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概要

長寿アニメとは、昔から長きにわたってテレビで連続放送されているアニメのことをさす。


長らく放送されていることから主要キャラ達の知名度も高く、一定の利益も見込めることからメディアミックスも比較的多いのが特徴だ。

いわゆる「国民的アニメ」とも呼ばれるが、そうなる場合は「ルパン三世」や「銀魂」、「秘密結社 鷹の爪」や「FAIRY TAIL」のように放送終了と再開を何度も繰り返す故に1回の放送期間が長くないものや「世界名作劇場」や「遊戯王」、「プリキュア」や「アイカツ」「デュエル・マスターズ」のように1回から複数回の放送終了を経て次のシリーズが始まる度に、主要キャラや放送局、もしくは主な内容そのものなどが変わるもの、「ガンダム」や「トランスフォーマー」、「デジモン」といった前述のパターンを足して2で割ったようなものとも含まれるため、広義的な意味になりやすい。

またその陰で、「こち亀」や「BLEACH」、「あたしンち」や「ケロロ軍曹」などといった作品のように、放送期間の延長などによって8クール(2年)以上も放送され続けるほどの高い人気を誇っていたにもかかわらず、関連グッズ売り上げと視聴率の急激な低下やストーリーのネタ切れなどで放送維持が不可能となったことを理由として、最終的には40クール(10年)以上も続かなかったため、残念ながら長寿アニメの座を獲得できずに終了した作品も多い。そういった作品については、長期アニメを参考。


こうした影響力の強さから、アニメやその原作者の記念館が建てられたり、中には世界レベルのギネス記録を保持しているものもある。


特に、2013年9月に「最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス認定された「サザエさん」の約44年(2013年当時)という記録は、米国での最長寿アニメである「ザ・シンプソンズ」を20年近くも上回るぶっちぎりの放送期間の長さであり、紛れもない世界最高記録だ。


ちなみに、後述するように長寿アニメの原作者は、現在ではすでにその過半数がすでに亡くなっており、さらに内2つは原作漫画が存在しない作品のため、長寿アニメの原作者の中で現在も存命なのは、僅か3人(2018年の時点で終了してる作品を含めると5人)にとどまっている。


また、初の本格的な長寿アニメである「サザエさん」は、当初からカラーアニメであった上に、当時はモノクロアニメ時代の末期であったため、モノクロアニメ時代があった長寿アニメは、特殊な例である「ゲゲゲの鬼太郎」を除いて一作もない、また意外なことにテレビゲームを元にした長寿アニメも一作も存在せず最長はブルードラゴンの放送期間2年の全102話で長期アニメに該当する作品すら存在しないのである。(後述のポケットモンスターの第1作目は携帯ゲーム機用として発売、他に長期アニメとして続いたゲーム作品のアニメも全て第1作目は携帯ゲーム機やスマートフォンゲームである。)


長寿アニメの特徴

長寿アニメには、別の作品のキャストがダブっていたりすることもしばしばある。例を上げると「忍たま乱太郎」の主役級3人組のキャストは、乱太郎(高山みなみ)=コナン&スネ夫の母(リニューアル版)、きり丸(田中真弓)=ルフィ、しんべヱ(一龍斎貞友)=マサオくん&まる子の母といったように、いずれも他の長寿アニメにも出演している。

一方で「ポケットモンスター」ではサトシのゼニガメ役で準レギュラーだった愛河里花子が「サザエさん」のフグ田タラオの二代目、同じく同作品でカスミのタッツー役でサブキャラだった豊嶋真千子が「ちびまる子ちゃん」のさくらさきこの二代目…と主要キャラに大抜擢の例も有る。


また、主人公の恋愛沙汰が全く進展しないのも特徴。恋に落ちても結局最後は失恋したり(中にはそれが恒例となる者もいる)、当初は恋愛感情のあった性格が鈍感な性格に変更されたり(別に当初から鈍感な性格というのも珍しくはないが)と、放送維持のための犠牲になったのだ・・・


なお、平成の長寿アニメの主人公の中にこどもの日である5月5日生まれが2人いる(しまじろう、ルフィ)。ついでにコナンは、1日違いの5月4日生まれだったりする。

そして話を動かしやすいのか長寿アニメの主人公は人間キャラクターが多く、獣人(しまじろう、はなかっぱ)、ロボット(ドラえもん)、宇宙人(孫悟空、ロンパパ)、妖精(アンパンマン)などは居るが、全て2足歩行で人の言葉を話す事が可能であり、人間の言葉をほぼ話さない4足歩行の動物キャラは主人公不定のまんが日本昔ばなしとポケットモンスターのもう1人の主人公的存在のピカチュウを除いて存在しない。


ちなみに、『まんが日本昔ばなし』終了後はTBS系だけ本当の意味での長寿アニメが存在しない。昭和の頃はアニメにあまり興味が無かったらしく、多くのアニメは元NET(テレ朝)系のMBSがやっている(『まんが日本昔ばなし』もMBS)。平成になってもガンダムSEEDとDESTINYを数年やった程度で、元々長期間放送される作品があまり多くない。


長寿アニメの今後の課題

起源が消滅している

あまりにも長寿になりすぎることで、物語が何を発端としているのか。という根本的な部分が不明になってしまう。

具体的には、ワンピースで言うとナミ東の海ココヤシ村出身の少女であったことや、ドラゴンボールで言うところのレッドリボン軍とドラゴンボールを巡る戦いがあったことなど知る者が少なくなっている。

すでに長寿だから、国を問わなければ100年どころか、アニメ放送が続く限りは放送そのものは続けられるだろうが、ポケモンひとつ取ってみても、その起源(漫画があるなら1st最終回)に触れることは、一生に1~2回自然と示されれば占めたもの(もちろん、22世紀ではもう…)。

近年はこの件を意識しているのか、ちびまる子ちゃんは原作話(主に1期)のリメイクを積極的に行ったり、サザエさんは初期の話をオンライン配信、クレヨンしんちゃんやポケットモンスターはYouTube公式でセレクション配信、名探偵コナンはデジタルリマスターによる再放送やYouTubeで一部の回を配信、ワンピースは2023年10月末よりアニメ25周年記念の一環でYouTubeで初回から最新話までローテーションで全話配信を行うなど起源や過去を知ってもらう対策を行っている作品もある。


特に小学館に関わった作品は小学一年生から小学六年生と言った、小学校の学年ごとに狙いを定めた雑誌を作るなど、出版した雑誌数が多く、読み手は学年が違うから買わないと言う事態に陥り、結果として雑誌の廃刊に陥っている。


