概要
エルヴェトリッチまたはエルヴェトリッチュ(Elwetritsch, Elwedritsch, Ilwedritsch)とは、ドイツ南西部にあるプファルツ地方に棲むといわれる怪鳥。
外見は鹿角もしくはクワガタムシの顎のような角を持つ、羽毛の代わりに鱗に覆われた鶏のような鳥で、クチバシはとても長いといわれるが、20世紀以降には女性の乳房を持つ半人半鳥の姿で描かれることが多くなった。
翼を持つが飛ぶのは苦手なので、下草の中やブドウの木の下に棲み、恥ずかしがり屋だが好奇心旺盛な性質を持つゆえに、狩るためには特殊な手段が必要となる。
この怪鳥の存在は歴史上ではしばし忘れさられていたのだが、エスペンスキードという騎士道精神に溢れる紳士によって狩猟法とともに再発見され、バイエルン王の食卓にも供されたともいわれる。
この怪鳥はドイツ系移民によってアメリカのペンシルベニア州にも、ホームシック予防のために導入されており、狩りの方法は「スナイプハンティング」としてアメリカの猟師の伝統になったといわれる。
狩猟法
狩るために結成されるチームは、ランタンとジャガイモ袋を持つフェンガー(捕獲者)と、捕まえたものを叩いてとどめを刺すトレイバー(殴打者)で構成される。
フェンガーがランタンの明かりで誘い出すために森の中に待機し、トレイバーは誘い込むためだといって出発する。
トレイバーはパブの仲間たちの元に戻り、酒を飲みながらフェンガー役がからかわれたことに気付くのを待つ。