「我が姿は正義 我が姿は世界」
「崇めよ! 称えよ!! この気高くも美しい… 不死にして最強の神…!!」
「────ザマスを!!!」
※未来トランクス編終盤のネタバレ注意
概要
CV:三木眞一郎
※声が二重になっている
アニメ『ドラゴンボール超』における未来トランクス編のボスキャラクター。
未来世界での戦いでトランクスの魔封波を受けたザマスが封印されかかり、人間の危険性を再認識した事から、ポタラを使ってゴクウブラック(以下ブラック)と合体した姿。
ちなみに合体戦士だが名前はそのまま「ザマス」であり、本人もそう名乗っている。
※ゴクウブラックは並行世界のザマスが超ドラゴンボールで悟空と入れ替わった姿なので、本質的にはザマスと同一人物である。なおザマスと入れ替わった悟空はこの直後に殺害された。
ブラック「……なんと無様な姿だ 一体何があったと言うのだ」
ザマス「…私達はとんでもない思い違いをしていた様だ……!! 人間は只の虫ケラでは無い 油断していたら、私達の理想は露と消えてしまうぞ!!!」
ブラック「…!! 仕方が無い…遊びは終わりだ 無知故に神を冒涜し続ける人間共に…神の真の力を見せる時だ」
ザマス「機は熟した… という事か」
ザマスは自らの不死身故の慢心を、ブラックは己の力への執着を捨て、本格的に人類の悟空達及び人類の殲滅を決意。
ブラック「人間共よ」
ザマス「我々の輝きに────平伏すのだ」
そしてザマスがポタラを右耳に着け替えたことで合体が発動、眩い光に包まれながら合体ザマスが誕生した。
肌や髪の色と右目に掛かった前髪はザマス、髪型の大部分はブラック(超サイヤ人ロゼ)のものが受け継がれている。衣服はザマスのものがベースとなっているが、インナーや腰の帯はブラックのもので、上着の縁や裏地は帯と同じ赤色に変わっている。
またその「気」の激しさはベジータをして「(神と言えど)こんな気を放つ奴は初めて」と評するほどで、シンは「神としてのランクも常識外に高まっている」と評した。
※初登場回のサブタイトルでは「絶対神」と呼ばれているが、作中で名乗った・呼ばれた場面はない(イレギュラーな例だが一応界王神である)。またアニメ版の界王神はポタラを装備するだけでなれてしまうため、ポタラ合体の時間制限もないが、漫画版では「破壊神と命を共有する事で初めて正式な界王神になれる」「ザマスは正式に昇格していないので制限時間がある」など設定が大幅に変わっている。詳しくは後述
性格
一人称が「我」に変わっているが、傲岸不遜で人間嫌いな性分はそのままに、ナルシストぶりが加速。
例として「気高くも美しい、不死にして最強の神」「此の身で世界を照らす太陽」「宇宙の智慧 宇宙の法 宇宙の力」「永遠の正義を謳う者」などこれまで以上に気取った言い回しで自らを誇示する機会が増えている。
また独りよがりでエゴな性質もますます強まり、
- 相手に何を言われようが図星を指されようが自分に都合の良いように解釈し、悪びれもせず反論する
- 自らが発した言葉で感極まって泣く
- 敵から強烈な一撃を浴びた直後でもなお死なない自らに浸る
という徹底ぶり。
両者は元々同一人物な為、他の合体戦士と違い発する声はザマスの声のみ(エコーが掛かっている)。
形態・戦闘能力
通常形態
「感じるぞ……我が身一つに、二つの力が融け合っていく……」
直接手出しするまでもないと言わんばかりに戦闘スタイルは飛び道具主体。
だが肉弾戦でも抜かりはなく、超サイヤ人ロゼ状態のブラック相手に善戦するほどに成長した悟空とベジータ・トランクスを同時に相手取って蹂躙。
トランクスの斬撃を素手で難なく受け止めて剣(ザマスやゴクウブラックの攻撃でも傷一つ付かない程の強度がある)をへし折るとともに拳からのエネルギー波で吹っ飛ばし、悟空とベジータの同時打撃もやはり容易く受け止め、「神に触れようとするその賎しい心根 それが罪なのだ!!!」と握り返して二人の腕もろとも粉砕骨折させた。
「最強の界王」と評されたその強さに加え、超ドラゴンボールの力で絶対的な不死身になったザマス(未来)と、強さが無限に高まる孫悟空の肉体を持つブラック。
