概要
コクッパ7兄弟(現:クッパ7人衆)の一人。英語名はIggy Koopa。
なお、現在のコクッパ達はクッパの子供ではなく部下扱いになっている。
容姿
初登場時はレインボーカラーのモヒカンだったが、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』以降ではモヒカンの髪型と色が大きく変更され、根元の部分でまとめられた緑色の草やパイナップルの葉のような形状になっている。甲羅の色もイラスト・ゲーム中共に緑色(細かく言うと黄緑)で揃えられ、魔法の杖の宝玉の色は黄色となっている。
牙は4本(大きい牙が2本、その内側にもう2本)生えている(モートンや昔のラリーと同じ)。
ただし、『マリオ3』や『ワールド』の頃のゲーム中のドット絵では顔も甲羅も青色で、モヒカンもほとんど白だった。そのため、初期のドット絵の影響で青い色のイメージを持っている人もいる。
主に中盤に登場することが多いが、スーパーマリオワールドでは初手を務め、ドクターマリオワールドでは最後に実装された。
近年は、ワンワンやウーガンなど他のキャラを引き連れたり、土管や溶岩等のギミックを用いたりとトリッキーな戦術でマリオに挑んでくる。
また、マリオ達に踏まれて攻撃を受けた時の甲羅の速度がメンバーの中で最大に速い。
名前の由来はアメリカのパンク・ロック歌手、イギー・ポップ。
『NewスーパーマリオブラザーズWii』以降の声優はマイク・ヴォーン、『マリオカート8』ではライアン・ヒギンズが担当。
人物
現行設定での人物像
「アハハハハ☆」と笑うマイペースな性格。バトルの時には急に叫びだしたと思いきやお尻を叩いて挑発してくるなど(NewスーパーマリオブラザーズWii)、愉快犯的、挑発的な言動を取るお調子者。一人称は「ボクチャン」。
基本的にどんな状況でもお調子者のペースを崩さない自由人。クッパ軍団のピンチ時でも笑い続けたり、任務の趣旨を忘れていることも。
仲間をおちょくったりイジりまくることも珍しく無く、同僚のルドウィッグをはじめとした自身のボスであるクッパ相手にもおちょくった指摘をするなど色んな意味で命知らずなヤツ。(一応他の七人衆同様、やる気や忠誠心はちゃんとある様子。)
一方でそのマイペース(というかノーデリカシー)さ故に仲間の本心や状況の確信を突いた発言も出すことも。
これらの設定は『New スーパーマリオブラザーズ Wii』以降のものであり、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』のフィギュアの説明文では、一人称が「ボクチャン」になっており、『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』以降でこの口調がゲーム中のセリフとして反映された。
シリーズ黎明期、旧設定での人物像
『スーパーマリオブラザーズ3』の説明書での初登場時は一人称は「オイラ」で、『スーパーマリオアドバンス4』のカードe+の台詞も含め「ウキャキャキャキャ」「ザマーミロ」など挑発的な台詞となっていた。ただし、眼鏡をかけているためか初期の攻略本によっては「勉強好き」と紹介されていたり、漫画等では真面目な頭脳派・インテリのイメージが付けられていることもあった。
各作品での動向、遍歴
初期はコクッパ達に公式からの明確な性格付けはほとんど無く、説明書等に僅かにセリフがある程度で、攻略本や漫画等でも独自の個性付けが行われていたため媒体によってブレがあった。
リニューアル後は新たに性格付けが行われ、実際にゲーム内で明確にセリフを発したのは『マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX』からである。
以降の作品では同作での性格付けや口調がベースとなっている。
初期作品
マリオ3説明書の一人称は「オイラ」になっており、お調子者っぽい台詞になっている。
ウキャキャキャキャ。マリオ達、今頃緊張してんだろうな。ザマーミロ。
それじゃあ、オイラが1人用ゲームを、ワールド1を例にとって説明するからよーく聞いとけよ。
(『スーパーマリオブラザーズ3』説明書より)
『スーパーマリオアドバンス4』のカードe+の台詞でも「ウキャキャキャキャ」という笑い声が反映されている。
一方、初期の4コマ漫画などではそのメガネからマジメな性格の苦労人として描かれることも多く、ロイ同様常識人として描かれている。逆にお調子者的な描写は少なかった。
後期作品
その後、『大乱闘スマッシュブラザーズfor』のフィギュア名鑑の解説文以降は、上述通り自分のことを「ボクチャン」と呼ぶようになり、「アハハハハ☆」と笑う変わった性格となっている。
髪型とともにイメチェンしたのだろうか。
上述の通り、戦闘時にはワンワンやウーガンなどの手下を使用することが多く、自身も機械に乗って戦うことが多いなど肉弾戦の多い7人衆の中では珍しく搦め手を使って攻めてくることが多い。
マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX
ミニゲーム以外で1度しか戦闘しない。レミーとモートンと共に戦う。レミーとはスイッチのボタンをどちらが押すかで口論になっているが結局彼が押し、「ずるいぞ!」と窘められる。しかしレミーが先に倒れたあとマリオ一行に対して「オマエたち…よくもやってくれたね!」と言ったりレミーのルドウィッグいじりに便乗したりするなど仲は良好な様子。
ペーパーマリオカラースプラッシュ
「マッキーコロシアム」の実況者及びチャンピオンとしてチャリオットを使用したバトルを挑む。やはり今作でもワンワンを懐柔しておりチャリオットにも装備している。ツッコミをしたりピンチになると焦りだすなど今作では(比較的)落ち着きのある性格。
そしてペーパーシリーズ恒例のメタ発言枠でもあり、スターでコロシアム内のザコ敵を散らすマリオに対し「これが主人公のやることかーっ?!」と言い放っている(ちなみにマリオにスターを取らせずに進めると長すぎて飽きたのか実況を放棄し始める)。
…なおこのチャリオット、自分のものと引き連れているムーチョとブロスが乗っている2台も含めて特定のカードの攻撃以外一切のダメージが通らないというチート仕様。そのチートっぷりにかまけているせいか、チャリオットの上でマリオを煽るシーンもある。
ちなみに体力が無い設定を反映してか、素の体力自体はかなり低い部類。
マリオ&ルイージRPG3 DX
追加モード『クッパJr.RPG』ではモートン同様クッパJr.のワガママをあまり気にしていないどころか、サブリーダースキル「ばいがえし」はクッパJr.に攻撃した敵に反撃する技である。
会話シーンでは蚊帳の外で笑ったり、右往左往することが多い。終盤の回想シーンではクッパの前でつまらない事を言ってしまい、クッパの怒りを買う描写もある。
SSカンパニーに海に突き落とされて記憶を失った際にリューグーに保護されたが、孫の「チャーリー」に似ていたらしく、彼と間違えられていた。この時は普段の性格と打って変わって喋り方もおかしくなった他「チョベリグ」「ナウい」など90年代の用語(現在は死語)も使用していた。
1DXのクッパ軍団RPGの時と異なりクラウンに乗っているため、7人衆では唯一のひこうタイプだったりする。
スーパーマリオメーカー2
2020年4月22日にて配信されたアップデートver.3.0.0で他の6人ともに追加。マリオを常に追跡しながら魔法弾を放つ。羽を付けると小ジャンプで追跡してくる。また、彼だけはその特殊さ故かほとんどの能力を取られてしまっており、個性と言えばせいぜい魔法弾のスピードが他より速いくらい。Wiiの再現でワンワンを付けようとすると甲羅攻撃の時、巻き込まれてワンワンが倒されてしまうため、ワンワンは土管から出るようにする等工夫が必要。
マリオカート8
「黒ぶちメガネのトリックスター」というキャッチコピーを引っさげて登場。中量級。
相手に攻撃を当てた際に腹を抱えて笑う、ジャンプアクションでこちらを振り向いておどける、上位でゴールすると笑顔で体を大きく左右に振る、下位でゴールすると嘘泣きをするなどいかにも彼らしい滑稽なアクションが見られる。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
他の7人衆と同様に、『大乱闘スマッシュブラザーズfor』からクッパJr.の色替えの1つとして参戦。
クラウンの色は、髪と甲羅の色と同じ黄緑(緑はクッパJr.と被るため)。
漫画版での登場
後述のスーパーマリオくんや当時発売されていた4コママンガなどでは、眼鏡を掛けていることから策士・頭脳派といったキャラ付けがされていることが多かった。
スーパーマリオくん
スーパーマリオワールド編でゲーム通りにコクッパの1番手として登場。首を引っ込めた時の隙を突かれてマリオの接着剤で首を出せなくなってしまう。が、直後に暴れてマリオ達も固まってしまった。
また、同巻でクッパが豆まきをする話において手下達がクッパにしっぺ返しを喰らわす場面で、彼も混じってクッパを攻撃している。
以後もしばしば登場し、漫画オリジナルの未来編ではクッパ軍団のみそっかすとしてマリオらにバカにされていたりせる。
NewスーパーマリオブラザーズWii編以降は設定が大幅に変わり、ゲームのように性格の変わったキャラになっている。同シリーズでは巨大ワンワンをけしかけてくるも、ヨッシーと既に友情を結んでいたため裏切られ敗北する。
NewスーパーマリオブラザーズU編ではロイ・ルドウィッグとともに登場するも、話の都合で無敵マリオに一蹴されわずか数ページの登場になってしまっている。
余談
コミックボンボン版のスーパーマリオワールドの漫画では、マグマに落とされたはずなのに生きており、包帯だらけでクッパ城に帰還するという生命力を見せた。
海外アニメ版での名前はHop Koopa(ホップ・クッパ)で、髪型繋がりかHip Koopa(=レミー)と双子。またラリーを差し置いてこの二人が末っ子になっている模様。
また、映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』ではコクッパの中で唯一出演している。他キャラクター同様彼も外見が全く異なる。
クッパの部下「スパイク(ガボン)」とは従兄弟という設定で、フィッシャー・スティーヴンスが演じた。
吹き替えは井上和彦氏。