当記事は「セフィロス」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
2020年12月11日に開催された「The Game Awards 2020」にて、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に有料追加コンテンツ第8弾として、『ファイナルファンタジーⅦ』シリーズからセフィロスが参戦することが発表。
1週間後の12月18日に紹介映像が放送され、12月23日に配信開始。また、放送終了から配信までの限定モード「セフィロスチャレンジ」のクリア特典として、ステージ・楽曲と共に先行配信された。
ファイター番号は78、通り名は片翼の天使。
かつて『スマブラ』に衝撃を与えたクラウド参戦から5年以上の時を経て、ついに大乱闘の世界でもクラウドと相見える事になった。
参戦ムービーは『アドベントチルドレン』風で、『FFⅦ』のキャラとの共通点があるファイターが数多く登場している。
後半ではミスタービデオゲームを本編のクラウドの如く串刺しにしようとした(未遂)。
声はクラウドと同様に日本語のみの収録。
紹介映像
特徴
「正宗」によるリーチの長さと通常状態でもそこそこ高い機動力、必殺ワザによる中距離戦を得意とする。これを利用して付かず離れずの間合いを保ち、無駄撃ちはせず、確実にチクチクと相手にダメージを与えて行く立ち回りになる。殴り合いには向かないので復帰阻止も重要。
接近戦で殴られ続けたら結構あっさりバーストするので一定の間合いを保って戦う必要があり、どうしても引き行動が多くなる。
身も蓋もない言い方をすると逃げながら戦うキャラクターである。しかしこの立ち回りがセフィロスの基礎にして基本のため勝利のためならばと割り切るべし。
全体的に前後スキの大きいワザが多く、無駄に攻撃すればそこを狩られてしまう。弱攻撃の発生も5Fとやや遅いので、差し合いでは相手の動きを読んで先の先を通すことが大事。
つかみの範囲がマリオ並に狭い一方で、逆に上スマッシュ攻撃など密着されていると当り難いものもある。しかも背の低い相手には攻撃が当てにくく(特に前空中攻撃と後空中攻撃)、着地も守りにくい。このようにインファイトされた時に咄嗟の暴れができないという欠点がある。
一部のワザにはスイートスポットが設定されており、斬撃の場合は刀身の中心~前方付近、突きの場合は剣先が高威力となる。
基本的には小ジャンプ前空中攻撃やシャドウフレア、横強攻撃等のリーチが長いワザを生かした立ち回りがメインとなる。
特に前空中攻撃は復帰阻止の要なので確実に当てられるようにしておきたい。
通常空中攻撃は、指パッチンと共に自身の周りに衝撃波を発生させるワザ。(ポーズは現場猫に酷似している…というより現場猫そのもの。)シールド状態から小ジャンプで出せるようになれば、密着に弱いセフィロスにとって数少ない反撃手段となるだけでなく、吹っ飛びの方向が連携向きで、各種空中攻撃に繋いで追撃することも可能。
前空中攻撃は壁に突き刺して、しばらくその場に留まることができる。ただしガケつかまり扱いのため、直後にガケにつかまった時の無敵が付かなくなる。
下空中攻撃「獄門」はトゥーンリンクのように、刀身を下に向けた状態で真下に急降下して地面に刀を突き刺すワザで、出始めにメテオ効果がついている。ガケぎわに立って使うと刀が足場を貫通するので、下からの復帰阻止にも使える。
下スマッシュ攻撃やシャドウフレアなど、シールドブレイクを狙えるワザが多いのも特徴。
カウンターワザや後述の「片翼」など、防御に使える能力も豊富。
相手の接近を拒否したり、差し返しを意識した立ち回りが重要となる。また、あえて攻撃しないすかし行動や様子見なども大事。相手と殴り合うのに向いていないので長期戦は不利。ガケに追い出したら意地でも復帰阻止するべし。
というのもこの外見でカービィやピカチュウと同じ体重(79)なのだ。
総括すると、かなり「攻め」に寄ったファイター。
立ち回りなどユーザーが抱くセフィロスのイメージと違うかもしれないが、原作でも『ファイナルファンタジー7』で戦うセフィロスのHPは1であり、攻撃も割合ダメージのため威力自体は大きい。また『アドベントチルドレン』ではクラウドとの鍔迫り合いで押し返されたり、間合いを離しながら隙を突いて攻撃して来たりしている。「攻めている時は強いが攻められるとあっさり負ける」「体重の軽さ、引き行動の多い立ち回り」というのも原作再現と考えるべし。
片翼
ある程度ダメージを受けると「片翼」が生えて強化され、以下の効果が付与される。
