「マスターへの反逆は重罪。その命で償え!」
「俺を怒らせるな 」
演:庄野崎謙
概要
第28章「記す過去、描く未来。」より登場。
サウザンベースに所属するマスターロゴス直属の剣士で神代家の現当主にして神代玲花の実兄。年齢33歳。時の剣士・デュランダルに変身する。
扱いが極めて難しいとされる「時」の聖剣・時国剣界時に選ばれた剣士であり、今を生きる剣士の中でも最強クラスの実力を持つ。
人物像
妹の玲花と同じくマスターロゴスに忠誠を誓っており、彼の命令を忠実にこなす。
神代一族が代々受け継いできた“世界を守る”というソードオブロゴスの使命に絶対の信念を持つ。
マスターへの忠誠は玲花の比ではなく、命令の遂行のためなら人質を取ったり背後から斬りつける等手段を選ばない冷酷さを持つ。本来の組織の理念からは反する全知全能の書の復活を目論んでいる事態に関しても、「マスターならその力を清く正しく使うだけ、我々が正義だ」と疑問に思う素振りすら見せない。その上寡黙な性分で感情を滅多に表さないため、冷酷さに拍車が掛かっている。
ただし、厳しい鍛錬を積み重ねて剣士として最高峰の実力を誇るだけにプライドは相当に高く、故にやや己の力を過信しすぎるきらいがあり、得意の時間殺法を破られたり奇襲を受ける等の不意打ちを食らうと激昂したりする等全くの鉄仮面という訳ではない。
あくまでも“組織の一員”として「世界を守るためならば手段を選ばない」スタンスなので、例え忠誠を誓うマスターロゴス本人の意志や言動でもあまりに筋が通っていない場合は強く反論するのも厭わない他、「世界を守る」役割を放棄していると判断すれば粛清の対象にし得る。
(つまり、これまで現在のマスターロゴスに従ってきたのはそれも「世界を守るための一手段」と考えていたためだろう。実際『ソードオブロゴスサーガ』後編では玲花の報告を受けてもしもの事があれば粛清も視野に入れていた事を明かしている)。
マスターロゴスに反旗を翻した際、加勢に現れた飛羽真と倫太郎に刃を向けて追い返そうとした事もあり、敵同士だった相手とすぐに手を取り合えるほど割り切りがいいわけではないが、その一方で正論で説得された場合は割とすんなり受け入れたりも出来るため、全く融通が利かない堅物という訳でもない。
このあたりは使命のためなら非道な手段も躊躇わない柔軟さの正の面とも評価できる。
また、相手が誰であれ借りができた場合はそれを返すために行動を起こし、そのためなら身体を張る事も厭わず、他者の善意にはきちんと礼を言う等、不器用ながらも義理堅い面もある。
ノーザンベースの剣士達と共闘するようになってからは突き放すような言動を見せながらも自ら歩調を合わせたり、発破を掛けたりと言った仲間意識を窺わせる言動や別世界では純粋におもてなしをされた際には感謝してお辞儀をする素直な一面、敵の性質を用いて誘き出すために共闘相手が提案した女装作戦にも(「バカバカしい」と少々呆れつつも)付き合う協調性も見せている。
そこへ後述する外伝や番外編等で明かされた人物像も含めた上で、その人格は総じて「良くも悪くも生真面目な仕事人間」と言った評価が相応しいと言える。
各話の動向
- 第28章「記す過去、描く未来。」
マスターロゴスの招集により謁見の間に聖剣・時国剣界時を携えて登場。兄の登場に妹の玲花は頬を緩ませた。
- 第29章「その時、剣士が動いた。」
マスターロゴスの本性を知り激昂する倫太郎/ブレイズを粛清すべく仮面ライダーデュランダルに変身。時国剣界時の能力で翻弄し変身解除に追い込む。直後タッセルが残した光の道を使ってサウザンベースに乗り込んできた飛羽真と交戦。エレメンタルプリミティブドラゴンの能力に不利を感じ取ると、倫太郎を人質に火炎剣烈火とワンダーライドブックを引き渡すよう要求する。
それに応じた飛羽真から烈火とブックを奪うと、今度こそ倫太郎を殺そうとするがユーリの横槍に阻まれ失敗。その隙に逃走を図ろうとする飛羽真の背中を斬り付け尚も妨害するが、最光 エックスソードマンとエレメンタルドラゴンワンダーライドブックを使ったブレイズの反撃に遭い取り逃がす。
- 第32章「僕の想い、結晶となりて。」
セイバー エレメンタルプリミティブドラゴンと最光 エックスソードマンとの交戦となり、玲花を他の聖剣とライドブックの回収に向かわせて二対一になりながらも、時間を抹消する能力を最大限に生かした戦い方で容易く一方的に圧倒する。しかし飛羽真の観察眼で「時間を抹消して、自身はその影響を受けない特殊空間内を移動している」という能力の原理を見破られ、特殊空間から出た瞬間を狙われて一撃を受ける。能力が破られたことに静かな怒りを燃やしてセイバーに襲いかかるが、マスターロゴスに撤退命令を受ける。命令は承諾しつつもその前にセイバーを始末しようとするが、マスターロゴスによって強制的に退却させられた。