キャストの問題

近年になってよく取り沙汰される課題が、メイン・サブを問わず声優や制作スタッフの高齢化だ。


ドラえもんやゲゲゲの鬼太郎のように、1回の放送終了を経て声優陣が総入れ替えされるのであれば多少問題はないが、あまりに長く続きすぎたが故に、オリジナルキャストに頼りきりで高齢キャストが突如欠けた際の対応策がほとんど整っていないのだ。


2014年1月には「サザエさん」の磯野波平役の永井一郎(満82歳)が虚血性心疾患による心不全の為に旅先のホテルで急死。この訃報を受けて急遽、わずか2話分のストックしかない短期間で波平役の後任を探し出さなければならない事態に陥った(最終的に後任は茶風林に決定し、何とか収録には間に合った)。永井は「クレヨンしんちゃん」でマスターヨダを、「名探偵コナン」で鈴木次郎吉を担当していたが、永井の死去後、次郎吉の後任が富田耕生(当時78歳)に決まったのだが、その富田も6年後の2020年9月27日に脳卒中の為に死去し、「犯人の犯沢さん」以降佐藤正治が次郎吉を引き継いだのに対し、ヨダは一切登場していない。


ちょうどその1年後には「忍たま乱太郎」の山田伝蔵役の大塚周夫(享年85歳)が虚血性心疾患によって急死し、似たような事態に陥っている(主要キャラといっても必ず登場する訳ではないことが幸いし、約3ヵ月で息子の大塚明夫が引き継ぐことに決まった)。

2018年8月には「ポケットモンスター」シリーズのオーキド博士役の石塚運昇(満67歳)が食道癌で死去。こちらは同年10月までの収録ストックが溜まっていたため、後任が堀内賢雄に決まるまでの間、上述の永井のような事態には陥らずに済んだ。


でも、まだ高齢でないからといって、病気にかかることを考えると安心することはできない。

事実昔から、「クレヨンしんちゃん」のぶりぶりざえもん役や「名探偵コナン」の白鳥任三郎役の塩沢兼人(2000年5月没、享年46歳、転落事故後遺症による脳挫傷)、「忍たま乱太郎」のヘムヘム役の松尾銀三(2001年8月没、享年49歳、急性くも膜下出血)や山村喜三太役(初代)の鈴木富子(2003年7月没、満47歳、急性心不全)などが、急激な病気や事故などによって急死し、それからしばらく経ってようやく後任が決まったという例も珍しくない。当時そのような事例があったのは、普段あまり登場しないキャラばかりであったため、後任となるキャストを半年から約1年(もしくはそれ以上)にかけてゆっくり探して決める時間があった。

ぶりぶりざえもんに関しては一度後任が決まったが、遺族や視聴者の要望やスタッフの考えからそれが立ち消えになってしまい、永久欠番になったことがある。だがその後、スタッフが「視聴者に自分達のエゴを押し付けているだけではないのか」と思い直し、塩沢の死去から16年後に神谷浩史を後任に迎えたことで、ようやく永久欠番を解除した。

ドラえもんも、「ドラえもん」の全面リニューアル伴い、2002年公開の短編無声映画を最後に「ドラえもんズ」は消滅した。


長寿アニメ声優の高齢化により、毎週必ず登場するメインキャラも、その例外ではなくなったため、上記の波平役と同じくそんなにゆっくり探す余裕がない事態が相次いでいる。2016年5月には「ちびまる子ちゃん」のさくらさきこ役の水谷優子(享年51歳)が乳がんによって、1年半後の2017年11月には「それいけ!アンパンマン」のドキンちゃん役の鶴ひろみ(享年57歳)が大動脈剥離によって急死した事により、やはり上記の永井や大塚と同じ事態に陥っている(最終的に、前者は豊嶋真千子に、後者はロールパンナをはじめとした様々な役との兼任で冨永みーなが後任に決定し、こちらも余裕がない中で比較的早く決めることができたため、どうにか収録に影響を受けなかったと思われる)。

2024年3月4日にちびまる子ちゃんの主役を演じるTARAKOが急逝し、"「まる子、水の味がわかる?」の巻以外は過去に放送した回で対応し後任の声優、後任による放送開始時期について検討していくことを公式がアナウンスし長引くと思われていたなか同年4月12日に菊池こころに決まったことが発表され4月21日の放送からお披露目となり奇しくもTARAKOが逝去してから49日目である。


ただし、1人のキャストの死去だけが、必ずしも担当キャスト変更の原因にならないという事実があるのも、なかなか複雑な問題だ。

例えば、1つのシリーズのスタッフとのトラブルで、その作品を降板した実例。

「おじゃる丸」の主人公坂ノ上おじゃる丸役であった小西寛子(当時24歳)は、2000年放送の第3シリーズと同年公開の劇場版を最後にこの役を降板し、同時期にはそれ以外のテレビアニメの持ちキャラも全て降板しており、それ以来アニメには1度も出演してない。長い間その理由は不明となっていたが、2018年6月、小西本人が経営するTwitterで「NHKのプロデューサーが『おじゃる丸』の音声を無断でおもちゃなどのために流用した上に、真相を求めて質問するも反対にそのプロデューサーから脅迫され、挙句そのまま降板させられた」という衝撃の事実が発覚。小西はそれ以降、今でも毎日のようにこの件をつぶやいている。

「名探偵コナン」の放送開始から、レギュラーである毛利小五郎を13年に亘って演じ続けて来た神谷明(当時62歳)は、2009年に突然この役を降板。その原因こそ、制作側が2度も信頼関係を破壊する行為を行ったためだ。これを受けた神谷は、結局自ら降板することを余儀なくされたのだ(ただし、神谷は小五郎を降板した後も、「コナン」の出演者や関係者と食事したりしているので、完全に「コナン」関係と絶縁したという訳ではない)。

これら事実は、例え人気アニメであっても決して許されることではない。


その一方で近年では、これらとは別の理由で1つの作品を降板する実例も増えつつある。

2018年6月には、「クレヨンしんちゃん」の主人公野原しんのすけ役の矢島晶子(当時51歳)が「しんのすけの声を保ち続けることが難しくなった」ことを理由に同年6月29日の放送を最後に自ら降板することを申し出た。しんのすけを演じるにあたって独特な発声方法をするため、収録後は確実に声が荒れてしまう相当な負担を抱えていたことに悩まされていたことを降板以前から打ち明けていた。この公表の数日後には、「焼きたて!!ジャぱん」の東和馬や「怪盗ジョーカー」のハチなどの少年役で知られる小林由美子が後任となることが決まった。また彼女は既に別の長期シリーズである「デュエル・マスターズ」シリーズにて切札勝舞切札勝太切札ジョーと同シリーズが開始した2002年以降15年以上3代にわたり主人公を演じ続けており、野原しんのすけとの2足の草鞋は相当な激務であったのか、2022年8月の放送をもって主人公の交代に伴い玉突きで主人公役を退くことになった。