- ワザのダメージが1.3倍に増加
- 空中ジャンプが2回できる
- 機動力が大幅に上昇
- スマッシュ攻撃に20%まで耐えられるアーマーが付与
片翼は相手を倒した時に戦況次第でなくなり、撃墜されるまで次の片翼は生えない。また、生えたまま撃墜されても復活時には消滅する。滅多にないが、相手に大量のダメージを与えた時、アイテムなどで回復した場合も消えることがある。
なお、片翼の生えるタイミングはスコア・ストック数の差に応じて変わり、こちらが有利なら100%超でも出ない場合があるが、逆に不利なら30%程度で出ることもある。また、不利なほど片翼が消えにくくなる。
必殺ワザ
- 通常必殺ワザ:フレア / メガフレア / ギガフレア
ため具合によって3種類に変化する飛び道具。
ほぼためずに撃つと射程が長めの「フレア」、ためると威力に優れる「メガフレア」、最後までためると大爆発で強くふっとばす「ギガフレア」となる。ためはシールドなどでキャンセルできるが、保持はできない。
フレアですら発射に結構な時間がかかるため、撃ち合いにはまったく向かないが、代わりに威力は高めに設定されている。(特にTAなしの)チーム乱闘なら後衛に徹してメガフレアを撃つだけでも十分脅威になる。
一応、吸収できることはできるが、爆発する前に吸収するので回復量などは小さい。ただし、フォックスをはじめとした反射ワザ持ちには要注意。ギガフレアを反射されると、逆に自分が即死ということになりかねない。だが、何故か爆発部分は普通の物理攻撃判定になっており、起爆した後は反射ワザを利用しても防ぐことは不可能。
- 横必殺ワザ:シャドウフレア
『ファイナルファンタジー』風に言えば「ダメージを与えるタイプの死の宣告」。
当てると当たった相手の周りを暗黒属性の球がグルグルと回り、4秒後に相手に吸い込まれるように攻撃する。球は連続で当てたりためたりすると最大5つまで増える。
球をつけられた相手は自分で解除する手段がなく、シールドや反射ワザ、吸収ワザで防がなければならない。このため付けられたら爆発するタイミングを意識せざるを得ず、どうしても集中力を乱されることになる。
なお、3人以上の対戦では球を付けたセフィロス以外の相手に触れると、その相手にダメージを与えつつ、球をなすりつけることができる。
ちなみに吹っ飛ぶ方向は必ずセフィロスとは反対方向となる。この法則を利用すればキャラの吹っ飛びを予測して追撃も可能。
- 上必殺ワザ:一閃 / 八刀一閃
ファイアフォックスなどのように、好きな方向に突進して斬りつける。
通常は1回だけ斬る「一閃」だが、ボタンを押し続けると8回斬りつける「八刀一閃」になる。
八刀一閃はためが必要な分、突進系のワザには珍しく撃墜性能が高い。また、飛距離もすこしだけ伸びる。ただし、動作が終わるまでガケつかまりができなくなり、着地した時のスキも膨大になる(およそ1秒弱)。
復帰しようとする相手を道連れにしたり、崖の真下から真上に突っ込んで復帰阻止という使い方もできる。使用後のスキは大きいが、反撃されない状況で使用することでこの上ない脅威となる。
- 下必殺ワザ:閃光
前方にハニカムシールドを形成し、閃光を放つ。カウンターのように相手の攻撃を防ぎつつ、反撃することもできる。
相手の攻撃を防いだ場合は、その攻撃のダメージに比例して、閃光の攻撃の威力が上昇する。上限は18%で、この場合の合計ダメージは30%。
復帰阻止に便利で、攻撃系の復帰ワザに対して使うと効果的。セフィロス同士の対戦では復帰阻止の要となる。
これまた飛び道具のため、反射ワザや吸収ワザには注意。また、ホムラのブレイズエンドのような判定が長く続くワザは、カウンターはできてもダメージは防げない。
見た目通り、背面への攻撃は防げない。また、ガノンドロフの斬岩やベレト / ベレスのアイムールなど、25%を超えるダメージを受けるとシールドが壊れてしまう(ダメージは防げる)。
最初の斬撃が当たると、セーファ・セフィロスがメテオで超新星を起こし、星ごと破裂させる。3人まで巻き込める。
原作では演出が約1分50秒と恐ろしく長いため、本作では太陽にエネルギーをブチこむ所から青い「星」を破裂させる部分までが使われている。
ふっとばし力がかなり低い代わりに、ランダムで状態異常を与える(ふらふら、ねむり、キノコ、スロー、お花)、アドリブ性が求められる切りふだ。状態異常が付かないこともあるが、この場合は他の切りふだ並みにふっとばす。うまいことふらふらやねむりを引き当てれば、ギガフレアでほぼ確実にトドメを刺せる(ただしこのデバフを引くと吹っ飛ばしが発生しないため撃墜できない。1対1ならともかく乱闘では横槍を入れられるため注意)。
