オルタナという楽園へ、ようこそ。
概要
『スプラトゥーン3』のヒーローモード『Return of the Mammalians』の舞台となる地。同作の主な舞台となるバンカラ地方から外れた地にある謎のクレーターの地下に広がる、謎の巨大な地下空間。
地下空間だが、空洞の壁面に張り巡らされた液晶が空を模して発光しており、地下なのに空が広がっているかのような不思議な景色が広がる。
空間自体はドーム形状で、空間の底には海から流れ込んだ海水が溜まって海になっている。海の上には「サイト」と呼ばれる6つの浮島と、地下空間の中央に巨大なロケット発射台が鎮座する。各サイトはパイプで繋がっており、パイプを経由して行き来できる。
建物や施設、動かなくなった乗り物など、何らかの文明の残骸が散在している他、パンゲア超大陸らしきシルエットやアルファベットの「A」を模したようなマーク、イカ語に似た未知の言語(オルタナ語?)があちこちに記されている。言語は2号によると「読めそうで読めない」らしい。
辺り一面はナゾの物質「ケバインク」によって汚染されている。
また、とある3人組曰く、オルタナには「オタカラ」が存在するという。
各所の概要
- クレーター
オルタナの上部に存在する巨大クレーター。バンカラ地方の外れにある荒涼とした寂しい土地で、バンカラ街の片隅のマンホールと繋がっている。
あちこちに錆びついた廃車や列車の残骸、打ち上げられた漁船が放置されているほか、何処かで見た事のある鉄塔が真っ逆さまに地面にぶっ刺さっている。また、下のオルタナから染み出したケバインクが所々侵食しており、特にクレーターの最下層はおびただしい量のケバインクに覆われてしまっている。
本作アートブックによると、この地では古代文明の有益な物資が出土することから、一攫千金を狙ってオタカラを探す者達のナワバリと化しているという。ここで出土した物資はヤガラ市場で掘り出し物として売り出されたり、ナメロウ金属にスクラップとして買取へ持ち込まれる。本作主人公の新3号も、相棒のコジャケとともにクレーターでジャンク品を探し、日銭を稼いで生活していることが公式で設定されている。
ちなみに、スペシャルウェポンの一つ「ホップソナー」も、元はクレーターの地中に眠るオタカラを探索する技術を応用したものだったりする。
ヒーローモード序盤ではこの地が舞台。メタ的に言うとチュートリアルである。
マンホールを通じてクレーターにやってきた若者は、この地でアタリメ元司令によりNew!カラストンビ部隊の新隊員3号(新3号)にスカウトされ、バンカラ街から失踪したオオデンチナマズをオクタリアンから取り返して欲しいと依頼される。
新3号とコジャケがケバインクを除去しつつ調査を進めていくと、上空からオクタリアンの首領DJタコワサ将軍が「タコツボキング 局地戦仕様」に乗って現れ、クレーターの最下層でこれと交戦。タコワサ将軍を撃破するも、彼はバンカラ街のオオデンチナマズのことは知らないという。
しかしその直後、足場からケバインクが溢れてクレーターの底が崩落。新3号たちはクレーターの下に広がる空間「オルタナ」へと落下する。
- サイト1 みらいユートピアランド
クレーターから落下してきた新3号とコジャケが、オルタナで最初に訪れたサイト。
新3号はこのサイトにて、アタリメを追って来たNew!カラストンビ部隊の先輩隊員1号や2号、司令と出会う。部隊のオルタナでの活動拠点となるシオカラキャンプもこの地に建てられている。
新3号とコジャケは、クレーターから落下した際にはぐれたアタリメ元司令を探して欲しいとNew!カラストンビ部隊に頼まれ、オルタナ内を探索していくことになる。
サイト1の地面は雪が積もっているかのように白一色だが、1号の
- 「雪に見えるけど冷たくない! インクも塗れるし、不思議ー!」
という台詞があるので、雪ではない模様。冷たくも無いようである。
このサイトがオルタナ内で何の役割を担っていたのかは不明。周囲には何処かで見た事のあるような建造物やモニュメントも見られるため、何かしらの前哨基地だったのだろうか。
周囲の水上にはロケットの残骸がいくつか浮いている。
流れるBGMは『Sandcastles』。
- サイト2 あんしんライフファクトリー