また、同じく「クレヨンしんちゃん」のレギュラーである野原ひろし役の藤原啓治(当時51歳)も、2016年夏に病気療養のため休業を発表し、森川智之が代役を務めている。こちらは無事退院し声優業にも復帰しているものの、長期収録には耐えられない状況なのか、3年以上経過した今でもひろし役復帰には至っていない(さらに上記の通り、しんのすけの声優も変わってしまったため、2016年以降の元祖父子役での再共演も、永遠に叶わないものとなってしまった)。

スタッフもキャストが一人欠けることの深刻さを自覚し出したのか、2015年9月には「サザエさん」の磯野フネ役を番組開始から約46年間支え続けた麻生美代子(当時89歳、3年後の2018年8月に他界)から、寺内よりえに交代することとなった。

2019年8月5日には、「サザエさん」のフグ田マスオや「それいけ!アンパンマン」のジャムおじさんの声を勤めた増岡弘(当時83歳)が、自身の高齢を理由とした本人の希望で、同月の放送(ジャムおじさんは4日後の8月9日放送の「アンパンマン」、マスオは8月18日放送の「サザエさん」)をもって両作品を降板し、この時点で既に決まっていた後任(マスオは田中秀幸、ジャムおじさんはチーズをはじめとする多くの役との兼任で山寺宏一)を迎えることを公表(恐らくだが、ここ数年で度重なったレギュラー声優や主要スタッフの訃報も、少なからず影響していると思われる)。翌年の3月21日に、マスオとジャムおじさんの降板時と同じ83歳で、直腸がんによって死去した。

それからさらに一月経たずの4月12日、藤原啓治も55歳の若さで死去。隠していた病名がであったことが公表され、ひろし役復帰さえも二度と叶わないものとなってしまった。因みに藤原の亡くなった翌日の4月13日は「クレしん」の放送が始まって28年の節目の日でもあった。

また、2021年10月21日には『しまじろう』シリーズの桃山にゃっきい役と『忍たま乱太郎』の山村喜三太役(2代目)を演じた杉本沙織が食思不振症に伴ううっ血性心不全により56歳で急逝。2017年から2018年の休業中にそれぞれ代役を務めていた鈴木真仁大和田仁美が、杉本の没後それぞれにゃっきいや喜三太役を引き継いだ。

2023年以降も「サザエさん」の声優交代は続きおカルさん甚六さん伊佐坂先生花沢さん役の主要キャラや準レギュラーが立て続けではあるが存命中に交代した傍ら、フグ田タラオ役の貴家堂子が急逝し愛河里花子に交代となっている、花沢さん役の山本圭子ちびまる子ちゃん山田笑太もサザエさんから期間が開かずに降板となった。


そしてそれ以上に厄介なのが、一般の視聴者の間で1つのキャラクターが高い人気を誇ると、そのキャラクターの声を担当する声優は、他のアニメへの出演が簡単にできなくなるということだ。

「サザエさん」の主人公フグ田サザエ役の加藤みどりは、放送開始当時のプロデューサーである宣弘社の松本美樹から「アニメは1本作るのに半年かかる。現場の人がコツコツ一枚ずつ丁寧に描いて作る。もし主人公のあなたがあちこちでチャラチャラ仕事してたら、現場の人たちがあなたのために働いてくれなくなる」と言われ、これに加えて他のアニメの仕事を全て降りるよう要請されたと言う。こうして加藤は、サザエ以外のキャラを2度と演じなくなった

「ドラえもん」の主人公ドラえもん役の大山のぶ代は、放送開始と同時期に、他の声優の仕事で「ドラえもんらしい声」というオファーを受けていたが、この「ドラえもんらしい声」を理由に僅か2年足らずで全て拒否し、それ以来「ダンガンロンパ」シリーズのモノクマ役を担当するまでの31年間、ドラえもん以外では声優として出演することはなくなった。

とはいえ、昭和が終わり平成に入っていくにつれ田中真弓や高山みなみや小林由美子など長寿アニメの主役をしていても他の作品に出演する機会は多く、戸田恵子に至ってはアニメに留まらずテレビドラマやバラエティー番組にも積極的に出演していたりで段々と当てはまらなくなってきてはいる。


とにかく今後は、オリジナルキャストのこうした緊急事態(及び、山寺や冨永のようにただでさえ同じ作品で兼任キャラが多い後任キャストの負担解消)を想定して以下の行動をすることが、長寿アニメに限らず、人気アニメ業界の大きな課題になりそうだ。

  • 代役・後任を予め決める。
  • 一部のメインキャラのキャストを「1回限り」と言う形で試験的に変更する。
    • その際オリジナルキャストには「この時点では休業も他界もしてない」ということを意味するために、別の役として出演する必要がある。これを経てファンやオリジナルキャストから認められれば、そのキャラの正式な後任に決まる確率は高くなる。
  • 1つのキャラのオリジナルキャストの声に最も近いと思う後任を、一般の意見などで決める。
  • 別の作品で声優を変えアニメ準拠で統一しない。(例:アニポケ→リメイク作品のアニメPV→ゲームポケモンマスターズ→動画サイトオリジナルアニメ)

もちろん、1つのキャラの声を何年も続けてきたオリジナルキャストや、その声で育った世代とファンには気の毒だが、「これからも続いてほしい」と願うなら、それだけの覚悟も必要になる。


時代錯誤

そしてもう1つの課題が、時代が変わった故の価値観の相違で、時代の変化への対応が難しいこともある。


こちらは、「しまじろう」シリーズや「それいけ!アンパンマン」のように純粋なファンタジーな世界観にしたり、「ちびまる子ちゃん」などのように『いついつの時代』と、時代設定を曖昧にしたり、「ドラえもん」や「おじゃる丸」のように時折メタ発言を入れることによってそれぞれのキャラに『自身は架空の存在』という事実を自覚させたり、「NARUTO」シリーズや「ONE PIECE」のような異世界ものにして(なおかつ1話ごとの流れが遅い)(1話から最終回まで)完全シリーズものにしたり、「忍たま乱太郎」や「ポケットモンスター」シリーズのようにメタ発言付きの異世界ものにするなどの条件さえあれば多少は問題ないが、「サザエさん」や「クレヨンしんちゃん」などのような現実世界の現在を舞台としている1話~数話で完結するスタイルの日常系アニメでは大きな問題となっている。


