「アグル!俺はもう一度…戦いたい!!」
概要
戦う誇りを取り戻した藤宮が真に守るべきもののために戦う力を欲した時、海から与えられた光によって甦ったアグル。
体色は青・黒・金・銀。体色が鮮やかな明るい青に変わっている。黒の割合が全体的に少なくなり、胸のプロテクター(アグルブレスター)のボディーラインに金色が入った。この形態になってからは僅かながらガイアを象徴する赤色の光までも帯びるようになった。
初登場時の海がモーゼの十戒のごとく割れてその中から現れる演出は、現在でも特撮屈指の名シーンとして有名である。『THE ORIGIN SAGA』でも再現されて話題を攫った。
ガイア同様、これまでの光線技等は全て引き継ぎつつ更に強化されている。また、アグルの光を掛け合わせて誕生したガイアV2とは誕生経緯が異なる為、ヴァージョンアップ形態は無いが、基本スペックはガイアV2を上回る。と思っていたら…。
以前の姿は区別のためV1と呼ばれる事がある。
戦い方もよりクールさやスタイリッシュさに磨きが掛かった一方で、ボディーバリヤーやダブルスイング戦法(後述)を用いるなどパワフルさもパワーアップしている。これも藤宮の心境の変化故であろうか。
活躍について
復活後はガイアとのタッグで活躍したものの、初戦以外単独で敵を倒したことはなく、真っ先に勝負を吹っかけては負ける咬ませ犬のような立ち回りが多かった。
ただし、相手が軒並み強敵だったのも事実であり、殆どXIGの援護もない状況で負けていたので、必ずしもアグルが弱いとは評価されていない。
- イザクの場合
倒さずに怒りを鎮めようとあえて攻撃をせず、自分から倒されに行って重傷を負っている。
アグルはV1時代に怪獣を何度か自分の目的のために利用しており、そのアグルが今回は怪獣側に立って行動したという意味でも大きな意味を持つシーンであろう。
しかもガイアが光線技を使わなかったとはいえ、イザクはこれまで敵を圧倒するばかりだったガイアSVと初めて互角の戦いを繰り広げた強豪である。
- ブリッツブロッツの場合
ガイアさえ単独で戦っていたら確実に負けていたであろう強敵である。
光線技を撃てば吸収して撃ち返され、相手が弱ったと見るやライフゲージを突いてエネルギーを奪いとる。ガイアもアグルと同じパターンであっさり追い詰められた。
援護に現れたチームライトニングは北田と大河原が即被弾して撃墜され、梶尾リーダーは機体を直接叩かれて撃墜された。梶尾リーダーに至っては初撃墜である。
更にタフさに定評があるチームハーキュリーズのスティンガーも被弾して一時は機能停止に陥った。
大地の底から現れたティグリスIIが命懸けの奮闘で足止めを行い、絶命させられるまでの間にガイアとハーキュリーズが立て直し、G.U.A.R.D.の柊准将がバイソンで援護に現れ、どうにか戦える者が全員戦闘準備を完了。
ガイアがクァンタムストリームを延々と撃ち、ブリッツブロッツが吸収限界を超えて動けなくなったところを、スティンガーとバイソンの一斉射撃でエネルギー吸収部を破壊し、最後はガイアSVがフォトンストリームを撃ち込みやっとのことで仕留めた。
ウルトラ情報発信部ではナレーションから『対アグル戦での戦闘データやXIGとの連携があってこその勝利だったぞ』と説明されており、決してかませではないというフォローがされている。
- ゼブブの場合
こちらもガイアでも単独での撃破がほぼ無理な状況で、格闘戦を挑めば右手のナイフで刺され、光線技は両目から発生するバリアで防がれるという難敵である。
このときはチームファルコンの米田が新型ファイターの高速高火力を活かした接近戦を仕掛け、バリア発生源の目を片方潰してどうにか勝機を作った。
しかし米田もギリギリまで接近したがゆえ、目を潰した直後に機体を叩き墜とされ、危うく死ぬところだった。
- ガクゾムの場合
ガイアより先に戦いピンチに陥っていたが、これはフォトンスクリューの溜め中にバイアクヘーの援護攻撃を受けたためで、それまではかなり有利に立ち回っていた。
……等々である。
メタ的に言えば、「終盤に復帰したため、物語の展開上、各話の担当脚本家が単独で勝てる場面を作り難かった部分もある」ためだと思われるが。
データ・能力
身長 | 52メートル |
体重 | 4万6000トン |
活動時間 | なし(大ダメージを受けるとライフゲージが点滅する) |
飛行速度 | マッハ23 |
走行速度 | マッハ7.4 |
水中速度 | マッハ1.5 |
潜地速度 | マッハ1.8 |
ジャンプ力 | 1300メートル |
握力 | 90000トン(人間換算で90キロ) |
必殺技
アグル最強の必殺光線。腕を組まずに右腕だけ立てて放つ(スペシウム光線の構えから左手を取っ払ったと言えばわかりやすいか)という異色な構え方をする。ガイアのフォトンストリームと同等の威力を持ち、やはり無効化されたり防がれたりした事がない。ガイアのフォトンストリーム同様、体内の光の大部分を使ってしまうため、エネルギーの消耗が激しい分威力は絶大で、1発しか撃てない。
