ウィスプ
うぃすぷ
『ソニックカラーズ』から登場した、「プラネットウィスプ」という小さな惑星に住む宇宙人。
それぞれ多種多様な姿をしているが、共通して空を飛ぶ能力と体内にエネルギーを蓄えており、このエネルギーを他者に与えると「カラーパワー」という形で能力を付与することができるものの、与えすぎるとウィスプ達の命に関わるという。
温厚な種族であり、『カラーズ』のオープニングムービーでは母星でウィスプ達が一緒になって仲良く遊んでいる可愛らしい姿が描かれている。特殊な言語で会話するので意思疎通するには翻訳機が必要だが、ヤッカーのように必死でボディランゲージをして説明する個体も存在する。
なお日本版発動時のボイスは立木文彦で、ただのガイアメモリである。
海外ファンにもネタにされて、後述の「ファイナルウィスプブラスター」と仮面ライダーWと組み合わせたMAD動画が作られており、それを見て誰が呼んだか『仮面ライダーソニック』と言われてしまった。
『ソニックカラーズ』
エッグマンによって惑星ごと拉致されて囚われてしまい、エネルギーを吸い取られて人を操る装置の開発や、集めたエネルギーでウィスプをネガ(ダークウィスプ)化する研究に使われてしまう。
その様はソニックに「エッグマンの悪事の中でも特にひどい」と言わしめており、実際エッグマンの園内アナウンスでも、「泣いたり叫んだりしているエイリアンは普通に遊んでいるだけなので心配しないでください」などと言っている。
しかしホワイトウィスプの一体であるヤッカーの働きかけによって、ウィスプ達はソニックに救出され、ネガ化されたウィスプ達も元通りになり、無事母星に帰ることができた。
『カラーズ アルティメット』発売記念に制作されたアニメ『Rise of the Wisps』ではエッグマンの悪事は洗脳ではなく、ウィスプのパワーで最強のロボットに作り上げるに変更され、ネガ化されたウィスプもウィスプ達がパワー吸い取られた姿に変更されるなど本編に比べ、全体の設定がマイルドになっている。
上記の通り、ウィスプは『カラーズ』のエンディングで母星に帰り、星も元の場所へ戻ったが、後にウィスプ達が出てくる作品が多数登場している。
しかし『カラーズ』以後の作品では、ウィスプというキャラクターというよりもただの便利アイテムで登場している感が強く、少しかわいそうな気もするが。
実際『チームソニックレーシング』だと、ほぼ全員がウィスプをモノ同然に扱うかのようなセリフを発しており、一部ファンの間で物議を醸したが、WEBアニメ版『チームソニックレーシング オーバードライブ』では、ウィスプとソニック達が“協力”してお互いにレースを楽しんでいる面が強調され、一応フォローはされている。
さらにヤッカーによって元に戻ったはずのネガウィスプ(ダークウィスプ)達も後続のシリーズに登場しており、改造された状態ではなく「特殊なウィスプの仲間」として扱われ、ブラックウィスプやジェイドウィスプのような似た容姿の仲間が登場することになった。
何故星に帰ったウィスプ達がまだいるのか?