この二人がポタラで融合したことでその力はケタ違いの領域に達しているが、唯一にして最大の弱点はブラックの肉体が不死身ではなかったがゆえにザマスが持っていた不死身の特性が不完全なものになってしまった事である。
そのため肉体の再生能力は残っているものの、合体前には無かった「痛み」を感じるようになり、極めて重いダメージを受けると回復しきれずその部分が紫に変色、溶解し焼け爛れたような状態になる。
(ベジットはこれに気付いてハッタリをしたような描写がある)
ちなみに合体した直後は激しいオーラを纏いつつも光輪が無かったが、しばらく経つと強烈な閃光に包まれて光輪が出現した。この際ベジータが「ザマスの気が更に高まっている」と評しており、ザマスとブラックの力が完全に一つとなったことの証なのかもしれない。
強化形態(異形化)
「正義の光よ!! 我を撃て!!! 悪を滅せぬ弱き神は…!!不要なり!!!!!」
顔の右半分・右腕が紫色に変色した上で肥大化した姿。また左目もつり上がっており、憤怒と憎悪に満ちたものとなっている。
ちなみに形態変化前でも右腕が蠢き徐々に肥大化している(この時の色はまだ緑のままだったが)。
悟空のかめはめ波との圧し合いの末に自身が放った聖なる逆鱗が破られ、そのまま最大火力(フルパワー)のかめはめ波をモロに浴びて顔半分が爛れてしまう。そこへ更に足技のラッシュ&界王拳の強烈な追撃で地面に叩きつけられ結果光輪が破壊され、大ダメージを負った事への怒りで肉体・精神とも不安定な状態に陥り変貌した。
右腕を掲げ、自らを鼓舞するかの如く前述の台詞を叫びながら自身に雷撃を浴びせ、禍々しい闇黒のオーラに身を包んだその姿は「邪神」の一言に尽きる。
ベジータの疑問にゴワスが答える形で「ゴクウブラックが不死身では無かった故に再生能力が変調を来している」「心と身体のバランスが崩れている」事が明かされている。
この形態からはそれまで使っていた飛び道具系の技をほとんど使わず、外見に違わず肉弾戦のスタイルを取るようになる(唯一ベジットに対する牽制として「聖なる逆鱗」を放った程度)。
戦闘力は通常時からさらに向上したが、精神的に追い詰められている為隙も増え、反撃を許し始めていく。
本編中では正式名称はなくBDBOX購入特典のSETTING ART BOOKでは「右上肥大」と解説されている。ゲームでの名称は「スーパードラゴンボールヒーローズ」では「異形の神」もしくは「異形化」、「ドラゴンボールゼノバース2」では「半身崩壊」と命名し扱っている。
巨大化状態
「人間よ、滅ぶべし…!!! 全ては…ザマスの下に!!!!」
自身よりも更に強大なベジットとの力の差を埋めるべく巨大化した状態。姿こそ変わっていないが、アニメの描写を見る限り、体躯はベジットやトランクスの2倍以上はあると思われる。
これらの変身を見た第7宇宙の界王神は「回復しないどころか壊れている」と戦慄しているが、ゴワスはザマスの複雑な想いそのものが表れた姿と評し、同時に「その怒りと憎しみに染まった姿がお前の望んだものだったのか」と憐れみを向けている。
巨大化した反動で機動力は落ちてしまい、ベジットのスピードに追いつけず一方的に叩きのめされている。しかしパワーとタフネスは爆発的に上がっており、ファイナルかめはめ波の破壊力を以てして大したダメージにはならず、むしろ一気にエネルギーを消耗したベジットの合体が解除されてしまった。
なおメンタルが完全に破綻しているようで、ベジットから「お前の体に孫悟空という"人間"が残る以上、人間をゼロにすることはできない」と図星を指されても「本当に愚かだな人間というものは…孫悟空が我が身体に残る──そうだ!!それが我が望み!!」と開き直り、人族でありながら神をも凌ぐ力を身に付けた悟空を「神々の失敗の象徴」と扱き下ろしながら「我は孫悟空と一つになる事で、人間の罪と! 神々の失敗を!! この身に引き受けたのだ!!! これぞ神の務め…」と主張(実際は追い詰められたから合体に踏み切っただけであり、こんな崇高な"理念"を騙ってまで現実から目を背けるコイツの狭量さが見てとれる)。
挙げ句には「これも全て、宇宙の為…世界の為…!!!」と感極まって泣く始末で、「ああ言えばこう言うだな…」「泣いてんのかよ…」などと呆れ返るベジットに対して「そうだ…!!我が涙で世界は浄化されるのだ!!!!」と返しながらこの形態へと変貌し、ラウンド2となった。
