バーサーカー(Fate/EXTRA)
ばーさーかー
「■■■■■■■■■■■■■■■■ーーー!!」
(意訳:是非もなし。大軍を払ってこその我が武勇と知れ)
プロフィール
概要
『Fate/EXTRA』に登場するバーサーカークラスのサーヴァント。
ムーンセルの聖杯戦争において、ラニ=Ⅷによって召喚された。
人間味のない機械的な振る舞いを見せるが、他のマスターとサーヴァントはすべて破壊すべき敵と認識しているのか、制御を離れることもある。第三回戦終了後、主人公の対戦相手ではなく、遠坂凛の対戦相手として初登場。選択肢次第では、主人公の対戦相手として第六回戦で再登場する。
真名
中国の三国志時代において最強の一角に数えられる武将、「呂布奉先」。
「人中に呂布あり、馬中に赤兎あり」とも謳われた、まごうことなき「一騎当千」。
そして幾度となく裏切りを繰り返し、儒教道徳の重んじられる中国では信じられない存在とされた反覆・裏切りの将としても恐れられた。付いた異名は「乱世の梟雄」。
その凄まじい武勲からバーサーカーの他、ランサー、ライダー、アサシン、アーチャーと5つのクラスに該当する資質を有している。
型月世界では、潜在的に強力な仙力(魔術回路)を有した人物だったことが『FGO』の陳宮のマテリアルで判明した。生前の驚異的な戦闘力は、励起する雷属性の回路が身体能力を爆発的に高めてくれるお陰であり、同時にこの作用が激しやすい性格として呂布を悩ませていたという。
そんな呂布が陳宮と出会い、彼の開発する夏王朝時代の技術を流用したオーパーツ武具が仙力を必要とするものだった。陳宮の発明する武具を装備したことで有り余る血の滾りが抑えられたため、発明と軍略を嬉々として受け入れ、戦場で更に名を上げ「三國無双」の境地に至ったのだとか。
人物
モノローグでの一人称は「我」。
中華風の鎧に身を包んだ、孤高かつ剛毅な大男。言動こそ落ち着いているが、本質的には横柄な荒くれ者。生粋の無頼漢である彼に「忠誠心」という言葉は存在せず、代名詞ともいえるスキル『反骨の相』の後押しもあって、気に入らない事や飽きを感じれば簡単に味方を裏切ってしまう。
普通の聖杯戦争で彼が別のクラスで呼ばれていたら、契約者を殺し、現界維持の為に沢山の人が犠牲になる可能性も高いというラニはそんな彼をバーサーカーとして召喚し、正気を失わせた上で思考を同一化する事で、その叛意を完全に封じることに成功している。
もっとも、月の聖杯戦争におけるマスターのラニは生前愛し狂った妻・貂蝉や、最も信頼を寄せていた軍師・陳宮の面影を持つらしく、バーサーカーでなければ彼女をすぐに裏切っていたかは疑問視されている。また、喋れないだけで自我や知性は普通に有しており、気に入ったマスターは身を挺して守ったり、死に際に穏やかな笑みを浮かべたり、フランに自身の娘の面影を感じたりと、感情が全く無い訳では無い。忠義さこそ皆無だが、戦場で思う存分戦うことを好む根っからの武人ではあり、翻訳の中では武人として強い覚悟と矜持を垣間見せる。
自身の頭で謀る必要がないように「自身を上手く扱ってくれる軍師」を常に求めている模様。これに今のところ該当している人物は、生前に気を許していた陳宮1人だけであったとされる。『EXTELLA』や『FGO』の例を見る限りでは、自身の特性を理解しフラットに接してくれるマスターのことは軍師と認識している模様。
能力
「半人半機」のサイボーグであり、生きる城塞とまで呼ばれる非常に高い実力を持つ。
その機械化した肉体は非常に頑強で、アーチャーによれば心臓を穿つ程度では活動停止させるのも難しいらしい。また距離が離れていればエーテライトの炉心融解すら防ぎきれるとされる。
『FGO』では、矛に魔力を纏わせて刺突と同時に炸裂させたり、胸の装甲からビームを放つ。
また、武器である「軍神五兵」は基本形態の矛、宝具開放時の弓の他に、戟、大剣、双鞭、籠手、トンファーの7形態に変形している。後述する形態のどれがどれにあたるかは不明。
ステータス
筋力・耐久・敏捷が非常に高いレベルでまとまっており、さらにそれらがバーサーカー化のスキルで+の補正を受けている。
保有スキル
狂化(A) | バーサーカーのクラススキル。理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。パラメーターをランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。加えてマスターと意識を同一させている為、より機械的なサーヴァントとなっている。 |
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勇猛(B) | 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。また、格闘ダメージを向上させる効果もある。ただし、現在はバーサーカー化している為、勇猛さは意味をなさない。一方、『FGO』ではちゃんと機能している模様である。 |