なお、ふらふらの場合はシールドブレイクと同様の演出が発生する。そのためプリンはこれを付与されると即撃墜となってしまう。
その他
『スマブラ』における『FFⅦ』関連は版権問題が非常に厳しかったのか、ステージ「ミッドガル」で流せる楽曲は原曲2曲のみで、スピリットもクラウドのスマブラ版アートワークしかないという状況だったが、セフィロスの参戦によって大幅に拡充されることとなった。
ステージ「北の大空洞」
クラウドたちとセフィロスの最終決戦が繰り広げられた場所。
大空洞入り口→最深部でのホーリー開放→メテオ到達→ライフストリーム放出といった、『FFⅦ』のストーリー終盤の出来事を追体験する。背景にはシドの飛空艇「ハイウインド」の姿も。
桜井政博氏曰く「今までになかったかもしれない、お話を追うクルーズステージ」。ステージ自体はギミックのないシンプルな構造で、「ステージギミックなし」でも変化は起こらない。
楽曲
新たな曲が9曲追加され、既存の2曲と合わせて11曲から選べるようになった。
原典の『FFⅦ』のみならず、映像作品『アドベントチルドレン』からも3曲収録されている。
このうち、戦闘曲を除いた4曲が新規アレンジ。
桜井氏も「スクエニさんはケチだ」といった不満の声はちゃんと耳に入れており、改めて他社のキャラクターの参戦の難しさを語った。氏曰く「スマブラがちょっとおかしい」とのこと。
特殊な勝利演出
勝利時の対戦結果画面は、『FFⅦ』の「ニブルヘイムの惨劇」を基にした特殊仕様。
ファンファーレが終わった後は「対戦結果[for]」が流れず、炎の音が静かに流れ続ける。
また、相手にクラウドがいる場合は、ランダムで「思い出にはならないさ」と言うことがある。
この破滅的な演出の一方で、他のファイターたちが普通に拍手する姿はどこかシュールさを感じさせる。
チーム戦での仕様も、切りふだでの専用演出がないこと以外はジョーカーと同じ。
相方(ジョーカーおよびセフィロス以外)がストックや撃墜数で優れた場合は、背を向けたまま佇む。
カラーバリエーション
セフィロスらしく暗いイメージの配色で統一されており、2人以上いると区別が付きにくい。
7・8Pカラーは、『FFⅦ』の最終決戦時を再現した上半身裸の姿。
肌色の割合が多くなるので、普段着と比べると片翼の有無がわかりやすくなる。
勝ちあがり乱闘「支配する者達」
敵ファイターが1人も登場せず、代わりに同モードのボスが次々と現れる、ボスラッシュで展開される。
ルート名は『FFⅦ』の通常戦闘曲「闘う者達」のもじりか。
マスターハンド&クレイジーハンドとは、通常の終点ではなく、終点化した「北の大空洞」で戦う。
スピリッツ
追加されたスピリットは、追加コンテンツの中で最も多い13種類(ファイタースピリットを除く)。
主に原典となる『ファイナルファンタジーⅦ』のアートワークが使用されている。
また、『スマブラ』のアートワークのみだったクラウドのスピリットも、『FFⅦ』版に原作アートが追加された。
全員参戦イラスト
クラウドの後ろに妖しく佇んでいる。
余談
セフィロスは『スマブラ』シリーズの有料追加コンテンツにおいて、ありとあらゆる「はじめて」を持ったファイターである。
- はじめて任天堂以外の既存シリーズから参戦した
- はじめて主人公以外のキャラクターが新規参戦した(早期購入特典のパックンフラワーを除く)
- はじめて軽量級ラスボスヴィランファイターとして参戦した人物(メタナイトの逆襲でラスボスを務めたメタナイトもいるが、実質的なラスボスはマルクである)
- はじめて専用のゲームモードが作られた(セフィロスチャレンジ)
- はじめて先行配信が行われた(2020年12月18日~23日)
- はじめて6分超えの楽曲がスマブラに収録された(再臨:片翼の天使~Advent:One Winged Angel~)
また上述のラスボス感満載の参戦PVの衝撃は大きく、PV公開後YouTubeで急上昇1位を記録した。勇者、スティーブに次ぐ3人目の快挙である。
関連タグ
スマブラ 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL セフィロス
マルス理論:参戦ムービーで、セフィロスはこの理論を斜め上に覆した。
スマブラの洗礼:被害者の筆頭候補
77.スティーブ / アレックス → 78.セフィロス → ホムラ / ヒカリ(79.ホムラ / 80.ヒカリ)