無限ザマス
「神が人間に敗れるなど……あってはならない……ハハハハッ!!!……アハハッ、アーッハハハハハハッ!!!!!……」
トランクスの最後の攻撃により肉体を失うが、それでも残っていた自らの魂を宇宙中に浸食させ世界そのものと一体化しようとした姿。
空一面を覆いつくす濁った緑色のオーラには怨念と狂気に満ちたザマス(合体前)の顔が無数に浮かび上がっている。また人格・自我は完全に失っているらしく、台詞は基本的に狂ったような笑い声のみ(あとは全王の「消滅の光」を見た時の一瞬のリアクションと断末魔)。
ゴワスはこの姿を「ザマスは宇宙に成ろうとしているのかも知れん。最早神の形さえも捨てて、正義と秩序そのものに成ろうとしているのだ」と表現している。
名称は、BDBOX購入特典のSETTING ART BOOKより
最早実体の無い現象や概念と化したこの姿になると如何なる攻撃も通用しない為、悟空達が斃すことは事実上不可能。だがザマス側は口から強烈なエネルギー波を放つことで一方的に攻撃でき、バリアを張って防いだ悟空達7人を除く地球上の全生命を滅殺。
水も緑も何もかも一切存在しない、荒れ果てた更地のみが広がる死の星へと変えた。
技
- 光の壁
究極の力とも呼ばれ、絶対神がその背に帯びるとされる光輪。
作中では呼ばれていないが、ジャンプ誌上でその名が「光の壁」と判明。披露される事はなかったが、「触れたものを消滅させる」力があるとも設定されている。
- 絶対の雷
「新たな時代の息吹をこの星に宿せ」
雷撃状のエネルギー波。
超サイヤ人ブルー状態の悟空とベジータのかめはめ波とギャリック砲の合体攻撃で相殺するのがやっとで、直撃すれば彼等を変身解除状態にする程の火力を持つ。常人程度なら一瞬で消滅(即死)させ、地球環境にも多大な悪影響を及ぼし、世界規模の天変地異を引き起こす。
光の壁から発射する以外に、背後に巨大な怪鳥にも十字架にも見える化身のようなものを出現させて放つバージョンもある。
- 裁きの刃
「神は見下ろす者 お前達が軽々しく触れてはいけない存在なのだ… にも拘わらず、お前達が我に齎した数々の屈辱───死に値する罪だ!!!!」
赤い針状の高火力のエネルギー弾を無数に形成し放つ。エネルギー弾は着弾と同時に爆発し、二重にダメージを与える。なお、アニメ版ではゴクウブラックも気の刃の派生として、悟空に似たような攻撃を仕掛けていた。
- 聖なる逆鱗
「人間が幾ら集まろうとも…我が光には勝てぬ!!!」
灼熱の太陽、またはフリーザやクウラの技であるスーパーノヴァを思わせる超極大のエネルギー弾を放つ。トランクス&ベジータの親子ギャリック砲、悟空のかめはめ波と二度に渡って圧し返されている(悟空は一人で圧し返したが、反動で両腕に大ダメージを負い、その後仙豆を食べるまで攻撃は脚のみで行わなければならなかった)。
- 神の鉄槌
「懺悔は聞かぬぞ… 人間!!!!!」
異形化した腕による全力の殴打。ベジットブルーとの殴り合いに応戦する際に使用。
- 激烈神裂斬
「消えろ…!!人間!!!」
合体前のザマスの気の刃で相手を切断する技、神裂斬を大幅に強化したもの。
見た目はゴクウブラックの気の刃そのもので、薄紅色の闇の気を長剣状に練り上げている。
その他作中では、超サイヤ人ブルー状態の悟空とベジータの渾身のパンチを軽々と片手で受け止めた上で、その拳から直接、二人が絶叫する程の激痛を伴った猛烈な衝撃エネルギーを伝播させ、腕を粉砕骨折させる技・周囲に激しい気を放つ攻撃も披露している。
活躍
- 序盤
トランクスに魔封波で封印されかかった事で人間の危険性を改めて認識したザマスが、フルパワーで孫悟空達を殺しにかかる為にポタラを使ってブラックと合体。
圧倒的な力で悟空、ベジータ、トランクスを追い詰めながら世界規模の天変地異を起こし、「さあ…大地を貫き全てを洗い流そう 神の世の到来を祝う"宴"の始まりだ…!!!」などと悦に浸る。
