サターン、お前に比べたら人間は儚い。限られた時間しか生きることが出来ない。
…だが、短いからこそ力を合わせて精一杯生きているんだ。仲間と共に戦った時間は消えやしない!
俺たちの小宇宙・コスモは、大宇宙となって輝くっ!!
今この時を、お前に刻み込む!俺たちの小宇宙、Ω(オメガ)で!!
Ωの片鱗
85話の終盤、パラドクスとインテグラによるアナザーディメンションによって合流を果たした光牙、蒼摩、ユナ、龍峰、栄斗、エデンら6人は
86話にてその力を結集させる事(+昴からのサポート)で、セブンセンシズを超越した究極の小宇宙、「Ω」の片鱗にまで到達し、新生聖衣の新たな力(の一部)を引出し、ガリアを撃破した。
ガリア戦以後、光牙たち6人は連携をとって戦うスタイルとなる。
マクロコスモとΩの完全覚醒
89話にて、「Ω」の片鱗を物ともしないハイペリオンの圧倒的な力の前に、昴を石化され、尚且つ新生聖衣を全損させられる光牙たち。
しかし6人の昴を想う気持ちが、ついに彼らをΩへと導き、大宇宙《マクロコスモ》の中で新生聖衣の真の姿・Ω聖衣を発動させた。
強敵だったハイペリオンを一方的に叩き伏せ(天地崩滅斬喪失&6人掛かりとはいえ)、デストラクションテクターを破壊した。(その後ハイペリオンは、真の正体に目覚めかけていた昴に、力を捧げる形で撃破されている)
Ωの結晶
エウロパの策略により、昴は真の姿である刻の神・サターンへと覚醒。地上の時間を停止させると、サターン城へと昇って行く。
新生黄金聖衣を手に入れた星矢を先頭に、城に乗り込む光牙たち。だが黄金の短剣をもってしても、星矢はサターンに致命傷を与えることが出来ず力尽きる。
星矢に代わって立ち上がる6人だったが、サターンの強大な小宇宙の前に、彼らは一人また一人と倒れ、Ω聖衣まで全損してしまう。
さらに、サターンの放ったクロノコンクルージョンエターナルにより、地上に残った聖闘士たちやアテナ、パラスやタイタンの刻をも石化されてしまう。
よもやサターンの勝利と思われたその時…
アテナの呼びかけにより氷河、瞬、「Ω」の片鱗に目覚めたエマたち鋼鉄聖闘士、羅喜、インテグラ、ハービンジャー、タイタン、パラス、アテナエクスクラメーション使用後に瓦礫の下に埋まっていただけで生存していた紫龍、フドウ、貴鬼、消滅寸前のアイガイオンより密かに救い出され帰還した一輝ら地上に残った仲間たち、そして星矢、蒼摩、ユナ、龍峰、栄斗、エデンらの小宇宙が光牙へと集められ、
巨大な羽を持つ黄金のΩ聖衣を纏った光牙が立ち上がった。(光牙、曰く“Ωの結晶”。神聖衣とは似て非なる物らしい。)
そして光牙は、全ての時空の覇者であるサターンに挑む。…やはりペガサス光牙は、凄まじい聖闘士だ。
激闘の果てに・・・
聖闘士たちの想いを胸にサターンに最後の戦いを挑む光牙。黄金のペガサスのΩ聖衣を失ってしまうものの、Ωの小宇宙は更に高まり、サターンの刻衣を全損させる事に成功する。
次第にサターンの中にも昴だった時の人格が復活し、尚且つ得体の知れない高揚感が目覚め始め、無限の刻を生きてきた不死の存在である神としては味わった事のない熱意を感じる事になる。
そして光牙は、仲間たちの小宇宙を込めてペガサス流星拳を放ち、サターンの胸に十字の傷を付けた。(サターンの力ならば瞬時の治癒が可能である。だが人間の秘めた「Ω」に強い感銘を受けた彼は、あえて残しておく事に決める)
自身の刻衣と小馬座(エクレウス)の青銅聖衣を小宇宙で再生させたサターンは、光牙に「人間の互いを想い遣る気持ちが生み出したΩの力」に対して潔く負けを認め、「人間がΩ(=互いを想う意志)を忘れた時には再び地上に攻める」事を示唆し、あえて昴の人格を表に出して光牙たちに別れを告げ、時空の果てに去って行った。
…最終的に、光牙はサターンと和解する形で地上を救ったのである。
「神殺しのペガサスの宿命」すらも塗り替えた光牙は、文字通り伝説となった…。