作品自体のネタバレ注意!
概要
団龍彦の小説「スーパーロボット大戦」に登場するロボット。
機体デザインは石川賢。
同作における、究極のマジンガー。原案はグレートマジンガーの後番組企画の同名の主役機(予定)で、そのリボーンにあたる存在の一つで、マジンカイザーのアレンジデザイン。
機体の概要
対デビルマジンガー用に兜剣造博士が遺した設計図を基に、弓弦之助教授がマジンガーZを改造して誕生したマジンガー。元々、兜剣造博士は同機をグレートマジンガーの強化発展機として設計していたが、デビルマジンガーへ対抗するための機構を組み込んだ結果、甲児の乗っていたマジンガーZを改造するのを前提にした仕様とされ、完成された。従って、設計はグレートの発展型に位置する。甲児搭乗のマジンガーであり、Zの生まれ変わりでありながらも、グレートマジンガーの血が色濃い機体という、珍しいパターンであった
なお、そのデザインはマジンカイザーに酷似しているが、カイザーとの大きな違いは、胸部にある。
胸部のZのマークが、カイザーは胸の放熱板の中央部に位置しているが、ゴッドは喉元に位置している。
他にも、頭部やパイルダー=ゴッドファルコンなどの形状に違いがあるが、全体的なデザインラインはカイザーと共通しており、マジンガーの進化形態の一つとして捉える事もできる。
劇中の扱い
未来に残ったはずのライオネル博士の導きにより、デビルマジンガーに破壊されたZ(ギャラハンが作り出したコピー)から離れ、光子力研究所に戻った甲児。
デビルマジンガーの事を、知人で交流のあった兜剣造博士から聞いていたライオネル博士は、デビルマジンガーの実物を目の当たりにして、急遽現在に、甲児たちが帰還する三日前に帰還していた。
そして、自身が研究していた時粒子(クロノ・レプトン)の理論を利用し、TAF(タイム・アクセレーション・フィールド)を、光子力研究所内の制作ラボ内に展開していた。この中では時間の進行がずっと早くなるため、一日が一年にも相当するようになる。
ライオネル博士はラボにTAFを展開させ、弓教授らはその中で三日前から、オリジナルのZを改造していた。
三日しかない時間は、この中では三年に相当する。つまり、三年の時間をかけて、Zを改造していたのだ。
外ではグレートが倒され、ゲッタードラゴンもシャインスパークを吸収され、逆に攻撃を受け行動不能。ジュンやボスもビューナスAやボロットで向かうが、やはり一蹴される。光子力バリアーもデビルに吸収され、絶体絶命の状況に陥るが、その時やっと弓教授がラボから出てくる。
改造が完了し、ゴッドを目の当たりにした甲児はすぐに出撃、デビルと相対するのだった。
武装
:ゴッドファルコン
専用パイルダー。形状はブレーンコンドルに近い。
合体時は「ファルコンON!」
:ゴッドスクランダー(名称不明)
背中に内蔵した、スクランブルダッシュと同タイプの翼。
:エネルギー剣(名称不明)
ゴッドの両手を広げ、かざす事で実体化させる剣。
:ゴッドスパーク
エネルギー剣を天にかざし、周囲に電撃を放つ技。サンダーブレークの強化版と思われる。
:ゴッドトルネード(名称不明)
口から放つ突風。ルストハリケーンやグレートタイフーンに相当するが、酸は含んでいない様子。しかしデビルマジンガーを回転させ、巻き上げるほどの風を放つ事が可能。
:スーパーノヴァ
胸部から放つ白熱光線。Zのブレストファイヤー、グレートのブレストバーンに相当する。名前からマジンカイザーのカイザーノヴァにも相当すると思われる。
両目から発射する光線。原型がZであるため、当初から搭載済みの武装だが、Zよりはるかに強化されているものと思われる。
また、劇中にはロケットパンチに相当する装備は出てこなかったが、おそらくは使わなかっただけで、搭載しているものと思われる。
最終決戦
弓教授より、ゴッドは乗り手の意思をエネルギーとする事を伝えられる甲児。
ボディのエネルギー自体は別にあるが、人の意思そのものがそれを増幅する事が、ゴッドは可能だと言う。
そこまではデビルマジンガーと同じだが、デビルと異なるのは、ゴッドマジンガーにはそれらの効果を相殺する力を有している点。
ゴッドとデビルがぶつかり合えば、デビルのパワーは引き下げられ、本来のマシンのパワーのみの勝負になる。
ただし、これはあくまで操縦者である甲児次第。最終的にはヘルと甲児の精神力の戦いになるわけで、ヘルの負のエネルギーが、甲児の悪を憎む心より大きかったら、負けとなる。
甲児は、ヘルの恨みや憎しみに対抗できるのは愛であり、他者を思いやる気持ちしかないと考えていた。
ゴッドファルコンに乗り込み、ファルコンONする甲児。
光子力研究所から引き離し、邪魔の入らない場所で激突するゴッドとデビル。
終始互角以上に戦うゴッドだが、デビルはやはりゴッドの攻撃を吸収してしまう。ヘルのあまりの憎しみの強さに躊躇し、弱気になってしまう甲児。
しかし、愛する者たちの事を思い出し、己を叱咤する。
再び立ち上がったゴッドは、そのままデビルに突進。スーパーノヴァを放つ。
ありったけのエネルギーを放出し、デビルマジンガーのキャパシティ以上のエネルギーを吸収させる。デビルのボディがそれに耐えられたら負けになるが、耐える事ができなかったら……。
その可能性を信じ、ヘルに、デビルにエネルギーを叩き付ける甲児。
デビルの身体は醜く、より巨大に膨れ上がり、その体中に醜くおぞましい顔を浮き出させていく。勝利を確信し哄笑するヘル。
しかし、鉄也が半壊したグレートで駆けつけ、デビルへと一緒に攻撃する。
ゴッドとグレート、二体のマジンガーの攻撃の前に、更に身体を膨れ上がらせたデビルは、
悲鳴とともにその身体を爆発させた。
すんでのところで、ビューナスに突き飛ばされ、爆発に巻き込まれずに済んだゴッドとグレートは、
ヘルの脳が入っていた、破壊されたカプセルを見下ろしていた。