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コモリグモ

こもりぐも

コモリグモとは、母が背中に子供を乗せて子守りをする変わった習性の蜘蛛である。
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概要編集

コモリグモ(子守蜘蛛)とは、コモリグモ科(学名:Lycosidae)に分類される蜘蛛のこと。世界中から2,000種以上知られている。


いわゆる蜘蛛の巣を作らない徘徊性であり、(蜘蛛にしては)優れた視力で獲物を探し出す。見た目だけならハシリグモのようなキシダグモ科や、タナグモ科に似ているが、それらの目が全て同一サイズなのに対しコモリグモは2つの発達した目で見分けられる。


学名はその中のコモリグモ属(Lycosa)に因んでいる。これはギリシャ語を意味する「lúkos」由来で、英語名も wolf spider である。だからって狼と蜘蛛を合体させたような姿なわけではない。


過去には強いを持つとされドクグモだのタランチュラだの呼ばれていたが、その過去の呼び名は全くの誤解からでコモリグモの毒は別に強くはない。

現在ではオオツチグモの通称である「タランチュラ」(tarantula)という名前も、元々コモリグモの一種「タランチュラコモリグモ」(Lycosa tarantula)を指すものであった。


特徴編集

8つの目は3列に並んでおり、1番下が小さい目4つ、真ん中の列が大きな目2つ、1番上の列が少し離れた位置に中くらいの目2つで成り立つ。真ん中の発達した目(後中眼)は輝板を持ち、光を当てるとネコの目のように光を直反射する。

顔文字で表現すると /°o̤o̤°\ のような顔をしている。


体は茶色や灰色など、背景に溶け込めるように地味な色をしている。体長は最大のものでも2.5cmと小さめ。メイン画像みたいにデカくなったりはしないのでご安心ください。


卵嚢はメスの糸疣(腹部にある糸を出す為の突起)につけて運ぶ。この行動でも口で卵嚢を運ぶキシダグモ科と見分けられる。そして子供が生まれるとそれらは母蜘蛛の脚をハシゴ代わりにして背中に移動する。このように背中に子供を乗せて世話をするのは蜘蛛の中ではこのコモリグモだけである。子供はある程度成長し自分で自分の世話ができるようになるまで母親に運ばれて生活する。


走り回って獲物を捕まえるものもいれば、トンネルのような場所に隠れて通りかかった獲物に飛びかかるものもいる。基本的に住む環境は選ばない。


フィクション・創作関連編集


関連タグ編集

蜘蛛

ハエトリグモ:同じく発達した視力で獲物を探して捕まえる徘徊性の蜘蛛。

アシダカグモ:同様の徘徊性蜘蛛。

イワガネグモカバキコマチグモ:子育てをする蜘蛛。


サソリモドキ:背中で子供を運び世話をするクモガタ類。蜘蛛ではないが。

オポッサム:子供が母親の背中にしがみついて運ばれる有袋類

コモリガエル:背中で子供を守るという似た習性のカエル

コオイムシ:卵を背中に乗せ孵化するまで守る昆虫。ただし卵を守ってるのはオス。

シードラゴン:オスが腹に卵を宿して子供を守る。一応実際に卵を産むのはメス。

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