概要
CV:三木眞一郎
横浜編(第零幕)に登場。
横浜の悪徳医師石津泥庵がエルダー=ピーベリーを始末する為に雇った西洋人の暗殺者。
中世から続く暗殺者の血統らしく、ギャラが非常に高額なことで有名との事。デストルニジャドールサーベル術(エスティーロ)の使い手として、より殺す為の工夫を施した螺旋状のサーベル(レイピア)を駆使する。その技量は肉体改造の域にまで達しており、腕や体を人体の構造上あり得ない程に捻れさせる事が出来る。
明治維新で滅んだ侍の生き残りの存在をかけて来日したとの事で、人斬り抜刀斎である剣心との出遭いに喜び彼に勝負を挑んだものの、剣心の動きにはまるでついていけず、龍槌閃で一蹴される。その際、真っ二つにされたと思い込むも、剣心から逆刃刀であることを教えられ命拾いした事に安堵して倒れた。
その後、自身を泥庵に紹介した仲介者の西洋人共々、自国にて裁きを受けることとなった。
名前の「エスピラール」はスペイン語で「螺旋」、名字の「ロタシオン」は「回転」という意味。
令和アニメ版では
やられ役だった原作に対して、正々堂々とした性格の武人として描かれている。
基本の流れは変わらないが、剣心と戦う前にエルダーに小声で謝罪しており、エルダーの始末が仕事であるものの、原作以上にあくまで剣心との決闘が目的として描かれている。
剣心との戦いも、圧倒されたのには変わりないが、龍槌閃を受けて半ばギャグっぽい倒れ方をした原作とは違い、後述の必殺技を凌がれた上にカウンターの斬撃で倒され、トドメを刺すよう言うも逆刃刀を見せられたことで彼の心境と格の違いを悟り、潔く敗北を認めている。直後に泥庵が悪足掻きで投げ飛ばした天然痘の種が入った瓶を(原作とは違い、エルダーは受け損なっていた)「私の敗北を汚すな!」と受け止め、疫病の蔓延を防いだ。
戦闘後は自分を治療してくれたエルダーに感謝して、半ば押し掛ける形で渡米する彼女の用心棒になった。また、剣心の逆刃刀にあやかり、戦いで折れたサーベルをねじれたものから真っ直ぐなものに新調し、剣心とも別れの握手を交わしている。
因みに原作とは異なり仲介者の西洋人も剣心との戦いを直接見に来ており、戦いの決着が着いた後は「いい戦いを見せてもらった」と満足した様子で降参し、その後は国外退去を言い渡された模様。
技
- トルメンタインフィエールノ
右腕を捻るようにしてサーベルを突き出し、相手を突き刺して回転させる技。走行中の人力車を一撃で粉々に粉砕する程の威力を持つ。
- テンペスターインフィエールノ
肉体改造の域にまで練り上げた右腕を用いて、サーベルによる超高速の突きを連発する。原作では彼曰く自身の最強最速との事だが、剣心にはまるで通じず「速いな けれど 遅い」と評された(アニメではこのセリフはカット)。
- トルナードインフィエールノ
アニメ版で追加されたオリジナル技。
体が大きく反り返るほどに全体を捻じり、その反動で生まれる回転力と共に突進し、一撃必殺の突きを放つ奥義。
アニメ版における彼の最強最速だが、これも剣心には通じず、鞘で防がれた上に一撃を腹に受け敗北した。
余談
作者曰く、「当初は悪役というより敵役で、既に剣の時代が完全に終わった西洋で、なお剣にこだわり、それ故にサムライと闘わんと強く願う、一種の諦観と滅びの美学を持つ男、最終的にはエルダーに命を助けられて改心、彼女のボディーガードとなって共に渡米する。」というキャラ付けにする予定だったが、尺不足により悪役となったとの事。
令和アニメ版では上記の通り、当初の構想に近いキャラ付けがなされている。
関連タグ
石動雷十太:同作品の敵キャラクターで、原作では不遇な扱いだったが令和アニメ版ではフォローがなされ、原作よりも救いのある結末を迎えたという点で共通している。