概要
正式名称は『実況パワフルプロ野球9』。
猪狩守と早川あおいがパワプロ7の球団に所属する前の高校時代を描いた作品。
対応機種はPS2とニンテンドーゲームキューブ。
GCのソフトと互換性があるwiiでもプレイできる。
ゲームキューブで発売された初のパワプロでもある。なおPS2版はPS版『パワプロ2002春』のデータを入力でき、GC版は『パワポケ4』(決定版は『パワポケ5』も)のパスワードを入力できるがPS2版とGC版のパスワードは相互に互換性がない。これはパワプロ10以降も同様。
『実況パワフルプロ野球』(Nintendo Switch)
2019年の6月27日に発売された9のリメイク作品。通称『パワプロSwitch』で、その名の通りパワプロシリーズで初のニンテンドースイッチのゲームであり、翌年の『パワプロ2020』、2年後の『パワポケR』にも繋がっていく。
パワフル高校とあかつき大附属高校が現在のサクセスをベースにしてリメイクされ、サクセスに登場する固有選手たちのパワターも作られている。
作品の評価については上記の2校以外のサクセスが実装されなかったことや、これに伴って一部のキャラの出番が激減した上、演出面でも9そのままではなく近年のシリーズ作品に近いノリで描かれてしまうなど、リメイク作品としてはかなり雑な点があるとしてファンからは批判の声も多い。
その一方で9の時にはなかった「マイライフモード」では、歴代シリーズでも人気の高い9サクセスの彼女候補と結婚することが可能(しかもこの辺のシナリオや演出については旧作のユーザーからも概ね好評)であるなど、旧来のファンを喜ばせる要素もあるためあくまでシリーズの1作としては本作を評価する声も少なくはない。
実際売り上げ本数についても初週で約7.5万本、累計では最終的に約23万本(共にDL版を除いたパッケージ版のみの数字)を記録しており、近年ではあまり行われなかった単体ハードでの展開だったことも踏まえると決して悪い数字ではなかったと言える。
サクセス
パワフル高校
あまり特徴のない標準的な高校。あかつき大附属の話が少し語られる。
あかつき大附属高校
猪狩守が登場する高校。
1軍と2軍に分けられており、入れ替え試験で1軍に行けるようになる。
そよ風高校
阿畑やすしの登場する高校。
先輩の阿畑が強制的に練習を変更してくるため、毎回振り回されるカオスな話。
プレイ次第で阿畑と彼女候補の芹沢茜が付き合う展開になる。
恋恋高校
主人公の入学した年度から共学となった元女子校。早川あおいが登場する。
そのために男子生徒が極端に少な過ぎて部活として認められず
主人公がキャプテンとなり「野球同好会」として甲子園を目指していくことになる。
しかし、女子校だったために色々と困難が待ち受けており....
この頃のサクセスではシナリオにドラマ性があり、人気が高い。
一方ゲームとしては最初から試合を7回から全操作する必要があるなど上級者向けの難易度となっている。クリアに必要なスカウトの評価も上がりにくい。
ただし、他の高校(球八以外)では継承選手が「同校で育成した1人」しか出ないが、恋恋では育成高校と人数のどちらにも制限がなく、しかも強力な継承選手はタッグ練習はできないが恋恋の固有汎用イベントによって大量の経験値が何度でも手に入るため、非常に長く困難ではあるものの、オールA野手やスーパーエースなどの強力な継承選手でスタメンを組めるような究極の環境さえ整えられれば戦力的にも育成効率的にも本作最高の環境に化ける。また、本作最強の彼女候補である七瀬はるかがマネージャーを務めているため、早期から確実に彼女に出来るのも大きな強み。
なお、他校でプレイ時の試合前の会話は9では気弱な性格のモブ選手が担当していたが、Switchでは恋恋のサクセス未実装により他の出番が失われたあおいが登場する。しかし上記の通りここの演出が同作のマイナス評価の一因となってしまっている。
球八高校
パワプロ8の主人公の出身校。練習中に山の中で遭難したり大会の日を忘れたりなどして大会に出れなかったため
三年目最後の夏の大会で結果を出してプロ野球選手になろうと頑張る話。
...ツッコミ所しかない。
ゲームとしてはただ試合を勝ち抜くだけの内容になっているため、おまけモードに近い。
途中でリタイアする事もできる。敗北した場合は体が限界を迎えてしまいゲームオーバー。
優勝を狙う場合、投手が1人しか使えないため育成にこだわりがない場合は主人公を投手にしてプレイするのが無難。
まず変化球のレベルやスタミナ上げを最優先し、余裕があれば重い球などの能力を取得すると非常に抑えやすくなる。
その他モード
ペナント
今作から10年にプレイ期間が延長された。新外国人選手の補強やFA制度などが追加されている
ホームランくん
ホームラン競争をアレンジしたモードで、東京都中央区の架空の地方球場から千葉マリンスタジアム→西武ドームを経由して当時のフランチャイズ11球場を回るモード。プレイ時間が非常に長い(現在再現したら札幌ドームや宮城球場を回ることになるのでさらに長くなることが予想される)。
開幕版では1人でホームランを打った距離だけ移動する。
決定版では999人のコンピュータを相手とするマラソン大会となっており、連続でホームランを打てば距離にボーナスが追加される。
主題歌
Tomorrow~未来への翼~
歌/堀内恵子
作曲/佐藤直之
編曲/大成幹治
登場人物
※矢部明雄、円谷一義、手塚隆文、猿山武は4つのサクセスで共通して登場する。
※1:そよ風高校でも生徒として登場する。