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夜神月の編集履歴2024/01/21 21:30:27 版
編集者:柏木秀
編集内容:一部追記修正

僕は新世界の神となる

概要

本作の主人公

容姿端麗、頭脳明晰、記憶力抜群、スポーツ万能、優れたコミュニケーション能力、抜群の演技力と社交性、手先が器用、超モテモテなどハイスペックすぎる人物。

このように超ハイスペックだが、能力を持て余し退屈していた。内心はともかく、表面上では自分の優秀さを鼻にかけるようなことはせず、大人しく穏やかで真面目な優等生として過ごしていた。

また、父親は警察庁刑事局局長で日本捜査本部長でもある。このことから父親は警察官僚、キャリア官僚と呼ばれるようなエリートであり、家柄も良く、裕福なことがうかがえる。更に、家庭も円満で全てにおいて恵まれていた。

幸福な環境、正義感の強い完璧な好青年だったのにもかかわらず、デスノートを拾ってしまったことがきっかけで段々歪んでいき、自ら幸せを手放していく…。

作中での動向

退屈しているものの何不自由ない生活を送っていたが、ある日人名を書いただけで人を殺害できるデスノートを拾ってしまう。何気なくそのノートを使ったことで人を殺してしまった彼は、その後悩みぬいた末に、その天才的な頭脳を駆使して、デスノートを用いて悪人犯罪者を死をもって裁くことを決意する。

最終目標として、犯罪の撲滅及び善人の救済を実現し、純粋に善なる者のみが存在しうる「新世界」を創造、引いては自身が新世界の神となることを至上命題として、本格的に行動を起こしたライトだったが、そんな彼の前に方向性は逆だが同じ天才であるLが現れたことで、彼との命を懸けた壮絶なバトルが始まる。

人物像

頭脳

学年トップはもちろん、全国模試常に一位の秀才児で、日本一賢い大学と発言されている東応大学(現実世界では東京大学を指す)を首席で合格するほどの頭脳の持ち主。頭の回転が非常に速く、敵を欺き、先の先まで計画することに長ける。リュークにキャッチセールスの世界でも神になれると言われるほど話術で相手を騙すのが上手い。

また、推理力にも優れ、ヨツバ編でも大活躍した。映画版では東大法学部で司法試験をわずか大学3年目にして一発で合格している。

運動神経

中学2・3年でテニスの全国大会で優勝する程運動神経に優れている。本人曰く「テニスは遊び」。Lとプロ顔負けのテニスの試合をしたこともある。

容姿

髪の色はブロンド〜ブラウンであり、目の色はブラウンである。アニメではよく髪と目が赤い色に変化し、激しい二面性を強調している。原作者や作画担当者曰く「特に整った顔」

作画担当のコメントに「無色透明の秀才タイプというと、自分ではこんな感じ(Quick Japan Vol.56)」「“秀才タイプの優等生”“優秀だけどちょっと突き抜けている”というキャラクター設定が、そのままコンセプト(HOW TO READ)」との記載がある。

公式のアニメファンブックでも「端正な顔立ち」と説明されている。作中では東大生のモブにイケメンだと評価されたり、女子にやたらモテたり、一目惚れされたりなどデスノートでも数少ない公式美形である。

顔だけでなく、公式公認でスタイルにも優れている。また、ギャグキャラではないにもかかわらず顔芸に定評があるキャラクターでもある。

月の他の公式美形キャラは高田清美弥海砂であり、キラ側に多い。

性格

紳士的で受け身な態度等、優等生気質な故に人望が厚い一方であらゆる面でずば抜けた才能を持つがゆえに、絶対的な自信を持ち、プライドが非常に高い。常に冷静沈着で論理的であるが、自分の計画が失敗したり、他者から低い評価を受けたりすると逆上する。

つまり、自信がある故の完璧主義者で非常に負けず嫌いであり、自分は優れていると自覚しているため、自分より格下の連中に馬鹿にされるのが許せず、加えて勝負においても相手に自分が勝者であることを見せつけておかないと気が済まないほど自己顕示欲も強く、それが最後の最後で自分の首を絞めるようになった。

このように高慢で周りを見下しているが、表面上は好青年を演じており裏表が激しい。その二面性はデスノートを拾ってから強調され始めた。

元々は理不尽で腐敗した世の中を憎む正義感が強い生真面目な性格の好青年であり、他人に迷惑をかけ、善良な人々から幸せを奪う悪人が許せない性質を持っていた。レムにも「夜神月は海砂と同じぐらい純粋なのかもしれない」と言われるほどである。デスノートを手にしてからは徐々にその正義感をゆがめていき、自らの正義に逆らう者や邪魔になる者たちは容赦無く殺す独善的で身勝手な人格へと変貌していく。