反骨の相(B) | 1つの場所に留まらず、また、1つの主君を抱かぬ気性。自らは王の器ではなく、また、自らの王を見つける事の出来ない放浪の星である。同ランクの「カリスマ」を無効化する。自身の愛馬も、同スキルを同ランクで保有している。 |
乱世の梟雄(A) | 『FGO』で追加。暴れん坊将軍。「梟雄」とは、残忍で強く荒々しい事を指す。 |
軍神五兵(ゴッド・フォース)
- ランク:A
- 種別:対人・対軍・対城宝具
- レンジ:1~40
- 最大捕捉:1~50人
「■■■■■■■■■ーーーー!!」
彼の軍師・陳宮が考案し、後に彼の主武器として知られる人工宝具方天画戟を解放するというもの。五つの形態を持つ万能武器である。様々な武芸で無双を誇り、それを可能とする方天画戟を武器とした逸話から。しかし、何故が呂布のデザインでは方天画戟ではなく、方天戟を持っている。単なる設定上のミスか、何か裏設定があるのかは不明。
生前用いたと言われる方天画戟。切斬、刺突、打撃、薙ぎ、払い、射撃の六つの形態に変化するマルチプルウェポンであり大量破壊兵器。中国の古い軍神・蚩尤(シュウ)が六本の腕に異なる武器を持っていたことから、超軍師・陳宮が考案した人工宝具(この時点では砲を除いた五形態)。
大型両手武器の特徴全てを生かした万能宝具でもある(ただし実際には北宋時代の武器であり、呂布が活躍した頃は存在していない)。
切斬 | あらゆる物理防御を無効化、ないし切断し破壊する大ダメージ攻撃。 |
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刺突 | スタン(槍の貫きによる行動封じ)判定かつ縦列の敵を貫通する大ダメージ攻撃。 |
打撃 | 巨大な籠手と化して防御力をあげる。もしくは攻撃を受け止め、弾き返す特殊防御。 |
薙ぎ | 横一列の敵を払う大ダメージ。 |
払い | 物理系の行動を弾きながらダメージを与える特殊カウンター。 |
射撃 | 大口径による波動砲じみた呂布ビーム。 |
と、1人でサーヴァント6騎分の宝具を所持する形となっている。
ただし、現在はバーサーカー化の影響で多様性は失われ、矛(刺突)と砲(射撃)の形態(フォース)を残すのみとなっている……と思いきや、『FGO』ではそれ以外の形態にも変形しているため、恐らく真名解放が出来ないだけで通常攻撃には使えるのだと思われる。
『EXTRA』のゲーム的には、矛の形態で切断、突き、打撃、薙ぎ、払いの五撃のあと、砲の形態に変形、無双の怪力で引き絞った矢を放つ。ラニの補助によって「砲」の破壊力が上昇しており、通常攻撃の5.4倍に匹敵する筋力ダメージを与えるため、ガードしても死んでしまう事がままある。
『FGO』では弓に変化させ砲撃のみ行う。ゲーム上は、種類はBusterで、効果は【敵単体に超強力な防御力無視攻撃&低確率でスタン付与〈オーバーチャージで確率UP〉】。
『EXTELLA』では、「砲」の形態で、残りの形態を矢として放っている。
ちなみに宝具(読み方)の命名者はラニと思われる。
余談だが実は『Fate』シリーズにおける「約束された勝利の剣」に続く2例目の対城宝具である。更に3例目も『FGO』を待つ必要があり、かつては対界宝具よりも希少な存在であった。
他作品での活躍
Fate/Grand Order
初期から実装されているバーサーカーとして参戦。レアリティは☆3。
シナリオ上では、第1部2章『永続狂気帝国 セプテム』にて主人公たちの助っ人として現れる。
また、期間限定イベント『星の三蔵ちゃん、天竺に行く』では、白龍馬(馬)役で登場。「白龍馬じゃなくて赤兎馬じゃね?」と思った方々、全くもってその通りである。お師さんをヘラクレスよろしく、担ぎあげて移動させる。「お前それで良いのか」と問いただしたいような、羨ましいような……なお、お師さんは彼の言葉は何となく分かる程度で、はっきりとは理解していない。
ファンからは別の適性クラスであるライダーとしての召喚も期待されていた。
その場合彼の代名詞の1つである「赤兎馬」は宝具になり、彼のようなケンタウロスの如き姿になると言われていた。そして、満を持して現れたライダー・赤兎馬の姿は……
ゲーム上での性能
初期勢だが、ATKが全☆3サーヴァントの中で今なお最強格の攻撃特化型。
カードバランスは《Arts:1/Quick:1/Buster:3》とバーサーカーらしい構成になっている。
スキルは、3ターンの間攻撃力と精神異常耐性を強化する「勇猛(B)」と、3ターンの間自身の防御力を強化する代わりに攻撃力強化の成功率が下がってしまう「反骨の相(B)」と癖が強め。
宝具は「軍神五兵」で効果は上記の通り。
