ケフレン「人は心にしまっておきたいことがあるのです。それをメノンガメガネで暴かれることによって、人の心は傷付き、あるいはいさかいの元となるのです」
登場話数:第39話「燃えろ怒りのサラ」
概要
無数のコブが浮かんだ紫色の身体に、鳥のような嘴を持つ頭が外見上の特徴であり、瞼ともなっているこのコブが開くことで、全身に無数の黒い目が見開かれたより不気味な出で立ちへと転ずる。
この目のうち、頭部のそれからは「メノンガメガネ」と呼ばれる特殊な眼鏡を生成することができ、これを通して他人を見ることで、相手の心の内を読めるようになるという働きが備わっている。これだけにとどまらず、全身の目からのビームで敵を攻撃することも可能だが、同時にそれらが弱点ともなっている。
作中での動向
記事冒頭に示した台詞の通り、メノンガメガネを利用して人々の信頼関係を破壊し、人間社会に争いを引き起こさせようと目論むケフレンの意を受け、女子高生に変装した レー・ネフェル、ウルク、キルトの3人と共に地上に送り込まれたメノンガは、メノンガメガネを生成して彼女達に与えると、手始めに偶然遭遇したサラの胸の内を読み取らせ、サラに多大な動揺を与えることに成功する。
その後もカップル達や作業員達にメガネをかけて争わせ、戦闘でも心を読まれたイエローの動揺で足並み揃わぬフラッシュマンをあしらい続けてみせた。このように、ケフレンの目論見通り事態は推移していたかに見えたものの、
(ケフレンめ。本当は俺の心を知りたいのだ。俺は貴様の正体を知っている・・・)
と、作戦の裏に隠されていたであろうケフレンの真の目論見をカウラーは看破しており、対するケフレンも彼が影から自らの様子を窺っていたことに気付くや、私にはそんなものは必要ないと手にしていたメノンガメガネを投げつけ、
「私の名を口にする時は、大博士リー・ケフレン様と言え!」
と不快感も露わに吐き捨ててみせた。図らずも2人の駆け引きは、この作戦におけるケフレンの狙いが正鵠を射ていたこと、そしてそれに投入されたメノンガの能力の有用性を浮き彫りにする格好ともなったのである。
そんな幹部同士の駆け引きを他所に、メノンガはネフェル達と共に引き続き作戦を展開、港湾地帯で人々を争わせていたところに再度挑みかかってきたサラを、彼女の動揺に付け込んでまたもピンチに追い込むも、後から駆けつけたジンがサラの思いを知り、それを「地球の若い女の子になりきった」からだと励ましたことで、サラもまた動揺を振り切ることに成功する。
かくして、三度サラからの挑戦を受けることとなったメノンガは、より凶悪化したネフェルーラの妖獣幻覚によるアシストでサラを翻弄するが、それをものともせずハッタリも交えての突撃(※)を試みた彼女のキックでダメージを受けてしまう。
その後も変身したイエローのプリズムバトン・スーパーバージョン、そして5人揃ったフラッシュマンのプリズムシューターの一斉射撃で全身の目を潰されると、その流れで繰り出されたローリングバルカンの前に敗北。巨大化後も修復された全身の目からビームを放ってフラッシュキングを攻撃するも、キングシールドで防がれた末にスーパーコズモフラッシュで一刀のもとに切り伏せられたのであった。
(※ 戦闘中、偶発的に転がってきたメノンガメガネをもってしてもネフェルーラの実体を読むことは叶わなかったものの、突撃によって痛手を与えた後にこのメガネで、どんな幻覚を起こそうとしたのかをみんな読み取ることができたとぶちあげており、初戦とは逆にネフェルーラに動揺を与える格好となった)
備考
デザインは出渕裕が担当。デザインの段階では正面だけでなく、前後左右に4つの頭が備わった出で立ちとされていたが、造形の段階で正面以外はオミットされている。特徴的な全身の目については、顔についたそれに瞼の開閉ギミックを持たせつつ、それ以外は瞼状のカバーを着脱することで、目の開閉を再現する形としてある。
出渕は後年のインタビューに際し、デザインではちょっと失敗したなと思ったものの、造形に際して黒目部分に気持ち悪さが出ていて、割と上手くいっていたと評している。