概要
児童雑誌『小学五年生』の1973年4月号~1974年3月号まで連載された内山まもる氏著書の『ウルトラマンタロウ』に登場。
本作のメインヴィランで、地球侵略を目論み、密かに地球へと侵入し、地球人に擬態して暗躍している異星人。
自分たちの存在に気付き、研究していた大堀博士を心臓麻痺に見せ掛けて暗殺した後、大堀の遺児・タケル少年を付け狙い様々な罠を仕掛ける一方で、怪獣を使役して人々を恐怖のどん底へと叩き落とす。
既に数百名が日本の各地に潜伏しており、人間社会のかなり深い部分まで潜り込んでいるようで、中には看護師や刑事の要職に就いている者達まで存在している。
尚、劇中ではほぼ全編を通して人間態のままであったが、本来の姿は半魚人の様な醜悪なエイリアン然とした怪物という容姿をしており、第9話で死の直前にその正体(グロンに似ている)を曝け出していた。尚、自らの意思で命を絶った際はその肉体はドロドロに溶けて消滅する様だ。
擬態能力以外には特に超常的な能力は持ち合わせておらず、序盤は強力な電気を放つ指輪を暗殺道具として使用している。尚、任務失敗の際はこれを使って自害する。
暗殺道具の指輪ほか、使役する怪獣を除けば、暗殺には薬物や自動車による轢殺、爆弾といった現実な手段を常套手段としている。予算が無いのだろうか。
その本質は正真正銘の外道で、タケルが先行く街や集落の人々に紛れては、彼を狙い、孤立させる為だけに少しでも関わった人物や親類を躊躇なく虫けらのように平然と抹殺していた。
末路
しかし、そんな下劣で陰湿なやり口は後に自分たちの首を絞める事となり、物語の終盤で光太郎からタケルへ「ZAT開発の超小型の火炎放射器」が贈与され攻勢に出るようになった辺りからその活動にも陰りが見え始める。タケルは当初こそ人間の姿をしたインベーダーを焼殺することを躊躇していたものの、遂にインベーダー側が挑発しすぎた事によりその引き金を引いてしまい、インベーダーを殺害してしまう。
更に使役する怪獣も第8話に登場したムルロアを最後に枯渇してしまった様で、後半になれば怪獣は全く登場しないどころか原作主人公の光太郎すら出番がほぼゼロになり、インベーダーの代表者達が「あくまで地球侵略に拘るか、諦めて去るか」と懐疑する状況にまで追い込まれてしまった。
延々と続いた小田原評定の末にあくまでも侵略計画を続行する決断を下すが、程なくして会議を行っていた山荘をタケルに発見され、彼のテレパシーを受けて駆け付けたタロウに乗り込まれてしまう。怪獣たちを持たないインベーダーなど、タロウ相手に敵う筈もなく、最後は為す術なく蹂躙され山荘もろとも全滅、完全に壊滅するのだった。
なお最終回はわずか4ページしかなく、打ち切りを感じさせるほどのスピード解決になっている。
使役した怪獣
関連タグ
インベーダー(ミラーマン):おそらく元ネタ。なお、内山氏は『ミラーマン』のコミカライズも担当している。