超コッヴ&超パズズ戦ではフォトンストリームと同時発射し、撃破に追い込んだ。
最終回でガイアのフォトンストリームと同時発射した時のみ、両腕をL字型に組んで発射しており、フォトンストリームと合体して威力をアップさせている。これは「ストリーム・エクスプロージョン」と呼ばれる(『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』ではこの表記に倣っている)。
殆どの場合、ガイアと一緒に発射している事が多い為、単体の威力が分かりづらいかもしれないが、「THE ORIGIN SAGA」で客演した際に、サイクイーンの破壊光線に対してクァンタムストリームと共に放った際、ガイアは力負けして光線の相殺後に大きく後退したが、アグルは微動だにせず怯む程度に治まっている為、クァンタムストリームより威力が高いのがわかる。
クァンタムストリームとの合わせ技は「ストリーム・クラッシャー」と呼ばれる。
- フォトンスクリュー
リキデイターの強化版たるスクリュー状の波動弾。ガイアのシャイニングブレードと同等の威力を持つ。この技でΣズイグルを貫通、破壊した。
FERでの最強必殺技はこちらになっており、着弾すると光の奔流が発生する。
フォトンストリームとの合わせ技は「フォトン・スクエア」と呼ばれる。
アグルブレードの発展技。刀身がより細長くなり、切れ味も増した。また、セイバーの名の通り「突く」戦法に特化している。Σズイグルとの戦いでは我夢を捕らえた檻部分だけを切り取り、海岸へ移動させるという器用な芸当を披露。
『ウルトラマンFER』では光撃として登場。通常攻撃のリーチを広めて攻撃力を強化できる。必殺技としてはカウンター技という扱いになり、構えた状態で敵の攻撃を受けるとすれ違いざまに一太刀与え、トドメに右腕から生成したアグルセイバーの斬撃波を放つ。ガイアV2のアグルブレード同様に回転させてバリアにするという使い方もされた。
ネビュラコンボでは切り上げ、蹴り上げで敵に宙に浮かせ、スピニングクラッシャーで貫き、急降下突きで締め。
『大怪獣バトル』シリーズでは連続斬りから飛び上がって空中から振り下ろす技となっている。
- フォトンクラッシャー
V1からの技。45話と最終話、『THE ORIGIN SAGA』で使用。威力は上がっているはずだが45話ではブリッツブロッツに吸収され撃ち返されている。
フォトンエッジとの合わせ技は「ダブルフォトンバースト」と呼ばれる。フュージョンファイトでガイアV2とチームを組んだ際は、キズナヒッサツワザとしてこれを見ることができる。
- リキデイター
V1からの技。最終話で使用。
- アグルスラッシュ
同じくV1からの技。最終話では通常版に加え、新たに短いながらタメポーズを付けてから発射するバリエーションも披露した。ガイアスラッシュとの合わせ技は「ダブルスラッシュバスター」と呼ばれる。
- アグルV2キック
Σズイグルの装甲を破壊するほどの威力を誇るキック技で、I字バランスの如き開脚が印象的。
ゾグとの戦いでは足を青く発光させた急降下蹴りとして使用。スプリームキックと共に角を叩き折ってダメージを与えた。
- フォトン・ディスチャージ
全身にエネルギーを込めて一気に解放し、纏わり付いた敵を吹き飛ばす。
- ダブルアタック(正式名称不明)
ガイアと共に両腕を重ねて突撃する。ゾグの首をぶち抜いてダメージを与えた。
- 高速パンチ
両手を突き出し、高速で飛び出した勢いからパンチを浴びせる。
- フライングアタック
ガイアV2を発射台代わりにして敵に突撃する技。
- アグル(V2)パンチ
パンチ技。チョップもそのまんまアグル(V2)チョップと呼ばれる。
- ダブルスウィング戦法
2VS2の戦いで使用する戦法で、アグルが敵の尻尾を掴んでジャイアントスイングを行い、ガイアももう一方の敵の尻尾を掴んで投げ飛ばす。
単体での投げ技はアグル(V2)ホイップと呼ばれる。
- ボディバリヤー
また、ガイアと背中合わせで行うバージョンは「ダブルガード戦法」と呼ばれる(ガイアはウルトラバリヤーを使用)。
ただしバリアが使えないという訳ではなく、最終話ではガイアのウルトラバリヤーとの合体技であるダブルバリヤー戦法、サイクイーンと配下の怪獣軍団を相手にした際にはダイナ、ガイア、コスモス、オーブと共に合体バリアを生成している。
V1時点でも飛行しながら前方にウルトラバリヤーという赤いバリヤーを張っている。
- タッチアンドショット
アグルが左腕、ガイアが右腕を重ねてエネルギーを発生させ、突き出した片腕から光線を放つ。
天空魔にダメージを与え、スペシウム光線へ繋いだ。
設定上は使用可能。新世紀ウルトラマン伝説では水色の水流のようなエフェクトになっている。