時国剣界時
じこくけんかいじ
界時逆回!
『仮面ライダーセイバー』に登場する時の聖剣。
オーシャンヒストリーワンダーライドブックをセットすることで、所有者を時の剣士たる仮面ライダーデュランダルへ変身させる。
刀身を分離して上下を差し替える事で、剣形態の『カイジソード』と長槍形態の『カイジスピア』の2モードに変形が可能。『カイジスピア』時にはソード時よりも刃が遥かに長大化する。『カイジソード』への変形時は「剣刻(つるぎこく)!」、『カイジスピア』への変形時は「槍時刻(やりじこく)!」と発せられる。なお、『カイジソード』を『カイジスピア』状態に変形させる際やカイジスピアを武器として使用する際には刃の方を直に持っている。
主に変身後は『カイジスピア』として運用され、その長いリーチと後述の能力により高い戦闘能力を発揮する。
11本の聖剣の中でも特別な剣士にしか扱えない高難度とされる聖剣であり、そのため現在はマスターロゴス直属の剣士である神代凌牙が所有している。
「聖なる時を刻み、正確な運行を守る力を持つ」とされ、時の経過と共に切れ味を増していく特性を持つ。
こちらも煙叡剣狼煙と同様、聖剣の全てを把握できている者はごく僅かである。
第42章では仮面ライダークロスセイバーが召喚した。
第46章でロード・オブ・ワイズ ディアゴの攻撃に耐えきれずカイジスピアがエンブレム付近で真っ二つに両断されてしまったが、最終章では刃が繋がった状態でノーザンベースに安置されているのが確認できる(修復したのか新造したのかは不明)。
ちなみに劇中で唯一物理的に損傷した聖剣である。
界時抹消! 再界時!
刀身を分離することで封印が解かれ、時間を削り、抹消する力を発揮できる。
発動すると使用者である仮面ライダーデュランダルは胸部装甲「シーデュエルソナー」により、限定空間を創り出しその内部空間の時間を削り取る。
この空間内は深海の如く音も光も遅れて届く特性があるため、デュランダルは相手の動きをじっくり見極めつつ「浮上」する場所を選ぶ事ができる。
また、デュランダル視点でもデュランダルが映っている事があり、これは時間を抹消しなかった場合のデュランダルと思われる。倫太郎を玉座から移動させたのも、ブックを手元に引き寄せたのも抹消しなかった場合のデュランダルかもしれない。
時と言うよりも水に関連の深いオーシャンヒストリーを使って変身するのは、この解釈によるものと思われる。
一方で空間内の時間は「抹消」されてしまうため、相手からすればデュランダルの行動は瞬間移動やワープのようにしか認識できない。
ただし発動中はデュランダルにも大きな負担(空間に関する深海を例えた解説からすると圧力だろうか)がかかるうえ、他の物質への干渉もできない(おそらくすり抜ける感じ)ので攻撃も不可能。
これは、時間が抹消され通常の空間とは別の空間になっているためであり、異空間に移動して現実世界の動きを見ていると考えればわかりやすいかもしれない。
現実世界の物は異空間には存在しておらず、異空間に存在しているのはデュランダルとデュランダルの持つ聖剣だけということである。
そのためかこの能力で敵の背後をとり、解除と同時に攻撃する戦術を多用している。
第32章では謎の能力に覚醒した飛羽真が抹消されるはずのデュランダルの動きを視認できるようになっており、ユーリの囮によって観察に徹する事で瞬間移動能力ではないことを見破られている。
能力を解除するタイミングを見極める的確な状況判断が必須となり、攻撃自体に特殊な効能はないため、全方位防御や攻撃をかわす敵相手には不意打ちという真価をあまり発揮できない。
また敵味方関係なく時間の流れを把握出来ないので、解除直後の味方の行動によっては同士討ちにもなりかねず集団戦に向かない(一方で、界時を召喚できるクロスセイバーとの相性は良い)。
非常に強力な能力を持つものの、その扱いの難しさは高難度の聖剣とされるのも納得できるものである。逆に使いこなすことが出来れば、窮地の味方の救出やそれを織り交ぜた連携攻撃、界時抹消の連続使用によるフェイント等の応用が可能。
以上の性質から時間を操る能力を有してはいるが、時間移動そのものが出来るというわけではない。
初登場から1ヶ月以上音沙汰が無かったが、2021年5月17日に煙叡剣狼煙と同時にプレミアムバンダイで予約開始。
発売早々に一時受注が終了し、セイバーのプレバン玩具では初めて二次受注まで行ったアイテムとなった。
また、他の聖剣とは違う点として、ボタン操作によりオーシャンヒストリー以外の本を使用した場合の「別冊モード」も搭載されている。
基本的に通常のライドブックは使用可能だが、強化フォーム用の大きなライドブックはどうやってもセット出来ない。
- 聖剣のモチーフとしてはライダー名や変形機構の由来であるデュランダルの他に、槍形態時の形状が三叉槍であることと、デュランダルの基本形態が海または海洋生物の力を持つことから、ギリシャ神話の神ポセイドンが持つトライデントも含まれていると考えられる。
- 『時国剣界時エンブレム』は他の聖剣と異なり刀身の中程に存在する(他の剣はグリップや柄飾り付近にある)。形状は「ライダーの頭部」ではなく「青い球とそれを囲む円」という独自のモノ(デュランダルのライダーズクレストはそれとは別に柄の末端に存在しており、聖剣ライダーの中で唯一エンブレムとクレストが一致しない)。
- 時間制御中は潜水艦のソナー音に酷似した音が響き渡る(よく聞くと泡が立つ音も聞こえる)。これは上記の解釈から時間を『潜航』しているからであると思われる。
- 一転して変身待機音はブザーを基にしているようだ。イメージとしてはソナーで発見した敵に対して臨戦体制を敷けという事なのだろうか(あるいは基地からメカが緊急発進するというイメージなのだろう)。
- 変身や必殺技の発動の為に聖剣の分離と合体を繰り返す点では風双剣翠風と類似している。
- 撮影用のプロップは変身及びカイジソード用、カイジスピア用の2種類が存在する。
- 煙叡剣狼煙共々、変身音や必殺技発動時のフレーズに本に関するフレーズが含まれていない。あちらの『狼煙夢虫』のフレーズとこちらの能力を合わせて考えると、モチーフは「本に夢中になって時を忘れる」状況だと思われる。
- デュランダルが使用している際の斬撃は深い青色をした海のようなエフェクトなのに対して、仮面ライダークロスセイバーが使用している際の斬撃は青系や紫系を織り交ぜた星のようなエフェクトとなっている。
- セフィロトのマルクトは王国と訳され、時国剣の名前の由来となっている。