「原作漫画で想定されている時代」と、「放送される時代」との社会や価値観が大きく変化しすぎてしまい、扱い上はホームドラマでありながら、実態は日常とはほど遠い異質すぎる世界観が展開される異世界系アニメとなってしまっている。


例えば、「サザエさん」の舞台となっているのは世田谷区桜新町であるが、この街は連載当初の昭和20年代には、東京の都心部から離れていた郊外であったことから土地代が安く、一般庶民が安く家を建てられる新興住宅地であり、それ故に「サザエさん」の話は庶民の目線に立ったギャグ漫画として成立していた。


しかし、高度経済成長を経て、世田谷区を含む23区は地価が高騰し、特にこの桜新町かいわいに住むことは一種のステータスとなっている。また、当時の一般会社員であった波平とマスオは、原作からの設定を引き継いでいるために、現在の給料は2人合わせて2000万円前後の年収を得ており、土地代を含めた総資産は1億を下らないとも言われている。これは2010年代~2020年代初頭の一般家庭としては明らかに中間層というより富裕層の部類に入る。


そして作中の描写でも、家のテレビはいまだにブラウン管(アナログ)であり、ブルーレイレコーダーはおろか、VHSのビデオデッキすら置いている様子がない。家に置いている電話はいまだに黒電話で、スマホはおろかフィーチャーフォン(従来型のガラケー)すらめったに見られない。電車は流石に国鉄103系ではなくなったが、それでも国鉄205系だ。


現在のサザエさん一家は、世田谷に広い邸宅を持つ富裕層でありながら、住んでいるのは古い木造平屋建て、デジタル機器には滅多に触ることなく、母娘ともに専業主婦で、すぐキレる親父がいて、三世代同居を行って、決まった時間に毎日家族団欒を過ごす、と、21世紀の一般家庭として考えると、明らかに異質だ。つまり『サザエさん』は等身大の家族像を描いた作品では、とっくの昔になくなってしまっている。それでいて完全に昭和が舞台である『ちびまる子ちゃん』と異なり、一部は現代に合わせてあるせいか、少々チグハグな印象を与えてしまっている。サザエさん世界の桜新町はアーミッシュのような人々の住む地域ということなのだろうか。


『クレヨンしんちゃん』では他の長寿作品に比べ番宣で組む番組の多さの恩恵も手伝い放送当時の文化の取り込みが積極的に行われて新エピソードに反映されているものの、安月給と言われたひろしの年収は750万円前後とされており、長引くデフレにより時代が下るほど相対的に裕福になっている。一戸建てでマイカー持ち、35歳で係長、さらに子供2人など、これまたとても庶民とは言えなくなっている(年収に関してはTV放送ではないスペシャルの『とうちゃんの給料20年分』という発言が元になった推測であり、具体的な数値ではない)ため、映画「しん次元!クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 ~とべとべ手巻き寿司~」の内容をきっかけにネット上で議論が飛び交う事態となった。みさえは29歳で子供2人。つまりしんのすけ24歳頃の子供ということになり、昨今の結婚・出産平均年齢からするとかなり若い部類に入る(これに関しては、何かと行き遅れと言われがちなまつざか先生の年齢23歳であり、これも同様だ)。もっともこの設定は本作に限った話ではなく現代作でもよく使われており、10代の子供に対して親は30代と言う20代で第一子を授かるパターンが多く、年老いて授かった子供設定の方が寧ろ少ない。親のキャラクターを若々しく見せるある種の人気取りの手法の一つと思われる。


『ドラえもん』に関しては原作がギャグ漫画であることを差し引いても、のび太の教育方針やジャイアンスネ夫によるいじめに対する学校側の対応が現代とはかなりズレでいる。

  • その他、上記の3人の描写を含め「変えると話が成立しなくなる」という事情もあり、2023年の「アワビとり潜水艦出航」という話で秘密道具でサザエやアワビを取る話があるが、放送時では密漁になる話である。また2015年に放送れた「恐竜さん日本へどうぞ」では未だに日本で恐竜の化石が見つかっていないことになっているが、これは声優交代前には既に見つかっており「フクイサウルス」「フクイラプトル」といった学名が使われていた。
  • 「時代に合わせて変更しても成り立つ」のであれば変更が加えられる。「ぞうとおじさんは小学生の甥がいる年齢層の過去として語るには年代的に無理があるためか2007年版では動物園で知り合った客、2017年版では父方の大叔父に差し替えられる」「週刊のび太はチリ紙交換が古紙回収に差し替えられる」、令和からは「シンセキの巨人」、「キメテの包丁」、「スッパイファミリー」など原作掲載時にも見られた放送当時作品が元の漫画やテレビ番組名が使われる。

数少ない作者存命の『名探偵コナン』では作者自身が時代の流れに合わせて設定の変更や調整も可能だが、連載中の時代背景を取り入れすぎたことで、当初と現在とでは価値観がずれすぎてしまい、キャラクター的に特異であることを差し引いても、一般人的な立ち位置では無くなってしまっていることが多々ある。

なお、「コナン」に限ったことではないが、推理物にとって携帯電話の登場は難儀で課題ではあるが、これに関しては舞台を絶海の孤島にしたり、磁気嵐が発生していたり災害で基地局がパンクしたり、回線が通信障害に陥ったりと、一応やりようはある。携帯電話のようなガジェットはすぐ更新されるので扱いがなかなか難しい。


一話完結でも現代劇でもない「ポケモン」、「ONE PIECE」などは比較的余裕があるが、1つの目標が達成されたら終わらせなくてはならないため、不要な水増し引き延ばしがなされているという批判もある(一応、「忍たま」にはエリート忍者になる・「おじゃる丸」にも小鬼がシャクを取り返すなどがある)(それでも逆に、1つのシリーズが終わることを望ましく思わない意見が多くあるのも事実だが)。

  • ただし、「ポケモン」は最初は長くて5年程度で放送終了(もしくはメンバー総入れ替え)を予定していたのだが、登場人物の人気が出すぎて総入れ替えが難しくなってしまった面もあるのだが。この点はサトシリセットの点を参照。