オルタナの工業を支えていたと思われるサイト。製油所のような施設をはじめ、石油の蒸留装置のような物体やタンク、パイプ、作りかけのモニュメントの詰まった箱などが点在する。近くの水上には大型のパラボラアンテナが複数並んでいる。
高低差が大きく、各所に設置されたインクレールを使って移動することになる。
青く光るオタカラ「輝く器」があり、⬛︎⬛︎⬛︎がボスとして立ちはだかる。
流れるBGMは『Sudden Depth』。
- サイト3 ながいきヤングニュータウン
オルタナの住民用居住区だったと思われるサイト。仮設住宅のようなオレンジ色の小さな建物が点在するが、「オレンジ色の建物は 家なんだって!」という1号の台詞があることから、住宅で間違いない様子。頭上には数本の電線が走っている。
サイト1と同じく雪らしきものが全体に積もっているほか、このサイトだけ空気中に雪の粒子のようなものが舞っている。
また、他のサイトと違って陸地が氷で出来ており、地面の多くが氷になっている。氷の地面はインクを塗ることが出来ず、上を移動するとツルツル滑ってしまうため、勢い余ってケバインクに突っ込まないように。
上に乗るとプレイヤーを飛ばすダッシュ板が各所に設置されており、これを使って各所を移動できる。
付近の水上には、無線中継所で見られるような通信用らしき鉄塔が複数並んでいる。
流れるBGMは『Two Shadows in the Sun』。
- サイト4 うめたてドリームランド
オルタナの物流を支えていたと思われるサイト。港湾のような岸壁があり、各所に貨物コンテナが積み上げられている。
各所に設置されたピロピロやヌリホイールを使って移動する。
岸壁には1隻の大きな潜水艦が放置された状態で停泊している。岸壁からタラップを伝って上甲板の上に行くことはできるが、艦内には入れない。
黄色く光るオタカラ「気高き刃」があり、⬛︎⬛︎⬛︎がボスとして立ちはだかる。
流れるBGMは『Dead Sea』。
名前から察するに、元ネタは現実世界の東京都江東区にある人工島「夢の島」だろうか。
- サイト5 あすなろグリーンヒルズ
オルタナの食料生産を支えていたと思われるサイト。植物工場らしき施設があり、屋内に2号の嫌いなトマトが実っている。サイト1と同じく雪らしきものが地面に積もっている。
付近の水上には風力発電用らしき風車がいくつか建っていることから、オルタナの電力供給も担っているのかもしれない。
サイト内は段差が多く、各所に設置されたカンケツセンを使って移動する。
流れるBGMは『Whirlpool Tune』。
- サイト6 しあわせリサーチラボ
いくつものビルが建っているサイト。他のサイトにあるような陸地は沈んだのか存在せず、全てのビルの下半分が水に浸かっている。これを見た1号も「ビルが半身浴してるー!」と驚いている。
各ビルの屋内にはサーバーらしき装置が置かれていることから、恐らくはオルタナ内におけるデータセンター的な役割を担っていたのだろう。あるいは「しあわせリサーチラボ」という名称からして、オルタナにおける研究所の役割を担っていたのだろう。
電力が通っているらしく、どのサーバーも点滅していることから、未だ稼働しているのかもしれない。
赤く光るオタカラ「強い心」があり、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎がボスとして立ちはだかる。
流れるBGMは『Hyper Diver』。
- オルタナ宇宙センター
オルタナの中央に鎮座するロケット発射台。ケバインクのゴウ毛が周囲を覆い尽くしており、進入は容易ではない。
発射台の上には黄色の巨大なロケット「あんぜんフロンティア号」が鎮座している。とある事故が理由でこのロケットは発射されないまま放置されているが、アートブックによれば内部機構はほぼ無傷の状態であり、エネルギーさえあればいつでも再稼働可能な状態になっているという。
ロケット発射に際してはオルタナ上部の巨大な蓋が開放され、オルタナ内から直接上空にロケットが打ち上げられる仕組みとなっている。
新3号とタコワサ将軍が交戦した後に崩落したクレーターの底は、実はこの蓋の部分である。アートブックの絵コンテなどを見る限りでは、タコワサ将軍の乗るタコツボキング局地戦仕様がクレーターの底に激突した衝撃で蓋が開き、崩落したとも捉えられる。
