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ザ・ゼラギル

ざぜらぎる

ザ・ゼラギルとは、特撮テレビドラマ『超新星フラッシュマン』に登場する敵怪人の一体。
目次 [非表示]

サー・カウラー「おめでとう諸君。今日が諸君等の死の記念日となるのだ」


登場話数:第38話「ジンが死ぬ日?!


概要編集

改造実験帝国メスが使役する獣戦士の一体。

同じ改造生命体ではあるものの、リー・ケフレンの手によるそれではなく、サー・カウラーによってベルタ星から招集された、彼直属の個体にして「最高の獣戦士」と豪語するほどの存在である。


オレンジ色の体毛に覆われた、大柄な猿人を思わせる出で立ちをしており、黄色いと鋭いを持つ顔は頭部だけでなく、胸部の人工心臓の周囲にさらに4つも配されており、これらを分離させて自在に操る能力を持つ。その分離した顔を特定の対象に仮面のごとく被せることで、これを支配下に置き凶暴化させる、強力なマインドコントロール能力がゼラギルの最大の武器と言える。

この他にも目からの光線(※1)や、両手に備わった鋭い鉤爪を振るっての攻撃も得意としているが、一方では出身星に起因した体質上の弱点(詳細は後述)も抱えており、ここを突かれるとマインドコントロール能力の維持はおろか、自身にとっても致命的なダメージを負ってしまう。


(※1 この能力は分離した顔の方にも備わっているようで、作中でも憑依されたダイ達が同様に目から光線を放っている)


作中での動向編集

ジン誕生日パーティ(※2)が野外にて開かれる中、カウラーと共にこれを強襲したゼラギルは、レッドフラッシュの放ったレッドバルの一撃で呆気なく粉砕された・・・かに思われたものの、虚を突く形で自らの顔をフラッシュマンに寄生させようとし、唯一素早く反応して難を逃れたレッド以外の4人を、まんまと自らの支配下に置くことに成功する。

自我を失い、凶暴化して襲いかかってくる仲間達を前に、反撃もできず説得も効をなさぬまま追い詰められたジンは、独り山中を逃げ回ることを余儀なくされてしまう。この強力なマインドコントロール能力にはラー・デウスも舌を巻いたようで、作戦を指揮するカウラーも得意満面にゼラギルの優秀さを強調しつつ、ケフレンの生み出した獣戦士を「烏合の衆」と切って捨てるのだが、これにはケフレンも我慢ならず、


「のぼせるなカウラー!ベルタ星の戦士は・・・ッ!」

「ほう。何が言いたいのか?過去における数々の失敗、認められんとは!大博士リー・ケフレンも既に歳か?フッフッハッハッハ・・・フッフッハハハハ・・・!」


とその場では言い負かされたものの、カウラーへの報復のため密かに一計を案ずることとなる。



ともあれ、その後も支配下に置いた4人をけしかけ、ジンを後一歩のところまで追い込むに至ったカウラーとゼラギルであったが、そこにケフレンの命令と称してレー・ワンダが乱入。止めを刺そうとキラーセイバーで挑みかかったワンダに応戦すべく、レッドもプリズム聖剣で切り結んだところ、その際に生じたスパークに4人が反応し苦しみだすという思わぬ現象が発生する。

その光景を前に、レッドも事態を打開する糸口を見出したのか、ワンダからキラーセイバーを奪って2振りの剣を再度スパークさせ、それを4人に照射することでゼラギルの顔を引き剥がして元に戻すと、さらにゼラギル自身にも剣撃を叩き込み大ダメージを与えることに成功する。

この思わぬ番狂わせにより、ゼラギルは元に戻った4人からの同時キック、そしてそれに続けてのローリングバルカンを喰らって敗北。巨大化後もタイタンボーイからの攻撃を跳ね除けるなど意地を見せたものの、グレートタイタンのタイタンノバで敢え無く吹き飛ばされたのであった。


前述したスパークの正体、それはキラーセイバーを構成するガンマ光粒子の結晶から発せられたものであった。

ベルタ星の生物は、宿命的にガンマ光粒子を嫌う体質の持ち主でもあり、その事実に思い至ったカウラーは、ケフレンが全てを計算ずくでワンダを差し向け、わざとレッドに助け舟を出したのだと怒りも露わにケフレンに詰め寄った。が、当のケフレンはと言えば、


「馬鹿な。ワシは手こずるお前を助けてやろうとしただけだ。功を焦り、何の証拠も無いたわ言を吐くとは・・・サー・カウラーもまだ若いか。ハッハッハッハッハ!ハッハッハッハッハ・・・」


とカウラーを軽く一蹴するのみであり、両者の間に横たわる溝はこの一件でさらに深まる格好となったのである・・・。


(※2 当然ながら、物心付く前に親元からさらわれたジン達は本当の誕生日を知る由もなく、ここではフラッシュ星にて仮に定められた誕生日を祝う形としている)


備考編集

デザインは出渕裕が担当。前述したサルのようなイメージはデザインの段階で既に念頭にあったことが示唆されており、体毛はデザイン画稿での着彩が想定よりも明るすぎたため、もう少し落ち着いた色にして欲しい旨も付記され、実際の造形でもこれを反映する形で暗めの茶褐色へと改められた。

最大の能力である顔の分離と憑依については、外れた顔から触手が伸びて取り憑いた相手の身体に巻き付くという、より凝ったギミックもデザインの段階で考案されていた。流石にそこまでは実現には至らなかったものの、造形が頑張ってくれた一体であるとも後に評している。


関連タグ編集

超新星フラッシュマン

改造実験帝国メス 獣戦士

おれはしょうきにもどった!


バラクローズ:『超力戦隊オーレンジャー』に登場する敵怪人の一体。厳密なスタイルこそ異なるものの、こちらも他者を自らの支配下に置く能力の持ち主であり、これを活用して戦隊メンバーの一人を仲間に襲わせたというストーリーの展開、そして登場回をいずれも井上敏樹が手掛けているなど、複数の共通項を有する

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