概要
ドイツなどのヨーロッパ諸国の民間伝承に登場する、睡魔の正体とされる妖精。
名前の意味は砂男で、英語読みでのサンドマンという名前も良く知られている。
姿は見えないが、眠りを誘う魔法の砂が入った袋を背負った老人の姿が想像されている。
夜になると人々の目に眠りの砂をふりかけ、かけられた人は目を開けられなくなり、眠くて仕方なくなってしまう。
長時間眠った際、目元に固まる目やにが砂粒のように見えるのが「ザントマンの仕業だ」という伝承になったと思われる。
ドイツでは子供が寝ないと「ザントマンがやってくるぞ」と驚かす習慣があり、寝ないと目玉がくり抜かれる存在であると子供たちには恐れられていた。
創作での扱い
砂男
E.T.A.ホフマンの怪奇小説。
僕らのザントメンヒェン
東ドイツの国営放送で制作された人形アニメTVシリーズ。
かつて『なるほど!ザ・ワールド』で紹介された時点においては、ドイツ時間19時台の放送で、そもそもの起床就寝時間が早いドイツにおいては、子供が見られる一番遅い時間帯の番組であった(生活時間自体が大体世界中の標準より2時間くらい早い)。「もう寝なさい」という合図でもあり、番組エンドでメッセージも出される。
なお、西ドイツにも同様の番組が存在したが、ドイツ統一後は東側の番組に統一された上で現在まで放送されている。
サンドマン
DCコミックスから出版された、ニール・ゲイマン原作のファンタジーコミック。
女神転生シリーズ
初出は『真・女神転生デビルサマナー』で種族は「夜魔」。
三日月型の頭を持ち、渦巻き模様がある袋を担いだ男として描かれ、『デビルチルドレン』ではナイトキャップをかぶった姿にアレンジされた。
詳細は ⇒夜魔ザントマン
水木しげる作品
『妖怪《世界》入門』のカラー見開きのモブキャラとして、ドイツの妖怪「砂男」が描かれている。
『最新版ゲゲゲの鬼太郎』では砂かけ婆の親戚であると名乗り、来日した際に鬼太郎に倒された仲間の西洋妖怪の復讐にやってきたが対話で和解した。しかし、実はぬらりひょんの刺客であり、鬼太郎がタバコを持っている不良妖怪だとして評判を落とし、「局地的大アリ地獄発生」で襲い掛かった。
RiseOfTheGuardians/ガーディアンズ伝説の勇者たち/不思議の国のガーディアン
※左ROTG版、右パワーパフガールズ版
主人公JackFrostと同じガーディアンズの一員の、金色の砂粒を操る夢の運び手サンディ・ダンディ・マン、通称「サンディ」として登場。
パワーパフガールズ
#17「夢みたい!」に老人姿の眠りの精サンドマンとして登場。
世界中を眠らせて、自分もゆっくり寝ようとしていた。
ガイストクラッシャー
大型ガイストである巨人型の「ルナティック・ザントマン」が登場した。
左門くんはサモナー
全身をローブで覆った姿で左門召介に召喚される。
ドラえもん
「砂男式さいみん機」というひみつ道具が登場する。
アクマイザー3
ザントマン(砂男)をモチーフに考案された(砂時計→時計)アクマ族トケイマンが学校の時計に時限爆弾を仕掛ける作戦を行った。