オルタナの真実
※イカ、スプラトゥーン3のヒーローモードのネタバレ注意。
ヒーローモードを進めることで解析されていくアーカイブ資料「オルタナログ」に、オルタナの正体が記述されている。オルタナログは機密資料扱いであり、作中では無許可での公開が禁止されている。
オルタナは、本編の約1万2000年前、人類が滅亡寸前に築いた最後の地下シェルターである。
- オルタナの前史
およそ1万2000年前、人類の技術発展は繁栄をもたらすに飽き足らず、全世界を巻き込む争いへと発展。争いは長期化して地上生物の多くが滅亡し、さらに火山噴火や海面上昇などの天変地異が重なったことで地上は汚染され、何者も生存できない環境となったことで大量絶滅が起きてしまった。
そのような状況で僅かに生き残った人類は、爆発的な噴火で出来た大空洞へと避難。
生存者らは過ちをくり返さぬべく聡明な科学者たちをリーダーとし、大空洞をシェルターへと整備した。そしてこれまでの行いを悔い、もうひとつの地球を築くという意味で大空洞を「オルタナ」と命名したのである。
オルタナのアルファベットでの綴りは「Alterna」。「もう一つの」を意味する英単語「Alternative」(オルタナティブ)から採られた名前である。
また、オルタナの底には海から海水が流れ込んでおり、そこにイカやタコ、クラゲなどの海洋生物が大量繁殖していたことで、生存者らは幸いなことにこれを栄養源として利用することが出来た。
- 文明の再現
オルタナの建造過程ではかつての文明を再現すべく、3Dプリントなどの最新技術を用いて地上に存在した物の複製が作られた。
オルタナ内に存在するモアイ像や考える人の彫刻などは、全て3Dプリントなどで作られた複製である。表面をよく見ると3Dプリンターで作ったような横線が入っていたり、中途半端な断面が見えたりするものがあるのはこのため。
サイト2に作りかけのモアイ像が詰まった謎の箱が多数置かれているが、アートブックによるとあれらが3Dプリンターらしい(3号のヒーローシューターのモチーフが3Dプリンターであることにも意味があるだろうか?)
作中には登場しないが、アートブックに掲載されたコンセプトアートではエトワール凱旋門やルーヴル美術館の複製もオルタナ内に作られている様子がある。
また、オルタナの人類は知識や技術の喪失を防ぐために強固な情報管理システムの構築に着手。オルタナで行われた活動を自動でアーカイブ化する自律思考型記録コンピューター"Intelligent Recording Computer of Alterna" 、通称「イルカ」を開発した。
運用を開始した「イルカ」はオルタナの管理だけでなく、オルタナ内の歴史を「オルタナログ」として記録し続け、本編となる1万2000年後にも稼働を続けている。
- 夢の液晶
人類がオルタナに入ってしばらく経ったころ(ログの内容から推測しておよそ20~25年後)、科学者の一人がイカの体液から液晶の生成に成功する。この液晶は生物の発する微弱な電気信号に反応して色を変化させるもので、つまり見る者の脳波を解析して望んだものを映し出す「夢の液晶」だったのである。
人類は量産したこの夢の液晶をオルタナの内壁に張りめぐらせた。そして液晶はかつて人々が地上で目にしていた光景を映し出すことで、地下空間でありながら地上のように空を見えるようにしたのである。
地下に逃げてから四半世紀ぶりに、人類は再び空を見られるようになった。
- オルタナ市民プログラム
さらに長い年月が過ぎ、人類の数も少しずつ増えていった頃。
オルタナを支えていた科学者たちは老いによる限界を感じたことで、市民の中から特に能力が高い者を選別してオルタナの管理を一部任せることを決定する。
選別は自律コンピュータの「イルカ」のもと、「オルタナ市民プログラム」と呼ばれる多数のミッションで市民の知力と体力を測定し、ミッションにクリアした者を優れた市民として認定する形で行われた。
これらのミッションは、オルタナ内を探索することになった新3号もヒーローモード本編で挑戦することになる。