そう言った意味では、何度か1つのシリーズを終えることで作品世界をある程度一新できる「ゲゲゲの鬼太郎」などは、作品世界と現実世界との価値観を調整していることに成功している稀有な長寿アニメと言えるが、このやり方を全ての長寿アニメが継承できるわけではなく、原作の再現と現代の価値観との調整をどのように行うかは、長寿アニメならではの大きな問題と言える。


長寿アニメ一覧

  1. 現在も放送中
  2. 40クール(10年)以上も放送が続いている
  3. タイトルや放送時間、編成やレギュラーキャラこそ変わってるが主人公が変わらない

こうした条件を満たしているものを、ここでは長寿アニメとする。

ちなみに斜め文字の原作者や主演声優はすでに故人であることを示し、×は(アニメとしての完全新作などで)1度も映画化されていない作品を示す(この一覧に表示される長寿アニメ作品は、ほとんど完全新作で映画化されたことがあるため)(現在でも毎年のように劇場版が製作・公開され続けているのは、「ドラえもん(3月)」「しまじろう(3月)」「クレヨンしんちゃん(4月)」「名探偵コナン(4月)」「それいけ!アンパンマン(6月)」の5作品のみだ(なお、「それいけ!アンパンマン(東京テアトル)」以外の配給会社は、全て『東宝』))。なお、ブローアップ版としてのみ映画化されたことがある場合はで表記し、は実写化された作品を示す。何らかの形でアニメとしてギネス認定された作品はで示す。


サザエさん一家

原作:長谷川町子

制作:株式会社エイケン

放送局:フジテレビ

主人公:フグ田サザエ(加藤みどり)

※特殊な例であるゲゲゲの鬼太郎を除けば、世界初にして最長の長寿アニメ。

※基本は1回3話形式で、他に、スペシャル版も放送される。

※意外に思うが、テレビアニメ化前に公開された実写映画を除き、アニメとしては1度も映画化されてない(1975年春に、東宝チャンピオン祭りにて「送辞を読むぞー!」というエピソードがブローアップ上映されたが、ただそれだけのことなので、本当の意味での映画とは言えない)、テレビゲーム化もされていない。

※2019年9月には、アニメ化50周年を記念して舞台化される。

※近年では、通常とは異なる作品(カップヌードルのCMアニメなど)をよく見かける。

※パイロットフィルムも製作されていたが2019年時点で音声しか現存が確認されていない。

※2023年2月10日に貴家堂子が逝去したことにより、3月以降に第1回から出演している声優は加藤みどりのみとなった。


  • ドラえもん(1979年4月~2005年3月:26年、2005年4月~)

ドラえもん 35周年

原作:藤子・F・不二雄

制作:シンエイ動画

放送局:テレビ朝日

主人公:ドラえもん(大山のぶ代水田わさび)

※当初はほぼ毎日のローカル放送で1回10分の1話形式だったが、1981年10月に、基本的に1回15分の2話形式の週1放送となった。たまに、1回1話形式の回もあり、この他、夏休みなどに放送される1時間のスペシャル版や、大晦日と春休みに放送される数時間の特番などが存在する。2015年5月から同年7月までは、1回3話形式の回が放送されていた。

※意外にも、テレビ放送における第1話は、原作話数第1話の「未来の国からはるばると」ではなく、通常回の「ゆめの町ノビタランド」だ。

※キャスト・スタッフの総入れ替えによるリニューアル版は、2005年4月から(1980年以降は毎年3月に劇場版が公開されてるが、この年だけは例外だった)。

※実写映画化やドラマ化されたことはないが、2011年にトヨタのCMとして実写化されている。

※本当は、1973年4月から半年だけ日本テレビで放送されたことがあったが、今では黒歴史とみなされて封印作品となっている(アニメーション制作の「日本テレビ動画」も、終了と同時に解散している)ため、その資料はほとんど残されていない(現在のテレビアニメ放送開始1年前には、それを教訓にしたパイロット版が制作され、これを経て放送局がテレビ朝日となり、偶然にも本作でのメインキャラの配役が、そのままレギュラー声優として決定した)。

※ゲームが原作ではない長寿アニメでテレビゲーム作品の発売が間隔が長くなることなく継続的に続いている作品の1つでアクションに留まらず、知育、レース、RPG、シミュレーション、ボードゲームなどもありバリエーション豊かである。


記念撮影

原作:やなせたかし

制作:トムス・エンタテインメント(当初:東京ムービー新社→東京ムービー→キョクイチ東京ムービー)

放送局:日本テレビ

主人公:アンパンマン(戸田恵子)

昭和に誕生した最後の長寿アニメ。

※ローカルセールス枠で放送されているアニメとしては日本最長寿。殆どの放送局では放送時間が本来の視聴者である子供達がとても気軽にみられるような時間帯ではない

※基本は1回15分の2話形式だが、たまに、1回1話形式の回もあり、2010年までは、1時間のスペシャル版がクリスマスなどに放送されていた。

※当初の放送期間は、半年だけの予定だった。

※本当はテレビアニメ化前にも、単発で数回アニメ化されていたが、テレビアニメ用のパイロット版を含めて、今ではその資料はほとんど残されていない。

※2009年7月、当時、メインを含めた登場キャラクターの数が1768体だったことを受け、「最もキャラクターの多いアニメシリーズ」という項目でギネス世界記録に認定された。


ちびまる子ちゃん描きかけ

原作:さくらももこ

制作:日本アニメーション

放送局:フジテレビ

主人公:まる子:さくらももこ(TARAKO菊池こころ)

平成初の長寿アニメ。

※第1期と2002年1月以降は基本的に1回15分の2話形式だが、たまに、1回1話形式の回もあり、1995年1月から2001年12月までは、1回30分の1話形式だった。他にも、スペシャル版も放送された。

※1度終了・復活して長寿アニメの座を獲得したのは、現在の所この作品だけ、放送中に主演声優が亡くなってから交代になったのもこの作品だけである。

※当初は実話が基だったこともあり、アドリブが禁止されるなど、他の長寿アニメにはない特徴がある。

※第2期初期や4コマ漫画版を除き年代が1970年代固定なため、ドラえもんやサザエさんといった他の長寿アニメと違い時代錯誤を指摘されることは少ない。

※1990年と1992年、そして2015年に3度も映画化されてるが、3作目を除き、1作目は2006年にDVDのみ販売で2作目は長らくディスクメディアで発売されずで、認知度は世代別で大きい隔たりが有ったが2作とも2022年12月21日にデジタルリマスターされたBlu-rayが発売し、同時にDVDのレンタルも開始で視聴しやすくなった。

