エロン・ブラック
えろんぶらっく
概要
外界の住人ではなく地球界の生まれだが、報酬次第で様々な派閥を転々とする傭兵。
マカロニウエスタンを彷彿とさせる外見をしており、顔を覆うマスクと体のあちこちにある傷跡が特徴的。
テキサス州ウィケットという実在の土地の出身。
戦闘ではスタイリッシュなガンアクションが特徴。ファニングや曲撃ち、跳弾までも駆使する。(空中に投げたのコインに目視せずに正確に当て、その跳弾で相手の目を撃ち抜くなど)
その一方で、タッカルタンの骨を加工した剣や、冥界の獣の顎でできたトラバサミ、砂爆弾のような周囲の環境を利用したトラップや小道具も扱う。
人物像
外界でしか味わえないスリルを好み、善悪の観念などより、自分に利益のある方に従事している。
仕える勢力によって結果的に敵か味方どちらにもなる可能性を持つ、正に中立の存在。(現在の同僚であるアーマック、レプタイルなども該当)。
上記の観念や、自分の利益追求を優先する故に、MK11のタワーEDでは、他のキャラが手に入れた『クロニカの冠と砂時計を使い己の理想の世界を作る』というものが多い中、先の分からないスリルに満ちた世界を楽しみたいがために、迷わず砂時計を使用せずに破棄する選択をする(他に砂時計を破棄するのはターミネーターや、ランボーのみ。両方とも砂時計は使ったものの、最終的に破棄したため)。
イントロにおいてはテキサス特有のフレーズや、マカロニウエスタンじみた言い回しを頻繁に使う。またソニアやシンデルのような既婚者、シーヴァのような異種族だろうが異性相手なら口説く態度を取る事も。
MKXでは彼の出自に関してほぼ明かされなかったが、MK11ではいくつかのイントロで荒んだ家庭環境の生い立ち、いわゆる毒親の被害者であったことが仄めかされた。なんでも父親にネグレクトや身体的虐待を受けていた(ただしセトリオンとのあるイントロの内容から既に報復済み)。
一方で、母親も父親に同じような仕打ちをされていたが、自分が手を挙げられている時は見て見ぬふりされていたことを示唆している。
登場作品
モータルコンバットX
正式にはXの前日譚であるコミック版で初登場。コータル・カーンに雇われた傭兵であり、外界側に所属。取引をしているブラックドラゴンとの仲介役も兼ねており、独断でブラックドラゴンと行動した結果、カノウに裏切られ、マバドに切り刻まれ、操られたライデンの電撃を食らうという散々な目に。
ゲーム本編では盗まれた疑いのあるシノックのアミュレットを確かめようと、外界を訪れたキャシーらはじめとする4人組と一触即発となる。
対戦相手の名前を彫った銃弾を撃ち込むX-RAYを持っており、体内の骨で跳弾させて大ダメージを与える。
なお、対戦相手がエロン自身だと『Me(自分)』、プレデターにこの技を使うと『Ugly M○fo(醜いク●野郎)』と銃弾に書かれている。(プレデターを素顔を見たシュワちゃんのセリフが由来)
さらにトライボーグが相手だと、戦闘スタイルの元のキャラまでも名前になるという細かい演出まである。
モータルコンバット11
前作で持っていた砂爆弾やマキビシがなくなった。代わりにザテラの酸を詰めたビンやダイナマイト、レバーアクションライフルなどを装備している。
見た目のデザインが大幅に変更され、スキンを変更すると前作で見られなかった彼の渋い素顔を拝められる。(海外ではとあるゲームの登場人物を連想させネタにされた)
クロニカの歴史改変の影響でブラック・ドラゴンに所属していた頃の過去のエロンが出現。過去のエロンはクロニカ側に従い、コータルやスペシャルフォースを襲撃した。
一方で現在のエロンはコレクターの処刑に立ち会うなど、姿は確認できるが一言も喋らずほぼ出番がない。と、思いきや追加のストーリーである『AFTERMATH』においてキタナ・カーン側の者として、バラカと共にシャン・ツン達の行く手を阻んだ。
さらにエロンのとある台詞が各勢力を大きく揺るがす伏線となる。
FATAL BLOWの性能が半ば反則じみており、どの距離からもほぼ即座に攻撃判定が発生し、ガードしていなければ必ず発動するというかなり壊れたものになっている。
またダイナマイトを投げる技が追加され、一定時間投げたダイナマイトの近くにいるとそれを拾い自爆してしまうBRUTALITYを発生させられる。ただし投げた本人もその対象になるので、本人がダイナマイトの近くにいるとそれを拾って自爆してしまい、相手の勝利になってしまう。
Mortal Kombat Legends: Snow Blind
'20年代に新たに展開されたOVAシリーズ『Mortal Kombat Legends』シリーズの第3弾。(以下 MKL:SB)
前作『Mortal Kombat Legends: Battle of the Realms』から数十年後の世界が舞台。カノウが荒れ果てた地球界でブラックドラゴンを結成し、エロンはその一員として登場する。
FATALITY
- Sand Storm
銃で相手の腹に風穴を空け、砂爆弾を体内に投げ込み銃で破壊。体内で砂を満ちさせ溢れさせる。限界を超えた相手の顔から砂が溢れ出し、口や目玉が弾け飛ぶ。(MKX)
- Six-Shooter
リボルバーを取り出し、相手の胸・肩・顔にそれぞれ1発ずつ、とどめに腹部にファニングショットで3発撃ち込む。「Six」とあるが、相手に近づきながら4発撃ち込み、そこからさらに3発撃ち込んでいるため、本当は7発撃ち込んでいる。(MKX)
- Melted
相手の足元に酸入りのビンを叩きつけ酸だまりを作ってから脚を撃ち抜き跪かせる。そのまま相手の頭を踏み酸に顔を押し付け、踏み砕く。(MK11)
- Death Trap
ロープの付いた巨大なトラバサミを相手の胴体めがけて投げつける。相手の胴体に噛み付いたトラバサミを無理やり引き剥がし体内を露出させ、ライフルを内部に突き刺し脳天に向けて撃つ。(MK11)
余談
不老長寿
MKXでのタワーEDにて、約150年前にシャン・ツンにより地球界側の戦士を暗殺するために雇われたと判明。その際に見返りとしてエロン自身の老化を非常に遅らせる(不老ではない)妖術を施された。
そのおかげで外界人のように長寿となり、X時点で年齢は150歳以上と推測される。つまり彼が西部劇風の格好をしているのは趣味ではなく、西部開拓時代の人間そのものだからだと思われる。
しかしMK11では元ブラック・ドラゴンのメンバーであり、MK9ストーリー後にそのまま外界に残ったという背景に変更。シャン・ツンとのイントロでも上記の取引について特に言及されず、長寿の設定は見直された可能性が高い。本当に趣味で西部劇風の格好をしている人になってしまった。
ただし、エロンの母親がシャン・ツンのように異様な長寿であるのをイントロでほのめかしており、彼の出自や正体が謎なのは相変わらずである。
指名手配ポスター
エロンのイントロの1つに各キャラの指名手配ポスターを持ち歩き、対戦前にそれを確認するものがある。
手配書が公式なのか、エロン自身が彼らを評価し作ったものなのか不明だが、それぞれ金額の違いがあり芸が細かい。
※1:DLCキャラの表記に関しては、太字は復活キャラ、ゲストは太字とキャラ名の前に☆を表記。
※2:また、かつてコレクターの懸賞金は0ドルだったが、アップデートに伴い、10万ドルに引き上げられた。
担当声優
- Troy Baker:MKX~MK11
- キャスト表記なし:MK:LSB