また、ミッションをクリアした参加者は機密資料へのアクセス制限が解除されていく仕組みになっている。新3号がオルタナ内のミッションをクリアしていくほど、機密資料「オルタナログ」の見れる情報が増えていくのも、このアクセス制限が解除されていくためである。
- 人類の最期
老いた科学者たちは才能ある若者を教育し、自分たちの知識と技術を伝えることに注力。オルタナ市民プログラムとは別に、オルタナで生まれ育った市民の中から若い世代の科学者たちを生み出し、人類の存続を試みた。
しかし、人類の繁栄もここまでだった。
オルタナで生まれ育った若き科学者たちは優秀で好奇心が強く、それゆえ液晶の空ではない本物の空を望むようになった。
彼らは汚染された地球を脱出して新天地を目指すロケットの建造に着手し、老科学者たちの反対を押し切ってロケットを完成させたのだった。
だが、打ち上げの最終テスト中、ブースターの試運転により強力なエネルギーを浴びたオルタナ内壁の液晶が突如として暴走したのである。
このとき一部の内壁が崩落して居住区を直撃し、さらにライフラインが復旧不可能なレベルに破壊されたことで、人類はあっけなく絶滅した。
オルタナに逃げてからおそらく1世紀も保たなかった。しかも滅亡の原因は争いでも何でもなく、「再び地上を目指そうとしたから」という、なんとも切実な理由だったのである。
自律コンピュータの「イルカ」だけは人類滅亡後も稼働を続けていたが、こうしてオルタナからは「イルカ」を除いて誰も存在しなくなったのだった。
そして、人類が次世代に知識や技術を伝えるために、いわば希望を託して作り上げた「イルカ」が、オルタナログにて人類の末路を「あっけなく絶滅を迎えた」の一言で済ませる点も物悲しい。
- 海洋生物たちの時代
だが、ここから新たな物語が始まる。
オルタナの内壁の崩落時、長きにわたって人類の思念を受け止め続けた大量の液晶が流れ出して海水と混ざり合い、それがオルタナの海に棲む海洋生物に少しずつ浸透していったのである。
液晶に焼き付けられた人類の地上に対する思念を受け止めた海洋生物たちは、やがて地上を目指したいという感情を抱くようになった。
感情は海洋生物たちに急速な進化をもたらし、進化した生物たちは地上を目指して上陸。やがてオルタナから地上へと脱出し、こうして地球は進化したイカやタコなどの海洋生物たちが支配する世界となったのである。
その後の1万2000年間、オルタナに残された「イルカ」は海洋生物たちが地上へ進出し、地球を支配するまでの歴史をオルタナログに記録し続けていた。しかしオルタナは誰にも認知されることなく、残された「イルカ」による管理のもと放置されていた。
しかしある時、⬛︎⬛︎⬛︎がオルタナを発見し、ここを拠点に⬛︎⬛︎⬛︎の暗躍が始まったことで、本作のヒーローモードに繋がっていく。
余談
イカ、若干のネタバレ要素があるので注意。
- ヒーローモード序盤のクレーターで真っ逆さまにぶっ刺さっている何処かで見た事のある鉄塔だが、ミステリーファイル02から推測するに昔バンカラ地方を襲った大洪水で流されてきた模様である。
- ヒーローモード終盤、オルタナ宇宙センターからのロケット発射に際して宇宙センター周辺にアナウンス音声が流されるのだが、よく聞いてみるとこの音声はイカ語などではなく、かつての人類が用いていた言語...「英語」である。
- 全体としては聞き取りづらいが、発射カウントダウンをする部分は「… five, four, three, two, one…」と英語音声になっていることがハッキリと確認できるだろう。
- 前作の朽ちた箱舟ポラリスでもイカタコではなくニンゲンに対する注意書きが英語で書かれている。
- オルタナの各ステージのステージ名は、いわゆるマンションポエム風になっている。これはオルタナが人類の新しい理想郷として作られたため、マンションポエムにおける理想の住まいを高らかに謳った雰囲気が充てられたため。
- ヒーローモードをクリアすると、オルタナ宇宙センターにはいつの間にか青色のロケットが新しく出現している。クリア前に置かれていたロケットは黄色だったが、黄色のロケットは宇宙空間で目立つため、回収して再利用される。一方、青色のロケットは宇宙空間では目立たないため、回収を想定しない使い捨てである。これが意味することとは…。
考察
イカ、若干のネタバレ要素を含むので注意。
- オルタナの元はあの山?
