパイロット死ぬやろってレベルの攻撃でも相手が生存・逃亡する事は歴代スパロボで何度も描写されている)。
また、凱との対話の際には自分の体格(低身長)を気にするなど、原作では見られなかった一面も見せている。
能力面ではかなり早期に参戦できるにもかかわらず、イカルガともどもチートレベルであり、少し育成するだけで大概の敵はどうにかなってしまうほど。
特殊スキルについても、相手より技量が高いと命中率と回避率、与ダメージを上昇させる『高位演算能力』と、自軍フェイズ開始時の気力上昇と敵撃墜時の獲得PPを上昇させる『銀鳳騎士団団長』という専用スキルの他、ナイツマキャラが誰もが持っているスキルである『騎操士』が最大値であり、更に命中率と回避率、与ダメージを上昇させる。エネルギー消費を抑える『Eセーブ』や、移動せずに攻撃した後でも移動できる『ヒット&アウェイ』を積めば大概の弱点を補えるというお手頃さである。気をつける事があるとすれば、高位演算能力のために技量の育成を重視するというくらいである。
一応リアル系に分類されるので、切り込み役や雑魚散らしには打って付けなのは勿論だが、火力面も十分に高く対ボス戦でも十分に活躍できる。精神コマンドも『集中』『直感』『加速』『気合』『魂』と充実しており、敵の攻撃を避けまくって反撃する。また、消費SP30という低コストの『脱力』持ちなので、攻撃に参加させずに脱力要員として活躍も可能。強いて欠点があるとすれば、『覚醒』が無い事くらいである(強化パーツやExCスキルなどで代役は可能)。
条件を満たせば解放される必殺技『高機動攻撃』ではカットインが3種類(フィニッシュ時含む)も挿入されるという気合の入り様。
ちなみに、この技でフィニッシュを決めると恍惚とした表情を披露する。
なお、スパロボ30参戦に当たって、原作者による「スパロボにおけるエルくん」を描いた二次創作『エルネスティエミュレータ』がTwitter内で掲載された。
譲ってもらったガンダリウムでベッドフレームを作る、格納庫にベッドを置いて寝泊まりしようとするなど、スパロボ30内でも負けないくらいの暴走を見せている(フォロワーからも「エルくんならやりかねない」「光景が目に浮かぶ」などというコメントが続出している)。
その中で「メカの顔」、「きれいなショット・ウェポン」に続く新たな渾名「妖怪ロボ大好き」が爆誕した。
このように暴走っぷりはスパロボ参戦を機に悪化の一途をたどっており、アニメ版のBlu-ray BOX化の宣伝PVでも宣伝そっちのけでスパロボ参戦に狂喜乱舞しており、遂に原作者からも
と匙を投げられている。
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ショット・ウェポン…エルとは色々と共通点を持つ技術者繋がり。そのため、「きれいなショタのショット・ウェポン」と呼ばれることも。スパロボ30では共演しなかったが、彼のような野心家に立ち向かう役割を望んでいる発言をしている。
ロウ・ギュール…スパロボにおいて彼の同志になりえそうな同様の規格外な発想を持つ天才メカニック。残念ながら今のところ共演はできていない。
相良宗介 織斑一夏…ライトノベル原作のロボット物の主人公たち。スパロボでの彼らとの共演はこちらもまだまだ先の話…。
リュウセイ・ダテ…スパロボ30で共演。ロボットアニメ好きな主人公という共通項持ち。
ただし、リュウセイは早期購入特典のゲスト参戦でありストーリーには直接絡んでこないため、残念ながらロボ談義的なイベントはない。なお、エルネスティエミュレータでは、かつて彼がやろうとしていた帰還直後の機体にしがみつく事をやろうとしてアディに止められた。
蒼斧蛍汰…リュウセイの代わりに彼とロボ談義に花を咲かせるイベントがある。ちなみに、自軍を巻き込んだ結果、約2名を除いて話についてこれずにほぼ全員がぶっ倒れた。