大技「聖なる逆鱗」を親子ギャリック砲で相殺されつつも「絶対のイカズチ」でベジータをダウンさせ、悟空のかめはめ波を迎撃するため再度聖なる逆鱗を放つ。しばらく拮抗していたものの、フルパワーのかめはめ波で打ち破られた上に顔半分が紫に爛れる大ダメージを受けてしまう。
そこで悟空は予想外のダメージに動揺している隙を突いて足技の連打を浴びせるも、ザマスは足に掴みかかって反撃。ならばと繰り出した超サイヤ人ブルー界王拳の一撃で地面に叩きつけられ、背中の光輪も消滅。
激昂したザマスは精神的にも肉体的にも不安定な状態に陥り、「神と人の矛盾」に対する複雑な思いを体現した醜悪な姿へと変貌していった。
- 中盤
そんな自身に対抗するべく、悟空&ベジータはベジットブルーに変身。
対するザマスはまたも「聖なる逆鱗」を放って牽制するも難なく打ち消されてしまう。
この状態になっても相変わらず「またか…人間よまたなのか 人間は常に神を模倣する… 何故だ?神が偉大な故か?神が美しすぎる故か…!!? しかし哀しいかな、憐れむべきかな……神が行えば善となることも… 人が行えば是みな悪となり、罪となるのだ…!!!」などと手前勝手な持論を述べるザマスだが、そんなもの知ったことかとばかりにベジットに殴り飛ばされ、「フン、すまねえな ガラ空きだったもんでよ…!!!!」「さあ来いよ神様、おめえの理屈は聞き飽きた!!!」「どうした!!神の力はこれっぽっちか!!!」と散々に挑発されてしまう事態に(元々ベジットは不敵な物言いが多いという事もあるが)。
とはいえただやられっぱなしでもなく、互角の打ち合いから強烈な腹パンを食らわせて倒れたところへ「激烈神裂斬」でトドメを刺そうとする。だがベジットは意趣返しとばかりに気の刃でザマスを刺し貫き、「合体した以上、"人間"をゼロにすることは不可能だ」と図星を突く。
しかし葛藤や焦燥の果てに精神の破綻したザマスは完全に開き直り、怒りと憎しみに身を任せて大柄な体躯へ変貌。
その結果ベジットのスピードについていけなくなり、一方的なラッシュから岩盤に叩きつけられ、トドメのファイナルかめはめ波を食らってしまう。
だが不死身故のタフネスはこの大技をしても破れず、それどころか一気に気を消耗したことで合体を維持できなくなり、分離してしまう(分離する直前に渾身の鉄拳を打ち込んでいるが、もちろん微々たるダメージだった)。
その隙に分離した悟空とベジータを叩き伏せ、今度こそトドメを刺そうとするが、割って入ったトランクスによって阻止され、最終決戦に臨む。
- 決着へ
トランクスとの戦いでもやはり押され気味で、気の刃で強烈な斬撃を2発食らう……が、すぐに再生して「神の鉄槌」で反撃。
「さあ次は誰に助けを求める…!!? 過去か?未来か!? そうやって神の正義に背き続けるかァ!!! キサマ等人間はその弱さ故に!!!!」
最早「正義」とはかけ離れた邪神に対し、
「オレは…!!自分の弱さを恥じも悔いもしない…!!!」「オレは…みんなを助けるために戦い…!!みんなに助けられて生き延びてきた…!! それがオレだ!!!」
「助け合って生きる…!!! それが…オレ達人間だああああ!!!!」
トランクスの魂の叫び、そしてハル&マキを始めとする人々の声援に呼応するかのごとく、地球に生きる生命達の「気」がトランクスに集まり、悟空・ベジータの気も受け取ったことで、気の刃が蒼く光り輝く大剣へ変化。
「自分一人の正義に浸るお前に…!!オレ達の生きる思いを潰させるものか!!!!」
「人間が…神に…〝正義〟に仇なすのか…!!!?」
「貴様の正義など…!!!! 知った事かあああああ!!!!!」
この世界で生きる希望を乗せた剣がザマスを一刀両断し、最後まで身勝手な"正義"を振りかざし続けた邪神は遂に討ち取られたのだった。
ザマスは最期まで己の敗北を受け入れられぬまま、全身が光に包まれると共に断末魔を上げて消滅。
これでひとまず一件落着……と思われたが、「超ドラゴンボール」で永遠の命を手に入れていた事で魂だけの存在となり地上に残っていた。
神でありながら人間に敗れたという屈辱が怨念へと変じ、空一面を覆う邪悪なオーラと化して空間を侵食(魂だけに成った為か姿は一切視えず、ザマスがいた場所から突然赤黒いビームが撃ち上がる→空へ到達すると黒雲のように広がり、直後に無数のザマスの顔が浮かび上がった緑色のオーラに変化…という描写になっている)。