アートブックやファミ通によるインタビューで公開されたスプラトゥーン世界の地図は、我々の世界の関東近辺に酷似しており、それによるとオルタナは静岡県か山梨県の辺りにあることが分かる。
オルタナ自体が爆発的な噴火でできた大空洞を転用して作られたことや、アートブックで公開された絵コンテには、オルタナ上部のクレーターが「フジアナクレーター」と表記されていることから、インタビュー地図における位置関係も含めて
「オルタナのもとになった大空洞は日本人なら誰もが知っているあの山が大噴火した成れの果てではなイカ?」
という考察がある。
ただし、地図を見る限り微妙に位置が違うようにも見えるので、あくまでその山の近くにある地下のマグマ溜まりが爆発した跡がオルタナなのかもしれない。それなら山は無事か、というとそうでもなく、ゲーム開始直後のチュートリアルでは、クレーター周辺にそのような山の姿は見えなかったりする。やはりあの山は大噴火して跡形もなく消し飛んだのだろうか……
- オルタナ以外の人類の地下シェルター
過去作に登場したオクタリアンの地下基地は、遥か昔に滅びた文明の遺跡をオクタリアンが利用して作られているという設定がある(参照リンク)。滅びた文明とは恐らく人類のことなので、もしかしたらオルタナ以外にも地下へ逃げた人類が居たのかもしれない。
しかしオルタナ以外の人類がどのような末路を辿ったのかは不明で、作中本編に人類が登場しないことからオルタナと同じく絶滅したとみられる。
- オルタナ市民プログラムについて
新3号が挑戦することになる数々のミッションは、前述の通りオルタナ市民プログラムと呼ばれるもので、オルタナの人類の知力と体力を測定するために作られた代物である。
しかしミッションに参加するための入口がオクタリアン技術の転送装置「ヤカン」になっていたり、ミッションに失敗した挑戦者の頭上へインクのビームが降り注がされたりと、イカやタコなどのインク生命体にしか通用しない仕掛けばかりで、明らかに人類向けに作られていない。
それどころかミッションステージ内に毛で覆われたオクタリアンが蔓延っていたり、ステージによっては殺人レベルの仕掛けまで用意されていたりと、どう考えても「知力と体力を測定するため」の代物ではないのである。
恐らくだが本編開始までに何者かが改造しまくっていると思われ、特に言及はされていないが、本作ヒーローモードの黒幕の仕業だろう。あるいは「イルカ」がインク生命体の台頭を見込んで態々改良したのだろうか。
- 破壊されたライフラインは何だったのか?