※第1期の放送開始1年前には、パイロット版(無音声)が製作されたが、見が目が全く異なる(原作とはかけ離れておおり、当時のどのアニメとも同じキャラクターデザインだった)ため、原作者のさくらは激怒したという話がある。(余談では有るが日本アニメーションは後にピグマリオでもキャラクターデザインを理由の一部として原作者の和田慎二を激怒させ自作のアニメ化を許さなくなってしまうという悪い結果を産み出してしまった。)

※2018年10月〜2020年9月までの2年間は、放送時間が「ポケットモンスター」シリーズと同じ時間帯であったため、当時放送されていた全ての長寿アニメをリアルタイムで視聴することが不可能になっていた。


今までのありがとうとこれからのありがとうを

原作:臼井儀人

制作:シンエイ動画

放送局:テレビ朝日

主人公:野原しんのすけ(矢島晶子小林由美子)

※当初から2001年12月までは1回3話形式の放送だったが、2002年1月から2019年9月までは、1回15分の2話形式の放送となったが、同年10月に、基本的に3話形式の放送に戻った。この他、1時間のスペシャル版や、春休みに放送される数時間の特番などが存在する。

※放送開始から24年間、メインキャラの声優交代は(代役を含めて)一度も行われなかった。

※2005年4月にリニューアルした『ドラえもん』を除けば、ゴールデンタイムでの放送期間が2019年9月までの27年半と最長だ。

※コロナ禍を含めて第1作から映画の毎年上映が途絶えていない長寿アニメである。

※同じ現代を舞台にしたドラえもんやサザエさんと比べ野原家の家電は新しくなっており、携帯電話やスマートフォン使用のシーンや時勢や流行を取り入れたエピソードも多い。

※ドラえもんほどではないが、ゲームが原作ではない長寿アニメの本作もテレビゲーム作品の発売が多い。


十忍十色 難波の段 其の八

原作:尼子騒兵衛(落第忍者乱太郎)

制作:亜細亜堂

放送局:NHK Eテレ

主人公:猪名寺乱太郎(高山みなみ)

※当初の1年間は、1回15分の2話形式として、NHK 総合テレビジョンで土曜日に放送されていた。

※長寿アニメの中でも特にメタ発言が多い作品。

※放送局が移転してからは、毎週ではなくほぼ毎日という一風変わった基準となっているため、再放送が頻繫に行われている(年間の新作話数は、初年度を除き100話)。

※2018年8月以降は、原作者が存命の現行長寿アニメとしては、最長寿の作品となった(ただし、その原作自体は、翌年の10月をもって終了した)。


しましまとらのしまじろう」(1993年12月~2008年3月:14年4ヶ月)

「はっけん たいけん だいすき! しまじろう」(2008年4月~2010年3月:2年)

「しまじろう ヘソカ」(2010年4月~2012年3月:2年)

しまじろうのわお!」(2012年4月~)

しまじろう仲間勢ぞろい!

原作:なし(教材を原作としたテレビアニメのため)

制作:スタジオ旗艦→ぴえろプラス(しましまとらのしまじろう~しまじろう ヘソカまで)→アンサー・スタジオ(しまじろうのわお!)

放送局:テレビせとうち(テレビ東京)

主人公:縞野しまじろう(南央美)

※テレビせとうち製作では唯一の長寿アニメであり、テレビ東京系では最も長く放送されている。

※在京局と在阪局以外が制作したアニメでは圧倒的に最長寿。

※原作者が存在しないテレビアニメとしても最も長く放送されている。

※放送初期は月曜夕方の時間帯に放送されていた。その後、月曜朝の時間帯に移動し、「しまじろうのわお!」放送4年目の2015年4月より土曜朝の時間帯に移動して現在に至る。

※テレビアニメ化以前にもこどもちゃれんじのCMにてアニメーションが製作されていた。

※かつては1回15分の2話形式として放送されていたため、あくまでもメインはアニメの筈だが、「はっけん たいけん だいすき! しまじろう」に改題してからは、あらゆるコーナーが存在する。

※2013年3月から長編映画が毎年公開されているが、実は2002年にも3本の短編映画が公開されている。しかしこの3作品については、全てVHSのみでしかソフト化されてないため、20年近く経った今でも、その事実はほとんど知られていない。

※2012年4月の「しまじろうのわお!」以降は、フル3DCGアニメに変更されたが、こどもちゃれんじ創刊当初からのレギュラーキャラの内の1人でもあったらむりんの降板や大幅な設定変更のせいもあり、往年のファンからは不評だ。

※現在放送中の「しまじろうのわお!」は実質的には長寿アニメに分類される程続いているが、シリーズ中の一作品であるため(2022年4月に放送10年となり、事実上ではあるが令和年間では「はなかっぱ」に続いて2例目、民放に限定すれば初の長寿アニメとなったが)、同作のみが分離独立して長寿アニメになることはない。

※「しまじろうのわお!」については、放送3年目終盤(シリーズ全体としては放送22年目序盤)の2015年1月から、1年に数回の割合で再放送が行われているが、「しましまとらのしまじろう」時代にも、放送2年目の1995年からBパートを再放送枠にして放送されていた。


その名は名探偵コナン!

原作:青山剛昌

制作:東京ムービー→トムス・エンタテインメント

放送局:読売テレビ(日本テレビ)

主人公:江戸川コナン(高山みなみ)/工藤新一(山口勝平)

※一時期、別のアニメと放送時間を共有していた。

※時折、1時間以上のスペシャル版も放送されている。

※近年、基本1話完結ならではの方式と20年も続いたせいでもはや恒例となっている展開が主な原因で、米花町の治安がエラいことになっている

※1つのシリーズ(最終目的は黒の組織の壊滅)の筈だが、放送開始から数年経った頃になると、アニメオリジナルを含めた1話完結回の方が圧倒的に多くなった。月曜午後7時代に放送していたときは改編期など特番で休止していたが2009年に土曜午後6時に移動してからは休止が減った代わりに「デジタルリマスター版」と称した再放送も多くなっている。

コナンの劇場版シリーズは、パラレル設定もある他の多くのアニメシリーズの劇場版と異なり、どれも原作・アニメの今後に繋がる展開が多い

※2013年以降、劇場版の興業成績は、急激に上昇し続けている


おじゃる丸

原作:犬丸りん(厳密には完全オリジナルアニメであるため「原案」であり、犬丸による漫画の連載が開始されたは、アニメの放送が始まってから約2年後という珍しい作品)