序盤こそ罪悪感に打ちひしがれることもあったものの、保身のために日本に極秘捜査していたFBI捜査官全員を抹殺したのをきっかけに人間らしい良心が欠如してしまったらしく、以降はL一派や警察すら殺すことにもほとんど躊躇いを見せていない。今まで完璧で挫折知らずのエリートだからこそ、人を殺してしまった事実を受け入れられず、あるいは警察官の子でありながら殺人者になってしまった現実から逃れたいが為、加えて真面目な性格故の極端な思考になってしまったという考察もある。

自分が信じる正義を叶えるためなら最悪の場合、大切な妹や父親をも殺す覚悟を持っている。

また、猫かぶりの達人で慢性的に平然と嘘をつき、口が異様に上手い、と、ここだけ聞くと生来のサイコパスとしか思えないような性質を持ち得ているが実際はサイコパスではない(言うなればデスノートを手にした事で歪んだソシオパスが近いかもしれない)。美形、口の上手さ、その他のハイスペックさなどのカリスマ性故に女性に非常にモテモテで、大学では六股をしていた。特に高田清美や弥海砂は命をかけて月のために尽くすも、いずれも報われることはなかった。

原作者からは直々に「デスノート関係なく女性を最初から見下しているので好きになることはない」と言われている。実際母と妹以外は適当にあしらったり冷淡であったりしつつ、東大生である高田清美やトップモデルの弥海砂すら例外ではなかった(尤も高田の気位の高さやミサの年長とは思えない子供っぽさに辟易していたとも取れる)。

同じ手下である同性の魅上は見下さなかったが、彼も彼で能力や“目”としての存在価値しか見出していないので、異性愛以上に人間愛そのものにも怪しい点が残る(そもそも犯罪者は人間として見做してない傾向にあり、彼の言う人間愛というのは「自分基準で人間と認めた者に対する愛」という事だろう、魅上は彼曰く犯罪者らしいし)。

世界への愛情もあるらしいが(原作者曰く、世の中を変えようとしたのは世界への愛情によるものらしい)、序盤では厭世的な面が目立っており、「腐った世の中」と見下していた(が、そんな腐った世の中を含めて世界を愛していたということだろうか)。

本編を読むと、月への評価は「他人を見下し自己陶酔に溺れてしまったサイコパス」「自身の過ちを許せず妥協できなかった純粋な男」と意見が真っ二つに分かれる。アニメ版で原作ではLに対してわざと見せつけた邪悪な笑顔を「生まれて初めて他人に見せた素の自分」と言う友情の形として解釈して描写されている。

デスノートを拾ったことを本人は全く後悔はしていないが、作者二人(大場氏・小畑氏)共に「デスノートさえ拾ってなければ…」とも語っている。

その抜きんでた優秀さゆえに元々、自惚れがある幼稚な負けず嫌い・煽り耐性が低い・やはりどこか歪んでいた・他人を見下していた(特に女性)という負の面は13巻でも原作者からはっきり指摘されており、元から歪みかねない危うさを持ち得ていたのは否定はできない。

更に、既に1話の時点で、リュークにも「そんなことしたら性格悪いのお前だけになるぞ」と突っ込まれている。

しかし、もしデスノートに関わっていなければ、Lと共に世界中の凶悪な犯罪に立ち向かっていたかもしれないのも13巻にて明記されている事実である。

実際、ヨツバ編でデスノートの記憶を失っていた時の彼は、目つきが澄んでおり、その能力はそのままに父譲りの強い正義感と道徳観と倫理観に溢れていた。

だんだん悪人顔になっていく彼の顔の変化も必見。

実写作品

映画版

最初から大学生。(歪んだ)正義感による暴走の側面が強調され、そのためか冷酷さもより強くなっている。(映画の尺という都合もあるが)早い段階でキラの裁きに否定的とはいえ恋人をデスノートに名前を書いて利用したり、キラの正義を認めないいう理由で総一郎たちの殺害にも踏み切っている。特に総一郎の名前は自らノートに書き込み、ミサからも「お父さんなんだよ?」と声を震わせながらの訴えも「黙ってろよ」と一蹴。原作以上にドス黒い描写が増えた反面、最後まで総一郎に"キラは正義"という事を認めてもらいたがる人間らしい描写が追加された。