またサーヴァント強化クエストの第2弾にて、第3スキル「乱世の梟雄(A)」が追加。
効果は【1ターンの間、自身の宝具威力アップ&自身のスター集中度をアップ&自身を除く味方全体の防御力をダウン】。スキル「勇猛(B)」で攻撃力を強化しつつ宝具とクリティカルを絡めたBuster&Braveチェインを放てば、圧倒的な破壊力で敵を屠る。
高火力のボスキラーとして活躍できる一方で、クラス特性も含めてデメリットだらけのため、パーティメンバーでのフォローは必須となる。
長らく戦闘モーションが汎用キャラクターの流用だったが、『FGO』実装4周年に際してようやく全面改装の運びとなった。特に「軍神五兵」は呂布が吼えて謎ビームが飛んでいくだけのお粗末なできだったのが、『EXTRA』準拠の射撃形態へと変化する。他のアクションも軒並み改善されており、「軍神五兵」が弓を除く5形態に変形し、さらに鎧の装飾も武器化したりビームを放てることが判明。そのアクションは☆3とは思えないほどバリエーション豊かになった。
Fate/EXTELLA
『EXTRA』シリーズ最新作にて再登場。
この作品のシステムの本家でも暴れ回っていただけあってファンからは当然と言う反応がされた。
クラスはバーサーカーで、宝具は「軍神五兵」。
玉藻の前陣営の一員として参戦。裏切りの将として知られる反英雄である呂布だが、玉藻からの下知に猛々しい咆哮を以て応え、一騎当千に恥じぬ戦い振りを見せる。玉藻もそんな彼にある種の信頼を寄せ、「陣営一の忠義の将」と称えた。「聖者の数字」を全開にしたガウェインとも渡り合う局面もある。ちなみに、冒頭の意訳付き台詞も『EXTELLA』公式HPからの抜粋。
なお、案の定今作の公式HPで公開されているスクリーンショットの1枚で大将の玉藻に反意を抱いているような描写があるが……?
Fate/EXTELLA LINK
こちらの作品ではカール大帝陣営のサーヴァントとして登場する。
なお、この作品における呂布の特筆すべき点はコスチューム面でフリーダムすぎる点である。例えばエクストラバトルのクリア報酬である「機動武神・呂布」はどう見ても某赤い彗星の再来の操縦するMSであるし、DLCである「乱世の覇王」に至っては某世紀末覇王である。
まあ、前者は三国志と絡めたシリーズが存在するので、それを踏まえたパロディなのだろう。呂布の名を冠するのは某何ナンジュではなく、赤い彗星リスペクトキャラが乗る機体なのだが。
……とか言ってたら本当に赤い彗星の再来のMSが呂布になった
関連人物
生前
生前の愛馬である天下無双の名馬。彼自身も英霊として召喚される器の持ち主だが、サーヴァントとしての姿はどうしてこうなったとしか言いようがない。
生前重用した自身の右腕と言える軍師。
呂布の励起する仙力を利用した武具を次々と開発し、厚い信用を得た。
陳宮も「武略と知略が同居する人間などいない」という概念を呂布という存在に壊され、自身が真に仕えるべき主君として忠誠を誓っている。
EXTRAシリーズ
契約したマスター。宝具の名付け親でも有る。
その面影が最愛の妻貂蝉に似るとしており、内心大切に思っている。
『FGO』においても、宝具の改名を進められた際に「強い思いでつけられた名前なので変更は不可能ラニ」と発言していたことから彼女のことを覚えている可能性が高い。
対戦相手にして、『EXTELLA』でのマスター。
どうやら彼/彼女のことは軍師と認識しており、立場が同格のため反逆はしないのだとのこと。
『EXTELLA』での自陣営の主人。
他同様、隙あらば叛逆する気満々だが、そんな自分の叛意に全く気付かず「忠義者」と褒めちぎってくる様に呆れている。『さんぽけ』のコラボイベントでは、彼女から玉璽(レガリア)を奪取して事実上のラスボスにまでのし上がっている。
『EXTALLA』での自陣営の同僚。
玉藻と同じく独裁領主属性のため、玉藻を倒した後の第二の標的として見据えていた。
Fate/Grand Order
この世界で契約したマスター。
彼/彼女のことも軍師と認識しており、陳宮が渡した翻訳書によってコミュニケーションが成立している。軍師としては合格点のようで、「よもや陳宮?」と思いかけた。
特異点であるオガワハイムで同居していた、同じバーサーカーの人造少女。
愛娘と面影が似ており、ついつい甘い顔をしてしまう。
特異点と化したハワイ諸島でも、水着姿のフランが彼の通訳を買って出ている。
呂布と肩を並べる「裏切り者の代名詞」。
ただし、こちらは忠義心が暴走して反逆してしまったという対象的な存在。
宝具「軍神五兵」の源流が蚩尤にあるという設定から、当初彼の真名がライダークラスの呂布だと疑われていた時期があった。ちなみに彼のクラスもバーサーカーである。
中の人が同じ☆3かつ恒常のバーサーカー。
まともに喋れないという点も共通する(あちらは単語は話したことがある)。