邪悪なオーラは地球を包み込み、さらには世界の全てを創り変えようとその力を宇宙にまで伸ばし始める。その影響力は時空を超越し、悟空達の現代世界にまで到達するほどだった。
※そのためかビルスの星でもザマスの気は感知されており、「何やら肌がピリピリする様な不快な気が流れていますね」「ザマスだな 未来で何かあったな……それが現代にまで影響を及ぼしている」とやり取りしている。しかし彼等は立場上手出しできないので静観せざるを得なかった。
悟空、トランクス、ベジータはかめはめ波・ギャリック砲・ファイナルフラッシュの合体攻撃(トランクスのみ超サイヤ人になれるだけの余力はあった)で迎撃するが全く通用せず、お返しとばかりにザマスは空から無数のエネルギー波によって地球全域を爆撃。
悟空達がバリアを展開し彼等7人はなんとか凌いだ(途中でバリアも圧し切られてしまったが、それでも死は免れた)が、それ以外の全ての生命体は消え去り、地上は荒れ果てた更地と化した。
トランクス「…!! みんなの気が…感じられない……!!! ザマスを倒した時に感じた…生き延びたみんなの気を…何一つ感じないんだ……!!!!」
自分達以外の生存者が死に絶えた事を悟らされ、マイはショックのあまり空に向かってライフルを乱射。
既にザマスはブラックと共に未来世界の全ての界王神と破壊神を殺害し、更に地球人以外の人類も皆殺しにした挙句、頼みの綱の超ドラゴンボールも破壊している。勝ち誇るかの如きザマスの悍ましい笑い声と、マイの絶望の慟哭が響く中、最早打つ手無しかと思われた。
だが悟空が「全王から貰ったスイッチ」を一か八か押す事によってその場に未来世界の全王が降臨。
ザマスを撃滅してもらおうとした悟空からの説明を受けて、
全王「ムカつくね」
悟空「だろ?(ザマスを)消しちゃった方がいいんじゃねえか?」
全王「そうだね …こんな世界」
悟空「!!!!?」
その所業に不快感を抱いた全王はザマスを未来世界諸共消滅させる事を決め……
「こんな世界…消えちゃえ!!!」
超ドラゴンボールによる永遠の命を持つザマスも全王の力には敵わず、現代世界まで浸食していた魂も含めその存在の全てが消滅。自らが創り変えようとした世界と共に哀れな最期を遂げた。
漫画版
合体の経緯から戦闘スタイルまでアニメ版とは大きく異なっている。
合体の提案者はブラックで、その理由も魔封波ではなく、もっと単純に悟空とベジータに追い詰められ切迫した状況になっていた為。
こちらは光輪が顕現していないが、純粋な肉弾戦のみで悟空やベジータを圧倒。更にジャネンバのようにワームホールのようなものを形成し、空間を越えた打撃も使用している。
また、念動力で相手の肉体を操り、自らの首を絞めて自害させようとする、物質創造との組合せでカッチン鋼を立て続けに生成しぶつけるなどの“神の能力”で攻撃する戦法を用いている。
その他、魔人ブウの人類絶滅攻撃と似たエネルギー弾の雨を降らせる技も披露している。
アニメ版とは異なりザマスの不死身の特性をそのまま引き継いでおり、痛覚は消え、半身を吹き飛ばされる等の即死級のダメージを負ってもナメック星人のように即時再生出来る。
そのためアニメ版の様に異形化する事はなく、怒りを見せた際には上半身の服を破り捨て、半裸の姿を披露している。
しかし回復には意識を集中せねばならず、それを妨害されると再生することができず、そのまま全力を出すと、超サイヤ人ブルーの様に傷口からエネルギーが漏れ出てしまい、不死身の状態でも相当の負担がかかるようだ。
アニメ版同様、超サイヤ人ブルーの悟空とベジータを圧倒したが2人とも1人で戦う事に固執した為、2人を同時に相手取ることはなかった。ベジット戦ではアニメとは違い、魔人ブウ並みに圧倒されるが、こちらもエネルギー消費が激しすぎた為すぐに解除されてしまい、それから万事休すとなった悟空とベジータ相手に一方的に無双する。
その後、トランクスの力で体力が全快した悟空が溢れ出る気を体内に押し込んだ超サイヤ人ブルーの完成形を披露すると彼と互角の死闘を繰り広げる。ただ合体ザマスには前述の再生能力があり、悟空はこれを打破するべく全気力を腕に集め、ビルス達破壊神が使う特殊技「破壊」で肉体の消滅を試み、顔半分までの破壊に成功したが、合体ザマスが咄嗟にワームホール越しにマイを人質に取ったので中断。