藤原竜也氏の鬼気迫る演技力、顔立ちが似ている訳では無いのに滲み出る月らしい雰囲気からキラと言えばこの人という人も多いだろう。特にクライマックスの片手を抑えるポーズ(腕時計に隠したページを取り出そうとしている)や「どうしてだよおおお!」といった絶叫は度々藤原竜也のモノマネに使われる。

デスノート Light up the NEW world では彼の子供がいることが明かされている。どういった経緯で子供が誕生したのか、相手の女性が誰なのかなどの詳細は明かされていない。

月は魅上照にその子供・夜神光を託し、キラの後継者となって裁きを行うようビデオメッセージを残していた。が、月の血を受け継いだ息子の優れた頭脳と冷酷さを彼の裁きを通して目にするうちに、次は自分が殺されるのではないかと恐怖した魅上によって息子は殺害されてしまう。自らの万能感に酔った少年の傲慢さと、強い忠誠心をもってしても抑えられなかった魅上の不信が招いた結果ではあるが、二人もまたデスノートを使用したことによって狂わされてしまった被害者でもある。

その後、魅上自身もある人物によって殺害されてしまう。

月の野望は潰えたかのように思えた。

しかし魅上を殺害した人物もまたキラを信奉していたことから、キラから息子へ宛てられたビデオメッセージの中の「キラとして生きろ」という最後の一言に背中を押され、その人物はキラの後継者として世界を平和へと導こうと行動を開始した。

ドラマ版

イケメン、モテモテ、秀才・天才と称されていた今までとは違い、「どこにでもいる平凡な大学生、アイドルオタクとなり、原作・映画の夜神月とは正反対な設定に多くのファンに衝撃を与えた。ただし原作でも流河秀樹(Lが偽名で使った同名のアイドル)や会う前からミサのことを知っていたりと一般常識の範囲ではアイドルの知識は備えている。

良くも悪くも原作と比べて常識人で取り乱すことはあるが、全体的にクールで本気出せば凄いらしい。制作サイドからは「キラとなったことで天才性に目覚めていく隠れた天才」として紹介されており、いわばやればできる子といった感じである。凡人ゆえか、第二、第三のキラを同志として扱い、彼らから自分の窮地を救われ、Lとは互いに友情を感じていたので対人関係は裏表が控えめで原作よりよくなっている(それが悲劇を生んだともいえるが)。

そのため、作中での扱いを見るに単なる一般人というよりは、かつて母の死に目に現れなかった父の姿から「普通」であろう、あるいは平凡なままでいいとしているだけで、才能や正義感、強い意志は根底に備えていたようである。ただ、あくまで徐々に才能が開花したことと、元々は凡人(当初は下手するとそれ未満と解釈できるシーンもあった)なため、詰みかけて運によって助かったことも多い(レイ・ペンバーに裏をかかれたり、有名なポテチも普通にバレた)。あと、こっちのLは原作より推理力が向上しているので結構パワーバランスがひどい。

第一話でペンライトを振っていたことから、視聴者から「夜神ペンライト」と揶揄されることがある。

親友を脅していた相手に対して自分が敵わなかったこともあって効果を信じていないながらもデスノートを使ってしまい、更に父を人質にした事件が発生。今度は正真正銘人が死ぬということを理解したうえで父を助けるために再びノートを使用する。人を殺した罪の重さから自殺まで考えるが、リュークに「使わないのなら凶悪犯に渡す」という脅し、殺害した相手の死を喜ぶ声を聞いたことで、半ば自暴自棄となってキラとなる。

このように、自身の才能を信じて世界を裁いた原作等に比べると、周囲の状況から仕方なくキラとなってしまった側面があり、なおかつ自分の行いが犯罪かつ悪であり、正義ではないと強く理解している。一方で他人を犠牲にしてきたこと、更には友となりかけていたLや自分を説得しようとした父が自分の理想を拒み死んでしまったことで、正義が勝つ世の中ではないからキラが生まれた、自分の行いが正義となるまで裁き続けるしかないという使命感を抱いてしまう。

今作でのリュークは上記の脅迫を始め月にデスノートを使わせたがっていた節があり、一般人がデスノートに人生を狂わされたという原作や派生作品よりも悲劇的な側面があったとも考えられる。

