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トラキア776

とらきあななななろく

任天堂のSRPG『ファイアーエムブレム』シリーズの5作目で、前作『聖戦の系譜』の外伝的作品。1999年にSFC用ソフトとして発売され、2008年からはWiiの、2013年からはWii Uのバーチャルコンソールで配信されている。

概要

聖戦の系譜』の第二部で、主人公セリスの従弟であり仲間の一人でもあった、レンスターの王子リーフが主人公。第二部の約1年前から始まり、後半で前作の7・8章とリンクする。

前作では自由だったカップリングの一部が固定されている他、前作とは設定が異なる場面があるため、正史ではなくパラレルとして捉える向きもある。マップもキャンペーン方式なので、章ごとに舞台が毎回違う。

ステータス「体格」やコマンド「かつぐ」が新たに追加され、一時的なステータス低下と引き換えに、騎兵が歩兵を乗せて運んだり、ピンチの仲間を担いで救出したりすることが可能になった。また、これまで不遇の扱いだった斧も、体格の良い者が使えば重量問題を解決できるなど、武器のバランスが見直され始めた作品でもある。

戦略面では敵拠点を制圧するだけでなく、離脱・防衛がクリア条件のマップや、特定の条件を満たすと進める「外伝」が加わった。

前作では「負けても死なない闘技場」や「訪ねた村からの援助」で比較的楽に金を工面できるシステムだったが、本作では全く事情が違う。逃亡生活を続けるリーフたちの窮状をゲーム中にも忠実に反映させたのか、開始時点で自軍は無一文であり、旧作と違って村の訪問や章クリアの後に軍資金を受け取りもしない。そこで、敵を弱らせて「捕える」か、シーフが「ぬすむ」ことでアイテムを得る必要が出て来る(奪わなくとも一応クリアは可能)。捕える場合、こちらのパラメータが低下した状態で戦いを挑んで倒せばいいのだが、それゆえ簡単にはいかない。

無論良いアイテムを得ようとすれば難易度が格段に跳ね上がり、アイテムのためにリセットを繰り返すことも少なくない。このためリーフ軍は「盗賊団・強盗団」と呼ばれネタにされることもある。

上記の点に加えて、「死者を甦らせる救済措置の廃止」「命中率に0%と100%がなく、攻撃が絶対当たる(外れる)保証がない」「技が低いと回復の杖ですら外すことがある」「疲労システムによって、強いユニットを出撃させ続けることが難しい」などの仕様から、シリーズ中屈指の難易度を持つ作品として挙げられる。

ストーリー

キュアン王子の遺児であり、レンスター王家の生き残りであるリーフは、騎士フィンら数少ない仲間とともにトラキア各地をめぐる逃避行の末、東海岸の小さな村フィアナにたどり着く。リーフは、フィアナの女領主エーヴェルのもとで、彼女を慕って集う若者たちと交流を重ねながら、次第に大人へと成長を重ねていった。

ときおりしも大陸東方のイザークの隠れ里では、シグルドの遺児セリスを中心とする勢力が着実に力をつけつつあり、着実に新たな時代への胎動は始まっていた。

そしてグラン歴776年、リーフ15歳。彼にとっての「聖戦」が、今始まろうとしている……。

(公式サイトより引用)

登場人物

関連イラスト

外部リンク

ファイアーエムブレム トラキア776(SFC版公式サイト。キャラクターの全身設定画が展示されている)

Wii版VC公式ページ

Wii U版VC公式ページ

ファイアーエムブレムミュージアム

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