その隙をつき悟空を蹴りを叩き込み戦闘不能にさせる(尤も戦闘終了後にはビルス当人ですら「不死身の相手は倒せない」と発言している為、仮に人質作戦に失敗していたとしても、普通に破壊失敗に終わっていた可能性が高い)。
ここで合体ザマスは服装を術で新調し、傷も全快。向かってきた未来トランクスも気合砲で返り討ちにし、再びザマスのターンに戻ったと思われたが、ザマスは正式な界王神として昇格していなかったので、予想通り一時間で合体が解かれてしまう。ブラックとザマスは両者共分離を拒み必死に維持しようとしたが、トランクスの剣によって強制的に切断・分離された。
だが魂が同じという類を見ない使用例により、細胞レベルで結合してしまう異常事態が発生。分離したにも拘わらずザマスとブラックそれぞれの体が合体ザマスへと変貌してしまった。
さらにベジータの新技「ガンマバーストフラッシュ」で肉体をバラバラに吹き飛ばされると、肉片までもが合体ザマスとなり、その数はどんどん増殖していき……。
体力の殆どを使い果たした悟空とベジータの前に立ちはだかる合体ザマスの軍団は『激突!!100億パワーの戦士たち』で登場した無数のメタルクウラ軍団を彷彿させる絶望感溢れる光景。
しかもザマスは過去に第12宇宙で発明されたタイムマシンを強奪しており、それを使って全ての時代の人類の抹殺を宣言。元の時代へ逃げ帰る事も出来ず、打つ手無しと思われたがここで悟空が「全王から貰ったスイッチ」を持ち出し全王を召喚。
合体ザマス軍団は全王の姿を見た途端に狼狽、踵を返し一斉に退散するが、逃げ場など無く、計画の頓挫を悔やみながら消滅させられた。
ゲームでの活躍
スーパードラゴンボールヒーローズ
無印には出られなかったが、本作でようやく登場。
あくまでザマスの一形態ということなのか、「ザマス:合体」という表記になっている。初登場時のレアリティはUR。
光輪と異形化の形態の他に、その両方に該当していない通常形態(合体直後の姿)も登場している。
また本作オリジナルのストーリー「監獄惑星編」や「宇宙争乱編」では本編で紫色に異形化していた部分を無理やり機械で抑え込んだような容姿で再登場を遂げている。
スーパードラゴンボールヒーローズワールドミッション
メインストーリーには登場しないがエクストラシナリオに敵として登場する。
シーラスの謀略によってゴクウブラックはアムズに吸収されてしまう。しかし突然現れたザマスが「パートナーを返してもらう」と告げ、ポタラ合体によりゴクウブラックはアムズから引き剥がされザマスと合体。合体ザマスとなって主人公たちの前に立ちはだかる(元のストーリーではザマスは登場せず、ゴクウブラックは吸収されたままとなる)。
この歴史では人造人間17号&18号はゴクウブラックと敵対しており、人間たちを守るために戦っていた。主人公たちの力では合体ザマスを滅ぼせなかったため、永久式エネルギー炉を持つ17号&18号が時間を稼ぐ間にシーラスを倒しに向かうという結末となった。
プロモーションアニメでの活躍
「監獄惑星編」終盤で登場。
監獄惑星にて、カンバーを倒した孫悟空の目の前にハーツ達と共に現れ、気絶したカンバーを回収すると姿を消す。
「宇宙争乱編」では、フューによってカンバーや他の時空の戦士達と共にコアエリアに囚われていたが、そこで出会ったハーツと『全王の抹殺』という利害の一致で行動を共にすることに。
しかし、ザマスには隠された真の目的がある模様。
第6宇宙侵略後、第11宇宙に現れ同宇宙最強の戦士であるジレンと拳を交え彼相手に引けを取らない実力を見せる。だが、そこに大神官と共に参戦した孫悟空に気を取られた隙に攻撃を喰らい、その後は実力差が浮き彫りとなり圧倒されていく。しかし、不死身の肉体であるが故、結局倒される事はなかった。
その後、第7宇宙で孫悟空たちと戦うが、最終的に同志であるハーツに裏切られる形で消滅させられた。