オルタナの人類が滅んだ理由として、オルタナのライフラインが復旧不可能なレベルまで破壊されたことがオルタナログに記述されている。この破壊されたライフラインが何だったのかは記述されておらず、不明である。
だが、「イルカ」がその後も稼働を続けられたことと、サイト3の建物入り口の照明やサイト6のビル内のサーバーとおぼしき設備が稼働していることから、少なくとも電力供給は続いていたと考えられる。
また、居住区と思しきサイト3が氷の大地で出来ていることから、
「オルタナの人類はオルタナの海の一部を凍らせてその上に居住区を設けていたが、この海を凍らせる機能が内壁崩落時に破壊されたことで居住区の大半が沈んだ」
……という考察をする人もいる。
- パンゲア超大陸のマーク
概要で述べたとおり、オルタナの各所にはパンゲア超大陸のシルエットを描いたようなマークが点在する。パンゲア超大陸はかつて地球上に存在した巨大な大陸で、約2億年前に世界中の大陸が分裂して離れる前に存在した、大陸が全て一塊だった頃の超大陸である。
何故このマークがオルタナにあるのか作中では説明されていないが、現在の諸大陸が分裂する前の姿がパンゲア超大陸である。
このことから、オルタナに逃げた人類が「オルタナをもうひとつの地球の始まりとする」ことを意味して、あるいは「争いで分裂した世界中の人類が一つになって協力する」ことを意味してパンゲア超大陸をオルタナのシンボルに採用したのでは…… と考察されている。
また、パンゲア超大陸の存在は提唱されてから長らく世間に受容されず、提唱者の死後になって世間に受け入れられた経緯がある。
この経緯はジャッジくんの飼い主だった博士が、人類滅亡を訴えるも誰にも信じて貰えなかったという話と似ており、滅亡を生き延びたオルタナの人類が「異端な話でも耳を傾けるべきだという戒め」の意味で付けたのでは…… と考察する人も居る。
ストーリー終盤の攻略
※イカ、再度のネタバレ注意
終盤にて3号たちは何者かにさらわれたアタリメ元司令を助けに向かうべく、満を持してオルタナ中央の「オルタナ宇宙センター」に突入することになる。
本ステージはヒーローモードの最終ステージであり、突入前には司令から本当に進むのか確認される。装備の強化は万全にしておこう。
突入前
宇宙センターの陸地はケバインク由来のボーボーの剛毛に完全に覆われておりとても侵入できない状態だったが、2号の提案で集めたオタカラを活用することに。
その場のノリでオタカラを合体させてできた芝刈り機めいた機械を司令がぶん回し、剛毛は余すことなく「トゥルトゥル」に刈り取られた。
が、そこにやってきたのがオタカラを追いかけてきたすりみ連合。オタカラを寄越せと一行に迫るが、あっさり1号と2号にオタカラを譲られた(カラストンビ部隊の目的はオタカラではなかったので当然といえば当然)。
しかしその行為の懐の深さにすりみ連合は(勝手に)心酔、(勝手に)2号の舎弟になり「アネゴ」と呼ぶことに。もっとも当のアネゴは「めんどくさいことになった…」と嘆いているが。
これ以降はすりみ連合の面々も(さも最初からいたかのような自然さで)部隊の通信会話に入ってくる。
以降のステージはロケットを含めて合計5つの区画に分かれており、かなりの長丁場となる。
01:エントランス
イルカ「この先は キケン物持ちこみ禁止です」
最初の区画。
正面から侵入したので当然というべきか、入口でヒーロー装備一式を取り上げられてしまう(説明文も「おとなしく見学しましょう」)。
もちろんそんなわけにはいかないので、コジャケと共に仕掛けを解きながら進んでいくことになる。
サイト1のステージ07「大切なパートナーと、心を通わす快適空間。」以来のコジャケメインで攻略するステージだが、あちらと違い仕掛けはより複雑化しつつ、敵もしっかりと配置されているので当然だが難易度は高い。
特に序盤に出るタコドーザーをどうやって突破するかでいきなりどん詰まるプレイヤーは多いだろう。実はコジャケを投げつけると動きもインクの噴射も止まるのでその隙に真下を通り抜けるのが正攻法なのだが、ノーヒントな上にタコドーザー自体がここを除くと通常ステージの一つにしか出ないと非常に出番が少なく、尚の事気づきにくい。結局気づけずにアーマーが割れた際の無敵でゴリ押したプレイヤーもいたようだ…。
幸い取られたヒーロー装備は出口に送られており、到達すれば無事に取り戻せる。
02:格納庫
2つ目の区画。
ここからはすり身連合の「疾風怒濤カチコンドル」をバックに進んでいく。
