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バハトの編集履歴

2022-07-20 12:43:49 バージョン

バハト

ばはと

特撮番組『仮面ライダーセイバー』の登場人物。 初登場は『劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本』。

「この世の…終焉だ」

「世界は破滅と悪意で満ちている」


「貴様ら剣士たちを地獄に落とすために蘇った」

「消え去れ!!剣士ども!!」


演:谷口賢志


変身する仮面ライダー

仮面ライダーファルシオン


概要

劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本』の登場人物。

仮面ライダーファルシオンに変身する不死身の剣士。劇場では封印されていた影響で、右頬に不死鳥の羽が硬化した傷跡に加えて右目だけが灰色がかったオッドアイという不気味な相貌だったが、本編で登場した際は完全な復活を遂げたことで傷跡が消え目の色も本来のものに戻っている。

タッセルによると非常に危険な存在故に封印されていたらしいが、何故か復活したらしい。


無銘剣虚無破滅の本を所持している。

変身の際には抜刀と共に無音となった後、刀身を掴むように持ち替えて高笑いを上げる、狂気を感じさせるものとなっている。

TV本編では音声規制の関係で完全無音ができなかった代わりに、抜刀して刀身を掴むように持ち替えるまでは同じだが、人差し指を唇に当てて「シーッ···変身。」という物になっている。


人物像

一人称は映画短編では「私」、TV本編では「俺」。

世界を滅ぼす理由については「争いがなくならないから」と繰り返しており、阻止しようと叫ぶ剣士達に対し、争いを無くして見せると言いながら、今こうして自分と争っているというヒーローにとって痛い正論を叩きつけている。

守るための争いすら苦言を呈する、過剰なまでの争いの否定派らしい言動で争いがなくならないなら世界を滅ぼしてしまえばいいという過激かつ暴走した平和主義を掲げている。


また、彼にとって聖剣を扱う剣士は誰であろうと例外なく滅ぼすべき敵であり、TVシリーズ本編で登場した際に対峙した新堂倫太郎(仮面ライダーブレイズ)のみならず、本来なら(形式上とはいえ)味方であるはずの神代凌牙(仮面ライダーデュランダル)にも躊躇なく襲いかかっている。

その暴走ぶりは側から見れば狂戦士そのものでしかなく、普段から冷徹な態度を取る凌牙ですら襲われた直後に「猟犬どころか狂犬」と戦慄するかのように吐き捨てている。


初登場の劇場短編では短い時間で力づくで封印されてしまったため、復活した経緯や正体等はこの時は謎のままだった。

封印前に「また逢う日も遠くない」と言い残しており、尚も主張を曲げない意志を見せていた。


なおTV本編の第33章の終盤で彼の復活にはとある人物が関わっている事が示唆されており、次回予告ではある人物と顔見知りである事が発覚している。


素性

元々はユーリと同じ聖剣の騎士団の一員で、ともに世界を守ることを誓い合っていた。しかし、力に魅入られた仲間の裏切りで家族を殺されたことで豹変。

人間そのものを憎んだ末に無銘剣虚無と破滅の本を手にし、その力で世界そのものを消滅させんとしたが、当時既に聖剣を手にしていたユーリに敗れ、破滅の本に封印されることになった。公式サイトでは『「光剛剣最光」と「闇黒剣月闇」によって封印された』と記載されている。

この経験から「人は裏切るもの」だという諦観と絶望に取りつかれており、争いを否定する平和主義はこれが高じたもの。


ユーリと同じく、飛羽真ルナについて何かを知っている模様。


本編での活躍

  • 第34章「目を覚ます、不死の剣士。」

マスターロゴスによって「猟犬」として破滅の本から解放され、その物腰から「今までのマスターとは違うようだな」と興味を示している。


その後、マスターロゴスとの戦いの状況を再現するべく決闘を行っていたセイバー最光のもとに出現、ファルシオンに変身して襲い掛かった。

「聖剣の能力を無効化する」無銘剣虚無の力で有利に立つが、火炎剣烈火の力を引き出した飛羽真を見て「貴様が選ばれた者だったのか……」と変身を解除、いったんその場を去る。


その後、今度はブレイズデュランダルが戦っているところに乱入、両方に襲い掛かった。

不利を悟ったデュランダルが時間抹消で逃走したためにブレイズとの一騎打ちに。タテガミ氷獣戦記によって倒されるもエターナルフェニックスの能力で瞬時に復活、背後からの不意打ちによる一撃で変身解除に追い込んだ。


