※一般的なわるあがきについては「悪あがき」を参照。
データ
初出 | 第1世代 |
---|---|
タイプ | ノーマル(実際は「なし」) |
威力 | 50 |
命中 | 100→必中(第4世代以降) |
PP | - |
分類 | 物理 |
直接攻撃 | ○ |
範囲 | 単体 |
効果 | 与えたダメージの1/2を自分も受ける(第1世代)。 |
与えたダメージの1/4を自分も受ける(第2-3世代)。 | |
自分の最大HPの1/4を自分も受ける(第4世代以降)。 | |
英語名 | Struggle |
概要
『ポケットモンスター』シリーズに登場する技の一つ。戦闘に出ているポケモンが何らかの理由で出せる技が無くなっても「たたかう」を選択した時に発動する。
この技の特異性は以下の通り。
- PPは存在しない。正に何もできない状態での悪あがきである。
- 「悪」あがきと言うもののあくタイプではなくノーマルわざ。ただしタイプによる相性・特性の効果も関係なく全てのポケモンに等倍で通る。現在の仕様では「タイプ無し」といった方がより正確。
- タイプの影響が無いためふしぎなまもりも無視してしまう。技のタイプを得るへんげんじざいやへんしょくも効果が無い。ノーマルタイプのわざに効果があるノーマルジュエル・ホズのみも機能しない。テクスチャー2も失敗に終わる。
- 第四世代以降は命中率・回避率に関係なく必中。第三世代まではわるあがきが外れて泥仕合になるケースもあったため。
- 反動に関しては(ダメージに左右される第3世代まではともかく)、反動と言うよりは攻撃コストに近い。技の反動ダメージとして扱われないためいしあたまやマジックガードで防ぐ事ができず、すてみの恩恵も得られない。
- 技に影響を与える技や特性の影響は基本的に受け付けない。スケッチ・ものまね・さきどり・オウムがえし・まねっこを使ったコピーはできない。ゆびをふる・ねこのてで選ばれない。アンコール・さいはいは失敗する。いちゃもん状態でも問題なく続けて使用することができる。
- ただし、技の威力を上げるかたいツメ、はりきり、第五世代以降のテクニシャンの影響は問題なく受ける。
- こだわりハチマキ・メトロノームの効果で威力が上がる。
この事から何が何でもバトルを終わらせる為にある技であると言えるだろう。尤も、反動が与ダメージに依存していた第三世代以前ではたべのこしを持った耐久ポケモン同士とかだと永遠に終わらないこともあったが…
対戦では自身のPPが0になった時よりも「こだわり系装備中にかなしばりを受けた」「変化技オンリーでちょうはつを喰らった」「ゆびをふる対決でちょうはつ・かなしばり・いちゃもん等を喰らった」等の場合の方がよく見られる。受けたターンにわるあがきは出ないので、とっとと交代するか降参すれば良い話なのだが、知らない場合はZわざやダイマックスで対処しようとしてわるあがきしてしまう場合もある(これらの要素はわざの選択画面で使うかどうかを決めるが、出せるわざが無い場合は選択画面にすら移行せずわるあがきとなるため使えないのである)。
勿論攻撃技のないポケモンに「とつげきチョッキ」を持たせてもわるあがきを使用する。
剣盾では過去作から連れてきたポケモンが削除された技(めざめるパワー等)しか覚えていない場合もわるあがきを使用する。
初代赤緑の攻略本にトランセル対トランセルの無意味な戦いを唯一終わらせる手段として取り上げられたこともある。もっとも使うまで無駄にPPの高いかたくなるを使い切らないといけない無駄な時間を過ごすことになるが。
捕獲率の低い伝説のポケモンをゲットする際も時間がかかりすぎると問答無用で捕獲対象である伝説のポケモンもわるあがきをし始めて自滅されて捕獲失敗、なんてこともザラにある。その意味ではトラウマな技と言える。
シリーズによっては使用の有無や回数によって変化がある。第5世代ではテレビで使用回数がわかり、第6世代ではPGLのメダル「ネバーギブアップ」の取得条件になっている。
CPUのポケモンにもPPが設定された第二世代以降は、この技を使わせることで相手を自滅させられる。「たたかう」禁止縛りプレイなどでは、これしか勝ち筋がない相手もいる。
番外作品
ポケダンシリーズ
何故か威力が最大の30(はかいこうせんと同等)に設定されている上タイプの影響を受けると言うとんでもない事になっている。ただし、反動として自身の最大体力の1/4ダメージを受けてしまう。
ちなみに、1作目の『救助隊』は第3世代期に発売された作品なので、本編よりも先にこの仕様が導入されたということになる。
『救助隊DX』では通常攻撃を能動的に行えなくなり、技のPPがすべて尽きると、このわざを繰り出すことによりHP回復アイテムも消費し餓死並みに危険な状態となるため、PP回復手段の確保がより重要になった。仲間のポケモンにわるあがきを使わせたくない場合はPP切れを起こしている技だけを使わせるようにすれば代わりに通常攻撃を行うため、PP節約の対策として一考しておきたい。
その代わり、通常攻撃はわざ扱いではないため、一部のすごわざが機能しない点に注意。また、仲間のポケモンのわざをすべて使わせないようにしてしまうと、リーダーでない場合はやはりわるあがきを使ってしまうため、リスクなく技を使わせたくないなら作戦会議を「わざをつかわないで」にしておこう。
なお、PP回復系のすごわざの1つ「Gしぼりだす」は0になったPPを一定ターン経過で1だけ回復する。わずか1だけ…と思われるかもしれないが、1回攻撃して倒せる程度の強さがあれば、わずか1の回復でもバカにならないものである。もうひとつのPP回復系のすごわざ「GPPのひけつ」は発動すればPPを5回復するが、回復するわざはランダムで且つ技で敵を倒したときにしか効果がないという都合上、期待しづらいのが最大の難点。回復が必ず発動するワケではないという時点で当てにはなりにくいという問題がある(とはいえ、必ず発動するようになってたら十分なバランスブレイカーだが)。
ポケモンGO
本作にはPPの概念がないため、ノーマルタイプのゲージ技の一つとして実装されている。習得できるポケモンの共通点として、通常はこれ以外のゲージ技を習得できないという点が挙げられる。故に解放もできない。
主にコイキングのようなステータスが貧弱な進化前ポケモン、アンノーンのような原作で覚える技が極端に少ないポケモンが習得している。ノーマルタイプの習得者はドーブルのみだが、タイプ一致補正も乗る(メタモンも習得できるが、通常技がへんしんなのであってないようなものである)。
肝心の性能だが、ジム・レイドでは威力35の3ゲージ、PvPでは威力35・必要量100。
ジム・レイドでは3ゲージ技としては少し威力が低いというレベルだがPvPでは消費エネルギーに対して威力があまりにも低いためとても実戦で使えたものではない(シャドウ個体限定の「やつあたり」よりはEPS(エネルギー1辺りのダメージ)は高いが、あちらよりも消費エネルギーが圧倒的に多い)。何気にPvPにおいて消費エネルギーが最も多い技である。後に同じ必要量の技として「ばくおんぱ」が実装されたが、あちらは150というトップクラスの威力となっているため、使い勝手はさておき実戦でも十分使える性能になっている。
加えて、習得者のステータスが軒並み低いため、余程弱いポケモンを相手にしない限り撃つ前に倒されてしまうだろう。