また、ユーリにメギドと行動を共にしている理由を尋ねられた時玲花がそのことに覚えが無く困惑していたのに対し、彼は全く動揺していなかったため、彼の方が玲花よりもマスターロゴスを強く妄信していると思われる。
- 第35章「そして私は、神になる。」
- 第36章「開かれる、全知全能の力。」
- 第39章「剣士よ、信じる道を行け。」
ワンダーライドブックの奪還には成功するもソロモンとの戦いで傷を負ってしまい、飛羽真達にブックを渡すと気絶してしまった(奪取したブックはストームイーグル、西遊ジャーニー、ニードルヘッジホッグ、トライケルベロス、ジャッ君と土豆の木、ブレーメンのロックバンド。加えて自身のブックゲートも一緒に渡した)。
本人としては『組織以外の人間とは手を組まない』というスタンスは変わっておらず、
傷の手合てをしてくれた飛羽真達に礼を言う姿を驚かれた際には「気安く話しかけるな!」と素直ではない様子を見せた(飛羽真らが「ハッキリもう一回」とその様子をネタにしたのが原因だが)。
そんな兄の様子を見ていた玲花はご満悦の表情を見せていた。
- 第40章「輝く友情、三剣士。」
自らを斬るよう懇願するも、大秦寺に「剣士なら自分の心でねじ伏せてみろ!」と諭され、玲花を斬ってしまう一歩手前で踏みとどまり、見事ソロモンの支配に抗ってみせた。
- 第43章「激突、存在する価値。」
その後、ストリウスのアジトに潜入し、飛羽真、玲花と共にカリュブディスメギドと対峙、時国剣界時の能力を巧みに活かして玲花との抜群のコンビネーションを見せた。
『スーパーヒーロー戦記』公開スペシャル。経緯は不明だがノーザンベースの警備の任に就いており、お宝目当てで侵入してきたゾックス・ゴールドツイカーを賊と判断し玲花と共に交戦。見事取り押さえる。しかし直後にワンダーライドブックを紛失している事に気付きゾックスを疑うが、実は飛羽真がオリヒメワルドの短冊に「大事な宝がなくなってしまう」と書いてしまった事が原因であり、怒って真っ先に飛羽真に斬り掛かろうとしていた。
事の真相が明らかになった後もゾックスへの警戒心を解いておらず、監視として尾行していたが、ゾックスからの突然のハグで煙に巻かれ逃走を許してしまう。しかもこの時オーシャンヒストリーワンダーライドブックを盗まれており、目的を達しクロコダイオーで立ち去ろうとするゾックスにしがみつき、玲花共々ゼンカイジャーの世界に渡る事となる。
- 機界戦隊ゼンカイジャー第20カイ 映画公開記念合体スペシャル「剣士と界賊、兄の誓い。」
到着早々にゾックスとの戦闘に突入。通りすがりの介人達がゾックスの仲間だと知ると彼らをも「粛清対象」とみなし時刻剣界時を振り回して襲い掛かる。が、そこにヒコボシワルドが乱入。
ヒコボシワルドの手によって玲花が拉致されてしまうと突然の出来事に茫然自失状態に陥る。更に何時もの冷静さが嘘の様に狼狽し、ゴミ捨て場に突っ込んでゴミ袋を蹴飛ばしたり半狂乱で暴れ回った末にトラロープに絡まってヒコボシワルドを取り逃がしたり、ヒコボシワルドをおびき出す為にゼンカイジャーの作戦に乗ってピンクチャイナの女装姿を披露する(しかもこのビジュアル、未処理のスネ毛、ぶっとい二の腕、スリットからはトランクスがチラ見状態と全力ゼンカイのインパクトであった)等々、色々とやらかしていた。
不本意だが本人は真剣にやっている…はず(一部視聴者からは、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に登場するパトレン1号こと朝加圭一郎の公式女体化した「朝加圭子といい勝負」という意見も…)。
勿論、作戦立案側の介人達ゼンカイジャーも女装姿でおびき出し作戦に参加。だが作戦とはいえ、只待っているだけの状況に我慢ならず、焦りから介人達に食って掛かった上「妹を失う事など考えられない」と弱音をこぼしてしまう。
そんな凌牙に介人は「だからこそ今はポジティブシンキング」と助言を与え、ジュラン達も「相手はもう守られてるだけの子供じゃない。共に戦う仲間として信じてやれ」と諭す。冷静さを取り戻した凌牙は今出来得る最善の策として、再びおびき出し作戦に参加する。
尚、上記のやり取りで視聴者からは実はかなりのシスコンだったと認定され、介人達のマジーヌへの信頼の深さも窺えたが、その場に居なかった妹(の中の人)はTwitterで「めちゃくちゃいい話してるのに絵面よwww」とこぼしていた。