立ちはだかる敵を全滅させることで道が開けて進める。敵はより数が多く、尚且つ手強くなっているものの、道中に落ちているスペシャルカンヅメを上手く使えば気持ちよく一掃できる。
終盤にはタコッペリン号に乗って進むエリアがあるが、最後の足場で待ち構えるタコスナイパーはプレイヤーの移動先を正確に予測して偏差射撃をしてくる(わかりやすく言うとこちらの行動を読んで攻撃して来る)特殊な個体のため注意。
03:昇降リフト
3つ目の区画。
巨大なリフトに乗ってとにかく下へと降りていく。
人によっては背景と雰囲気も相まって何処か既視感を感じるシチュエーションのステージだが、こちらは途中で敵が乗り込んでくるので、その都度迎え撃つことになる。
事前にセンプクしていれば敵はこちらを視認できず攻撃してこないため、安全に切り抜けたいなら、敵が乗り込んだのを見届けてから奇襲を仕掛けるのが吉。気づかれても再度センプクすればこちらを見失うので仕切り直しも出来る。どうしても敵の数が多くて大変と思った時はコジャケに囮になってもらおう。
ここを抜ければロケットに繋がるチューブがある屋外のエリアに着く。
正面の道はコアのないケバインクに塞がれているので左からまわり道をしよう。
(ここですり身連合がなぜオタカラを狙っていたのかも明かされることに)
04:あんぜんフロンティア号・下層
4つ目の区画。
いよいよステージも後半、BGMは「天命反転ローリンストン」に切り替わり、ここからはロケットの内部を経由して上へ進んでいく。
入ったプレイヤーがまず目にするのは、大きな柱を中心に螺旋状に連なる坂道の内部…なのだが、よく見ると所々にケバインクが張り付いている。
狭い一本道をひたすらに登っていくシンプルな構造だが、なんと今までお邪魔要素に過ぎなかったケバインクが、ここに来て即死ギミックとして立ちはだかってくる。これに触れないよう注意しつつも道中の敵に対処しなければならない。更に途中では途切れた足場に向かってイカジャンプで飛び移ったり、これまた途切れた足場に向かって壁渡りをしなければならない。
「エイ!(ハラハラした~!)」
もっとも途切れた足場以外は気を付けてさえいれば触れてしまうことはまずない…ここまでは。
終盤は上からタコストライクが転がってくる。道幅がギリギリなため避けられないが、途中に中継地点がいくつか用意されてるので、そこでやり過ごしながら進もう。より難しく危険だが、表面から顔を出す弱点のタコを狙って倒しながら正面突破をすることも可能。
最後は一本道だが、目前でウルトラハンコのスペシャルカンヅメが入手できる。タコストライクを叩き潰しながら豪快に切り込んでやろう。
なお下層の終着点には、当初の目的であるオオデンチナマズがカプセルの中に捕らえられている。
おそらくはロケットを飛ばすための最終的な電力源として利用されているのだろう。ここで取り戻すことはできないので次に進もう。
...もっともここで会うまですっかり存在を忘れていたプレイヤーもいると思うが。
05:あんぜんフロンティア号・上層
イルカ「まもなく発射シーケンスが最終段階に入ります
隔壁が閉まります、ご注意ください」
宇宙センター最後の区画。ここからがあんぜんフロンティア号の本領。
いよいよロケットの上層まで来たものの発射準備も着々と進んでいたらしく、アナウンスと共に隔壁が閉まり道を閉ざされてしまう。
だが空中にエネルギーコアが浮いていることに2号が気づいたことで突破口が開く。
隔壁を開けるには層ごとに散らばったエネルギーコアを全て集めてからふみスイッチを踏む必要がある。スペシャルカンヅメもあり、中に入っていたショクワンダーを駆使してエネルギーコアを集めていくことになるが、下層に続いてこのステージでもケバインクがギミックの一つとして立ちはだかる。中央の柱も浸食されているので、集めきっても油断は禁物。
序盤の下層では二か所にそこそこの規模の塊があるだけだが、中層は広く、ケバインクもより広範囲かつ立体的に浸食している。エネルギーコアの配置も複雑化しているため一筋縄ではいかない。
やっとの思いで隔壁を開けると、最上層にてようやく出口に着く…がここもロックされているので、またしてもエネルギーコアを集めなければならない。ここまで来るとケバインクは壁一面を覆いつくす程の規模になり、第二隔壁を開けた時は目を丸くするだろう。
