機体データ
型式番号 | RXR-44、F50D (F-50D)、RX-107 |
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頭頂高 | 10.3m |
本体重量 | 8.7t |
全備重量 | 11.8t |
ジェネレーター出力 | 1,050kw |
スラスター総推力 | 14,000kg |
武装 | 200mmキャノン×2、4連ミサイルポッド×2、フィンガーランチャー |
概要
地球連邦軍のMS小型化計画の一環として、フォーミュラ計画初期に試作されたF50Dのレプリカ(宇宙世紀におけるレプリカは模造品という意味ではなく、修復機という意味合いも含む)。改装機という説もある。
F50Dは、Gブルのコンセプトと可変MSの発想をまとめ、長距離支援用の機体を従来の半分の機体サイズに収めようと試みられたものとされ、正式採用こそされなかったが、試作機はフロンティアⅣの戦争博物館館長であったロイ・ユング准将(当時)によって引き取られる事となり、「ガンタンクR-44」の名が与えられ、整備されていた。
なお、R-44の由来については諸説あるが、ユングが本機を入手した当時44歳だった事にちなむのが通説となっている。
小型ながらコックピットは4つある他、MS形態から戦車形態に変形可能。変形方法は両脚を伸ばして合わせた状態で座っている戦車形態から、脚部のキャタピラを使い立ち上がりMS形態に変形というかなり簡素なもの。
これらのコンセプトは、ロトから踏襲したものと思われる。
試作機であるため、センサーなどはジェガンタイプの内装部品を、スラスターなどはギラ・ドーガの部品を流用している。
劇中での活躍
クロスボーン・バンガード襲撃に際してロイ・ユングによって起動し、避難して来たシーブック・アノーらを巻き込み戦闘に参加しようとするも、モニターが下がらなかったりコックピットハッチが閉じなかったりとろくに整備されていない有様だったからか、たった1発撃っただけで主砲は暴発。アーサー・ユング他有志が急いで補給を行い、国会議事堂奪還に向かうも、CV軍のデナン・ゲーの振り下ろしたビームサーベルによって機体は中破し、ロイ及びアーサーは死亡。その後、フロンティアⅣから脱出するためにシーブック達が乗り込み宇宙港への移動手段として用いられた。
漫画版では中破後にシーブックが操縦し、避難民を人間の盾にしようとしたバルドの手下が乗ったGキャノンを殴打している。
バリエーション
パワードウェポンタイプ
試作時に提出された、ビーム砲を装備する重武装プラン。
右手にはフィンガーランチャーと外装式の2連ビーム・キャノン、左手には地上用戦闘車両としての火力強化を図るためのモーターガン・ユニット(8銃身20ミリガトリングガン、35ミリ機関砲、20ミリ機関砲2基からなる)を装備。肩の武装もGキャノンのものを長銃身化し射程を延長した4連マシンキャノンとスモーク・ディスチャージャーになっており、これに伴い頭部は対空精密照準システムに換装されている。
『機動戦士ガンダムF90FF』にも登場する。
立体物
映画が公開された1991年に1/100スケールにてラインナップ。フィンガーランチャーの差し替えのみでほぼ完全変形を再現している。600円代でありながらクリアパーツ、軟質素材を採用し、ミサイルとその運搬台、200mm徹甲弾などの小物が付属している。
余談
元々は大河原邦男氏がデザインした映画『ガンヘッド』の主役機・ガンヘッドのデザイン案の一つがベースとなっている。
このR-44に近いものにSDガンダムシリーズのG-ARMSの「ガンパンツァーZZ」がおり、重戦車形態が似ている……が、肝心の脚部キャタピラはR-44のふくらはぎ部分のキャタピラと違い、足そのものにキャタピラがある事。SDだからこその仕様だが、これをリアル体型にするとR-44のようなタイプにしないと構造的に破綻してしまう。
関連タグ
機動戦士ガンダムF91 F91 ガンタンク ロト
ザウート/ガズウート:『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場する可変MS。本機と同じく大河原氏のデザインで、デザインにあたって本機から変形プロセスを流用したと大河原氏が公言している。