制作:ぎゃろっぷ

放送局:NHK Eテレ

主人公:坂ノ上おじゃる丸(小西寛子西村ちなみ)

※開始当初からデジタルアニメとして制作された初の長寿アニメ。

※「忍たま」と同様毎週ではなくほぼ毎日(現在は週3日)の放送であるため、再放送が頻繫に行われている(年間の新作話数は90話→平均60話)。

※2000年7月に、劇場版「約束の夏 おじゃるとせみら」が公開されてるが、映画化されたのはこのたった1度きりであるため、そのこと実はあまり知られていない。

※NHKのEテレでの定期放送だが、一時期、「わしも」にとって代わられていた。


初心に帰るセンシティブな作品

原作:尾田栄一郎

制作:東映アニメーション

放送局:フジテレビ

主人公:モンキー・D・ルフィ(田中真弓)

前世紀に誕生した最後の長寿アニメ。

※放送開始1年前には、Production I.G制作によるパイロットフィルム的な短編アニメがイベント上映されたが、一般販売でソフト化されてないため、その事実はあまり知られていない。

※2000年公開の劇場版第1作と上述のパイロット版は、セル画が使用されている。

※2008年までは、毎年3月に劇場版が公開されていたが、2009年以降は数年に1度となった。その代わり、同年12月公開の「STRONG WORLD」からは原作者の尾田が劇場版の制作に直接関わっており、同時にそれ以降、東映の映画としては前例がない大ヒットを記録するようになった。

※ゲームが原作ではない長寿アニメとしてはテレビゲームの発売や配信はドラえもんを上回るが制作・販売がバンダイのため出来には大きくムラがある。

※原作者の尾田は、2024年までに原作漫画を完結させることを決定している(※2019年8月公開の劇場版「STAMPEDE」にサブゲスト声優として出演したYouTuberFischer'sが同作の公開後に投稿したYouTubeの動画で、そのような発言をしたことが話題になった)ため、原作漫画の連載終了後には、テレビアニメの終了もそう遠くないと思われる。


はなかっぱと仲間達

原作:あきやまただし

制作:グループ・タックXEBECOLMシグナル・エムディ/OLM→OLM

放送局:NHK Eテレ

主人公:はなかっぱ(中川里江)

※現在進行中の長寿アニメでは一番新しい。

※「ぜんまいざむらい」の後続番組で、前番組と同じく毎週ではなくほぼ毎日の放送であるため、再放送が頻繫に行われている。なお、2013年4月には映画化もされている。

※当初から、1回5分の2話形式の放送だ。

※タイトルを変えず続く長寿アニメでは唯一二度も制作会社が変更されている。一度目は放送開始から半年後に「グループ・タック」が倒産したため、二度目はIGポートの事業再編でXEBECが解散したため。

※2020年4月、令和になって初めての長寿アニメに認定された。

※2023年にYouTubeのチャンネルが作られ、アニメのエピソードを期間限定配信している。


かつて存在した長寿アニメ

こちらは、放送が終了した長寿アニメが確かに存在したという証拠を示すためのもの。

2023年11月時点では4作だけ(うち2作はシリーズ作品が継続中)だが、今の長寿アニメは上記でも述べたようにこれだけ厳しい状況下にあるため、今後もさらに増え続ける可能性は否定できない


あけましておめでとうございます

原作:民話昔話など

制作:愛企画センター、グループ・タック

放送局:TBS(上記の放映期間はTBS準拠)

合計話数:1470話

主人公:1話ごとに異なるため、なし(市原悦子常田富士男)/映画ではごん(田中真弓)

※TBS系では唯一の長寿アニメ。

※基本は1回15分の2話形式だが、1993年9月下旬からは、全て1回1話形式に統一された。

※特殊な例(?)であるドラゴンボールを除けば、事実上初めて完全終了した長寿アニメ。

※新作の制作・放送は1995年1月までで、最後の5年間は再放送。

※映画化されてないと思われがちだが、実際は1985年に、10周年記念作品「ごんぎつね」として、地方巡回方式で1度だけ映画化されている。

※2005年10月~2006年9月にも再放送が行われた。


宇宙人

原作:なし(完全オリジナルアニメのため)

制作:株式会社エイケン

放送局:フジテレビ

合計話数:1818話

主人公:ロンパパ(曳地伸之)

※エイケンが制作したアニメとしてはサザエさん以来の長寿アニメ。

※男性声優の単独主演としては最長記録となるアニメであり、長寿アニメでは唯一(『名探偵コナン』はあくまでコナン役の高山みなみがメインのため)。

※ブローアップ版も含めた映画作品が制作されなかった、唯一の長寿アニメでもある。

※1回1話ごとの放送時間自体はたった5分であるが、1日の放映時間帯は、なんと早朝の午前4時~5時頃であり、とても気軽に視聴できるアニメではなかった。

恐らく上記の放送時間帯を理由とした知名度の低さと視聴者の減少が、20年近く続いた放送を終了した最大の原因と思われる(まぁ放送時間帯から見ても、むしろそのままの状態でこれ以上継続させる方がありえないことは、明らかであったが)。逆にこの状況に近いアンパンマンとしまじろうシリーズが、子供向けで朝の放送とはいえ、25年以上も続いているのが不思議でならない。

※再放送はしていないがYouTubeで一部の回が公式配信され視聴可能である。


  • NARUTOシリーズ(2002年10月~2017年3月:14年6ヶ月)

NARUTO -ナルト-」(2002年10月~2007年2月:4年5ヶ月)

NARUTO -ナルト- 疾風伝」(2007年2月~2017年3月:10年1ヶ月)

NARUTO完結!忍ノ国から

原作:岸本斉史

制作:ぴえろ

放送局:テレビ東京

合計話数:720話

主人公:うずまきナルト(竹内順子)

今世紀初の長寿アニメ。

※今世紀の長寿アニメで平成が終わる前に終了したのは、事実上本作だけ。

※再放送を経た現在、第1部は「少年篇」とも呼ばれている。

※第2部「疾風伝」の原作エピソードは2016年10月までで、最後の半年に放送されたほとんどの回は、外伝小説をアニメ化させたもの。

※2017年4月、「うずまきボルト(三瓶由布子)」が主人公の「BORUTO -ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」に引き継ぐのに伴い、14年半も続いた放送を終了した。


