概要
『ドラゴンクエストⅥ』で初登場。黄色の体に黒いぶち模様と独特のカラーリングをしており、スライムよりやや体が大きい。
『ドラゴンクエストⅥ』のスタート直後のエリアに登場するシリーズ初のスライムよりも弱いモンスター。
身体の斑模様はそれぞれ異なっており、一匹たりとも同じ斑模様のぶちスライムはいない。
登場当初は不気味にも見えるぶち模様や、「最弱はスライム以外認めない」という人もあり人気がなかったが、今ではドラゴンクエストモンスターズシリーズなど外伝作品の常連モンスターである。
逆に本家作品での登場は『ドラゴンクエストⅥ』のみ…であったが、『ドラゴンクエストⅩ』のVer.3.5にて久々のナンバリングタイトル登場を果たした。
仲間としての性能
オリジナルのスーパーファミコン版では仲間にできないものの、ニンテンドーDS版の『ドラゴンクエストⅥ』においては仲間にすることができるようになった。名前は「ぶちすけ」。DS版ではスライムのスラリンが仲間にならず、ルーキーも仲間になるタイミングが遅いため、「最弱モンスターを鍛えたい」という人の受け皿になる……筈なのだが、こいつも加入時期が遅いという難点を抱えている(下記参照)。
スカウト場所は過去のグレイス城で、ダークドレアム召喚ムードの城の雰囲気に怯え、「馬車に乗って遠くに逃げたいよう」と嘆いている。そこへ現れた主人公の誘いに乗って仲間になるが、夢でも現実でもないこの場所からホイホイと現実の馬車へ走っていくコイツは一体何者なのだろうか。
性格は至って臆病で、仲間になった直後のハッサンの会話でも「頼りない奴が仲間になった」と言われる始末。それを反映してか、ステータスも耐性も覚える特技も貧弱。育てるなら愛を持って育てよう。
素の状態で「くちぶえ」を覚える事ができるので、カーソル記憶が無いDS版では移動中の特技を一切覚えさせなければ移動中特技の欄にくちぶえが先頭に立つので、くちぶえ要因として活用すると意外と便利。
仲間になる際「あなをほっても逃げられないし……」と嘆き、移動中も「ねえねえ、あなほりしないの?」と催促してくる。
そして自力でもレベル13であなほりを覚えるなど、やたらと穴掘りキャラが強調されている。
ついでに「ファルシオンとお話すると楽しいよ」と言うあたり、動物との会話も出来る様だ。
その他の作品での活躍
スライムより弱いスライムというコンセプトのモンスターではあるが、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』ではスライムより高ランクのモンスターとして扱われている(ただし、ぶち系最高ランクのぶちキングは元となったキングスライムより低いランクのモンスターである)。
デインブレイクの特性があるため、スライム×スライムベスの配合で「メラ」&「デイン」を持ってくるといいだろう。
また、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』では呪文を唱える際にテンション上がってきたのイチローの如く左右に激しく残像を残して動く。ぶちスライムらしからぬ動きで笑えるので一度ご覧になってはいかがだろうか。
他媒体での登場
漫画
- ドラゴンクエスト 幻の大地
上述の通りスーパーファミコン版の『ドラゴンクエストⅥ』では仲間になることはないが、いつもいじめられていて傷だらけになったぶちスライムの「キズブチ」が仲間になる展開があった。これは作者がぶちスライムを見て「是非とも仲間にいたい!」と思ったのに、雑誌の攻略記事を読んでその可能性が否定されたため「せめて漫画の中だけでも」と思って描いたとのこと。(上記の通りリメイク版では仲間に出来る)
主人公ボッツの最初の相棒であり、のちにハッサンたちがパーティーに加入してからも、持ち前の負けじ魂と根性でメンバーを勇気づける大切な仲間となっていく。
最終決戦ではまさかの大活躍を果たし、あわや全滅の危機だったボッツたちの窮地を救って見せた。
上記にもある通りDS版にて逆輸入され、仲間にすることが出来るようになった。
ぶちスライム系のモンスター
- ぶちスライムベス
集団で現れて「まねまね」でこちらの攻撃をまねてくる強敵。ぶちスライムとは比べ物にならないぐらい強い。
ちなみにカラーリングは紫の体にピンクのぶちというかなり不気味な色をしている。
DS版『ドラゴンクエストⅥ』のまねまね時のアニメは必見。ただし、プログラムミスのせいか何故かモンスター図鑑では確認することができない。
その後何があったのか『ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議な鍵SP』にまさかの再登場。耐性に関してはザキ・どく・マインド・混乱・眠り・マヒ・呪い・呪文封じ・体技封じ・息封じ・斬撃封じ・踊り封じ・ハック・マホトラ・マヌーサいずれも全て無効という滅茶苦茶なものになっており、更に新生配合で超Gサイズにすると驚異的な強さのモンスターと化す。
『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』の公式4コママンガではなぜかいたぶられるのが大好きなドマゾキャラクターになっており、カオスなことになっている。
- ぶちベホマラー
緑の体にオレンジのぶちとこちらも不気味なカラーリングのモンスター。
その名の通り「ベホマラー」を使うのだが、そのケースはかなり限定的で、そのあたりはスライムベホマズンと良く似ている。HPも高くないので使われる前に大体倒しているだろう
DS版『ドラゴンクエストⅥ』では身を守る時の動作がかわいいのだが、何故かこちらも図鑑では確認できない。このようにDS版の図鑑はモンスターの動作確認不良が非常に多い(スクウェア・エニックス著のみちくさ冒険ガイドでは「戦闘でしか見られないものもある」と書かれているため、仕様だろうか)。
そしてやはりぶちスライムもキング化。『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』に登場。
通常のキングスライムと違い、犬のような垂れた耳が付いてるが、単なる脂肪の可能性もある。
主に魔法を習得するキングスライムと対照的に、物理系の攻撃技や息封殺用のとくぎを覚える。
『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』にも登場。
「もりもりベス×もりもりスライム」、またはぶちスライム4体の配合で作成可能。スライムベスが野生で出ない分やや作るのが面倒だが、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』ならピピッ島でスカウトできる。
能力上限を見ると、ぶちスライムよりHPと攻撃力が高いものの、MPと素早さで負けてる。特に素早さについては大幅に差を付けられてる。強種族で付く「きょうせんし」特性も癖が強く、やや使いづらい印象がある。しかし、耐性面で「ザキ」が無効化となっているのは嬉しい。
どちらを使うかはお好みでどうぞ。
考察
初登場となった『ドラゴンクエストⅥ』では、その世界観と相まって非常に有名な考察が存在するモンスターとしても知られている。
「ぶちスライムは、『自分たちより弱いモンスターがいればいいのに』というスライムの夢である」という説で、ぶちスライムが夢の世界にしかおらず、逆にスライムは現実世界にしかいないという事実から挙がった考察である。
また、現実世界のぶちスライムベスの生息地域にスライムも出現することから、「ぶちスライムベスにいじめられたスライムが、夢の中で鬱憤晴らしをしているのではないか」という考察もある。
あくまでファンの考察であり非公式なのだが、『ドラゴンクエストⅩ』のVer.3でぶちスライムが登場するにあたってスタッフがこの説について言及しており、「せめて『ドラゴンクエストⅩ』ではスライムより強くしてあげたかった」と語っている。