飛羽真に対してもユーリ同様何かを知っているらしく、「いずれ大きな力を手にし、飲み込まれる」と警告していた。

そこに現れた賢人カリバーに変身して乱入、さらに飛羽真がユーリに加勢したことで乱戦となる。


その後、セイバーを吹き飛ばして必殺黙読で止めを刺さんとするが、割り込んできたカリバーに妨害され、2対1に突入。

聖剣3つの鍔迫り合いで押し切られるも、世界の狭間から帰還したルナを見て「とうとう現れたようだな……!」と楽しげに呟いて撤退した。


  • 第35章「そして私は、神になる。」

マスターロゴスが全知全能の書の力を手にいれるための儀式の場に乱入し、剣斬およびそれを庇ったカリバーを倒すも、マスターロゴスが解放したエモーショナルドラゴンワンダーライドブックを使って飛羽真が変身したエモーショナルドラゴンに再び敗れる。その後、自身の不死の根源であるエターナルフェニックスワンダーライドブックがマスターロゴスの手に渡り、狂ったように笑いながら消滅するというあっけない末路であった(しかしながら、本当に死んでしまったかどうかについては定かではない)。


マスターロゴスからすればバハトは自分が手を下さずとも剣士を倒してくれる駒であり、用が済めばただでさえ厄介な能力を持つ彼を飛羽真を倒させて儀式に必要な無銘剣虚無エターナルフェニックスワンダーライドブックと手に入れる為の算段だったようである。


  • 第36章「開かれる、全知全能の力。」

ライドブックと聖剣が戻ったためかユーリと同様に復活しており、無銘剣虚無を手にしながら「世界を破滅へ導く…か…」と言っていた。


  • 第37章「未来を変えるのは、誰だ。」

マスターロゴスに計画の一端を聞かされ、恐怖の余り、争い合うのが人間の本質だと評しつつも、その割に世界が静かな事に疑問を感じていた。

埠頭で黄昏ていた所、ユーリが仲介役として連れてきた須藤芽依からバハトの生きていた戦乱の世とは異なり、人と人は繋がりやすくなった時代になった事を伝えられ、友達がいないのなら友達になってあげるとまで言われた。現代の良さアピールにはあまりの興味なさに欠伸まで漏らした始末だが、何かを感じたのか笑みを浮かべながら去っていった。


  • 第38章「聖剣を束ねる、銀河の剣。」

「争いを巻き起こす」という自分とは真逆の思想を持つとはいえ、結果として世界を破滅に導いてくれるマスターロゴスの計画を阻止しようとする剣士たちの前に現れた。


1000年間を死ねない身体で過ごした事で人間の可能性を信じる事ができなくなっているほど絶望していた彼だが、遅れて到着した飛羽真からは自ら諦める事を選択しておいて周囲の人間の所為にして来た自分の無責任さ、剣士としては申し分ない強さがありながら自分を変えようとしない心の弱さを指摘される。


飛羽真「全てを、自分以外の…人の力のせいにするな!」

「俺の1000年を、お前如きの思いに覆されてたまるか!!」


ソロモンに敗れても尚、信念の為に立ち上がり、仲間を信じようとする剣士たちの姿を見て激昂するが、飛羽真の振るう思いが込められた火炎剣烈火の一撃を喰らい、初めて大きなダメージを負う。


「ずっと、傷つかなかったこの身体が…!!? うぉぉぉぉぉっ!! これが人の思い…人の力…!」


不死身の肉体が傷つくほどの一撃で人の思いの力を思い知り、ふと以前に遭遇した芽依の姿を見て大きく高笑いするバハト。


「お前がこの先の未来に何をもたらすのか…俺が見届けてやる…」


飛羽真にそう呟きながら、聖剣を残して消滅した。


なお彼は知ることが無かったが、後に全知全能の書が人の生み出した全ての物を創造、記録したという点から考える(兵器や物で人間の争いが生まれたり拡大した現実的な背景から)と、皮肉にも「争いがなくならないから世界を滅ぼす(人が争うのはこの世界があるから)」というのは世界の真相の根幹に片足を入れていたとは言える。





















  • 最終章「終わる世界、生まれる物語。」

本編最終回にて、新しいワンダーワールドにいることが明かされた。飛羽真との戦いで思うところがあったのか、今までと違いすっきりとした表情を見せている。


ルナやタッセル、初代マスターロゴス達と共に現れ1年間ワンダーワールドに留まり物語を描き終えた飛羽真に「お前の居るべき場所は…ここじゃないだろ?」と現実世界への帰還を促した。