ドラマ版そのものは原作と異なる設定を多く取り入れていたため賛否両論であった。

髪型や輪郭などの特徴は映画版よりはまだドラマ版の方が原作に近いという意見やLがただのイケメン?デスノの配役は逆がいいんじゃ…と各地ザワついてた。原作のイケメン度合い的にもLと月は逆の配役の方が良かったなど様々な意見ある。特に、ドラマ版『デスノート』のキャストが判明したときは批判の嵐であった。しかし、窪田の演技力の高さ、回を重ねるたびにルックスがイケメンになっているように感じる表情の作り方にだんだんと原作ファンからも認められるようになったことも事実である。

最期(ネタバレ注意)

原作漫画・アニメ・実写映画・ドラマ・ミュージカル、どの媒体でも様々な形で最期を迎える。

原作漫画

ニアの指定した場所で彼と対面。ニアの策のさらに裏をかく策で、SPKだけでなく日本捜査本部の一掃をも企むも、メロの起こした事件がもたらした想定外の事態(と、それにより月の策に気付いてしまったニアたちの行動)のせいで失敗し正体もバレてしまう。開き直ってキラとしての正義を説くも「あなたはただの人殺し」と一蹴され、仕込んだノートでニアだけでも始末しようとするが、松田銃撃を受けこちらも失敗。重症を負う。

追い詰められ、後が無くなった末にリュークに助けを求めるが、無様な姿に愛想をつかされて見捨てられ、リューク自身の手でデスノートへ名前を書かれ処刑されてしまう。最後まで「死にたくない!」と生への執着にあがいて無様な姿を晒した末に「ちくしょう……」と最期の言葉を残し、心臓麻痺で死亡するという、自業自得にして悲惨な最期を迎えた。

アニメ版

追い詰められ、松田の銃撃を受けたところまでは原作と同じだが、その場で自殺した魅上に周囲が気を取られたため隙ができ、重傷のまま逃走する。遠くの高い塔からその様子を見ていたリュークに(名残惜しみながらも)名前を書かれ、廃墟(廃工場)の中でLのを目にしながら、力尽きて眠るように死亡する。

最期の台詞は、魅上が自殺する直前に発した「誰か……いったい……どうすれば……」。

逃げ回る際、デスノートに出会う以前の自分の幻とすれ違う描写があったり、リュークが月を殺す理由も『人間と死神との間にできる掟』というのが主になっていたりする。原作に比べると同情を誘う最期となってはいるが、こちらも万策尽きて敵であるニアに一矢報いることさえ叶わず敗走し、リューク以外誰にも看取られず孤独に死ぬという、原作とはまた違った意味で悲惨な最期とも解釈できる(総集編の「リライト」では死後、相沢と松田が月の遺体を発見している)。

実写映画版

最後はLの「先に自分の死を書き込む事で少なくとも23日後まではデスノートでは死なないようにする」というとんでもない策略にはまり追い詰められ、原作同様リュークに助けを求めて見放される。リュークに名前を書かれた際は原作と違いキラとしての役割を果たせなかったことを悔しがっているかのような発言が多かったが、父には遂にその思想を理解されることはなかった。心臓麻痺の苦痛に喘ぎながらも最後まで総一郎への理解を求め、彼の腕の中で息を引き取った。最後の言葉は「父さん、分かってくれよ……」。

結果としてはデスノートの利用という点を含めLに上をいかれたことになる。

また、母親や妹には「キラが死ぬ前に最後の足掻きとして月を道連れにした」と伝えられ、あくまで「最期まで正義のために戦った勇敢で偉大な兄」として逝くこととなった。

ドラマ版

最後は、銃撃を受けまともに歩けないほど負傷、彼を助けるために魅上が放った火によって、結果的に取り残されてしまう。「ここで死んだら何のために…」とLや父を思い返しながらデスノートを求め、燃えるデスノートを自分に火が移るのも構わず必死でつかみ取り、そして最後の最後にリュークに目の取引を持ち掛ける。だが、彼の寿命はそこまでであり、リュークには「おせぇよ」と拒否され、そのまま全身に火が回り焼死した。この最後はまるでアニメ版の宮野真守ライトが乗り移ったかのような狂気じみた演技であり必見。

最終的にはリュークによって殺されず、本人の寿命によって死亡した唯一の夜神月となった。

原作及び映画ではリュークに助けを求めた結果「死神に縋るようではお前は終わり」「これ以上見ていても面白くならない」と飽きられ見放されたが、ドラマ版では身体に火が着いてもアニメ同様リュークに助けを求めることはなかった(目の取引は求めたが)。