よく見ると僅かに正方形の壁が露出しており、そこに導線を引くようにエネルギーコアも浮いているが、見上げると上にはタコスナイパーが陣取っている。射線を遮ろうにも柱以外に遮蔽物はない…要するにケバインクにぶつからないように壁を飛び移り、更にタコスナイパーの射撃に追いつかれないようにエネルギーコアを集めるという精密かつ素早い操作を強いられる。偏差射撃をしてこない通常の個体なのが幸い。下層から上層にかけて登っていくシチュエーションは、BGMの盛り上がりもあって空の彼方に昇っていくような不思議な高揚感に包まれる…と同時に最終盤で常に即ミスのリスクと隣り合わせということもあって緊張もピークに達しているだろうプレイヤーは二重の意味で息が詰まりそうな思いをする羽目になる(前作のDLC経験者は特に)。ここが正念場だ。
※リンク先重大なネタバレにつき注意されたし。
隠しヤカンの攻略
※イカ、さらなるネタバレ注意
イルカ「… … …」
「オルタナの、その先へ。」
―――――⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎のログにたどり着きましょう
概要
全てのヤカンをクリアすると、始まりの地=サイト1のストーリーモードの最初に3号が落ちた場所に金色のヤカンが出現する(全てのヤカンのクリアは、複数種類のブキが選べるヤカンの場合はどれか1種類だけでOK)。
他の金色のヤカンはイクラを消費せず参加できるのだが、始まり後に出現するこのヤカンは例外的に333イクラが参加費として徴収される。
その難易度はストーリーモード内で段違いに高く、最後の難関ステージとなる。
共通事項
イルカが何も言ってこず、装備もヒーロー装備のみとなる。
最大まで強化してから向かうことがお勧め。
今までのステージの要素を組み合わせたようなステージで、総じて難易度がかなり高い。
一方、集中していればある程度経験者のプレイヤーが苦戦することはない。うっかりが無ければ。
おまけにチェックポイントが一か所を除きステージとステージの間にしか無く、ノーミスで進まなければならない。
- ステージ1
SASUKEのようなアスレチックコースとなっており、イカロールやイカノボリを駆使して進むこととなる。
敵に撃たれてやられるより、足を踏み外して転落する場合が多い。
後半のインクレール地帯などでのうっかりが命取りとなる。
なお、スプラ2経験者にとってはある意味一番難しいステージかもしれない(3のアクションがあるため)。
- ステージ2
ライドレールに乗りながらマトを壊していくステージ。
今までのマト当てステージより難易度が激増しており、初見殺しの箇所もある。
ジャイロ勢だと手首が折れるほどコントローラを回転させなければならない箇所も。
アドリブ力とエイム力が問われるステージ。
- ステージ3
前半と後半で分かれている。このステージのみ中間にチェックポイントがある。
前半はヘビブロック地帯を飛び移りながら進んでいく。
始点のヘビブロックにはコジャケが投げられることを覚えておくと良い。
チェックポイントを挟んだ後半はタコミサイルに乗って進むこととなる。
進路を塞ぐヘビブロックを凹ませながら進まなければならないが、撃ちすぎると再び進路を塞ぐため、論理的思考と先読みが必要。
- ステージ4
最後のステージとなる。
タコゾネスが3回に渡って大量に攻めて来るバトルステージ。
第2波からはスペシャルカンヅメが出現する。有効に使おう。
第3波ではジェットパックやスーパーチャクチ、アメフラシにグレートバリア等々と大量にスペシャルウエポンを使用してくる。コジャケと協力して対処しよう。
コジャケを強化しておくと楽(直撃させれば一撃)。
すべてのタコゾネスを倒すと、晴れてゴールとなる。
余談
ステージクリア後、「Extra Log」が追加される。詳細は熊三号及び朽ちた箱舟ポラリスの項で。
またアタマギア「クマノミミ」、二つ名「オルタナの」「覇者」が貰える。
因みに、クマノミミのギアパワーは「カムバック」。
また、「ヒーローモード」自体がチュートリアルで、今までのステージがバトルに慣れない人たちの訓練だったとすると、このステージはそれまでの全てを詰め込んだある意味「卒業試験」の様なステージである。
このステージをクリアできたなら、「オルタナのその先」で、活躍できるようになるだろう。
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スプラトゥーン3 Return_of_the_Mammalians
オルタナ…一般的な意味の単語。「オルタナティブ・ロック」の略。