備考

全体的に見て、中途半端な印象が拭えない印象のある人物。

メタ的に見た場合、立ち位置としては劇場版キャラクターであり、テレビ本編にもゲスト出演したという扱いになるだろうが、実際には事実上の準レギュラーキャラであり、テレビでの活躍を含めた上で考えると、むしろ劇場版での活躍の方が先行登場とも言える

しかも、テレビ本編での初登場は劇場版を見ていることを前提としたストーリー構成となっている為、劇場版を見ていない視聴者にとっては、主人公と因縁のあるキャラが急に出てきてその掘り下げも全くされないままストーリーが進んでいる為、非常に唐突感のあるキャラクターになっている。


この他にも、話の通じない狂戦士としての一面がクローズアップされる反面、過去に仲間に裏切られて家族を失ったという悲惨な過去が語られているが、五話での退場と言うレギュラーキャラとしては比較的短い活躍期間もあって、正義を狂信するバーサーカーとも哀しい悪役とも言い切れないキャラになっている。

一応、最終章で飛羽真と和解していることから、分類的には改心した悪役と言えるのかもしれない。


また、飛羽真側もバハトに対する態度には温情を見せる一方で酷薄なところがあり、テレビの本放送では、彼と決着をつける際にはバハトの過去と境遇に理解を示しつつも、彼の行いを「人の力のせいにするな!」と言った直後に、「勝手に絶望するな」とも吐き捨てている上に、その際の状況も信頼できる仲間に囲まれての言葉である為、バハトの立場からすると痛烈な皮肉とも言える状況である。


これらの中途半端な扱いの原因は、コロナ禍に原因があると思われる。

仮面ライダーセイバーと言う作品自体、コロナ禍によって大きな影響を受けた作品であることがフィギュア王のNo284で語られており、そもそもセイバーと言う企画自体、第一話と第二話の原稿が刷り上がった段階でストーリー自体が、剣豪物をベースにした旅する剣士の物語から、古本屋経営の小説家の物語へと大きく変更されたことが明かされている。

それらの余波がバハトにも表れた結果、バハトの中途半端なキャラクター性につながってしまったと思われる。


余談

演者の谷口氏は、『仮面ライダーアマゾンズ』の鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファ役から4年ぶりの仮面ライダーシリーズ出演となる。

また谷口氏は『救急戦隊ゴーゴーファイブ』の巽流水/ゴーブルー役でも知られるが、同じ名前を持つ聖剣(「流水」の読みまでも一緒)が登場する本作に出演することになったのは何の因果だろうか(ちなみにゴーゴーファイブに登場した死神戦士サイマ獣タナトスを演じたのは本作のナレーションを務める大塚明夫氏である。)。

昔は火を消す 今は火を出す ファルシオン


舞台挨拶では谷口氏が過去に演じた鷹山仁に言及し、役名をアマゾンアルファ役と間違える、映画とはいえニチアサのライダーに出られる興奮を語る、衣装について「また上半身裸、東映は僕に服を着せる気が無い」とクレームを入れるなど、鷹山/バハトどちらの役柄とも程遠いコミカルな受け答えをしている。


名前の由来は神獣バハムートだと思われるが、後に本当にその神獣の力を宿したワンダーライドブックが出た


関連タグ

仮面ライダーセイバー  仮面ライダーファルシオン

不死鳥の剣士と破滅の本


劇場版限定ライダー:映画登場時はそうだったのだが、後に本編に登場したため「劇場版限定」ではなくなっている。


デザスト:もう一人のファルシオン変身者。


仮面ライダーセイバー(楽曲):第38章の展開はまさしくこの楽曲の歌詞にマッチしたものとなっている。


イーリス・ゼッペリン:似たようなセリフを言った悪役繫がり、封印されるという末路も同じ。


不死鳥の騎士団ラインハルト・ヴァン・アストレア:「不死鳥」と「騎士団」が共通する。


ホウオウアマゾン:封印解放された同日にTwitterにてトレンド入りしてたがあくまで無関係。(中の人までも反応している)


浅倉威:裸ジャケットの狂戦士系ライダー繋がり。ただしこちらは脱獄囚。


ザマス及び合体ザマス:同じく不死身の身体を持つ敵。人の想いの力で倒される点も同じ。


ヒューベルト=フォン=ベストラ:外見が似ている。


空天:元々は騎士だったが、ある事件を境に濡れ衣を着せられ憎しみに飲まれるようになったことで怪物へとなりはて全ての生命と世界を滅ぼさんと目論んだ者繋がり。


フラン:同じく争いという概念を憎み世界を滅ぼそうとした者


エスバハト→???

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