ポケットモンスター」(1997年4月~1997年12月、1998年4月~2002年11月:合計・5年6ヶ月)

「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」(2002年11月~2006年9月:4年10ヶ月)

「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」(2006年9月~2010年9月:4年)

「ポケットモンスター ベストウイッシュ」(2010年9月~2012年6月:2年9ヶ月)

「ポケットモンスター ベストウイッシュシーズン2(エピソードNデコロラアドベンチャー!含む)」(2012年6月~2013年9月:1年3ヶ月)

「ポケットモンスター XY」(2013年10月~2015年10月:2年)

「ポケットモンスター XY&Z」(2015年10月~2016年10月:1年)

「ポケットモンスター サン&ムーン」(2016年11月~2019年11月:3年)

ポケットモンスター(2019)」(2019年11月~2022年12月:3年1ヶ月)

「ポケットモンスター めざせポケモンマスター」(2023年1月~2023年3月:3ヶ月)

めざせポケモンマスター

原作:なし(田尻智の原案によるゲームを原作としたテレビアニメのため)

制作:OLM

放送局:テレビ東京系、その他地方局

合計話数:1245話※特別編の「最強メガシンカ」と「遥かなる青い空」を含む

主人公:サトシ(松本梨香)&ピカチュウ(大谷育江)

※ポケットモンスターシリーズのうち、サトシを主人公としたシリーズ。

※ゲームを原作としたテレビアニメとしては唯一の長寿アニメである。

※長寿アニメとしては、当時のアニメ制作では欠かせない存在であったセル画を使用して誕生した作品は、本作を最後に存在しなくなった。

※基本は1回30分の1話形式だが、第7期のみ15分の2話形式の回が存在する。他にも第1期から第6期までは1時間の1回2話形式のスペシャル版が放送された。

※1998年以降劇場版が毎年公開されていたが、2020年の『ココ』を最後に新作の制作が途絶えており、同作が事実上の最終作となっている。

※1997年12月~98年4月までの4ヶ月間は、ポケモンショックの影響で放送休止。これに伴って「でんのうせんしポリゴン」の回は封印作品となり無印編の全ての回は、今もソフト化と配信化がされていない。(「でんのうせんしポリゴン」を除いた無印の回はCSや配信サイトで全て視聴は可能。)

※2018年10月〜2020年9月までの2年間は、放送時間が「ちびまる子ちゃん」と同じ時間帯であったため、当時放送されていた全ての長寿アニメをリアルタイムで視聴することが不可能になっていた。

※2023年3月にサトシを主人公としたシリーズは放送を終了。後継作品として4月から第8作目「ポケットモンスター リコとロイの旅立ち」の放送が開始された。タイトルは共通しているものの、キャラクターの続投やストーリーの連続性は全くない、それ以前のシリーズからは独立した別作品となっている。

※2023年3月時点において、放送を終了した長寿アニメの中では最長の放送期間を持つ。現存の長寿アニメが更新する可能性は有れど、ゲームを原作とした最長寿アニメの座を譲ることは暫くないことは容易に想像できる事であろう。


特殊な長寿アニメ(?)

「ドラゴンボール」(1986年1月~1989年3月:3年2ヶ月)

ドラゴンボールZ」(1989年4月~1996年1月:6年9ヶ月)

ドラゴンボールGT」(1996年2月~1997年11月:1年9ヶ月)

センシティブな作品DRAGON ALLドラゴンボールGT

原作:鳥山明

制作:東映動画(現東映アニメーション)

放送局:フジテレビ

主人公:孫悟空(野沢雅子)→孫悟飯(野沢雅子)→孫悟空(野沢雅子)

実はドラゴンボールも、シリーズだけなら10年以上続いて放映された作品だ。

だが、上記定義にドラゴンボールが含まれないのは、1度、続編であるZの魔人ブウ編で孫悟飯に主人公交代(担当声優だけはそのまま)という路線変更を行ってしまったため。ただ、この路線変更はファンから不評だったため成功したとは言いがたく、結局は悟空が復活し、再び主人公として描かれるようになり、そのまま更なる続編のGTでも悟空が主人公として続投されることになった。そのため、長寿アニメに組み込めるかどうか、判断が難しくなっている。

その後、2009年と2014年の2度にわたるデジタルリマスター版「ドラゴンボール改」や、2013年と2015年春に2度も公開された完全新作の劇場版の公開を経て、2015年7月から2018年3月まで、全話がオリジナルストーリーで構成される完全新作のTVアニメ「ドラゴンボール超」が放送(2018年12月にこれも完全新作で映画化)されるに至った。


1期鬼太郎」(1968年1月~1969年3月:1年3ヶ月)

2期鬼太郎」(1971年10月~1972年9月:1年)

3期鬼太郎」(1985年10月~1988年3月:2年6ヶ月)

4期鬼太郎」(1996年1月~1998年3月:2年3ヶ月)

5期鬼太郎」(2007年4月~2009年3月:2年)

6期鬼太郎」(2018年4月~2020年3月:2年)

鬼太郎ファミリー歴代

原作:水木しげる

制作:東映アニメーション

放送局:フジテレビ

主人公:鬼太郎(野沢雅子→戸田恵子→松岡洋子→高山みなみ→沢城みゆき)

ゲゲゲの鬼太郎も飛び飛びではあるものの、一部を除くキャスト・スタッフの総入れ替えと全体設定の一新を5度も行いながら10年以上も続いており、アニメ作品としては最多の6回のTVシリーズに外伝であり原型でもある「墓場鬼太郎」を合わせて合計7回も制作・放映され、「同一作品のリメイク数」という項目でギネス世界記録にも認定されたが、何度も言うように連続して10年以上という訳ではないため、上記に組み込めるかは判断が難しい。

なお、再放送は頻繁に行われており、第1期は半年、第2期は夏休み限定で複数回、第3期は2年3ヶ月、第4期は1年、第5期は2年と、計6年分以上されており、これを基準にすると鬼太郎シリーズは、実質16年以上放送されていることになる。

ちなみに余談だが、映画化されたのは第3期になってからのこと。

また、長寿アニメの中で唯一モノクロアニメ時代がある。

なお、第5期は当初、3年放送される予定だったが、視聴率に対して関連グッズの売り上げが低迷していたため、2年で打ち切られた。


海外アニメの扱い

海外においても、「ザ・シンプソンズ」や「きかんしゃトーマス」、「ひつじのショーン」や「ピングー」など、放送期間だけで言えば10年以上続くアニメ作品はある。


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