そして遂にヒコボシワルドをおびき出す事に成功。状況不利を悟ったヒコボシワルドは逃走を図るもゾックスに阻まれる。妹を助けたいと言う思いに共感したゾックスにオーシャンヒストリーを返却されて変身が可能となり、「戦隊」と「ライダー」5人同時変身を果たす(但し女装したままで)。
※変身後は女装はしていません。
尚、ジュラン/ゼンカイジュランに「こういう時はバシッと名乗らねえと。ちょっとで良いからやってみ?」と勧められて名乗りを上げた際には「俺の名は神代凌牙。又の名を仮面ライダーデュランダル…俺を怒らせるな!」と言う初登場時のセリフをオマージュした物が使用された(因みに、完全に乗りきれなかった兄に反して妹の方は完全にノリノリであり、同じくスーパー戦隊風の名乗りをした際にはご丁寧に変身バンクの背景とゼンカイジャーフォントでの「仮面ライダーサーベラ」の文字も用意された)。
ゼンカイジャーの相手をクダックに任せ、その隙にヒコボシワルドは逃走を図るがその前に凌牙が立ちはだかる。一進一退の攻防が続く中、その均衡を破ったのは何と拉致されていたハズの玲花とマジーヌ。二人は共闘する事でクダック部隊を全滅させ、自力で敵アジトから脱出してきたのだった。心配をかけた事を謝罪する玲花に対し「し、心配などした覚えはない」と返すも介人達からはツンデレとイジられていた。
サーベラとゼンカイマジーヌの連係プレーにより形勢は逆転、更にここでゾックスがスーパーツーカイザーにチェンジして乱入。最後に現れて美味しい所だけかすめ盗る行為に対抗心が沸き上がり界時抹消を使ってヒコボシワルドを追い詰める。実はこれがスーパーツーカイザーのデビュー戦なのだが、その活躍を完全に食ってしまっていた(そしてその後の妹とマジーヌの絡みで更にスーパーツーカイザーの初登場を食ってしまった)。何時もの「カッコいいお兄様」の面目躍如である。
最後は意地のぶつかり合いから最大威力の必殺技を二人同時に叩き込み、見事ヒコボシワルドを撃破した(撃破後もどちらがトドメを刺したかでゾックスと揉めていた)。
事件は一件落着し晴れて異世界交流となるが、介人達と笑顔で接しており、大分態度は軟化した模様。もっとも送り役を押し付けられて悪態をつくゾックスに対しては何時もの厳しい態度だった。
- 増刊号「新たなページが、開くとき」
なお須藤芽依に気があるような素振りを時折見せていたが、真偽のほどは不明。
外伝作品では
ソードオブロゴスサーガ 後編
この作品では彼の人物像について掘り下げられており、玲花がいじめられていたとあらばすぐに飛んでくる等幼い頃の玲花にかなり甘かったようで、剣士になってからはマスターロゴスを守護するものとして厳しく接するようになった(当の本人は厳しくされるのも嬉しいらしい)。しかし、休憩の際には茶を入れ、クッキーを用意する気遣いを見せるなど玲花への優しさは健在である(加えて玲花がクッキーを食べ過ぎるような事があればカロリーを正確に口にしながら止めるというしっかり者である)。
彼本人の考えとしては「玲花には剣士ではなく、自由な人生を歩んで欲しかった」との事であり、兄としてよくできた人物である事が窺える。ちなみに菓子は「菓子」ではなく、「お菓子」と呼ぶお上品な一面も。
深罪の三重奏
8年後でも引き続きソードオブロゴスに所属して、髭を生やしていた。
妹と共にある人物と接触していたが…
余談
- 39章以降のオープニングでは本編に反して何故かノリノリ。
- ゼンカイジャーコラボでのチャイナドレスは実は中の人本人からの希望だった。(打ち合わせ中かなりノリノリだったらしい)
関連タグ
仮面ライダーセイバー ソードオブロゴス サウザンベース
時国剣界時 仮面ライダーデュランダル
神代凌牙:名字の読み方は違うが、同じ名を持つ人物で、こちらも妹がおり(しかも同じくシスコン)、さらに海洋生物がモチーフの力を使う。twitterでは、「あだ名がシャークさんになる」などと反応したファンがいる。
因みに、こちらの中の人は別作品でデュランダルを使うライダーの声優を担当しており、twitterで反応している(過去にはゲーム作品で仮面ライダーキバの声を担当していた)。
氷室幻徳/ナイトローグ/仮面ライダーローグ:3年前の仮面ライダーの元々は敵として登場していたが、紆余曲折の末に主人公の味方になったキャラクター繋がり。味方になって以降、それまでのクールでシリアスなイメージが嘘であったかのようにキャラ崩壊した点も共通している(流石に終盤ではシリアスなキャラに戻ったが)。
スウォルツ:2年前の仮面ライダーで登場したキャラクター。こちらも名家の人間で妹が仮面ライダーの変身者などといった共通点を持つが、人物像が真逆と言える。
ゾックス・ゴールドツイカー/ツーカイザー:30分後のスーパー戦隊シリーズにおけるキャラクター。こちらも妹がいる。特別章にて共演した。
さすおに