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701系の編集履歴

2023-12-03 19:04:58 バージョン

701系

ななひゃくいちけい

鉄道車両の形式。2種類が存在。

鉄道車両の形式。以下の2つが存在する。


JR東日本 701系電車

701系姉弟

営業最高速度110km/h
設計最高速度120km/h
起動加速度2.1km/h/s
減速度3.6km/h/s(常用最大、非常)
歯車比7.07:1
駆動方式平行カルダン駆動・TD継手方式
主電動機かご形三相誘導電動機・1時間定格出力125kW MT65、MT65A
制御方式
  • パワートランジスタ(PTr)VVVFインバータ制御(新製時)
  • IGBT素子VVVFインバータ制御(機器更新後)
制動方式
  • 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(0・1000・5000番台)
  • 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(1500・5500番台、および前期車両の機器更新後)
  • 他に抑速ブレーキ、耐雪ブレーキ
台車軸梁式ボルスタレス台車
  • DT61A・TR246A(狭軌用)
  • DT63・TR248・DT63A・TR252(標準軌用)
製造所川崎重工業、JR東日本土崎工場

概要

JR東日本が設計・新製した交流専用通勤形電車1993年より東北地区の交流電化路線各線に客車列車電車化及び短編成化・冷房化を主目的として投入された。


それまで使われていた客車や急行形電車、715系等はデッキ付の2扉クロスシートまたはセミクロスシートが大半であり、朝夕の(主に通学)ラッシュ時の乗降に課題があった。そのため701系では両開き3扉を有したデッキ無の客室を採用した。

特に、東北本線盛岡・青森地区、奥羽本線では、加減速は遅く始発・終着駅で機関車を付け替る必要があった客車と電気機関車の組み合わせで普通列車が運行されており、そこに電車が持ち込まれたことは大きく、電車の持つスピードと折り返し時間の短縮による機動性アップは革命的であった。


一方で、オールロングシートという思い切った設備の変更は、地方都市としてはラッシュが凄まじい仙台地区においては歓迎されたが、そこだけにしておけばいいのに長距離運用やローカル線区にも投入されたため、鉄道ファンや一部地域の地元利用者からは大ひんしゅくを買った。ベースとなった209系になぞらえて「交流版走ルンです」と呼ばれマイナスイメージばかりが先行する不幸な形式である。見直してあげてほしい。

1編成2両が基本だが、秋田地区用の0・100番台には3両編成、仙台地区用の1000番台には4両編成がある。


車体

209系をベースとし川崎重工業の編み出した2シート工法を採用したビード無の軽量ステンレス製車体であるが、変圧器や後述の発電ブレーキ用の抵抗器を屋根に積むため外板が少し厚くなっている。そこに両開き扉を片側3箇所配置し、狭軌用の番台はそこにステップを持つ。

前面は多少スタイリッシュになっているが、ステンレス板をメインに使った点や外ばめ式の尾灯を持つ点は205系を思わせる印象。0番台は後に出た番台より尾灯の位置が低い。(ミニ新幹線区間用5000・5500番台は前面窓内に長方形の尾灯を持つ、後述)


車内

デッキ無の客室に、209系の物をベースにした大型の袖仕切りを持つバケット式ロングシートを配置する。現在は一部に改造でボックスシートを設置しセミクロス化された車両もあり、また新製時からセミクロスシートを装備している車両もある。

トイレは211系の物とほぼ同等だが便座が洋式に変更されている。1500番台・5500番台は大型の多目的トイレを持つ。

ワンマン運転に対応する車両は運賃箱や運賃表示機を設置する。


機器

台車も209系をベースとしているが、床面高さを下げるために中央部が下げられ弓なりになった台車枠に変更されている。

制御方式はVVVFインバータ制御であるが、209系等がGTO素子を用いたのに対し当時の産業界で普及していたパワートランジスタを用い、保守を容易にする試みが見られる。黎明期のインバータ制御車に見られたバリエーション。

ブレーキは前期車両では列車本数の少ない地区での運用を考慮して発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用し、発電ブレーキ用の抵抗器をクモハ701・モハ701の屋根上に設置した。


なお、2017年までに全車が209系・E217系と同様の機器更新を施されており、主変換装置・主変圧器はE721系と同形のIGBT素子を用いた物へ交換され、発電ブレーキの回生ブレーキ化が行われ、屋根上の抵抗器は撤去された。


分類

狭軌線区用

701系奥羽本線701_1001[盛アオ]701系100番台 その1

秋田地区(奥羽本線羽越本線津軽線)の0番台、秋田地区および仙台地区(東北本線常磐線)の100番台、仙台地区および盛岡地区(東北本線)の1000番台、仙台地区の1500番台に区分される。