実はソーシャルゲーム『ソニックランナーズ』でその理由が説明されており、「『カラーズ』の出来事の後、星に帰ったウィスプとは別にソニック達の星を気に入り残ったウィスプ達も存在して、それぞれ静かに暮らしていたがソニックの働きかけで再び協力するようになった」というもの。
しかしながら『ランナーズ』はザズの発言によって『ロストワールド』の後の話である事が示唆され、上記の経緯では矛盾してしまうが、『ランナーズ』自体が『ロストワールド』の前であり、ザズのイベントに関しては『ロストワールド』の後であると解釈するのが自然なのだろう。
メタ的に言うとソニックシリーズプロデューサーの飯塚隆は、『カラーズ』でのカラーパワー(ウィスプ)の評判が良かったために、ウィスプをマリオシリーズのパワーアップアイテムのように毎度登場させ、ウィスプ自体を『カラーズ』だけの特別なシステムにはしたくないとインタビューで語っている。
しかし上述のように、意志と感情を持った生物であるウィスプの公式の扱い方については賛否両論となっており、国内外ファンの間でもウィスプを含め、カラーパワーについても意見が分かれている。
ヤッカー
アホ毛が特徴のホワイトウィスプで、オーボット、キューボットに追いかけられた所をソニック達に助けられ、以降は一緒に行動するようになる。かなり人懐っこい性格であり、言葉が通じないので必死にボディランゲージをして伝える姿はかわいい。
一方でマイペースなところもあり、スウィートマウンテン(もしくはスターライトカーニバル)のクリアイベントで空中を背泳ぎなどをしている様は、『ソニックワールドアドベンチャー』のチップを彷彿とさせる。
WiiU版『ロストワールド』にも登場しているが、Miiverseでアイテム漂流を確認するだけのキャラクターになっているので、細かいところはツッコんだら負け。『マリオ&ソニック ソチオリンピック』のミュージカルフィギュアスケートではプラネットウィスプがモチーフの舞台にしていた事や、『ソニックランナーズ』のソニックバースデーイベントでもソニック達の星(地球)を再訪したため再登場を果たした。
『チームソニックレーシング』では登場しなかったが、ソニックが「ヤッカー元気かなあ」とレース中につぶやいている。
マザーウィスプ
DS版『カラーズ』にのみ登場した全てのウィスプ達の母親で、他のウィスプと比べるとかなり巨大だが、他のウィスプと同様温厚な性格。しかしエッグマンが開発したネガウィスプエネルギーを浴びさせられてしまい、醜悪な怪物になった「ダークマザーウィスプ」として、ソニックに襲いかかる。
ソーシャルゲーム『ソニックランナーズ』ではおともキャラクターの1体として扱われたが、『チームソニックレーシング』では「マザーズキャニオン」で登場し、彼女が据置機ゲームに出るのは初となる。
『カラーズ』から登場(カッコ内はカラーパワー名)
- ホワイトウィスプ(ホワイト・ブースト)
- シアンウィスプ(シアン・レーザー)
- イエローウィスプ(イエロー・ドリル)
- オレンジウィスプ(オレンジ・ロケット)
- グリーンウィスプ(グリーン・ホバー)
- ピンクウィスプ(ピンク・スパイク)
- ブルーウィスプ(ブルー・キューブ)
- レッドウィスプ(レッド・バースト)
- パープルウィスプ(パープル・フレンジー)
- バイオレットウィスプ(バイオレット・ヴォイド)
『ロストワールド』から登場(カッコ内はカラーパワー名)
- クリムゾンウィスプ(クリムゾン・イーグル)
- マゼンタウィスプ(マゼンタ・リズム)
- アイボリーウィスプ(アイボリー・ライトニング)
- インディゴウィスプ(インディゴ・アステロイド)
- グレイウィスプ(グレイ・クエイク)
- ブラックウィスプ(ブラック・ボム)
『チームソニックレーシング』から登場(カッコ内はカラーパワー名)
- ジェイドウィスプ(ジェイド・ゴースト)
ファイナルウィスプブラスター
『カラーズ』で登場した必殺技で、「リミテッドカラーズ!」の掛け声で発動し、ウィスプ達とソニックが一緒に繰り出した合体技だが、マキシマムドライブにしか見えない。また、少し聞きづらく、「ファイナル“プリズム”ブラスター」と先述のMAD動画やwikiで誤植されている。
海外では「ファイナルカラーブラスター」の名称になっており、「アンリミテッドカラーズ!」の掛け声で発動する。
ウィスポン
ウィスプごとで異なったウィスポンが用意され、それぞれに対応したウィスプのエネルギーを利用することで、様々な攻撃を行えるようになる。
世界を救うためとはいえ、ウィスプを武器のエネルギーに使うのは、やっている事がエッグマンとあまり変わらないのでは?という批判の声もあったが、IDW版の描写によればウィスプたちのウィスポンへの出入りは自由となっているため彼ら(彼女たち?)の意思で入っている可能性が高い。
またソニックチャンネルのキャラクター紹介によれば、ウィスポンは「カラーパワー」同様、ウィスプたちの協力によって力を発動するので、ウィスプが気に入らない使用者には使えないらしい。