結局、彼の真の目的とやらは語られる事もなく闇へと消えた。唯一判明している事と言えば、かつて自身を消滅させた全王に対して怨念を抱いている事だけ。全王を倒して今度こそ人間0計画を完遂しようとしたのか……。
ドラゴンボールZドッカンバトル
ソーシャルゲームのドッカンバトルには4体実装。初登場は2016年12月。超サイヤ人トランクス(未来)と共に実装された。
ガシャと同時開催の合体ザマスと戦う超激戦イベントのクリア報酬として手に入る覚醒メダルを一定数集めて使用することで、(一部キャラクターを除き)レアリティ向上を伴う強化が行われる。
ゴクウブラックとの相性の良さに加え、異形化状態と通常状態が同じ「合体ザマス」名義である点が概ね共通する特徴である。
以下性能解説(極限Z覚醒済みのキャラクターは覚醒後の性能)。
極技属性(限界突破UR)(極限Z覚醒)
2016年12月実装。
DOKKANフェス限定キャラクター。
ドッカンバトルに初めて登場した合体ザマス。
必殺技は覚醒前後で異なる(覚醒前は「絶対の雷」、覚醒後は「悪を滅せぬ弱き神は不要なり!」)。
超系の敵味方に対するデバフ効果を持つ火力重視のアタッカー。また仲間へのDEF50%アップのサポート効果も持つが範囲は極系の「神次元」カテゴリとかなり狭く、実質ザマス、ゴクウブラック専用となっている。
しかしこのサポート効果がこの合体ザマス唯一の防御性能となっているため、2024年現在の環境において高難易度ステージに連れて行こうものなら通常攻撃で消し炭にされるのが関の山であろう。
極体属性
2016年12月実装。
ドロップ産キャラクター。
上記の合体ザマスと同時実装された超激戦イベントの第1ステージにて、確率ドロップで入手可能。
ドッカン覚醒前(SSR、または通常UR)の合体ザマスの強化素材にする事で強化対象の合体ザマスの必殺技レベルを1体につき1レベルずつ50%の確率で上げられる。
一応自軍としての編成も可能だが、おおよそ実戦向きのスキルでは無いので強化素材としての使うのが無難だろう。
極速属性(極限Z覚醒)
2019年4月実装。
DOKKANフェス限定キャラクター。
またも超サイヤ人トランクスと同時に新登場。
戦闘開始時はザマスだがバトル開始から3ターン目以降場に出ると自動的に合体して合体ザマスとなる。必殺技演出では漫画版の技も使われている。
さらにアクティブスキルで異形化形態にも変身できる。
序盤の通常状態は少々防御性能に難ありだが、合体してしまえばステータスとダメージカットの倍率が上がる為、ステータス無限上昇の追加効果持ちの必殺技を連打しながらステータスの補強を行うことが出来る。またHPの回復も行える便利なキャラクター。
そして異形化状態は防御性能を大きく落とす代わりに攻撃性能が跳ね上がる為、最終ステージまでは合体ザマスの状態でステータス上昇に努めつつ、勝負を決めたいここぞと言うタイミングで異形化し敵を殲滅するのが推奨される。
極知属性
2022年7月実装。
恒常ガシャ産LRキャラクター。
合体ザマスとしては初のLR。
直前の『DOKKANフェス』で登場した超サイヤ人トランクスと超サイヤ人ゴッドSSベジータのコンビカードの対になる形で『伝説降臨ガシャ』の目玉として実装。
なお終始通常の合体ザマスのままで異形化形態にはならない。
2〜30%のダメージカット性能に加え行動後のステータス強化により行動後の防御性能は優秀。
また気玉変換機能や登場時演出による気玉取得時の気力増加量の増加、気力24時の全属性効果抜群攻撃性能、超必殺技発動時の通常必殺追撃など攻撃面で役に立つ性能を複数持っている。
極技属性(LR)
2023年8月実装。
DOKKANフェス限定キャラクター。
ロゼと対で扱われる事が多かったベジットブルーと初めて対となった。
最初から異形化形態として登場したのは初実装の2016年年末以来。登場から5ターン目以降HP70%以下の場合、または登場から7ターン目以降敵か自身を除く攻撃参加中の味方に「未来編」カテゴリのキャラがいる場合にアクティブスキルで5ターンの間のみ無限ザマスへの変身が可能。
変身前は4ターン目まで発動するダメージ6〜80%カットの防御性能(5ターン目以降は40%)に加え、攻撃を受ける度に鰻登りに高まっていくATKと追撃性能に物を言わせて大火力を発揮する非常に優秀なキャラクター。