秋田地区はピンクと紫、盛岡地区は青紫、仙台地区は赤と緑の帯が施されており、番台区分とカラーリングは一致していない。


また、東北新幹線延伸開業により並行在来線として経営分離されたIGRいわて銀河鉄道(IGR7000系)及び青い森鉄道(青い森701系)に一部車両が譲渡された。なお、両社とも譲渡車両のほか、同型車両を新製している(新製車はセミクロスシート・多目的トイレを設置)。


ちなみに最後に機器更新をされた1000番台3本は、東北地方太平洋沖地震により孤立状態となっていた常磐線の一部区間(相馬~原ノ町)で運用された車両で、このために一時的に水戸地区の所属になったという異色の経歴を持つ。


標準軌線区(ミニ新幹線)用

正面画 JR東日本701系5500番台

山形新幹線秋田新幹線が運行される標準軌改軌区間における普通列車用の専用車両として田沢湖線に5000番台(セミクロスシート)・山形新幹線の新庄延伸の際に5500番台(オールロングシート)が投入されている。

他の701系と違い標識灯が前面窓内の上部に移設され、ミニ新幹線区間はホームが嵩上げされているためステップが廃止されている。更に床面高さを30mm引き上げるため車体全体がその分持ち上げられており、空調もインバーター化(従来は電源周波数依存形)、台車も単に軌間拡幅しただけでなく弓形に下がっていた側枠を直線状(209系のものに類似)にするなどかなり改変されている。


IGRいわて銀河鉄道 IGR7000系電車

タイトル画像(701系ReadMe)

先述の通り、JR東日本701系と同型。2両編成7本が在籍。譲渡車はロングシート、新造車はセミクロスシートである。


青い森鉄道 青い森701系電車

あおもりっこ

こちらもJR東日本701系と同型。2両編成9本が在籍。青い森鉄道所属車は、JR譲渡車も一部がセミクロスシートに改造されている。


  • 0番台の第1編成は2002年東北新幹線八戸開業時に譲渡されたもので、もとJR701系1000番台の1037編成。
  • 0番台の第2~8編成は2010年東北新幹線新青森開業時に譲渡されたもので、もとJR701系1000番台の1001~1007編成。
  • 100番台の第101編成は2002年東北新幹線八戸開業時に備えて新造されたもの。

西武鉄道 701系電車

武蔵野の赤い電車

西武鉄道が設計・新製した通勤形電車。1963年から1967年まで自社の所沢車輛工場で新製された。


各種機器こそ前代の601系をベースにしている(国鉄と同じDT21台車とMT54を自社特許と引き換えにライセンス生産、制御車の台車は所沢工場が改造した強化型TR11(TR11A)、ブレーキは吊掛電車と同じ自動空気ブレーキ)が、大型の方向幕とサイドの急行灯、腰部の前照灯と周囲のステンレス板という前面デザインは旧101系にも受け継がれ、新101系3000系にもマイナーチェンジを施された上に採用されるなど西武電車の顔のルーツとなった。


1970年代半ばより冷房化と併せて新性能化が行われ、それより前から行われていた制御車のFS072空気ばね台車改造と併せ、強度・振動などで難のあったアルミハニカム客扉のステンレス客扉への交換、ブレーキのHSC電磁直通ブレーキ化改造、補助電源の交流化による照明の強化などで面目を一新。ただしこの改造で旧性能車と連結が不可能になり、当初は塗装がそのままであったことから運用現場でも混乱が発生したため、すぐに扉と前面保護板を除き黄色の単色塗装とされた。6連組成の必要から601系の中間M車2両を抜き取り編入したことも特筆される。(編入車は窓のRが二個単位であったため識別が容易く可能であった。残存したクハは初期の半数は旧性能用に回路を変更し451系などと併結されたが、後期改造分のクハはそのまま廃車となっている。)

1997年に営業運転終了。一部車両が地方の中小私鉄上信電鉄流鉄伊豆箱根鉄道三岐鉄道)に譲渡され、上信電鉄流鉄伊豆箱根鉄道ではもう引退してしまったが、三岐鉄道で現役運行されている。


関連タグ

JR東日本

奥羽本線 羽越本線 津軽線 田沢湖線 東北本線 常磐線 仙山線 209系 E127系 719系 E721系 715系 50系

IGRいわて銀河鉄道 7000系

青い森鉄道 703系

313系:静岡地区向けの2000番台でオールロングシートを採用したため同様に一部からひんしゅくを買った。


西武鉄道

101系 西武新101系 西武3000系 601系


ロングシート 鉄道車両の形式の一覧

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