概要
十本刀の一人、"大鎌の鎌足"。
外見や声音こそ美女のそれであるが、実は男性キャラ。
要するにオカマ(当時で言えば陰間、今で言えば男の娘)キャラである。
元気なお姉さん然とした振る舞いながら敵前逃亡を犯した部下を容赦なく斬り殺し、敵に敗れて志々雄に顔向けできないからと即自決しようとするなど、男らしい一面も持っている。
漫画原作では当初女だと誤認していた操に自分が男であることを告白する際に、いきなり裾をまくって股間を見せつけるという衝撃の行動をとった(しかも操曰く「翁のより大きい」らしい)。
ただ、アニメでは股間を見せるシーンはカットされてしまい、口頭で明かす形に変更されてセリフも改変されている。致し方なし。
後述する事情から由美とは犬猿の仲で、事あるごとに揚げ足を取り合ってはキャットファイトを繰り広げる間柄。
再筆版ではよりきわどい恰好になっており、設定書きには”モノは既にない。取っちゃいました”と書かれている。
人物像
普段は明るく元気で気さくなお姉さんといった感じに振る舞っており、ニコニコしている場面も多いため十本刀の中では比較的とっつきやすい性格に思える。
しかし、その笑顔の下には強いコンプレックスと覚悟を隠しており、冷酷冷徹な面も持っている。
志々雄に思慕の情を抱いてはいるものの、男としては戦闘力で宗次郎に、女としても生まれ持った身体的な面で由美には勝てないというコンプレックスを抱いている。
そのため、せめて戦いで志々雄の役に立とうと常に命を懸けて任務遂行にあたっており、上述したような敵前逃亡は絶対に許さない。
志々雄への思慕と忠誠心は相当なもので、蝙也が弥彦に敗れた際は一切の動揺も見せず、薫と操相手の決戦終盤では劣勢に立たされながらも「常に自分は本気であり、そうでなければオカマはやってられない」と操に言い放つ凄まじい覚悟を見せるほど。
劇中での活躍
当初は武器の特性を見誤った二人の連携攻撃を軽くいなして操を一蹴し、薫を防戦一方に追いやって優位に立った。
しかし一瞬の判断ミスと操の策によって大鎌の柄を砕かれてしまい、薫と一騎討ちとなる。
どうやっても志々雄の一番になれないからこそ任務を完遂する覚悟を薫に語り、大鎖鎌が破壊された時の奥の手「弁天独楽」で迎え撃つが、薫が放った「柄の下段・膝坐」によって左膝の関節を砕かれ敗北。
無力化されたことで「こんな情けない姿は志々雄に晒せない」として隠し針で自決しようとするものの、操に首へ当て身をされて気絶させられた。
意識を取り戻した時にはすでに志々雄は死んでおり、それを張から聞かされたことで生き甲斐を失くしてしまい、志々雄の後追いをしようと考えていた。
しかし見かねた張から「志々雄様が『鎌足なら俺のいい語り部になってくれる』と言っていた」という嘘を吹き込まれたことで思いとどまると、志々雄のことを語り継ぐために生き抜くことを決める。
張の話では療養の後はその美貌を生かし、外国のスパイとなる予定らしい。
北海道編では張、蝙也と共に斎藤から召集を受け、剣客兵器討伐に参加した。
30歳のはずだが外見は依然として若々しい。
ただし斎藤曰く「この3人は前座」とのこと。
栄次が「志々雄のクソ野郎」と激怒した時には不機嫌になっていた(もっとも、志々雄の所業を鑑みれば、被害者の1人である栄次が激怒するのも無理からぬことではある)。
武器・技
武器
大鎖鎌(だいくさりがま)
鎖鎌を大きくしたような武器。
薫曰く「軽く見積もって八貫(=30 キログラム)はある」超重量の武器だが、鎌足はこれを手足のように軽々振り回していた。
また、大鎌の部分に注意を引っ張られがちだが真に恐ろしいのは鎖分銅であり、たとえ大鎌の一撃を躱したとしてもこれによって迎撃される。
ただ一般的な鎖鎌と違って鎖分銅が鎌の口金部分に繋がっている作りのため、仮に柄を折られてしまうと殺傷能力が著しく低下する欠点がある。
再筆版では形状が変わっており、大鎌と小鎌が鎖でつながれた形状になっている。
技
乱弁天(みだれべんてん)
大鎌を頭上で高速回転させ、大鎌と鎖分銅の波状攻撃で周囲を破壊する。
薫を防戦一方に追い込んだが、操が投げた苦無を柄に打ち込まれて大鎌を破壊されてしまい破られた。
弁天独楽(べんてんまわし)
柄尻で鎖の部分を掬い上げ、高速回転させながら投擲する。
武器を破壊された時の切り札として使用したが、紙一重で躱されてしまった。
輪弁天(まわりべんてん)
相手に鎖分銅を打ち付けた後、前方に宙返りして遠心力を乗せた鎌による追撃を加える。
北海道編にて使用。
轟弁天(ごうべんてん)
PSP版ゲーム「再閃」のオリジナル技。
頭上で鎌を振り回した後、全力の振り下ろし一閃を見舞う。
使用時には顔つきがヤンデレっぽくなるという演出がされている。
余談
オカマにもかかわらず、意外に男子に人気があったらしい。
外見のモデルは『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ユイ。
「オカマの鎌使い」の設定は、当時作者のアシスタントだった尾田栄一郎の発案。
オカマ鎌術(おかまかまじゅつ)
『各国の大鎌の鎌足を検証してみた』の中で登場。
どこかの国では技の名前がこんなことになっているようだ。
関連イラスト
関連タグ
男の娘 女装 女装男子 去勢 こんな可愛い子が女の子のはずがない
クルス・シルト:再筆版と同じく最終的にモノを取った男の娘。
アルビナス:同誌の敵役。「主君に女としての愛を抱く(ただし生物学上女性ではない)」「主君の命令は絶対であり違反は許さない」「恋に悩む乙女であるヒロインと死闘を繰り広げる」「縦横無尽の連続攻撃で圧倒するが飛び道具(散弾)によって破られ、最期は必殺技により撃砕される」「普段は使わないが針を隠し持っている」など類似点が多い。
麻里愛:同誌掲載の漫画に登場する男の娘。こちらは主人公に惚れおり、後に本当の女性となった。
ベンサム:かつて和月のアシスタントを務めていた尾田が後に生み出したオカマキャラ。一国の乗っ取りを企む組織の幹部であり、組織崩壊後に味方となる点も共通。