そして無限ザマスへの変身中は特定カテゴリの味方へのDEFサポートに加え、なんと自身への攻撃を全て無効化するという原作を再現した無敵の耐性を誇る。追撃機能が無くなった事で火力は変身前に比べて劣るが、変身と同時に発動する「フィールド生成」により展開された無限ザマスフィールドは超系の敵味方の被ダメージを30%増加させる(極系の味方にとって)強力なサポート性能を有する。
実装当初は強力ではあるが何かとケチの付いたベジットブルーとは対照的に持て囃されたが、フィールドは同時展開不可、つまり他のフィールドの展開中は無限ザマスに変身不可能と言う潜在的かつ最大の弱点の露呈に加え、敵側火力の急激なインフレにより「本来無敵なはずの後半戦を防御が著しく弱体化した合体ザマスで戦う」事態が発生。9周年の各種要素が追い風となったベジットブルーに一時大きく突き放されていたが、その弱点をカバー出来る超BOSSカテゴリのキャラの登場により超高火力砲台として活躍が可能となった。結果再評価が進み、丁度火力不足が叫ばれていたベジットブルーとは再び評価が逆転している。
しかし「後半戦は防御が一気に弱体化」「肝心の無限化が腐ったまま」と言う根本的な難点はそのままであり、再び評価の上下が戻ったとは言えども回避の有用性が再評価されたベジットとは以前ほど大きな差は無いと言える。
ドラゴンボールファイターズ
2018年6月配信のDLCキャラクターとして超サイヤ人ブルー状態のベジットと共に登場。
ドラマティックフィニッシュも用意されており、ある条件下の元でベジットやトランクスがザマスに勝利すると原作場面の再現が見られる。またドラマティックフィニッシュではないが、ビルスがメテオ超必殺技で勝利した場合は同作に登場するゴクウブラック同様に『破壊』となる。
キャラ特徴としては、特定の技を使用することで、一定時間浮遊することができる。(舞空術?なんのことかな…?)
これにより、全キャラ随一の機動力を確保でき、相手に捕まりにくいという大きなメリットが生まれる。さらにアプデ調整が加わったことで高速移動が可能になるなど、予想困難な立ち回りを相手に強いることができる。
反面、特殊性能が活かせない場面になると途端に力負けしてしまうことが多い点や、他キャラとは違う立ち回り、コンボルート、技性能があまりにも多いため扱いが非常に難しいという点が欠点として挙げられる。
ドラゴンボールゼノバース2
DLC第4弾よりベジットブルーと共に参戦し、DLC第8弾無料アップデート新機能「オレ・レイド」ではトレーニング限定として、ミラ(最終形態)、魔神ドミグラともにザマス:合体(半身崩壊)が参戦した。
ストーリーではエンディング後の後日談「希望の未来編」のラスボスとして登場。主人公たちが時の界王神に使えるタイムパトローラーだと気づき、時の界王神の抹殺を宣言する。既にその力は主人公たちも凌駕していたが、様々な時代に生きるトランクスとその仲間たちの気によってパワーアップした未来トランクスによって肉体を滅ぼされる。その後、精神のみの存在となって時の巣に現れ、時の界王神たちを手に掛けようとするが全王によって消滅させられるという末路を迎えた。やや変則的だが結末自体はアニメ版と変わらない。
なお、合体ザマスとなった時の台詞を聞いた時の界王神は、「すっごいわね。何を言ってるのか全然わからないわ」とドン引きしていた。
パラレルクエストでは主人公を力の大会のメンバーに加えようとするビルスが起こした騒動の最中、突然乱入してくる。ビルスからは「なんでお前がここに存在しているんだ!」とツッコミを受けたが、「神に不可能は無い」という答えになっているようでなっていない返答でサラリと終わらせている。ビルスには「相変わらず訳の分からん奴だ」と言われた。
表記揺れ
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孫悟空(ドラゴンボール) トランクス(ドラゴンボール) ベジータ
ラスボス 邪神 独善 鬼畜 絶対悪 チートキャラ 人類の敵 最強の敵 どうあがいても絶望 勝てる気がしない
ドラゴンボール超章ごとのボス