概要
てんとう虫コミックス28巻及び、藤子・F・不二雄大全集12巻に収録。
表札型のひみつ道具。
表札に名前を書いて、玄関先に貼り付けるとその家の中は書かれた場所になる。
ストーリー
帰宅したのび太は居間にいたママに話しかけようとしたが諦めてしまった。そして部屋に帰ると「あ~あ、ほんとに弱ったなあ!!」とドラえもんに相談し、自分の成績のことで先生がママに会いに来ることを打ち明ける。だがドラえもんは「うんと叱られた方が君のためだ」と助けてくれず、出木杉に新しい本を借りに行ってしまった。
途方に暮れるのび太だったが、その時窓の景色がいきなり切り替わり驚く。そんな時本を借りたドラえもんが帰って来たが、今度はいれかえ表札でどら焼きを買いに行こうとした出した。のび太は気になって付いて行くと、ドラえもんは表札に「おかし屋」と書き、野比家をおかし屋に変えどら焼きを購入した。
ドラえもんからこの表札の説明を聞いたのび太は、これを使って先生をジャイアンやスネ夫、しずかの家に訪問させ、疲れ果てさせて追い返すことに成功し、自分はしずかと遊ぶことにした。ちなみにジャイアンに関してだが、間違えてジャイアンの家に来てしまった際に「ついでだから言いますが、たけし君はどうも乱暴で…」と告発しており、ジャイアンの母ちゃんも「う~んと叱ってやります!」と言い、それを盗み聞きしていたジャイアンは青ざめていた。
その頃ママは買い物に行こうと家を出たが、自分の家が源家になっていることに気付き、先生と共に目まいを起こしてしまう。
これでドラえもんは、のび太が表札を使いいたずらしていることに気付き、更にジャイアンから、のび太のせいで母ちゃんに叱られひどい目にあったと聞かされ、のび太を懲らしめるため、表札に「のび太の先生 剛田たけし」と書いた。これによりのび太はしずかと遊び終わった後、帰宅しドアを開けると、そこには怖い顔で身構える先生とジャイアンが立っていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1982年10月2日に、水田版は2024年2月2日にそれぞれ放送している。
1982年版
- サブタイトルが「入れかえ表札」に変更
- のび太が帰って来た時ママは家計簿をつけていて、のび太はママに買い物には行かないのかと聞いたがもう言って来たと答えられたので、今度は美容院とかに出かける用事はないかとも聞いたが、夕食の準備があるからと言われてしまった。
- のび太に助けを求められた際ドラえもんは「僕に助けを求めたって無駄だよ。君のためにならないことに手を貸すわけにはいかないからね」と断った。またのび太はドラえもんの目の前で「頭が痛い」や「寒気がする」と言っていて、ドラえもんが読んでいた漫画はスネ夫から借りたものだった。
- 先生が来てしまった時、ジャイアンは机に漫画を置いて読んでいたが、おやつは食べていなかった。
- ママは外にいたドラえもんを見つけて、ヘトヘトになりながら家にたどり着いた。
- ラストでのび太は、先生とジャイアンからにらまれるだけでなく、追いかけられてもいる。
2024年版
- 扉絵をリスペクトしたサブタイトル画面では、ドラえもんは表札の右側に立っていて、のび太もジャイアンの右側に立っていた。
- のび太が帰って来た時ママは居間で茶を飲みながらテレビを見ていた。
- ドラえもんが出木杉から借りて読んでいた本は『最後の季節』というタイトルで、その後新たに借りていた本は『埋もれた財宝』というタイトルだった。また、ドラえもんが部屋から出て行った後のび太は「何だよ他人事だと思って。全く友達甲斐のない」とぼやいていた。
- ドラえもんがいれかえ表札に書いたのは「和菓子屋」。
- 先生が来てしまった時、ジャイアンは1982年版と同じくおやつは食べていなかったが、漫画は寝っ転がりながら読んでいた。
- しずかはのび太が遊びに来た後、本屋に行こうとしたので、のび太がいれかえ表札を使い、自分ちを本屋にして、しずかは本を買うことができた。
- だがこの本屋にジャイアンもいて、さっき母ちゃんから叱られてズタボロになり、ムシャクシャするからという理由で殴られそうになったので、のび太は再びいれかえ表札を使い、自分ちをお化け屋敷にしてジャイアンを怖がらせた。
- ママはいれかえ表札の効果でしずかの家に入ってしまった後、水族館にも入ってしまっている。
- 本編はドラえもんの「うんと叱られるといい」というセリフで終了している。