その壮絶な死を見届けたリュークは「やっぱ人間って…面白ぇな…!」と月への賞賛の言葉を残しながら飛び立っていくのだった。

途中で死亡したが、この結末を想定し、用意したビデオレターによってキラを追い詰めたため、実写映画版同様、実質Lの勝利と言えるだろう(直接キラを追い詰めたニアはあくまで生前のLの指示で動いていただけ)。

ただし、0.1%の確率で月がキラでない場合に備えた自分の願望も含めたビデオレターも用意していたので気持ちの良い勝利とは言えないが…。

ミュージカル版

原作通りミサを救うためレムにLの名前をノートに書かせることにより、大黒埠頭の倉庫へとLをおびき出し勝利を確定する。しかし勝利の喜びを噛み締めるのも束の間、「ノートに名前を書いて人が死ぬ、書いては死ぬ書いては死ぬ」という、死神界に居た頃と変わりのない、同じことの繰り返しに飽きてしまったリュークにより、月自身もノートに名前を書かれてしまう。

ノートの効果が現れるまでの短い間、Lに持参させた銃でリュークに向けて発砲するなどの悪足掻きをするものの、ノートの力には抗えず死亡する。

別に追い詰められたわけでもなく、リュークの気まぐれで死亡する唯一のエンド。

しかもリューク以外誰も事件の真相を知ることはなく、キラの正体どころか何故月とLが倉庫で死亡したのかさえも他の者達には何一つ明かされないまま物語は幕を閉じる。

脚本家のIvan MenchellのInstagramには、執筆した四つの異なるエンディングから作者二人(大場氏と小畑氏)が選んだものが、現在舞台で演じられているものであるという投稿がある。

特殊なキャラクター

週刊少年ジャンプ』どころか、漫画史上類を見ないほどにかなり異質なコンセプトで作られたキャラクターであり、数あるの主人公の中でも様々な面において議論が起きやすいキャラクター。

作者二名は彼のことを明確な悪として認識しており、作画の小畑氏は「少年誌でこんなに悪い奴をぬけぬけと描けた」とまで発言しており、実際、作中では物語のかなり初期の段階で完全に手段と目的が入れ替わった末に、歪んだ思想の下で大量に殺人を重ねた悪人として描かれ、最終的には孤独で惨めな最期を迎えるという、ジャンプ漫画以前に漫画の主人公とは思えない末路を迎えている。

一方で、デスノートを拾ってから直後は、曲がりなりにも“誰もが共感できる思想と目的を持っていた”ことから、一種のダークヒーロー・アンチヒーローとしての側面も持っており、それも影響してか、アニメ版・映画版・ドラマ版・ミュージカル版ではラストシーンや、それに至るまでの経緯・内容などが異なっている。

また、原作ですでに彼の(デスノートを拾わなかった場合の)IFが描写されている。一度記憶を失い、Lと共にデスノートを追うことになったライトは、演技ではなく心の底からキラを悪として認識しており、Lに対しても強い仲間意識を持っていた。

これはつまり、作中での傲慢さは強い自信、歪んだ思想は正義感の強さ、手段を問わない冷酷さは素直で実直な性格の、完全な裏返しとして描かれていると言ってもよく、原作・作画の両名も、口を揃えて「デスノートさえ拾っていなければ」と言っており、公式から純粋な人間であるからこそ『悪』に染まった、『正義』と『悪』の極端な二面性を併せ持つ人物と読み取れ、更には『正義は紙一重とも解釈できるのである。

このことから、彼の行動の原点である犯罪者のいない世界を創ると言う目的も含めて、ライトが正義か悪かで論争が起きやすい。

余談

「月」と書いて「ライト」と読むという独特過ぎる名前の由来は「大量殺人鬼の名前になる都合上、同名の人に迷惑がかからないように」と、現実の人名としては絶対に有り得ない名前にしておこうという作者の配慮によるものだそうである。いわばジャイ子と同じ……なのだが昨今の風潮を見ていると「絶対に有り得ない名前」と本当に言い切れるのか不安になってきたが......

なお、実際に名付けられた、あるいは名付ける親が増えたという話や、キラキラネームの由来はキラからであるなどととネットで流れてもいるが、こちらは特にソースはない

彼のイメージカラーは無色透明である(13巻参照)。

表記揺れ

 ライト

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編集者:柏木秀
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